ウクライナ

2025年2月 7日 (金)

#「核の先制不使用」は両端を結ぶ ―― #橋渡しと言っても良いでしょう――

#「核の先制不使用」は両端を結ぶ

―― #橋渡しと言っても良いでしょう――

20250206-213508

#となると #日本政府の出番です

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2045年までの核廃絶を大きな目標として掲げ、中間目標としては2035年までの核の先制不使用を取り上げてきました。

さて、核兵器禁止条約を核保有国に批准させることの次に核兵器の廃絶が実現します。それは大きな大きな課題です。同時に、今世界で起きていることを考えると、ロシアがウクライナ戦争で核兵器を使うかもしれない、あるいはイスラエルが中東で核兵器を使うかもしれないというこれまた大きな心配事があります。

実は、この両者の橋渡しができる強みを持つのが、核の先制不使用です。

核保有国に核兵器禁止条約を批准させ、その結果として核廃絶を実現するというのは大きな目標ですが、こんなことは理想論だと言って端から相手にしない人たちもいます。確かに、理想論を振りかざしているという面もあります。

それとは対照的に、ウクライナとガザの現状というのは、目の前で起きている大変大きな問題です。理想論と厳しい現実という両者の間には、とても大きなギャップがあるというふうにも考えられます。

しかし、この両者をつなげられるのが、核の先制不使用という中間目標です。

まず。ロシアとイスラエルに対しては、絶対に核兵器を使ってはいけない、つまり核の先制不使用はいけないということを強く言う必要があります。言うだけでなく、その言葉に説得力を持だるためには、つまりロシアとイスラエルを説得するためには、あなたがたのやってることは「けしからん」。だから核の先制不使用を誓いなさいと言っても効果はありません。反発を食らうことになっても不思議ではありません。

説得の方法としては、他の核保有国も核の先制不使用に合意するから、あなた方も使わないようにしませんか?という説得の仕方の方が、まだ可能性があるような気がします。

あるいは核保有国が、「自分たちは先制使用はしない」と誓うから、あなた方もその方針を取っと貰えないだろうか、と持ち掛けるのも一法です。

そして、ここで何度も言ってることですけれども、被爆地である広島や長崎の市長がロシアとイスラエルに乗り込んで、プーチンとネタニヤフに対して、あなた方が核の使用はしませんよと宣言をして、同時に他の核保有国に対して核の先制不使用を呼びかける。その結果、先制不使用ができれば、あなた方は世界史における英雄になれますよという説得の方がベターかもしれません。

そして、すべての核保有国が先制不使用ということに合意すれば核兵器は使われなくなります。そして使わない核兵器はいらないということにつながるではありませんか。

ですから一方では、核の先制不使用は目の前にある核の使用、あるいは核を使うぞという脅しから世界を守るという現時点での現実に対する一つの。解決案です。

そしてそれが同時に私達の大目標である核兵器の禁止と核兵器の廃絶につながるという意味で、最終的な目標に何歩も近付くことができるという効用をもたらします。

核の先制不使用は今の現実の問題と理想という両者をつなぐ橋渡しの役割を果たしていることになります。橋渡しの役割を果たしたいと言っている日本政府にここで一言物申すのですが、こんなに素晴らしい橋渡しのチャンスがあるんだから、あなた方の出番ではありませんか?こんな機会を逸するということは出番を狙っているあなたがたにとって後世にまで悔いを野残すことになるのではありませんか。

 

皆様にとって、きょう一日が素晴らしい24時間になりますよう!

[2025/2/7  人間イライザ]

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2024年10月30日 (水)

#危機感の違い #世代を超えて共有できるか ――#キューバ危機に比肩する危機的状況――

#危機感の違い #世代を超えて共有できるか

――#キューバ危機に比肩する危機的状況――

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Google map から

#ジャクリーヌ夫人の決意も

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このブログの名称は「ヒロシマの心を世界に」ですので、核兵器の廃絶を目標として掲げています。そのための重要な条約である核兵器禁止条約を何よりも、被爆国である日本が批准しなくてはならないことも何度も繰り返しています。

同時に、ウクライナとガザで、罪のない人たちが虐殺されている状況を一刻も早く止めさせなくてはならないと焦りつつ、何もできない私自身を情けなくも感じています。

しかし、2022224日にロシアのプーチン大統領がウクライナへの侵攻を始め、脅しの材料として核の使用に言及した時には、ショックを受けました。そして核を持つイスラエルでも核の使用を仄めかす政治家が現れ、キューバ危機を思い出しました。60年前、私が20歳の頃の出来事です。平和運動を担って下さっている世代の皆さんの中には、まだ生まれていなかった方も多いのではないでしょうか。ラジオに噛り付いて、最近の状況を知ろうとしていた記憶があります。 

先ずはキューバ危機の概要をWikiwnad から引用します。

キューバ危機は、1962年10月から11月にかけて、ソ連キューバ核ミサイル基地を建設していることが発覚、アメリカ合衆国カリブ海でキューバの海上臨検を実施し、米ソ間の緊張が高まり、核戦争寸前まで達した一連の出来事のこと。

