変わるか、消えるか?!
「変わるか」「消えるか」この言葉、中国電力で働いている人に読まれている広報紙にあった言葉です。今の役員たちの「ノホホン」とした体質が続くと、消えてしまう可能性が大だと思うのです。
6月26日の株主総会前日の株価終値は、681円でした。20年以上前から、株主として中電を見続けてきました。思い出したくもないのですが、初めて中電株を買ったときの値段は、2000円を超えていたと記憶しています。
当時友人から「中電株を持ちたいが、いくらぐらいになれば買い時だろうか」と訊ねられたことがあります。「まあ、1500円よりは下がることはないだろうから、それぐらいで買えば損はないと思うよ」と答えたのを思い出します。
「小さく産んで大きく育てる」とか「谷深ければ、山高し」という言葉、素人が株を始める時の鉄則だと思っています。株価に「一喜一憂」しないことも大切だとは思いますが、ここまで下がると、この会社の無責任体質というか考える尺度を持たない感覚に疑問を持たざるを得ません。
中国電力など旧電力会社の株価は、「3・11」によって下がり始めました。あの日は金曜日でした。14時46分に地震発生、残り14分で株式市場は閉まりますが、この短い時間に東京電力の株は下がり始め、時間切れで取り引きは終わりました。
土日を挟んで月曜日、この週は、まさにジェットコースターの急降下という勢いで東電の株価は下がり始め、当然ですが、電力株の下がり傾向は他の電力会社にも波及しました。その結末が今の状況に通じていると思っています。
小さな島国で、且つ世界中でもっとも地震多発列島であるこの国に、原発を作り続けた政治や電力会社の責任は許されるものではありません。当然問われるものであると思いますが、最近の裁判では、その責任すら否定しているのはご存知と思います。
3・11の反省から、脱原発の声は大きくなりました。本音は別にしても自民党でさえ脱原発を言い出していていました。あの時、本気になって原発ゼロ政策を進め、再生可能エネルギーの推進をしていたら、福島原発事故の責任はしっかり問うことにしても、電力株の今の状態はなかったのではと思うのです。
株価の低迷とともに、株式配当も少なくなり、来年はもっと下がるということです。何よりも腹が立つのは配当に回す金を、2030年の運転開始を目標とする、島根原発3号機の設備投資に使うというのです。
これだけの事態になっても、莫大なお金を使って島根原発2号機の再稼働を進め、また3号機も稼働させたいと言い、上関原発もやるというのです。
計画発生から40年以上が経過しても、「必要だ」と言い続ける上関原発の計画、中電すら本気度がないにも関わらず、地元住民に謝罪すらしない。原発推進の人にも反対の人にも謝罪することを求めたいのです。
707億円を超える課徴金を支払わされたカルテル事件、顧客情報の漏洩事件、度重なる不祥事にも関わらず「ノホホン」としている幹部たちの姿。今、中電株の買い時を訊ねられたら、2000円を超えた時と伝えようかな。あり得ない話ではありますが、その時は僕がすぐに売ります。
これからも地域に必要とされ続けるために、中電は変わるしか道はない。凝り固まった考えも、見えない組織の壁も取り払い、今までの中国電力から、“はみ出す”勇気を持とうと言いたいです。
中国電力はもっと変わろう!今年の株主総会、2時間32分という時間が掛かりましたが、大きなヤジが飛びかうこともなく、参加株主からの発言も、中電の今の状態を憂う声がたくさん出ました。株主は感覚的に「変わるか」「消えるか」の節目を感じたのではないでしょうか。
木原省治
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