1986年4月26日午前1時23分(現地時間)、ウクライナの北方に位置するチェルノブイリ原発4号炉が大爆発を起こし、破壊されるという大事故が発生しました。当初ソ連政府は、事故を隠そうとしましたが、スウェーデンで高レベルの放射能が検出されたことから、事故は明るみに出されました。放射能を大量の含んだ雲がヨーロッパ各地に流れて行き、各地を高レベル放射能で汚染しました。チェルノブイリ原発事故は、今もなお、ウクライナを中心に深刻な放射能汚染による影響を及ぼしています。
私たち広島県原水禁は、事故があった翌年1987年から毎年、4月26日を「チェルノブイリデー」として、講演会の取り組みや慰霊碑前の座り込みなどを続け、この原発事故を風化させず、原発事故による被害者への支援と連帯の行動を続けてきました。
74年経ってもなお続く核被害を体験した広島には、同じ核被害をこうむったチェルノブイリ被害者に思いをはせる責任があります。そうした思いの中、33周年目となった今年も昨日(4月26日)午後0時15分から30分間慰霊碑前での80名が参加し「4.26チェルノブイリデー座込み」を行いました。

座込みの最後に、広教祖丸山書記次長から提案されたアピールを全員の拍手で確認し、慰霊碑に向かい黙とうをささげ、この日の行動を終了しました。
---------------------------------------------------
「4・26チェルノブイリデー」アピール(案)
決して忘れてはいけないチェルノブイリ原発事故から33年が過ぎました。
事故による放射能汚染の被害は、いまも続き人々を苦しめています。
「チェルノブイリのような事故は起きない」と言い続けた日本。
福島第一原発でチェルノブイリと同じレベル7の事故が発生しました。
今も原因は確定していません。
原発事故は、健康被害と不安を引き起こし、住む街を奪いました。
除染が進んだといっても被災地に帰ることへの不安は、続いています。
原発事故被害者の痛みを私たちは、決して忘れてはなりません。
私たちは、チェルノブイリを、そして福島を忘れてはなりません。
それは、「核と人類は共存できない」ということを改めて教えているからです。
原発事故で起こった事実を忘れた時、再び過ちを繰り返すことになります。
安全神話の行きつく先に原発事故があったことを決して忘れません。
脱原発への道こそ、私たちが歩むべき道です。
安全を強調して原発政策を推進してきたのは、自民党政権です。
安倍政権は、その責任を取ることもなく、国民の過半数超える人々の反対の声を無視し、再び原発政策を推進し、原発の再稼働を強行しています。
私たちは、すべての原発の再稼働・新増設に反対します。
新たなヒバクシャを作らせないためには、「核絶対否定」の道しかありません。
私たちは、人類史上はじめて原子爆弾の惨禍を被ったヒロシマから訴えます。
◆チェルノブイリ原発事故を忘れてはなりません!
◆福島第一原発のような事故を二度と起こさせてはなりません!
◆原発の再稼働・新増設を許してはなりません!
◆新たなヒバクシャを生み出してはなりません!
◆全ての原発被害者への補償と救済を強く求めます!
◆ノーモアヒバクシャ、ノーモアチェルノブイリ、ノーモアフクシマ
2019年4月26日
「4・26チェルノブイリデー」行動参加者一同
--------------------------------------------------------

私たちが慰霊碑前で座り込みをして同じ時刻、すぐ横の慰霊碑前では刻茨城県から修学旅行で訪れた中学生たち100人が、折りヅル、献花、メッセージ、コーラスのあと黙祷と続くアピール行動を行っていました。この子どもたちに「チェルノブイリのことを知っていますか」と尋ねたかったのですが、座込み終了時には別の場所に移動し、残念ながらその答えを知ることができませんでした。こうした若い人たちが「チェルノブイリはどれだけ知られているのだろうか」と思わずにはいられなかった今年のチェルノブイリデーでした。
いのちとうとし
[お願い]
この文章の下にある《広島ブログ》というバナーを一日一度クリックして下さい。


最近のコメント