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2020年2月25日 (火)

広島市のにぎわいづくりと平和大通り

先日(20日)、NHK広島の午後6時10分から始まる「お好みワイド」を見ていて気になったことがありました。

番組は、広島市の来年度予算についての解説の2回目でした。「活力にあふれにぎわいのあるまちづくり」の解説でしたが、その中で八丁堀など中心街と共に「平和大通りのにぎわいづくり」が取り上げられていました。

私がそのニュースを見ていた違和感を持ったのは「平和大通りのにぎわいづくり」の解説の後に流れた、街頭での市民インタビューの内容です。きちんと覚えているわけではありませんので少し違うかもしれませんが、インタビューに登場した3人の市民は、いずれも賛成の立場からの声でした。「近くに子どもが遊べる身近な公園ができればよいと思います」などだったと記憶しています。

最初の感想は、「どうして賛成の声だけなの?」ということです。そのことにつながるのですが、次に感じたことが大事なことです。「平和大通り」の歴史や意味、現在の状況については、インタビューは勿論ですが、解説の中でも全く触れられなかったことです。NHKには、疑問の声として電話をしました。

ニュースの解説で図示もされていた平和大通りの「にぎわいあるまち」の対象地域は、「鶴見橋の西詰から平和大橋の東詰め」の間です。

やはり、疑問はつのります。ちょっと待ってください、と言いたくなります。

その理由の第一は、「鶴見橋の西詰から田中町交差点」の間には、全国各都道府県の被爆者組織から贈られた樹木が植えられた「被爆者の森」があります。

Photo_20200224225101

「被爆の森」の大切さについては、このブログ(昨年9月6日)でも紹介していますので、もう一度読んでみてください。もし計画が進められるとしたら、この大切な「被爆者の森」はどうなっていくのでしょうか。今回の方針を作成するとき、この「被爆者の森」の存在は、充分に検討されたのでしょうか。この場所を指定したのは、広島市だったはずです。

第2は、「移動演劇さくら隊の殉難の碑」「広島市医師会原爆殉職碑」「瞑想(ラ・パンセ)像」「県立広島第一高等女学校原爆犠牲者追悼の碑」などの慰霊碑の存在です。

第3は、平和大通りに育つ、木々です。

Photo_20200224225102

広島市自身が、「供木運動説明版」を設置したように、平和大通りに生える多くの樹木は、1956年から57年にかけて、広島市が県内各自治体に供木を呼び掛け、それにこたえて各自治体から贈られた樹木や苗木が植えられ、今の緑豊かな平和大通りとなった歴史があります。このことも「被爆の森」を紹介したブログに書いています。多くの県民の思いがこもった木々です。これらの樹木をどうするのか?広島市だけで、判断してよいのでしょうか。被爆直後「75年は草木も生えない」とも言われた広島の復興の象徴でもあります。

今回対象となる地域には、こうした大きな歴史が刻まれています。

NHKのニュースでは、私が見た限り、こうした側面からの報道は全くありませんでした。

「地域の活性化」という政策を否定するものではありませんが、少なくとも「平和大通り」については、もっと慎重な議論が必要だと思うのは私だけでしょうか。

ところで、広島市の来年度予算では、どうなっているのか調べてみました。ちょっと疑問を感じる中味でした。そのことについて明日報告します。

いのちとうとし

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