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2020年4月28日 (火)

新型コロナウイルス危機・その13 ――PCR検査をしない訳 (1)――

新型コロナウイルス危機・その13

――PCR検査をしない訳 (1)――

 

今回で、13回目になりますが、このシリーズの目指しているのは、2月末から3月初めの我が国のコロナ対策の記録を、ある程度の論理性を保ちながら残しておくことです。主なプレーヤーの皆さんの当時の判断が論理的だったかどうかの検証が主になりますので、その後の進展は一応無視し、その後手に入るようになったデータも参照しないでの議論に務めたいと考えています。ただし、本筋に関係のないイラスト的、あるいは挿話的な場面では理解を容易にするために、最近のデータ等も使っています。誤った議論をしている箇所もあると思いますので、それに気付かれた方、御面倒でも御指摘頂ければ幸いです。

さて、当時、安倍政権の最優先課題は、何としてもオリンピックを開催することでした。そのためには新型コロナウイルスによる感染が日本国内では「コントロール」されていることを示さなくてはなりません。一番、説得力のあるのは感染者数が少ないことを数字で示すことですが、このために日本政府が選んだのは、「PCR検査をしない、させない」という方針でした。

改めて確認するまでもないかもしれませんが、石橋を叩いて渡りましょう。再度、24日に掲げたグラフを御覧下さい。

Photo_20200422224501

[クリックするとグラフが大きく鮮明になります。]

1000人当りの検査数。日本は一番下の線です。

その他の国は、イタリア、スペイン、シンガポール、韓国、アメリカです。

出典は、「Our World in Data」というサイトで、URLは

https://ourworldindata.org/grapher/full-list-total-tests-for-covid-19

 

さらに、韓国、イタリア、そして日本のPCR検査数を比較しておきましょう、次の表を御覧下さい。

 

感染者数

PCR検査数

100万人当たり検査数

日本の何倍か

死者数

韓国

7755

23  万

3,800

52倍

631

イタリア

1014

 7.3万

1,212

17倍

60

日本

568

 0.9万

   72.9

1倍

 12

なお、表のデータは、WHOのサイトで、Situation Report-51、3月11日のものです。

仮に、日本における検査数を韓国並みの「密度」、つまり100万人当り、3,800件にまで増やすと、検査数は48万件になります。その中で感染者の発見される率が今と同じだと仮定すると、約3万人が感染していることになります。ただし、日本の場合は感染していると疑われる人の検査が主ですので、それ以外の人たちにまで検査の対象を広げた場合の感染率は低くなるはずですので、実際には、これほどの数にはならないでしょう。

これだけ見てくれば、日本での検査数が少ないことは良く分って頂けたと思いますし、何故、WHOが、もっと検査数を増やせと言っているのかにも納得して頂けたと思います。にもかかわらず検査数は増えないのですから、その理由が知りたいところです。次回はそれを見てみましょう。

 [2020/4/28 イライザ]

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