上関原発に伴うボーリング調査を中止せよ
中国電力が11月8日から準備作業を始めようとしていた、上関原発計画地の海面ボーリング調査の作業は、地元の人たちの抗議行動でまったく出来ない状態が続いています。
準備作業はボーリング調査予定海域での、測量から始まるのですが、作業が行われるという日には、祝島の漁師さんたちの漁船が朝早くから予定地にやってきて、漁を始めます。
そこに中電側の船がやってきて「作業を始めますから、移動をしてください」と呼びかけを始めます。「刺激してはならない」という理由で、拡声器などは使わず肉声で行います。それに対して漁師さんたちは「ボーリング調査は認められない」と応じます。こういう状況が夕方4時頃まで続き、中電船は引き上げていきます。
天候の悪い日、休日には行わず、「激しい」攻防はなく、見方によれば「のんびり」した抗議行動(地元の漁師さんは「監視行動」と呼ばれます)と言えるかもしれません。
しかし皆さんに知って欲しいのです。漁師さんたちは、その日には仕事を休み、船の油代もバカにならない負担です。そして高齢化の中で肉体的にも堪えることです。
中電は地元の原発推進派漁師も、監視船として動員しているようです。こちらの方は仕事として日当をもらってのことですから、心に「悪いこと」という認識を持たなければ、「楽」な仕事でしょう。
中電の上関事務所も「誠意を持って話し理解を求めることが一番の近道」と話していますが、上関原発計画が公けになって37年間、こんな長期間、現実に原発が建たない、海の埋め立てもできない、何もできない、使ったのは莫大なお金です。
そして何よりも腹が立つのは山口県が「事故やトラブルの防止に努めるよう」と言い、村岡嗣政山口県知事は「県(山口県)が急いで進めたいわけではない」と「中立」を装い、「事業者が安全を考えながらやってほしい」と他人事のようにする態度です。
地元の新聞に、ある反対派漁師のコメントが載っていました。「中電もすぐに進められないと分かっているはず。反対派の抗議で困っているポーズを取りながら、次の免許延長のことを考えているのでは」と指摘していたようです。
こうなってくると山口県、政府という政治の責任を痛感します。まさに政治に絶望という感じになります。安倍政権の強い意向で、小中学校に道徳という教科が導入され、教師には採点を義務づけられたそうですが、これからどんな大人が育つのか、バッカみたい。
木原省治
[お願い]
この文章の下にある《広島ブログ》というバナーを一日一度クリックして下さい。
« 2019日米共同訓練反対日本原集会 | トップページ | 説明責任果たさぬ安倍政権―今年最後の「3の日行動」 »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 12月の「3の日行動」(2023.12.07)
- ヒロシマとベトナム(その53-3) ~日越外交関係樹立50周年記念訪問―その2-3~ (2023.12.06)
- ヒロシマとベトナム(その53-2) ~日越外交関係樹立50周年記念訪問―その2-2~ (2023.12.05)
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 12月の「3の日行動」(2023.12.07)
- ヒロシマとベトナム(その53-3) ~日越外交関係樹立50周年記念訪問―その2-3~ (2023.12.06)
- ヒロシマとベトナム(その53-2) ~日越外交関係樹立50周年記念訪問―その2-2~ (2023.12.05)
- ヒロシマとベトナム(その53-1) ~日越外交関係樹立50周年記念訪問―その2-1~ (2023.12.04)
- パレスチナ・イスラエル問題へのつぶやき(2023.12.03)
コメント