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« 被爆シダレヤナギは、どっちかな? | トップページ | 在朝被爆者問題を考える―その2 実態と現状は(つづき) »

2019年5月 9日 (木)

在朝被爆者問題を考える―その1 実態と現状は

原爆資料館がリニューアル・オープンした去る4月27日、韓国の原爆被害者を救援する市民の会・広島支部主催の「郭貴勲さん講演会 被爆者はどこにいても被爆者だ」が、開催されました。原爆資料館のリニューアルで在韓被爆者郭貴勲さんの被爆資料が展示されるということで、来日されることになっていた郭貴勲さんのお話を聞くということで企画されたのですが、残念ながら郭さんが体調不良で、本人欠席の講演会となりました。私もこの講演会で「在朝被爆者の現状」について話すことになり、改めて準備したことがありますので、この機会に「在朝被爆者の現状について」このブログでも報告することにしました。

また、4月22日には厚労省に「在朝被爆者支援を要請する」申し入れも行ってきましたので、そのことも含め数回に分けて報告したいと思います。今日、明日は、「在朝被爆者の現状」です。

昨年7月、5年ぶりに朝鮮民主主義人民共和国(以下、「共和国」という)を訪問し、朝鮮被爆者協会(1995年2月に共和国で作られた被爆者組織)から、在朝被爆者の実態報告を受けました。これまで私たちが把握していた在朝被爆者の実態は、2008年発表された調査結果が最終のものでしたが、今回新たになった実態は、昨年1月から始まった実態調査の5月までを集計した中間報告です。今回の調査は、2008年の調査で生存が確認されていた382人の被爆者(当時確認された被爆者は、死亡者を含めると1911人)を対象に、その生存状況と遺伝的影響について調査されていました。私たち(2人で訪朝)が受けた実態報告は、一言で言えば、「非常に深刻な実態にある」ということです。

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朝鮮被爆者協会との対談 右側が、朴文淑副会長

高い死亡率

まず、生存状況の報告です。すでに調査が終了した111人のうち、生存者は、60人、死亡者は、51人です。その死亡率は、45.95%です。私は帰国後、厚生労働省が毎年年度末に発表している被爆者健康手帳所持者(法的に認められた被爆者)数をもとに、この10年間の手帳取得者の死亡数を推計(新たな手帳取得者を多めに見積もり)し、その死亡率を計算してみました。その結果、死亡率は約38%となりました。この数字と在朝被爆者の死亡率約46%と比較すると、約8%という大きな差があります。1~2%ぐらいの差であれば、誤差という範囲で考えることができますが、8%というひらきは、明らかに在朝被爆者の死亡率が高いことを示していると私は考えています。朝鮮被爆者協会の報告書の示された「原爆被害の後遺症と高齢化による死亡率が著しく増加し、生存者がかなり減少している」という深刻な実態が明らかになっています。

「今回の調査が進み、対象者が増えたとしてもこの死亡率の数字は、上がることはあっても下がることはない」と報告書でも指摘されていますが、私も同様に考えています。

この10年間に残念ながら、日本政府による在朝被爆者への支援策は、何ら進んでいません。ですから在朝被爆者にしてみれば「何度調査(2008年以前にも、被爆者協会設立後、複数回調査を実施)に応じても日本政府は何もしてくれないではないか」という思いは強く、ましてや亡くなった被爆者の遺族にすれば「本人が死亡してしまった後で、何かあるのですか」という率直な気持ちがあり(それは会談の中でも指摘されたこと)、死亡者の報告はより遅れるか報告されていないのではないかと私は推測しています。いずれにしても、在朝被爆者の死亡率が高くなっていることは間違いない事実ですので、早急な援護施策が求められていることは明らかです。

明日は、遺伝的影響や被爆者の声を伝えたいと思います。

いのちとうとし

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