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2019年4月 7日 (日)

一冊の古いパスポート

私の家に一冊の古いパスポートがある。 

1971年2月

沖縄復帰運動に参加していた父は、沖縄を訪れた。

Photo_36

表紙をめくると、「本土と沖縄との間を旅行する日本人であることを証明する。 

昭和46年2月16日 内閣総理大臣」とある。

Photo_35

そして、Ryukyu Government

入国のスタンプ

Photo_34

1984年1月

父は家族を沖縄に連れて行ってくれた。

ひめゆりの塔の周辺は、今ほど整備されておらず、木々に覆われた中に、慰霊碑とガマがあったような記憶がある。

母は、宿泊先のホテルの方に、「家族で来られて幸せですね」と言われたことを今でも覚えている。

4人に1人が亡くなったと言われる沖縄では、祖父母も含めて家族がいるというのはめずらしいことだったのだと思う。

2003年5月

沖縄平和行進に参加した。

学校帰りの2人の高校生が「僕たちも一緒に歩いていいですか?」と一緒に行進を始めた。

広島ではどうだろうか?

 2019年2月

米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設を巡り、埋め立ての賛否を問う県民投票が行われた。

7割以上の県民が、辺野古への基地移設に反対の意を示した。

沖縄県民が自分たちの意思を示した。

しかし、それと同時に、「また沖縄の人たちだけに意思表示をさせてしまった」との思いもどこかにある。

安倍首相は、「沖縄に寄り添う」と言う。

この発言を聞くたび、安倍首相にとって「寄り添う」とは、「沖縄の立場には立たない」という意味ではないかと思ってしまう。

 2019年3月

ようやく、真藤順丈さんの「宝島」を読み始めた。

読んでみたいと思ったのは、本の内容もだが、真藤さんが直木賞に選ばれたときのインタビューを聞いたからだ。確かこのような趣旨のことを言っていたと思う。

「沖縄出身でない自分が、沖縄のことを書いていいのだろうかと悩んだり、腰がひけてしまったりすることもあった。しかし、結局、その腫れ物に触るような扱いをすることが、自分の中の沖縄に対する潜在的な差別感情なのではないかと思った。」

沖縄の問題は、私たちの問題だ。

県民投票で沖縄の人たちは自分たちの意思を示した。

私たちはどうする?

藤原

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コメント

お父上の時代からの沖縄との関りが、心に響きました。沖縄の県民投票の結果は県民の真実の声に他なりませんので、それを早朝するのが民主主義の基本だと思います。そのことを日本政府に伝えるために、さらなる頑張りをして行きましょう。

「私たちはどうする?」が鋭く胸に突き刺さります。

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