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2019年11月21日 (木)

「防災省」設置案・その4 事前の防災対策・その2

[防災省の仕事内容]を続けます。前回、B)までは《解説》を付けましたが、今回はC)に移ります。その前にC)の内容に付け足しておきたいことがありました。それは、「災害弱者」に対する配慮です。修正後のC)は次の通りです。

 

    A)(略)

  B)(略)

  C)災害についての正確なハザードマップを作成・改訂し、危険箇所に住む人々には個別の面接を行い避難の必要性や具体的な避難経路も含めた避難可能な知識を伝達する。避難「命令」が可能になるような法的整備も行い、発令等についても全国的に知見を共有して、避難が遅れることのないようにする。避難訓練も定期的に様々な想定の下行う。また、「災害弱者」も特定し、避難の際に声を掛ける担当者を決めておくなどして避難ネットワークに組み込む。必要があれば、「事前避難」という概念を導入して「災害弱者」の救済に役立てる。こうした努力を通して、「防災意識」の定着を図る。

Photo_20191120112501

もっと詳しいハザードマップが必要ですが、一例として御覧下さい。

 

《解説》

  1. ハザードマップの持つ効果は良く知られています。洪水や土砂災害の被害を少なくするため、特に人命が失われないように早目に避難することが大切なのですが、実際に役立っている事例を国土交通省の資料が示しています。

Photo_20191120112601

  .例えば、1998年 (平成10年) 8月の阿武隈水害では、ハザードマップを見ていた人たちの方が、ピークで見ると一時間早く避難しています。この差が、被害の多寡に大きく影響する可能性もあります。また、2000年 (平成12年) 9月の東海豪雨では、甚大な被害があったにもかかわらず、ハザードマップを作成していた多治見市では人的被害がありませんでした。

  .広島市でも、1999年の豪雨災害後、土砂災害防止法の施行とともに全市的にハザードマップの作成・普及に力を入れ、自主防災会やコミュニティー協議会等を中心に避難訓練を行いました。中でも安佐南区伴地区の自主防災会の活動は全国的にもお手本にされる等、レベルの高い内容でした。特筆されるべきことの一つには、子どもたちが自らハザードマップを作ることで内容をしっかり理解できるようになったことがあります。その後、自主防災会の活動も変化してきているようなのですが、良き伝統が守られ続けていることを祈っています。

  .ハザードマップは全国的に作られていますが、問題は住民一人一人がそれを見ているかどうか、そして自宅の危険性について認識をし、万一の場合には避難する気持になっているかどうかです。地域毎に説明会を開いたりしている場合もあるようですが、出席率は必ずしも高くありません。説明会で、ハザードマップを見て貰うことで災害の危険性を知って貰う、ということが目的なのですが、ハザードマップを見ていない人には説明会に出席する意味が伝わり難いという悪循環に陥り勝ちだからです。そこで、ある程度の認識が全国的に広まるまで、個別に一軒一軒を担当者、あるいは自主防災会のボランティア等が訪問してハザードマップの説明をして歩く必要があると思います。

  .その際、同時に災害弱者の確認も行い、どのようなヘルプが必要なのか、地域のネットワークに組み込まれているかどうか等についても記録し、避難勧告や指示の際にはだれがどう助けるのかの対策も立てておけば一石二鳥です。一例を挙げて追加しておきたいのですが、高齢者の場合、歩行困難な状況になっている方もいらっしゃいます。二階建ての家に住んでいても二階には行けないために、一階部分だけで生活しているケースがかなりあります。いざという時には「共助」の精神の下、近所の誰々が、この家に住む〇野□平さんを避難所まで誘導・引率する、という具体的なレベルでの合意とコミットメントが必要です。

  .災害対策では「自助、共助、公助」のバランスが大切だと強調され続けてきました。一億人以上の人口のある国で、全ての災害について、国とか自治体が全ての人のお世話をすることは不可能だからです。「公助」に入るのか「共助」に入るのか良く分りませんが、ここで重要な役割を果しているのが「消防団」です。

  .消防署に勤めている正規職員ではなく、自らの仕事の合間を縫って訓練を繰り返し、災害時には重要な任務を担い、正規職員と一体になって、消防活動や災害救助活動に従事している人たちです。中でも、人手の必要な災害時には大いなる役割を果していますが、通常「消防」としてカウントされていますので、脚光を浴びることが少ない存在でもあります。基本的にはボランティアですが、年額数万円の報酬があり、出動の度に数千円の手当があります。正規の消防職員が全国で約16万人いるのに対して、消防団員は85万人いますので、数だけからいっても彼ら/彼女らの重要性はお分り頂けると思います。「防災省」が設置されれば、消防団の存在もさらに重要になりますし、「共助」の部分のあり方も見直されることで、「ボランティア」のあり方と合わせて地域社会の担い手としての新たなアイデンティティーが生れることになると考えています。

[2019/11/21 イライザ]

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