広島原爆資料館の再開と新型コロナウイルス感染予防対策
昨日は、学校再開などのニュースが相次ぎましたが、2月29日から臨時休館していた広島原爆資料館も、93日ぶりに再開されました。
私も、どんな様子になるのかと思い、開館時間の午前8時30分の少し前に原爆資料館に行ってみました。今日はその報告です。
南側の入り口の前に、沢山の人が集まっています。「えーやはり多いのかな」と思いながら近づくと、マスコミ関係者ばかりです。入館希望者は、ソーシャルデスタンスを確保するために建物に沿って貼られた緑のテープを目印に、順番待ちの列を作るようになっています。
8時半になると受付が開始されました。まず東館南側入り口に設けられた受付で、希望する時間帯(30分刻み)を告げて、整理券を受け取ります。
私が受け取った整理券の番号は、4番です。
午前8時30分から30分間に入場した人は、8人だったようです。密集、密接を避けるため、30分あたりの上限は100人となっているようですので、整理券の発行段階で人数が制限されます。しかし、昨日は私が帰りがけにみた確認した午前11時30分までの区分で一番多かった時間帯は、午前10時からの30分で、23人でした。県外からの観光客がまだまだですから、入館者はまだ多くないようです。
整理券を受け取ると、東館西側入口に移動します。入ってすぐのところに備え付けられた消毒液で手を洗い、整理券を提示し、サーモグラフィーでの体温チェックを受け、ようやく資料館に入ることができました。まっすぐ入場券売り場に進み、運転免許書を提示し、65歳以上の高齢者入場料100円を支払いました。すぐ横のエレベーターを利用して、2階の展示場へと移動します。ここからは、従来の展示コースに沿いながら進んでいきます。
昨年4月にリニューアル以降、何度か原爆資料館を訪れています。いつもキャプションを読むのに苦労するほどの混雑ぶりですが、昨日は各展示コーナーに見学者が一人いるかいないかという状態ですので、ゆっくりと見て回ることができました。
進んでいくうちに、先頭で受付を待っていた青年に話を聞くことができました。「どこから来られましたか?」「岩国からです。沢山の人が並ぶのではないかと思い、午前6時30分に家を出て、8時前にここにつきました」「学生さんですか?」「9月から大学に行くのです」、おやっと思いました。「9月入学はまだのはずが」。聞けば「9月からアメリカの大学に行くことにしています。この原爆資料館には、前に一度訪れたことがあるのですが、アメリカに行く前にもう一度きちんと見ておこうと思ったものですから」とのことでした。
こんな思いを持つ若い人に出会えると、何となくうれしい気持ちになります。アメリカに行って、この体験が役にたてばよいなと思います。
館内をどんどん進みます。新型コロナウイルスの感染対策をいたるところで目にします。
館内にあるほとんどすべての椅子に、大きな×印を書いた紙が貼ってあります。「ちょっと一休み」というわけにはいかないようです。
東館の展示は、多くがタッチできる展示物ですが、多くは「休止 触らないでください」と書かれた張り紙があります。
数少ないタッチ出来るパネルの傍には、注意書きと消毒液が備え付けられています。
原爆資料館の本館、東館2階、1階の見学を終え、東館地下1階の展示室に移動しました。
2018年度に寄贈された資料が展示された新着資料展示と同じフロアの廊下に展示されたアニメ映画「この世界に さらにいくつもの 片隅に」の複製原画や絵コンテなどを見て、原爆資料館見学全てが終了しました。
「この世界の片隅に」の表示パネルの横に「すずさんのスタンディングパネル」があります。よく見ると、すずさんも「昭和くらし博物館」から提供されたマスクをつけていました。
いのちとうとし
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