緊張が解けたのは、1028日にゴルバチョフがミサイルを撤去するという決定をしたことなのですが、アメリカ本土に核が撃ち込まれる可能性があるということで全米もパニック状態になっていました。当時の大統領ケネディーの夫人ジャクリーヌさんは、いざというときが来たらホワイトハウスの地下にある核シェルターに入るようアドバイスされた際、次のような決意を述べているほどです。

「もし事態が変化したら、私はキャロラインとジョンJRの手をつなぎ、ホワイトハウスの南庭に行きます。そして勇敢な兵士のようにそこに立ち、全てのアメリカ人と同じく運命に立ち向かいます。」

それと同じくらいの危機感を持って、私はプーチンやイスラエルが核を使う可能性について考えています。だからこそ、Change.orgというオンラインの署名サイトを使って署名運動を始めたのです。(その経緯と背景については、『マガジン9』の「この人に聞きたい」をお読み下さい。)

だからこそ、「核を使わないと宣言しろ」というメッセージを出し続けてます。ロシアとイスラエルだけが、核を使わないと宣言すれば、一応危機は脱出できるのですが、他の核保有国が何もしないのに、ロシアとイスラエルがそんな決定をすることはありません。

だから全ての核保有国が使わない、つまり核の「先制不使用」宣言になるのです。その根元にある「危機感」をどう共有して貰えるのか、頭を悩ませています。

 

最後に、今日一日が皆さんにとって素晴らしい24時間になりますよう

[2024/10/30  人間イライザ]

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2024年10月11日 (金)

#被団協に #ノーベル平和賞 ――#核廃絶運動に弾み #歴史的にも大きな意味――

#被団協に #ノーベル平和賞

――#核廃絶運動に弾み #歴史的にも大きな意味――

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Wikiwandから

https://www.wikiwand.com/ja/articles/%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%AB%E5%B9%B3%E5%92%8C%E8%B3%9E

#戦争の否定が基本です

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《ノーベル平和賞が被団協に》

今年のノーベル平和賞は、日本被団協、正式には、日本原水爆被害者団体協議会 (以下、被団協と略します) に決りました。長い間、少なくとも半世紀以上、被団協にノーベル平和賞をという努力をあらゆる手段を使って続けてきましたので、ようやく悲願が実現して、勿論嬉しいのですがホッとしています。何とか責任が果せたからです。

この時を、亡くなられた多くの被爆者の皆さんとともに祝うことらそんなに嬉しいことはなかったのですが、石田明先生、森瀧市郎先生、高橋昭博さん、谷本清さん、吉川清さん、倉本寛治さん、笹森恵子さん、沼田鈴子さん、据石和さん、李実根さん、庄野直美先生、谷口稜曄さん、片岡つよさん、高原弘子さん、秋月辰一郎先生、田村元先生等々、お名前を挙げきれないほど多くの被爆者の皆さんの血と汗と涙があっての受賞であることを改めて銘記したいと思います。まだまだ多くの方がいらっしゃるのですが、書き切れませんので、いつか機会を設けて思い出を綴ります。

そして、今回の受賞の意味も丁寧に考える必要があります。勿論、核廃絶運動には大きな弾みになりますし、これからの運動に新たなエネルギーを与えてくれているだけではなく、何をどう目指すのかというベクトルを明確にしてくれたという点で、心強いメッセージを貰えたと思っています。

そして、ウクライナやガザについても明確な意思表示をしてくれました。それは歴史的な流れを見ることで一層ハッキリします。

第二次世界大戦での最大の悲劇の中に、ナチスによるホロコースト、そしてアメリカによる原爆投下が入ることには異論がないはずです。それほどの悲劇に対して、私たちが戦後どのように反応し、これらの悲劇からどんな教訓を汲み、それをどう生かすのかが問われました。

簡単にはまとめ切れませんが、ホロコーストの場合はイスラエルという国家の建設が、二度とホロコーストを繰り返さないという強い決意の表現になったことは否定できないでしょう。

ヒロシマ・ナガサキの場合は、二度と戦争はしてはいないという平和憲法と被団協に代表される国民的な原水爆禁止のための草の根運動が、被爆体験からの教訓だと言っても的外れではないでしょう。

今、ロシアがウクライナ侵攻後、核の使用という脅しを続け、核を持つイスラエルによるガザやレバノンへの非戦闘員への攻撃が世界的批判を受けています。

今年のノーベル平和委員会は、そんなときに、戦争の放棄と草の根の運動を代表する被団協を選び、核の力を持つ国家は選ばなかった事実に、注目すべきなのではないでしょうか。それは軍隊を持たないヒロシマ・ナガサキという都市と核を持ち戦争のできる国家という対比でもあります。

もう一つ、私としては長年の不満が解消されたということもお伝えしておきたいと思います。1986年、アメリカでは核凍結運動が国中を覆い、核兵器反対の世論が全国的に共有され、レイキャビックの米ソ首脳会談では、レーガンさんとゴルバチョフさんが、核兵器の全面廃棄で合意した年ですが、その年のノーベル平和賞はエリー・ウィーゼルさんという、ホロコーストのサバイバー、ユダヤ系アメリカ人の思想家・作家に授与されました。ホロコーストの意味や、その今日的なつながり、さらにはどのような政治をつくるべきなのかについての深い論考や問題提起をしていたウィーゼルさんはアメリカ社会のみならず、世界に影響を与えていました。受賞は当然でした。

