社会

2024年1月18日 (木)

#阪神淡路大震災 の時に受けた #ショック ――#29年経って #暗黙の大前提 に目が向いてきたでしょうか?――

#阪神淡路大震災 の時に受けた #ショック

――#29年経って #暗黙の大前提 に目が向いてきたでしょうか?――

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29年前には、「頭隠して尻隠さず」を心配しました

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阪神淡路大震災からもう29年。能登半島地震が重なり、1月が地震を思い起こさせる月になりました。月単位で、我が国が経験してきた自然災害、戦争等を列挙すると、3月は東日本大震災、6月は沖縄の慰霊の日、8月は広島・長崎・そして終戦記念日、9月は関東大震災と、毎月のように慰霊の日が続きます。

いつまでも悲劇を忘れずに、次に災害が起きるときには被害が少なくなるように、特に戦争は絶対にしないことを肝に銘じて政治も社会も動いてくれると良いのですが--。そして、この29年間には、少なくとも私たちの災害に対する意識は高まっているのではないかと感じています。

それは29年前、私が国会議員当時に毎週、執筆して有権者の皆さんに送っていた「アキバ・ウィークリー」の1995年1月19日号をお読み下されば、お分り頂けるのではないかと思います。

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[電話週刊誌 ・ アキバ・ウィークリー ・ 希望のメッセージ]

アキバ・ウィークリー第151 号 (1995年1月20日~1月26日) [1995年1月19日収録]  

 

大震災の教訓を生かすために

――頭隠して尻隠さずの地震対策になってはいませんか――

 

皆さん、こんにちは。衆議院議員の秋葉忠利です。『アキバ・ウイークリー』第151号、1月4週号をお届けします。

今回の大震災についての様々な思いを、短くそして十分に表現するだけの力が私にはありませんが、改めて、亡くなられた方々の御冥福を祈りたいと思います。まだ建物の下敷になっている方々や行方不明の皆さんが一刻も早く救出されること、そして、怪我をされた方々が一日も早く良くなられること、さらに神戸、淡路島その他の被災地のできるだけ早い復旧を祈っています。

さて、この地震に関連して、幾つか問題提起をしたいのですが、それは同時に日本社会のあり方そのものについての問題提起でもあります。最初の問題は、私の経験に根ざしています。

実は長い間、私は私達日本人の考え方の中に、大地震が起ればどうしようもないのだ、そんな諦めの気持が強くあるのではないか、と思って来ました。それは二十年前の出来事が原因になっています。約二十年前の夏、アメリカの大学での仕事が一段落して、アメリカ永住の可能性を考えていた時でした。日本で夏休みを過ごすために戻って来たのですが、着いた夜かなり大きな地震がありました。マスコミでの地震報道も、東海大震災が何時起きてもおかしくない、という雰囲気で行われていました。

それまでアメリカで私が聞いていたのは、日本の地震対策は完璧であるということだけでした。勿論、日本の専門家や政府の言い分がニュース・ソースです。私も当然、それを信じていましたので、地震の話が出ると、確認の意味でこの話を持ち出していました。しかし、地震について友人達の話を聞けば聞くほど納得が行かなくなりました。心配になって質問を重ねました。日本に住んでいて本当に安全なのか。

万一地下鉄に乗っている時に地震が起きたとしたらどうする積りなのか。高速道路は本当に安全なのか。日本語の分らない人に、どう地震情報を伝えるのか等々、とにかく、沢山の質問をしました。しかし、私にとって満足できる答は返ってきませんでした。

そんなある日、私は、科学の専門家でもある親友のH君にたしなめられました。それは次のような趣旨でした---「君は、日本に住むか、アメリカあるいはその他の地域のどこかに住むかという選択が出来る。しかし、大多数の日本人にとって日本以外の場所に住むと言う選択はあり得ないのだ。仮に地震に対する十分な対策が存在しなくても、その危険な日本や東京に住まなくてはならない。それが現実であるときに、君だったら、危険であることを毎日考え続けるなんて事をするかも知れないが、殆どの人は、きっと大丈夫だろう何とかなるだろう、と信じて日常生活を送ることになる。それは不思議でも何でもない」---。

