#気になる日本語 #シリーズは続いています ―― #初対面 #に切り付ける #に鑑みて #鼻濁音――
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初対面で名刺交換
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《気になる日本語》
トランプのイチャモンに対するハーバード大学の反撃について、私の頭の中では一段落 (いちだんらく、です。ひとだんらくではありません。) しましたので、リラックスしながら考えられるトピックに移ります。今回は気になっていることの一つ、日本語の乱れについて取り上げます。
あまり多くなるとまた混乱しますので、四つだけにしておきます。
《はつたいめん》
一つ目は読み違いです。初めての人と会って話をする時、何と言うでしょうか?文字では、初の対面と書きます。読み方は「しょたいめん」です。これを「はつたいめん」と読んでいる人が結構いるので驚きました。
まあ意味はわかるので問題は無いことになってしまうのかもしれませんが、初日の出とか、初雪、初霜とかという言葉に引っ張られたのでしょうか。でも、初夏とか初秋という場合は「しょ」ですよね。どう区別するのか、はっきりした基準はないようなのですが、読み易さかもしれません。それについてはまた別の機会に考えることにして二つ目に行きましょう。
《を切り付ける》
犯罪事件の報道でどのテレビ局も犯人が被害者「を」刃物で切り付けたと報道していました。被害者「に」切り付けると言うのが正しい表現ではないでしょうか?「を」ではなく「に」です。
《を鑑みて》
これと同じように「に」であるべきところが「を」になってしまう例で、ずっと増え続けているのが、何々「に」鑑みて、と言うべきところを何々「を」鑑みと言う表現になっていることです。こちらの方があまりにも頻繁に使われてしまっているので、「に」の代わりに「を」使うことが習慣化してしまっているような気もします。
鑑みるという言葉は、何かに照らしてとか、何かを参考にしてと言う意味すけれども、その本来の意味で使われることがほとんどなく、「何々に鑑みて」という表現にしか現れないので、「鑑みる」に意味でも近いし、音としても近い「考える」という意味だと勘違いして、その前に来る比較の対象を、考える対象、つまり目的語として「を」を使うことになったのかもしれません。
《鼻濁音》
関東生まれ、関東育ちですし、標準語として習った言葉でも鼻濁音は当たり前のこととして使ってきました。広島を含む関西では鼻濁音の扱いが関東とは違っているとは教わりましたが、日常的に違和感を持つことはありませんでした。
しかし、最近になって、全国的なテレビなどで、鼻濁音と濁音との区別がいい加減であることに腹が立つようになりました。最初の内は、鼻濁音にすべきところか濁音になっていることだったのですが、最近は、何が何でも鼻濁音になってしまっているような気がします。
言葉は変わるものですから、多くの人が、特にこれまでの美しい日本語、伝統的な言葉や表現をたくさん読んできた人たちが使い始めればそれで問題は無いのかもしれませんが、やはり私の気持ちの中で美しいと感じる日本語、そして違和感のある日本語についてはできるだけ周りの人たちに伝えながら、より美しい表現を伝統として続けていってほしいものだと思っています。
と、ここまで書いて、集英社の国語辞典を弾いてみると、「時局を鑑みるに」という用例が出ていました。となると、私の感覚がちょっと狭すぎたのかもしれません。(別の説明もありそうですが。) あるいは老化現象で、私の聞き違いが原因だという可能性もありそうです。
皆様にとって、きょう一日が素晴らしい24時間になりますよう!
[2025/6/9 人間イライザ]
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