広島地方気象台の標本木
昨日のブログで、広島地方気象台の標準木のことに触れましたが、今日はその続きです。昨日のブログでは「植物季節観測用標本木」という言葉と「標準木」という言葉の両方を使ってしまったのですが、気象台のホームページでは「標本木」となっています。このホームページには、「生物季節観測」として「植物季節観測」と「動物季節観測」のリストがあります。「動物季節観測」には、ヒバリやウグイスなど植物と同じく13種類の名前があげられ、「初鳴き」や「初見」の日が、発表の対象となっています。今年はまだ、どの動物も観測されていません。
「植物季節観測」の上がっている植物について、もう少し詳しく知りたいことがあり広島地方気象台に電話を掛けました。そこで得た知識です。
「生物季節観測」の植物として13種類が掲載されていますが、そのうち11種類が縮景園にあります。そのうちで「正・副」の「標本木」があるのは、サクラ(ソメイヨシノ)、ウメの他にツバキとサルスベリがあります。開花日を決める木は、もちろん「正」の木です。
ウメの標本木は、写真ではちょっと見にくいのですが、同じ場所に植わっています。
今年のウメの開花日は、2月3日になっており、気象台によれば「平年より3日早く、昨年より4日遅い」そうです。暖冬といわれた今年の冬ですが、ウメの開花は、そんなに早くなかったようです。
さてサクラの標本木です。「正」と「副」の木は、場所が少し離れています。「正」は、縮景園入口を入って少し進んだ左側にあるトイレの横にあります。
「副」は、入り口を入って同じように進んだ右側、ソテツなどがある広場に植わっています。
「正」の周辺は工事中でしたので、つぼみは「副」しか写真に撮れませんでしたが、まだまだ固いつぼみでした。
縮景園を巡っている時、「観光ボランティア」の案内の声が耳に入りました。「桜の『正』の標本木は、中区江波山から気象台が移るとき、『同じ環境にある木』を探して、この木と決められてそうです」。ちょっと疑問に思っていましたので、気象台の方に聞いてみました。「標準木は、どういう方法で決められたのですか?」答えは明確でした。「江波山気象台の時代の『標準木』と同じ日に花が開花する木を探し、その木を『標準木』としました」。
もう一つ訊ねてみました。「なぜ『正』と『副』があるのですか」。「いろいろな気象条件で、枯れたり折れたりすることがありますので、その時のためにあらかじめ『副』を決めているのですよ」
ところで広島地方気象台が、中区江波南の江波山から現在地の中区上八丁堀(合同庁舎の中)に移転したのは、1987年(昭和62年)12月22日です。上八丁堀の気象台にも「植物季節観測」の対象となっている標本木(木ではないので『標本木』とは言わないと思います)がありあす。それはバス通りから見えるところにある百葉箱など気象観測機器の下に敷き詰められた「シバ」です。「シバ」は、「開花」ではなく「発芽」です。縮景園以外で観測されているものは、この他に「タンポポ」があります。「タンポポ」は、中央公園の「カンサイタンポポ」が観察対象となっているようです。
ちょっとだけ物知りになったような気がします。
いのちとうとし
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