それで、私は初めて納得が出来たのです。

専門家までが、H君の言った通りに現実から眼を背けているとは思いませんが、日本社会全体として眼を背ける姿勢があるのなら、それが地震対策に反映されていてもおかしくはありません。無意識の裡に頭隠して尻隠さずの地震対策を取ってしまっているのではないでしょうか。その証拠は今回の被害を見るだけで充分だと思います。

私達が今回の教訓を生かすためにも、こうした、暗黙の大前提といったことにも目を向ける必要があるのではないでしょうか。

これで『アキバ・ウイークリー』第 151号を終わります。次号は1月27日にお届けします。 では来週まで、ごきげんよう。 

秋葉忠利のメッセージは毎週金曜日に新しいテーマに変わります。

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以上、1995年1月19日号のメッセージでした。そして今、2024年1月に私が提案しているのは「防衛省を防災省に組織替えする」ことです。

 

2024年のこれからも心配ですが、健康に留意しつつ、少しでも良い年にすべく頑張りましょう。

 [2024/1/18 人間イライザ]

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2023年12月 9日 (土)

#唐木順三 と #武谷三男 ――#科学者の社会的責任 についての論争です。――

#唐木順三 と #武谷三男

――#科学者の社会的責任 についての論争です。――

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唐木順三・武谷三男両氏の著書(出版されたのは、それぞれ1980年と1982年)

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来年は、アメリカで大ヒットした映画「オッペンハイマー」が日本でも公開されるとのことですので、物理学者、ひいては科学者や文化人・知識人等の社会的責任が話題になるかもしれません。その点について、40年以上前の論争の一部を紹介しておきましょう。私の考えでまとめるのではなく、論争の御本人たちの言葉で要点を知って頂くことに意味がはあると思いますので、以下唐木・武谷両氏の引用です。(以下、敬称は略し、旧漢字・旧仮名は常用漢字・新仮名に書き替えます)

まずは、唐木の著書に収められている1979年の日記の抄録の一部です。(158ページから159ページ)

昨日から、「科学者の社会的責任についての覚え書」を初から読みえしているが、まづまづの出來なり。今日は七十枚まで。

二月三日。

午前中に、「科学者の社会的責任についての覚え書」百十六枚の点検を了る。

なお先へ向つて書きたいが、今の体力ではすぐに書けそうにない。ただこの夏亡くなった朝永振一郎氏についてだけは、少々でもいいから書いておきたい。湯川氏よりも深いところから現代物理学、核物理学を考えている。夏、ガン研で亡くなられたが、その最後の執筆が、『物理学は何であらうか』(下卷)であり、その最後のところに、「罪」の問題が述べられていたと思う。とにかく湯川より一段深いところから発言していた。

 二月十三日。

「科学者の社会的責任についての覚え書」は、七月下旬の入院前に、たしか70余枚まで綴つたが、その後、ちちとして進まず、一週間ほど前、百数枚でペンを置いた。然し、それで終ったわけではない。残るのは、湯川の晩年(京都会議以後)に対する不徹底への批判。例えば「核兵器は絶対悪を信條」としながら、その兵器製造につながる道に、自らつらなったことに反省を欠くこと。簡単にいえば、二十世紀以後の物理学に対する自己批判が淡い。

それに對し、朝永振一郎氏は、その死の後に出た『物理学とは何だらうか』において、最近代科学者の罪の問題に触れている。雜誌『科学』(中公)の朝永振一郎特集号にも某氏がそれについて書いていた。この湯川、朝永両者の間の違いは重要である。このことを実証的に書きたかったが、体力整わず書けなかった。他日書ける狀態戻ったら書きたい。

 

唐木はアインシュタインも朝永同様かそれ以上に高い評価をしているのですが、その違いを表現する際にはかなり感情的になっているように思えます。そしてそれに対する武谷の反論も、感情的という点では引けを取りませせん。以下、武谷の朝永評の一部です。(173ページから174ページ)

学術会議会長朝永氏のやったこと

朝永氏は戦後一貫してサイクロトロンや大加速器をつくることに大変な努力をした第一人者であり、さらに学術会議会長としても努力をしていた。その彼が、核物理学がそんなに悪いものなら核物理学はやめろという提言をすればいい。それを一向にそういう提言も何もしないで、
いいかげんなことを書いている。岩波新書下巻の最後のは講演だ。だから病気になって死を前にして書いたものではない。講演を載せたのだ。いかにも原罪とかなんとか、あの人は洒脱な人だからね。

