株主総会の準備-その2
お願い文を受け取った人が、よし協力しようと思って委任状に印鑑を押してということだけでは、株主提案議案の共同提案者にはなれません。「個別株主通知」というややこしい手続きを必要とします。「個別株主通知」というのは簡単に説明すると、株主が「株主としての権利を行使します」ということを、前持って通知するという手続きです。数年前までは、こういうややこしい手続きは必要ありませんでした。しかし、まさに私たちへの嫌がらせのように、ややこしい手続きをすることを行政が決めてしまいました。そして、この手続きを行っても権利を行使することの出来る期限が決まっているために、早くやっても遅くやってもダメなのです。
遅くやってもダメというのは、「個別株主通知」の有効期限があり、一方で株主提案議案は総会開催日の8週間前までに出さなければならないという、決まりになっているからです。
また、株主提案議案の中で書く「提案の理由」には400字という字数制限が掛けられています。400には句読点も含まれますから、そう簡単なことではありません。400を超えると、もちろんダメですが398とかいう数字だったら、すごく損した気持ちになるので、ピッタリ400になるよう工夫します。
そしていよいよ提案を出す時を迎えます。今年の株主総会はだいたい6月27日と予想してカレンダーを見る限り、5月2日がその日となるのですが、今年は「10連休」の中に入ってしまいます。中国電力の担当者からは、「なるべく4月25日までにお願いします」という連絡がありました。そのために私たち「脱原発へ!中電株主行動の会」は、4月25日に提案することにしました。
ところが関西電力は、大阪市で「G20サミット」が開催されるということで、総会を1週間早めることにしたようです。
こんなややこしい手続きをしてでも、全国9電力会社全てで、今年も株主提案議案を出すことができるようです。
どこに「株主提案議案」を出すことのメリットがあるのかといえば、まず私たちの議案が株主総会招集通知の中に書かれ、中国電力の場合では約12万4千名の株主に送られます。次に総会の場で、提案議案の補足説明を行うことができます。そして総会で審議に掛けられます。
皆さんの中で中国電力の株式を持っている方はおられませんか?よし「脱原発へ!中電株主行動の会」に協力してやろうと思われる方、是非ともよろしくお願いします。ただし3月末の決算日の6カ月前までに株を持っていることが条件ですから、来年の株主総会を考えれば今年の9月30日までに、購入しておいてください。昨年の株主総会では、107名の株主、9万1200株で株主提案議案を出しました。
木原省治
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二回にわたって、株主提案議案についての詳しい説明を有難う御座いました。こんなに大変な手続きを経て毎年、株主総会での発言の機会を作って来られた皆さんに、心から敬意を表します。
それにしても、大株主以外の株主には何の利益にもならないような煩雑な制度にしてしまっている政治の酷さに改めて怒りを感じています。宝くじでも買って、かなりの株を手に入れられたら、お手伝いできるのに、という気持になりました。
投稿: イライザ | 2019年4月13日 (土) 15時33分
イライザさん。コメントありがとうございます。
たいへんな準備をするのですが、福島原発事故以降は全国の原発を持っている電力会社で株主提案議案を出す行動が続いています。そしたら、政府や電力会社に忖度した証券業協会が、もっと制限をつける規制を掛けようとしています。例えば議案の数を制限するとか。今、その攻防の中にいます。
投稿: 木原省治 | 2019年4月13日 (土) 21時15分