誤用

2024年6月17日 (月)

#コロンブス問題 (その2) ――#1992年 #江崎玲於奈筑波大学長 #入学式での式辞――

#コロンブス問題 (その2)

――#1992 #江崎玲於奈筑波大学長 #入学式での式辞――

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学長の式辞イメージ

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このシリーズでは、社会的影響力の大きい人やグループが、コロンブスについての長い間固定されてしまっていたイメージを広めるのは問題だという解説をしています。

今回は、1992年の筑波大学入学式で江崎玲於奈学長が、コロンブスを今回と同じような文脈でとらえた、式辞の内容を要約しておきます。

拙著『夜明けを待つ政治の季節に』(1993年、三省堂刊)からの引用です。

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江崎演説の内容

演説の内容について問題提起をするのだから、まず演説全文の趣旨を理解する必要がある。マスコミの報ずる数行を基に批判を行うことは、議論の仕方としては落第である。不十分かも知れないが、とりあえず筑波大学の雑誌っつくばスチューデンツ』に掲載された入学式の式辞を私なりに要約しておきたい。

江崎氏の式辞は、一口で言えば大学教育の意味を新入生に説明したものである。

入学式は「巣立ち」であり、大学ではこれから各自の「ブルー・プリント」(青写真)に従って人生の基盤を作ることになる。また人生の目的を見つけ自分の才能を見いだしそれを伸ばす所でもある。

入学の日はまた「船出の日」でもあり、五〇〇年前にスペインから船出をして新大陸を発見したコロンプブスのように、「たとえそれが誤った仮説てであろうとも、大胆にいろいろな試行をしてみることがなんらちかの報酬を得るという一つの教訓になる」。

また、近代科学は論理だけでなく、事実に基づいた証明を行う点に重大な意味があったのだが、コロンブスの新世界発見には「ヨーロッパが世界を制覇する歴史的根源」がこめられていた。

大学を出るまでには、独立した人間になってもらわなくてはならない。独立の人間とは「自分自身で価値判断のできる英知」を持つ人間である。今後の人類の平和と繁栄という視点から重要なのは、たとえば大学で教えられる固定されたプログラムに「疑問を持ち、あるときは拒否したり、あるいはそれを改善したプログラムを作成するというような努力」の結果、「卓越したプログラムが創造できるような人間」になり、「グローバルな視野でものごとを考え」られることである。

ここでの「プログラム」とは、コンピュータのソフトウェエアに相当するものであり、人間も動物もこの観点からちはソフトとハード両方を兼ね備えている。

長さ、そして語の具体性から判断すると、江崎学長が協調したかったことは、まず、創造的なプログラムを作ることの大切さ、そしてコロンブスの「新世界発見」から得られる教訓の二つ、ということになりそうである(もう一つ、「巣立ち」についてもかなり具体的な説明があるが、これは演説の枕の部分であり、主題とは関係が薄い)

何故コロンブスなのか

私が違和感を持ったのは、主に二つの部分についてである。一つは、人間をコンピュータに引き比べて論じている点である。この点については、雑誌『世界』(19924月号)に掲載されたジョセフ・ワイゼンバウムMIT名誉教授の「イデオロギーとしての人工知能」を参照して頂くことにして割愛する。もう一つは、コロンブスである。

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 次回は、違和感を持った二つの部分のうち、コロンブスについての説明です。

 

今日一日が皆さんにとって素晴らしい24時間になりますよう

[2024/6/17  人間イライザ]

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2024年4月 5日 (金)

#官僚の #専売特許 としての #御座います ―― #官僚度テストとしても使えます――

#官僚の #専売特許 としての #御座います

―― #官僚度テストとしても使えます――

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メタンガスの爆発も、日本語の誤用も人災です

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少し反応が遅いかもしれませんが、3月28日に、万博会場建設現場で、恐らくメタンガスに引火した結果だと思われる爆発が起きました。

実はこの件について、昨年11月29日の参議院予算委員会のまとめの質問で、警告を発していました。東京新聞の4月2日付のウエブ版では次のように報道しています。

昨年11月の参院予算委員会では、福島瑞穂議員(社民党)が「現場でメタンガスが出ている。どういう状況か。火がついたら爆発する」と質問。自見英子万博担当相は「関連省令に基づき配管施設を設置し、ガスを大気放散していると聞いている。万博の開催時に危険はないと考えている」などと答えていた。