ところで朝永さんは大物理学者なのだが、どちらかというとテクニカルな人で、そんなに基本的なことを深刻ぶって悩み考える人ではない。大まじめにそんなふうにとられては困る。  「科学の原罪性」なんていう小見出しがついているんで、飛びつくのだろう。朝永氏は知識が原罪というのをいっている。旧約聖書の知恵の実、人間の原罪と同じ。だから科学はもともと原罪だという話につないだのだ。

あの人は秀才だから、ちょっとそういうことをいってみたいのだ。彼が真面目にそうだと思ったのなら、学術会議会長なんかになっているのはおかしい。もし朝永氏が自分の物理学の罪を本気で認めるのなら、それで取ったノーベル賞をはじめとしたあらゆる栄誉を返上しているはすではないか。

南極観測艦を自衛隊にくつつけたのも朝永氏だ。だから、彼のいっていることと彼の行動したこととはまるで違うのだ。それで結局唐木氏たちにほめられたものだから、その本がひどく受けて、朝日出版文化賞だかとった。大宅壮一賞か・・・。私のみるところ、湯川さんのほうが深刻で、朝永さんのほうが知的遊戯でいっているというタイプだ。

時代背景もずいぶん違いますし、人類の直面する課題の見方も変化しています。議論の仕方やその前提(暗黙裡のものも含めて)をどう把握しているのかも大きく変わっています。さらに人類滅亡の可能性についての認識も、環境問題そのものへの理解もまだまだの時代です。しかし、こうした先人たちの言説からも貴重な教訓が学び取れますので、敢えて資料としてお届けすることにしました。

 

最後に皆さんにとって、今日一日が素晴らしい24時間でありますよう!  

 [2023/12/9 人間イライザ]

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2023年4月 7日 (金)

AI盲信に警鐘を鳴らしたMIT教授 ――ワイゼンバウムの『コンピュータ・パワー』を読み直そう――

AI盲信に警鐘を鳴らしたMIT教授

――ワイゼンバウムの『コンピュータ・パワー』を読み直そう――

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このところ、急速に発展しているAI (人工知能) ですが、最近最も話題になっているのがChatGPTと呼ばれる「オリジナルのテキストを生成することができる人工知能ツール」です。(OpenAIに登録してアカウントを作ればすぐに使えますので、説明は省略します。)

「AIの新時代が始まった」、「教育の意味や内容が大きく変わる」等々、世界的に注目され話題になっています。

こうした評価を聞いて、私は1960年代から70年代にかけて、同じように話題になったAIのプログラムを思い出しました。「イライザ」です。そして私のハンドル・ネームもこのイライザから取ったものです。

MITのジョセフ・ワイゼンバウム教授が1960年代に開発したプログラムで、心理学のロジャーズ学派の原則を用いて、精神医療医の真似のできることが特徴でした。このプログラムを使って、コンピュータと対話をした多くの人々は、あたかも一人の人間と話しているかのような気持ちになったと報告しています。

その結果、「精神医はもう必要なくなった」というような過大な期待を寄せられるようになったのですが、まずは、一人の若い女性と「イライザ」との対話の記録を御覧下さい。最初が女性の、そしてイタリックは「イライザ」の言葉です。

