#心は死なない。 #脳外科医の #結論 ―――#臨死体験の #説明が付かない―――
#心は死なない。 #脳外科医の #結論
―――#臨死体験の #説明が付かない―――
ブログ激励のために、上のバナーをクリックして下さい
ウォーキング中にいろいろな本を読んでいますが、最近読んだ本のタイトルは『The Immortal Mind』です。直訳すると、「死ぬことのない心」です。あるいは、「心は死なない」。ここでは、「mind」を「心」と訳しましたが、その他にも、「soul」、こちらは「魂」とか、「精神」という意味ですが、全体として、肉体と対になって語られる心とか、意識、精神を指します。哲学的、心理学的など専門分野ではそれぞれ正確な定義があるのだろうと思いますが、ここでは、「マインド」という言葉を代表として使います。
神様がいると信じている方には、「マインド」の存在は明らかだとも思いますし、やがてはコンピュータが意識を持つようになると考えている方にも、その意味は明らかでしょう。ただし、後者の皆さんは、人間の存在とは肉体だけであって、それとは独立した形で「マインド」、つまり心とか精神とかというものは存在しないと考えているはずです。それは通常、無神論とか唯物論と呼ばれます。
対して、この本『The Immortal Mind』の著者、脳神経外科医のエグノー博士は医師になったときには無神論だったのですが、自分の医師としての体験や自らの人生の様々な出来事から、神の存在を信じるようになりました。この本の中で圧倒的に多くのページが割かれているのは、心が物体としての働きだけでは説明できない具体的な例の記述です。
その中でも特に印象深かったのがある女性の臨死体験です。
彼女は重篤な患者さんで、脳にある腫瘍を切除することになったのですが、大変に難しい手術で、低体温下で血液の循環を止めるという状態でしか手術をすることができなかったそうなのです。
その低体温とは15.7度だったと思いますが、その低さに抑えられ、心臓は止められ、血液の循環が全くなくなりました。その状態で高度の技術を持った医師が腫瘍を切除し、その後、身体を温め、血液の循環も元に戻すことによって蘇生されたとの事なのです。
ここからが驚くべきことなのですが、意識を取り戻した後、彼女はその手術の一部始終を細部にわたるまで正確に記憶していたのだそうです。特に専門家である医師の技法というのが、彼が独特に編み出した特別なものだったにもかかわらず、その手術の術法を具体的に説明することができたというのです。
人間の意識が身体というメカニズムの中にあって、そしてその中にある化学反応、電気的な作用によって生じるという説明では、この臨死体験をした女性の記憶の説明は全くできないのです。身体的には、彼女は死んでいたのですから。
となると、人間の身体という存在、肉体とは何らかの形で独立した存在として心がある、あるいは精神意識と言っても良いのでしう、そういうマインドがあるとしか説明がつかないというのがこの本の主張です。
では一体この人間の心、マインドはは肉体とどう関係付けられるのか、どう説明すれば良いのかという大きな疑問が生じます。しかし、この臨死体験一つを取っただけでもその説明が付かないという点で、とても説得力のある一冊でした。
それは神がいるからだと理由を挙げる方には問題のないことかもしれません。でも、唯物論的、あるいは無神論を少し修正するような形での何らかの合理的な説明があっても良いような気もするのですが、何方か御存知の方がいらっしゃいましたら教えて頂けると幸いです。
この疑問は、私の気持の中にも長い間くすぶっていたものなのですが、私が尊敬するフランスの哲学者、アンリ・ベルグソンも次のようなことを言っています。
20世紀の主な課題はアンコンシャス、あるいは意識下がどのようなものなのかを探求することだ。つまり、マインドを培う土壌がどのようなものなのかを探求することだ。
残念ながら20世紀では解決できませんでしたけれど、この問題についてはなお多くの人が探求を続けているようです。
皆様にとって、きょう一日が素晴らしい24時間になりますよう!
[2025/6/19 人間イライザ]
[お願い]
文章の下の《広島ブログ》というバナーを一日一度クリックして下さい。
最近のコメント