#石丸候補 と #損得勘定
――#同級生の投票行動から考える・第6回――
自分の代弁者としては強い人を選ぶ
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東京都知事選挙を出発点にして、選挙についての論考を続けています。
前回は、政権交代の主要原因として損得のあること、つまり経済問題や金権腐敗政治事件が大きな役割を占めていることを確認しました。さらに都知事選挙では、蓮舫候補がネガティブな環境の中で健闘したと考えると、見えてくることのあることや、小池候補にとっては有利な材料の揃った選挙であることも確認しました。
では、石丸候補はどうかと言うと、次のようなことが重要なのではないかと思います。
一つには、定番の、若者のエスタブリッシュメントに対する批判と受け止めて良いのではないかということです。現状維持、現状追認の圧力の強さについては前々回指摘しましたが、それに対抗する手段を持たないという歯痒さも含めて、現状を変えたいという思いが社会にかなり広まっていると考えて良いでしょう。
それがなかなか表面に出てこないのは、兵庫県のパワハラ知事に対する批判が職員の間から素直に出てこなかった事実と同じ理由だと考えてもおかしくはないでしょう。
その解決策として、「この人なら変えてくれる。それだけの力のある人だ」という確信を多くの人が持てば、その人に期待するという結果につながります。
しかし石丸選挙の実態は、多くの人の持つそのような期待に乗じて、組織化され豊富な資金を使っての情報操作だったとみるべきだと考えています。SNS上の画像や発信を自分たちにとって都合良く細工することなど、少しの金と手間があれば簡単です。都合良く、その材料として使える言動を自ら発していた石丸候補をそのまま抱き込んでいたとしても、おかしくはありません。
作られた内容の材料をSNS上にポストし、多くのフォロワーがいるかのような工作を裏で行って(これもちょっとしたお金があれば簡単にできます)、それに釣られたさらに多くの人たちの「いいね」や「リポスト」として数を集めて行った。それを煽るようなマスコミの取材や報道で、その動きが過熱して行ったと見ているのですが、皆さんにはどう映ったのでしょうか。
このような裏工作の首謀者たちの目的は、蓮舫候補を勝たせない、そして小池候補の当選を確実にすることだったのでしょうが、それと石丸候補の思惑とが上手く噛み合ったのです。
石丸候補が、自分たちのフラストレーションを解消してくれる「強者」だと映ったのに対して、「2位では駄目なんでしょうか」という、本質を衝く重要な問題提起をした蓮舫候補が「批判ばかり」のレッテルを貼られたのは、民主党時代からのマスコミによる情報操作の結果です。
以上、三候補への支持の形を概観してきましたが、それを三つに分類することができそうです。
- 損得勘定、つまりお金の問題
- 好き嫌い
- 現状を打破したい
これら三つは具体的なものですが、一つにまとめてラベルを貼ると、「当事者意識」になるのではないかと考えています。政治に対してどう向き合うのか、と問われたときに、「当事者」として関わっていると答えられる姿勢です。
有権者が政治においての当事者だと自覚して行動することで政治が変わるのだと結論付けたいのですが、どうでしょうか。
この中で、3.の「現状打破」について、二つの違った行動が都知事選挙では目を引きました。一つは、石丸候補支持者のネットワーク作りの基本になった、強い人間への委託とそれを表現するためのSNSの使用です。
その特徴は、SNSの特徴そのものといっても良いのですが、支持の広がりの加速度までがさらなる支持につながっていたこと、それを可能にしたのは、支持者たちの意思表示が即座に多くの人に伝わる、「即時性」または「速達性」があったからです。
もう一つは、蓮舫候補の支持者が居ても立っても居られない気持で、初めて行った「一人スタンディング」です。大変勇気のある、そして「現状打破」のための従来の意味での正道を踏む行動だったのですが、多くの人が参加したとは言え、距離の離れた場所での個人行動という特性から、こうした努力が即時に多くの人に共有されることは難しく、その加速度を認知することはさらに難しいことでした。
ただし、既に蓮舫候補の支持者だった人たちの間ではSNSも含めて情報が共有され、仲間内のエネルギーを高める上では大きな力になりました。
ではこのような「知見」をどう生かせば良いのでしょうか。次回、考えたいと思います。
今日一日が皆さんにとって素晴らしい24時間になりますよう
[2024/8/17 人間イライザ]
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