福島議員が指摘した通りのことが起きてしまったのですが、万博の開催後だったらもっと大きな被害が出ていたでしょうから、今の時点で万博の中止とか、最低限、カジノと同じくらいのレベルの土壌改良をしなくてはならないでしょう。この点については、ほかにも多くの皆さんが発言されているようですので、私は別の問題を取り上げます。

東京新聞の記事を読んで、もう少し詳しく状況を理解するために、昨年の参議院予算委員会のYouTubeビデオを見てみました。画像を埋め込みましたので、福島議員の質問の辺りから御覧下さい。

ここで驚いたのは、自見はなこ大臣が官僚による日本語の誤用、「御座います」、を頻繁に使っていたことでした。メモを取れたものだけリストしてみます。

  • 対応すると認識して御座います。
  • 尽きると考えて御座います。
  • 管理を行ってきたと聞いて御座います。
  • 大気放散していると聞いて御座います。
  • 判断して御座います。

問題なのは自見大臣だけではありません。その後の答弁では斉藤鉄夫大臣も、同じ誤用を繰り返していました。官僚の作文通りに原稿を読んだ結果でしょうし、官僚に「レクチャー」をされる他の政治家も同じです。これ以上書き写すだけでも気分が悪くりますので、二つだけにしておきます。

  • 確認されて御座います。
  • 判断されて御座います。

大きな疑問は、何故、高級官僚は、「敢えて」このような「誤用」を平気で使うのかということです。ヒントの一つは、官僚以外でこのような誤用をする人はほとんどいないこと。つまり、専売特許とでも言える表現であることです。

さらに、官僚以外の人がこの誤用を身に付けてしまっている場合、それは、官僚との価値観の近さや利害関係のあるなし等を反映していると考えても良さそうです。こちらは、「官僚度」とでも呼んだら良い物差しになりそうです。

この点については再度取り上げますが、実は8年前にも、同じテーマをアップしています。その後の日本社会の変化、そして私自身がその後この問題についてどう考えてきたのか等についても、触れられればと思います。

 

2024年も言葉を大切にして、知的にも情緒的にも誠実さが輝く年にすべく頑張りましょう。

[2024/4/5 人間イライザ]

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2024年3月28日 (木)

一番最初がダントツの一位 ―― #重複表現ランキング――

一番最初がダントツの一位

―― #重複表現ランキング――

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最後の切り札は何だ?

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日本語の誤用について、まだまだ書きたいことが沢山ありますので、続けます。

「注目を集める」が、誤用ではないかもしれないどころか、かなり受け入れられていることに「不快感を感じている」のですが、勿論これは皮肉です。

日本語も、社会の動きとともに変わっています。私自身の言葉に対する感覚も変化しています。例えば、かつては嫌悪感しか持てなかった「ら抜き言葉」を聞いても、腹が立たないくらいの寛容さは身に付きました。

となると、自分では「誤用」だと信じ込んでいる言葉が実は世間で広く受け入れらるようになってしまっているのかもしれません。

そんな時に目にしたのが、「つい使ってしまう重複表現ランキング」です。「古の昔の武士の侍が、馬から落ちて落馬する」というのが有名ですが、「gooランキング」の一つとして、2008年に公開されたものです。

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この一覧を見ながら感じたことの一つは、「ビジネスパーソン」を対象にした調査で、これだけ多くの人が、「つい使ってしまう」表現は、それなりに多くの人たちの日本語についての感覚を反映しているのではないかという点です。

私も、「一番最初に」という表現はつい使ってしまいますが、その理由は、重複表現ではあっても、正確に内容を伝えるためにはこう言った方が良い、といった判断が働いているということです。正確なコミュニケーションを確実にするために、文法的な正確さは犠牲にすることは許されるのではないか、という問題提起にもなっています。