男ってみんな同じ。

どのように。

男って、いつもあれをしろ、これをしろって、うるさくてしようがないんですもの。

何か特別な例をあげてください。

そうね、ボーイフレンドがここに来るようにって言ったの。

ボーイフレンドがあなたを、ここに来させた

彼は、私がいつでもふさぎ込んでいるって言うんです。

ふさぎ込んでいるとは、お気の毒に思います。

ほんとなんです。私は幸福ではありません。 

ここに来ることによって、不幸せから逃れるための、助けがが得られると思いますか。

何か助けが必要,それだけは確かです。

助けを得るということは、あなたにとってどういう意味がありますか。

たぶん、母との折合がよくなると思います。

あなたの家族について、もっと話してください。

母は私の面倒をみてくれます。

お母さんの他に、誰があなたの面倒をみるのですか。

父です。

お父さん。

あなたは私の父にちょっと似ています。

どのような類似点がありますか。

それほど積極的でないところ、でも、私にそれを気づいてほしくないのだと思います。

どうして私が積極的でないと思うのですか。

私に議論をしかけないから。

私があなたと議論をしないのは、なぜだと思いますか。

私が恐いから。

私があなたを恐いのだと思うことで、満足ですか。

父は誰でも恐いのです。

お父さんのことを考えるとき、他にどんなことを思いうかべますか。

弱い者いじめ。

それと、あなたのボーイフレンドが、あなたをここに来させたことと、何か関連がありますか。

ワイゼンバウム教授が驚いたこととして報告しているもう一つの身近な例は、彼の秘書についてのエピソードです。彼女は教授が何か月もこのプログラムの研究をしてきたことを知っているにもかかわらず、このコンピュータとほんの二言三言交わしただけで、教授に「部屋を出て行って欲しい」とまで言ったことです。つまり。コンピュータと彼女との間のプライバシーを尊重して欲しいという気持になったのです。

その他にも現れた様々な反応を元に、ワイゼンバウム教授は、AI研究と、人間が人間であることの意味との関係を深く考察して、警鐘を鳴らすための一書としてまとめました。タイトルは『Computer Power and Human Reason』 (W. H. Freeman and Company, 1976) です。日本語版は、私が訳し1979年にサイマル出版から刊行された『コンピュータ・パワー その驚異と脅威』です。

写真の下の方にある言葉がこの本の意味を的確に表現しています。「人間が機械の犠牲にならないために」、そして「コンピュータの世界的権威が、新しい文明症の予防を痛切に警告」です。

AIを考える上で欠かせない本質的な事どもについて、詳細かつ分り易く論じている現代の必読書です。ChatGPTが大きく取り上げられている今、このブログで、要点だけでも紹介したいと考えています。(続きます)

 

最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/4/7 イライザ]

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2023年3月31日 (金)

社民党の大椿裕子副党首が繰り上げ当選 ――社民党の参議院議員は福島党首と二人になります――

社民党の大椿裕子副党首が繰り上げ当選

――社民党の参議院議員は福島党首と二人になります――

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昨年の参院選の大椿候補--広島本通りでマイクを握る

立憲民主党の吉田忠智参議院議員が提出していた辞職願が3月30日の参院本会議で承認されました。吉田氏は、4月23日に投開票される参院大分選挙区の補欠選挙に立候補する予定です。

それに伴い、社民党の副党首である大椿裕子氏が繰り上げ当選することになります。

ちょっと説明が必要です。2019年の参議院選挙では、社民党名簿に記載されていた吉田候補が、得票数1位で当選しました。吉田氏が辞職すると、社民党名簿に記載されていた候補の中から、得票数2位の人が繰り上げ当選するはずなのですが、2位の候補はその後離党し、社民党の比例名簿から削除されていました。得票数3位の候補も同じ理由で名簿から削除されていたため、名簿に記載されていて、得票数がその次の大椿裕子氏が繰り上げ当選することになるのです。

昨年の参議院選挙では、私も大椿候補と様々な場で御一緒しましたが、御自分の経験を元に非正規労働者の正規化や、中でも女性の割合が高い事実が示している労働問題で、大活躍して貰えるはずです。

日本の労働環境は悲惨です。最低賃金は世界的に見ても低い。しかも仮に正社員として働けても職場そのものがブラックであることも多く、大学に行くのにも奨学金という借金を背負わされる有様。

フランスでは、高齢者の年金給付年齢が引き上げられることに抗議しての大規模抗議行動が起きているのに、日本ではほとんど反対もなく既成事実になってしまっている始末。デモもストライキも死語になってしまっているような感さえあります。

今一度日本という社会を活性化するためには、「労働権」と「労働」についての抜本的な意識改革が必要です。

大椿氏にはそのためのリーダーとして、国会という新たな場を得てさらなる飛躍をして欲しいのですが、必ずや私たちの期待に応えてくれるであろうことを確信しています。

 

最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/3/31 イライザ]

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2023年2月11日 (土)

「建国の日」にこそ本当の独立国を目指そう ――そのために、憲法を文字通り読むことから始めよう――

「建国の日」にこそ本当の独立国を目指そう

――そのために、憲法を文字通り読むことから始めよう――

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岸田・荒井発言から始まった人権についての考察ですが、当然、憲法をどう解釈するのかが中心にならなくてはなりません。同時に、「空理空論」に陥り易い傾向に歯止めを掛けるために、憲法無視をそのまま現世に実現した感さえある、沖縄における米軍とそれに従属する日本政府、日米間の取り組みを文字化した日米地位協定について、憲法や歴史そして平和という多角的視点からの本質的な理解が必要です。

