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2019年7月24日 (水)

広島朝鮮学校高校無償化裁判第6回控訴審傍聴記

広島朝鮮学校高校無償化裁判第6回控訴審が、昨日午後2時から朝鮮学校の生徒や保護者、日本の支援者によって傍聴席が埋め尽くされた(満席で入れなかった人も多数いました)302号法廷で開廷されました。

日本政府は、すべての子どもたちの平等に教育を受ける権利を保障するため2010年から「高校無償化制度」(2013年からは「高等学校就学支援制度」)をスタートさせました。しかし外国人学校や各種学校がすべて対象となっている中で、唯一、朝鮮学校だけが除外され続けています。政治的な意図によって、全く何の責任もない子どもたちが差別されているのです。これを不当として2013年8月1日に、広島では、学校法人朝鮮学園と当時の卒業生・在校生110人が原告となり、「国の行政処分を取り消しと適用」を求めるとともに、損害賠償を求めて裁判を起こしました。残念ながら、第1審では広島地裁小西裁判長よって、2017年7月19日に「朝鮮学園に学ぶ子どもたちの民族教育を受ける権利を認めない」不当な判決が出されました。原告は、直ちに控訴し、今日までに5回の控訴審が開廷されてきました。

昨日の第6回控訴審は、いつものように提出された書面の確認が終わった後、今後の審理の進め方が協議されました。その中で、控訴人側(原告)弁護士から、朝鮮学校の歴史を紹介する映画をこの法廷で上映することを求めましたが、これについては今後協議することになりました。そして、協議の中心議題に入りました。1審の時から原告団が求めていた原告への尋問をどうするかです。まず裁判長から「学校長、原告1名、保護者の尋問を行う」との発言があり、被控訴人である国側弁護団もこれを認めたため、次回以降の法廷で原告尋問が実施されることになりました。次回(10月10日午後1時30分から)は、原告の一人である広島朝鮮初中高級学校の金英雄校長への尋問(原告側1時間、被告国が40分、裁判長)が行われます。そして次々回(11月20日の同時刻)には、原告で卒業生1名と保護者1名の尋問が行われます。

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少しだけ道が開けた思える第6回控訴審となりましたが、私は予断は許さないと思っています。1審で全く原告や証人尋問を行っていませんので、このまま控訴審でも尋問を全く行わず判決を書くというのをちょっと躊躇したのではないかというのが私の感想です。そうは言いながらも、原告、証人の尋問が実施されることは、より問題点を明らかにすることができるのですから、大きな意味があります。次回以降の控訴審が、非常に重要となりました。

閉廷後は、弁護士会館に場所を移し、報告集会が開催されました。私は、別件があり遅れて参加しましたので、弁護団の説明を聞くことができませんでしたが、きっと以上のようなことが報告されたのではないかと想像しています。今回の法廷には、朝鮮高校を卒業し朝鮮大学校に行っている原告たちも、夏休みを利用しこの控訴審に参加していました。私が参加したのは、その一人が訴え始めた時です。「朝鮮大学で、この裁判は人類史的な闘いだと言われました。東京で毎週行っている金曜日行動(広島では、毎月19日)に参加していますが、日本人も韓国人も参加してくれています。少しずつ輪が広がっているように思います。これからも勝利まで手を取り合って頑張りましょう」。そして、最後に次回公判で尋問を受ける金校長が「いよいよだという思い、ちょっと緊張しているが、10月10日をめざして、きちんと準備し、朝鮮学校の正しさ、正当性を訴えていきたい」との決意が述べられ、報告集会は終わりました。

次回10月10日の公判は、この裁判の大きな山場とも言えます。もちろん全員が法廷内で傍聴することはできませんが、一人でも多く広島高裁に駆け付けることが、裁判を支援する力になると思います。ぜひ一人でも多くのご参加を!

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