問われる人権感覚・・・東京五輪
競泳選手の池江選手が白血病であることを公表したことを受け,市民の間に衝撃が走りました。同時に,回復を願う多くの励ましの声や支援の輪が広がっています。池江選手は,自らの希望で公表に踏み切ったそうですが,自身のショックを乗り越え,白血病と向き合おうとする強い精神力に頭が下がります。病気を克服し,再び私たちの前に立つ日が来ることを願ってやみません。
そんな中,桜田義孝五輪担当相は,池江選手の白血病公表について「金メダル候補。本当にガッカリしている」「盛り上がりが下火にならないか心配している」と発言したと言います。このような人権感覚の持ち主がこの国の要職を担っていることは,非常に残念でなりません。桜田大臣は,衆院予算委員会での追及を受け,「配慮を欠き,おわびして撤回したい」と述べましたが,撤回したからといって,桜田大臣の人権感覚が変わるわけではありません。なぜ,自分がそのような発言をしたのかをしっかり分析し,人権感覚を高める努力をしない限り,同じことは繰り返されるでしょう。撤回は終わりではなく,自己変革へのスタートでなければなりません。
また,桜田大臣は,「五輪憲章については話には聞いているが,自分では読んでいない」とも答弁しており,五輪担当相失格は言うまでもありません。しかし,桜田大臣は「職務を全うできるように努める」と辞任を拒否するとともに,安倍首相は「五輪招致に全力を尽くしてきた一人。経験を生かして力を尽くしてほしい」と桜田大臣を擁護しました。
人の痛みが分からない人たちに,この国の舵取りを任せていても良いのでしょうか?国会での様子を見るにつけ,そういった気持ちが強くなるのは私だけでしょうか?
T・N
« 再スタートに当たって | トップページ | 上関原発は建てさせない―山口県民大集会 »
「スポーツ」カテゴリの記事
- リスペクト respect(2021.10.17)
- 違和感のある日本語 ――「いじめ」についてはこれからも続きますが、ちょっと中休みです―― (2021.09.11)
- 「人間」に対する罪 ――小山田圭吾事件が問いかけているのは?―― (2021.08.21)
- 『ユニフォーム』(2021.08.04)
- 8月6日には、オリンピックの会場で全員黙祷を! 第4回 ――名簿の送付とonline記者会見―― (2021.08.01)
「ニュース」カテゴリの記事
- 加藤友三郎像(2024.09.07)
- ヒロシマとベトナム(その61) ~南シナ海をめぐる動向-5~ (2024.09.05)
- 中国新聞の二つの記事―その1(2024.09.03)
- 久しぶりの参加です。「VIGIL FOR GAZA(ビジルフォーガザ)」(2024.09.02)
- 被爆79周年原水爆禁止世界大会(2024.08.11)
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 最大の「敵」は無関心(2024.09.10)
- 第28回高暮ダム朝鮮人犠牲者追悼碑・碑前祭(2024.09.09)
- 9月の「3の日行動」(2024.09.06)
- ヒロシマとベトナム(その61) ~南シナ海をめぐる動向-5~ (2024.09.05)
最近のコメント