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2019年10月10日 (木)

上関原発音頭

上関原発音頭というのがあります。作者不詳とされていますが、上関町に住んでおられた、音楽の教員をされていた方が作られた作品です。ユーチューブで検索してみると、この詩に後から曲を付けたものを聴くこともできます。まずは詩を観てください。

(1)町長選挙で50万 旅行にさそって1万円

   チラシを配って5千円 名前を貸すだけ1万円

   印かん集めりゃ金と酒 ちょいと顔出しゃ寿司弁当

    金がほしけりゃ中電サ これじゃ働く者がバカ 

   原発推進ヨヨイのヨイ

(2)放射能やら黒い霧 まみれた金をフトコロに

   チケットもろうてはしご酒 飲む打つ買うで有頂天

   バーやキャバレー温泉と ゆるんだバンドも新品に

   これぞこの世の極楽じゃ 女房子供も何のその

   原発様々ヨヨイのヨイ

(3)悪銭身につくわけがない 夜を日に次いで遊ぶうち

    気付いた時はもうおそい サギに横領 サラ金と

   きのうの友も今日は敵 女房子供にゃ見捨てられ 

   親子の縁もたち切って 故郷をすてて雲がくれ

   原発クワバラヨヨイのヨイ

(4)オシャカ様さえ言い残す 金より命が大事だと

   人間ほろびて町が在り 魚が死んで海が在り

   それでも原発欲しいなら 東京 京都 大阪と

   おエライさんの住む町に 原発ドンドン建てりゃよい

   ここは孫子に残す町

   原発いらないヨヨイのヨイ 反対反対ヨヨイのヨイ

 関西電力の事件が公けになって、この詩のことを思い出していました。僕は株主総会の事前質問書に、「この詩についての見解を明らかにされたい」と質問したことがあります。

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総会会場で唄おうかとも思いましたが、中国電力の回答は「見解を明らかにする立場にはない」というような回答だったように記憶しています。これはデタラメで嘘だとは言いませんでした。原発が過疎地というところに建設されるので、どうしてもお金をばら撒くことでしか「理解」を得ることはできません。

原発が建てられようとしているところで、進めようとしている人に質問して、「わが国のエネルギー事情を考えると、必要なことだ」とか「地球温暖化防止のために必要だ」とかいうことを答えた人を聞いたことがありません。みんな「原発建設でお金が入る」という回答しかしません。本音であり、これ以外に理由は無いというのが現実でしょう。

 だから「理解」を得るためには、これまたお金を配るしか無いのです。地域にお金を配るには、その地域のボスという人を通すのです。

 島根県鹿島町に島根原発を誘致しようとした時、ここにも「鹿島天皇」というのがいました。関西電力が原発を誘致した時にも、高浜町の元助役さんは「高浜天皇」といわれていたようです。

 上関原発の反対運動の拠点といわれている同町の祝島にも、建設計画が公けになった当時、Kさんという島のボスのような人がいました。この人が電力会社系の月刊誌のインタビューに、「わしを先にきちんと通していたなら、祝島がこんなに反対にならなかった」と答えているのを読んだことがありますが、こういう人が自らの存在を誇示したくなるのが、この世界の中で多く見られる現実なのです。

 最初に書いた「上関原発音頭」、これが公けになってからも中国電力から何の抗議もありませんでした。正解だから出来なかったのでしょう。

木原省治

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