この判断基準を使って、ランキングの9つの表現を見直してみたのですが、例えば、「射程距離」はその意味で余り違和感を持たなかったのですが、「思いがけないハプニング」は、ちょっとどうかなと思いましたので、少しは意味のある基準になっているのかもしれません。

それが、重複表現を使っても良いという「最後の切り札」になるかどうかは分りませんが。

 

2024年も言葉を大切にして、知的にも情緒的にも誠実さが輝く年にすべく頑張りましょう。

[2024/3/28 人間イライザ]

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2024年3月27日 (水)

躱すのは敵の矢 ―― #人を追い抜くことではありません――

躱すのは敵の矢

―― #人を追い抜くことではありません――

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子ども時代の体験からは、とても着いて行けません

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もう一つ、子ども時代の体験と深く結びついているのが「かわす」です。以前にも書いたことがありますが、かつてたくさん読んだ時代小説の類では、「敵の矢を躱す」という意味での「かわす」しか意味がありませんでした。

小学校の高学年になって柔道を習いましたが、そこでの体験では、「体を躱す」ことが多くありました。相手の力が真っ直ぐにこちらの向っているときに、体を捻ってその力をやり過ごすことですです。

大人になってからは、質問を躱したり、逆に躱されないように準備をしたりという場面もありました。どこにも、「追い抜く」というニュアンスがないので、何故、「かわす」が「追い抜く」を意味するようになったのかも分りません。

でも、ネットで調べると2012年のロンドン五輪の頃には、この言い方がマラソンだけでなく、コレクションになるくらい多く使われていたようです。道浦俊彦さんのコラムをお読み下さい。

「交わす」という文字を充てて、その意味だという説もあるようですが、「言葉を交わす」とかいったニュアンスでも「追い越す」にはならないので、未だになぜ、このような「誤用」が生まれたのか、想像がつきません。何方か教えて頂けると有り難いのですが---。

参考までに、読売テレビのコラムには、ゲームをモデルにした説明があるのですが、ゲームは余りしたことがありませんので、この解説でも理解不能でした。

もう一つ、競馬の世界では前から使われていたのかもしれません。矢野義彦さんのコラムがそう示唆しています。一歩前進です。でも、なぜそうなったのかについては今一、分りません。

 

2024年も言葉を大切にして、知的にも情緒的にも誠実さが輝く年にすべく頑張りましょう。

[2024/3/27 人間イライザ]

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2024年3月26日 (火)

私にとって#注目を集める は #誤用 ―― #号令 としての #注目の体験 があります――

私にとって#注目を集める は #誤用

―― #号令 としての #注目の体験 があります――

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「#注目」しているのは「#私」ですよね

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このところ、日本語にはまっていますので、その勢いで続けます。

長い間、「注目を集める」には違和感を持ち、「誤用」だとさえ思ってきていました。ところが、尊敬する国広哲也先生の『日本語誤用・慣用小事典』の184ページには、それが正しい使い方として登場したのです。

「話題を集めた」という、ちょっと疑問符の付く表現の説明の一部に、「注目を集めた」という表現と、「話題になった」が影響し合って、「話題を集めた」になっているというのです。

手許のいくつかの辞書をチェックしてみると、集英社の『国語辞典』には、用例として「注目を集める」が載っていますので、世間的にはかなり認められてしまっているのでしょう。

でも、私には「大いなる違和感」があります。その理由を考えて見たのですが、これまでの人生、特に子ども時代の影響が大きいように思えてきました。それは、日常的に「注目」が生きていたからです。

一番、印象に残っているのは、「国旗に注目」です。学校の行事では国旗掲揚がその一部でしたが、国旗が掲揚されるときには、「国旗に注目」という号令とともに、国旗を見なくてはなりませんでした。他にも、「○○に注目」という号令が結構ありました。

ですから、私の頭の中では、「注目」の主語は「私」なのです。つまり、私が注目するという主体と行動が一体になっているイメージがあるのです。そこからは、「注目が集まる」にはイメージが飛ばないのです。

その他の、「誤用」についても同じような分析が出来そうですので、一つずつ俎上に載せたいと思います。

2024年も言葉を大切にして、知的にも情緒的にも誠実さが輝く年にすべく頑張りましょう。

[2024/3/26 人間イライザ]

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