そのための教科書として、前号では元参議院議員で弁護士の大脇雅子さんの近著、『武力に寄らない平和を生きる――非暴力抵抗と平和的生存権』を紹介しましたが、加えて、前泊博盛編著の『本当は憲法より大切な日米地位協定』(2013年、創元社)と矢部宏治著『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』をお勧めしておきます。これだけ読めば、私たちが何をなすべきかについて考え行動する上での、出発点が良く分ります。

国の関係では、当然日米関係が主題なのですが、その関係の捩れと政治の矛盾を端的に表している大問題を一緒に考えて行きましょう。

沖縄では米兵による多くの凶悪犯罪が起きていますが、その捜査を日本側は自由にできないのです。それは日米地位協定があるからです。Yahoo!Japanニュースの2016818日号によると、

「日米地位協定を一言でいえば、<在日米軍と軍人、軍属、家族らは日本の法律に縛られないで自由に行動できる>という取り決めである。締結から56年間、一度も改定されることなく、今日に至っている。」

これは米軍基地内に逃げ込んだ容疑者を日本の警察が逮捕したり拘束したりできないという結果を生んでいるのです。

これについて、アメリカ側の専門家、かつて沖縄の米海兵隊で顧問をしてきたロバート・エルドリッヂさんは日本の司法制度に不備があるからだと次のように説明しています。

「(日本の刑事訴訟法によると)基地の外で逮捕されたアメリカ人は、日本の警察署、留置所に送られて、取り調べを(最長で)23日間ずっと受けること(が可能)になっている。弁護士が(取り調べに)立ち会えるといった世界の常識を、なぜ日本は求めないのか。もし、地位協定の改定そのものを目指すのであれば、まず日本は、そのことを改善しなければいけないと思います」

日本側が日本人のみならず、国籍に関わらない形で犯罪者の人権を尊重する立場に立てば解決する問題なのですが、日本政府にその気はないのです。前泊氏は次のように述べています。

「今回の事件を見ても分かるように、アメリカ軍はアメリカ国民を守ろうとしているんです。アメリカ国民ですから。犯罪者であろうと(自国の)国民を守ろうとしている米政府に対して、被害者すらも守ろうとしない日本政府の姿が、浮き彫りになった気がします。米軍は大事にするけれども、日本国民である被害者は大事にしない。そして、再発防止にも後ろ向きであると」

ここではっきりしたのは、日本がいまだに「独立国」ではないということです。そして国内では国民に対して、また国際的にも結局、日本政府にとって「人権」は無視しても良い対象だということなのではないでしょうか。

アメリカに対しての属国としての態度は、主権者としての国民を認めていないことから派生する、「主権国家」という意識がないからでしょうし、国民の「人権」を蔑ろにするのは憲法が何たるかを感じても理解してもいないということなのではないでしょうか。

つまり、力関係だけを元に物事の判断をしている力の支配を信奉しているからだとしか見えません。敢えて付け加えれば、それを日本社会が許してしまっていることこそ最大の問題なのではないでしょうか。日本社会をこの病から救うためには、憲法を再度、読み直すことから始めよう、というのがタイトルの意味です。

社会が大人しくなっている例としては、20年間も給料が上がらないほど労働条件が悪くても、「ストライキ」という声さえ起らない我が国の状況を上げました。これは、「日本社会が壊れて行く」シリーズの5回目の問題提起ですが、その他の回でも大切な点を取り上げています。

これ以上、日本社会が劣化しないよう共に考え行動できれば思います。

以上、中途半端の感を拭えませんが、それはこのシリーズがまだ続くからです。次回は、このような事柄を全て包括している矢部宏治氏による憲法についての問題提起を取り上げ、それに対しての一つの答を示します。

   

最後に、今日一日が皆様にとって素晴らしい24時間でありますように!

