広島市シェアサイクル・ぴーすくる
最近、街中で赤い電動自転車を見かけるようになりました。昨日も、自宅前の道路を5台の赤い自転車が通り過ぎました。乗っている人は、小さな自転車が少し窮屈そうに見える外国からの観光客のようです。
この自転車は、広島市が「自転車を活用した観光振興や地域活性化を図る取組として、国内外の観光客等の来訪者が観光施設等を快適に巡ること」を目的に、2015年2月22日に供用を開始した「広島市シェアサイクル・ぴーすくる」です。この事業は、調べてみてびっくりしたのですが、NTTドコモが、受託して運用しています。
私が最初の目にしたのは、資料館東館南側の自転車置き場に設置されたサイクルポートでした。その後、当初の目的である観光振興や地域の活性化に加えて、市民の日常生活の移動手段としても利用されるようになり、昨年からは商業施設などにもサイクルポートが新設され、現在(7月末)では66か所に増えている(といっても、ほとんどが市の中心部と広島駅周辺ですが)そうです。そうですというのは、この情報はいずれも広島市のホームページから情報を得ているからです。
そういえば、最近は旅行者とは思えない市民が利用している姿もよく見かけるようになりました。外国人の利用者を見かけた時一緒にいた新聞記者も「私も時々利用しますよ。便利ですから」といっていましたので、市民生活の一部としても活躍するようになっているようです。
私が、最初にこうしたレンタサイクルを見たのは、2017年に中国を訪問した時です。同じ色(黄色とオレンジ)に塗られた自転車が、道路上に多数放置(と思える状態で)されている現場を見た時はびっくりしたものです。この写真は、整理員がいてきちんと整理している場所です。
日本と中国、どちらが最初にこの事業を始めたのかわかりませんが、いま中国では、このシェアサイクル事業が、曲がり角に来ていると言われています。昨年5月時点で、全国で3000万台を超え、利用者も17年末には2億人にもなりました。ちょっと気の遠くなるような数字で利用されていますが、問題も発生しています。最初に問題になったのが、不法な放置自転車が大量に発生し、その対策費が増大したことです。次に問題になったのは、車両のメンテナンスです。シェア自転車は24時間、365日、街頭で雨ざらしに置かれていますので、故障することも多いようです。このうち、放置自転車の問題は、日本ではサイクルポートで借り、サイクルポートに返すことになっていますので、あまり問題は発生しないと思われます。しかし、車両メンテナンスの問題は、広島市内の自転車も同じように雨ざらしの状態で、駐輪させてありますので、これからこの問題が課題になってくるはずです。
そしてもう一つ人件費がかかると思われるのは、アンバランスな配置となったサイクルポートの自転車をどう適正に、それぞれに配置するかです。ちょうど中区図書館を訪れた時、トラックで自転車を移動させているところに出くわしました。台数が中国のように多くはないとはいえ、サイクルポート数が増えれば増えるほど、これもなかなか大変な作業のように思われます。
広島市内は、橋を渡るとき少し坂道を上ることになりますが、そんなに苦になるほどではありませんので、私も市内はほとんど、自転車で移動しています。観光客が、手軽に移動手段としてさらに利用されるようになれば良いなと思います。
いのちとうとし
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