[2022/2/11 イライザ]

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2022年12月31日 (土)

この一年(2022年)を振り返る (4) ――読んで良かった本――

この一年(2022)を振り返る (4)

――読んで良かった本――

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今年最後の日ですので、今年読んで良かった本を4冊御紹介します。もっとあるのですが、特に今、印象に残っているもの4冊です。

最初は、Audible.comから配信されて聴いた本です。毎日生活する中で私たちは、「何で?」とか、「ちょっと疑問符」という思いに捉われることがあります。それを手掛かりに、多くの人たちの経験を集めて、その先にある問題を特定し、解決策を考えること、そしてそれをスケールアップして解決すること、そして場合によってはビジネスとして成り立つように育てて行くことを、分り易く教えてくれる本です。

例えば、仮に手に障がいのある人が身近にいて、洋服を着るのに時間が掛かることに気付いたとしましょう。ボタンを掛けるのが特に難しいらしいことまで特定できたとして、次のステップとして、同じような障がいのある人たちから「ボトムアップ」の情報を集めるという点がカギです。

そこから、例えば「障がい者のおしゃれ」といったより抽象的かつ普遍的なテーマを見付けて、その実現のためのサービスや行政の場での対応等につなげる具体的なステップを学ぶことができます。

起業家にとって役立つだけでなく、政治と関わりのある人たちにも必読の書です。

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二冊目は、少年院で数学を教えた経験を、三人の先生方がそれぞれの視点から報告している感動的な一冊です。「数学の授業が矯正教育に驚きの効果をもたらす」ことを知って、正に目から鱗の思いでした。瀬山士郎さんには、《社会と数学の関わり》を話し合う数学人の集いで、近い内にお話を伺えればと思っています。

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最後に御紹介する二冊は超衝撃的です。

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菅野久美子さんの『超孤独死社会』(2019年刊)の存在は、ハフ・ポーストの菅野さんの記事「「こうなったのは自分が悪い」のか? ごみが腰まで堆積する孤独死現場が伝えること」を読んで知りました。そちらも是非読んでみて下さい。

この本も関さんの本も、前回指摘したように、背後に埋もれているより本質的な問題に焦点を合わせています。それは、社会における女性や高齢者の置かれている位置ですし、社会的弱者に対する社会全体、特に政治の冷たさです。1988年に刊行された『この国は恐ろしい国』から30年以上経っているのに、問題の本質はそれほど変わっていないという事実には腹が立ちますし、絶望にも似た気持にさせられます。

しかし、昨日指摘したのは、「知っている人」が「知らない人」に伝えて行く義務です。来年を、そのためにより有効に生かして行きたいと決意しましょう。

今年一年、様々な機会に、多くの皆さまからそれぞれのお立場で言葉にもならないほど助けて頂きました。心からの感謝の気持を捧げて一年の締めくくりに致します。

 

そして来年一年が、皆様にとって素晴らしい365日でありますように!

[2022/12/31 イライザ]

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2022年9月29日 (木)

《社会と数学の関わり》を話し合う数学人の集い 「準備会」のご案内

《社会と数学の関わり》を話し合う数学人の集い

「準備会」のご案内

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数学の好き嫌いにかかわらず何方も大歓迎です

 

《社会と数学の関わり》を話し合う数学人の集い――「準備会」のご案内

 

まず、「数学人」とは、何らかの形で数学との関わりや関心をもっている人を意味します。

8月15日にこの呼びかけをしましたが、準備会の日にちが近付いてきましたので、再度のお誘いをさせて頂きます。

呼びかけ人●秋葉忠利・上野健爾・浪川幸彦・亀井哲治郎

目的●この国はいま,戦争への道を進んでいるだけでなく,コロナの蔓延,自然災害,物価高,老老介護,子どもの虐待,等々,数え上げれば切りのない多くの問題を抱えています。

そのような現実のなかで,私たち「数学人」(何らかの形で数学との関わりや関心をもっている人)には何ができるのか,何をなすべきか。どれも難題です。

そこで呼びかけ人4人で話し合った結果,ともかくも「数学人」たちが集まって,社会や政治の問題について,自由に気軽に語り合い,刺激し合う場をつくってはどうか,と考えました。

下記の要領で,まずは「準備会」から始めます。ぜひご参加ください。

 

日時●2022年10月1日(土) 20:00~21:30 [Zoom形式]

参加申込み・問合せなど●亀井哲治郎までメールをお送りください。

tetsu_kamei_1203@yahoo.co.jp

 

参加申し込みをされた方に,10月1日の直前にZoomの情報をお知らせします。

それでは今日一日が、皆様にとって素晴らしい24時間でありますように。

[2022/9/29 イライザ]

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