そして、これは個人的な感想ですのでそれほど深い意味があるのではありませんが、私はこれほど核兵器廃絶への世論が高まったことはないのに、「何故被団協ではないのか」という思いでニュースを聞きました。

そして今年初めて、第二次大戦中の二大悲劇のもう一つがノーベル平和委員会によって、その「なぜ」に答える形で認められたのです。勿論、バランスが取れたからそれでお終いという意味ではなく、今後ともホロコーストも核による犠牲もない世界を実現するために、全ての人が協力し合い努力しなくてはならないことは言うまでもありません。

被団協の受賞理由についてのコメントもいろいろ出ていますが、私がノーベル平和賞委員会に提出した元原稿は1999年の平和宣言です。その他、次回以降、このシリーズで取り上げて行きます。

 

今日一日が皆さんにとって素晴らしい24時間になりますよう

[2024/10/11  人間イライザ]

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2024年4月29日 (月)

#今夜午後7時 #Zoomミーティングで話をします ―― #安保法制違憲訴訟の会主催です ――

#今夜午後7 #Zoomミーティングで話をします

―― #安保法制違憲訴訟の会主催です ――

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ウクライナやガザも心配ですが、我が国がしっかりしないと何もできません

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28日には、全国3選挙区で衆議院議員の補欠選挙がありましたが、午後8時に投票箱が占められ、開票が始まるや否や、自民党の全敗、そして3選挙区全で立憲民主党候補の当選確実が報じられました。

岸田政権の屋台骨が揺るいでいますし、日本の政治を立て直すには衆議院選挙を前倒しにして、自民党政権を退陣させるというシナリオが現実味を帯びてきました。

その線での衆議院選挙が行われるとなると、その後の日本の政治の正常化のカギになるのは広島一区です。何があっても当選する岸田というイメージを破って、これまでの汚染された政治の象徴を新たなリーダーに取り換えることが、未来への青写真になります。

今夜のズーム・ミーティングのテーマは、「被爆80年を意味ある年に!」ですが、主催者のお許しが出れば、これからの政治・選挙の作戦について、皆さんから御意見を伺う機会としても活用できないものかと考えています。

Zoom ミーティング参加のための情報は次の通りです。

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トピック: 第32回  ZOOM29

時刻: 2024429 19:00 大阪、札幌、東京

 

参加 Zoom ミーティング

https://us02web.zoom.us/j/84659430783?pwd=SmEraVZ2R3czVkR3RWtnbHNEOG1uQT09

 

ミーティング ID: 846 5943 0783

パスコード: 950416

 

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[zoom29]安保法制違憲訴訟全国の状況 ~各地からの報告 XXX

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2024年も言葉を大切にして、知的にも情緒的にも誠実さが輝く年にすべく頑張りましょう。

[2024/4/29 人間イライザ]

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2024年4月26日 (金)

#チェルノブイリ・デー #座り込み ―― #参加は38名 ――

#チェルノブイリ・デー #座り込み

―― #参加は48――

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今回も意気が上がりました

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今日は、チェルノブイリで原発事故が起きてから38年目になります。広島県原水禁では毎年この日に、原爆慰霊碑前で抗議と原発廃止、核兵器の廃止を求めて座り込みを行ってきました。今日も曇り空の元、48名の同志 (ここは、漢字を開いて「志を同じくする人たち」と書きたいところです) が集って座り込みを行いました。

最初に被団協の箕牧智之(みまきとしゆき)理事長が挨拶をしました。次に、原水禁の常任理事で、原発はごめんだ市民の会の木原省治さんが、チェルノブイリの現在も含めて、原発を取り巻く状況報告と、今後、私たちの取るべき具体的行動についての提起をしてくれました。

その後、約20分座り込み、私が主催者挨拶をした上で、参加者一同によるアピール文を採択しました。読み上げと提案は、自治労広島県本部副委員長の檪原(いちはら)研介さんが行いました。

ここに、アピール文をアップさせて頂きます。

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「4・26チェルノブイリ・デー」アピール

チェルノブイリ原発事故から38年がたちました。事故原発は放射性物質の飛散を防ぐための巨大なシェルターに覆われ、いまだ廃炉に向けた具体的なめどが立たないままです。また、ロシアによるウクライナ侵略では、原発が攻撃の標的になる危険性も改めて私たちに示しました。

一方、「チェルノブイリのような事故は起きない」と宣伝され続けた日本でも、2011311日、東京電力福島第一原発でチェルノブイリと同じレベル7の事故が発生しました。13年を経た今も、溶け落ちた核燃料の取り出しは全く手つかずの状態であり、事故を受けて政府が発令した「原子力緊急事態宣言」も未だ解除できていません。

にも関わらず、政府と東京電力は多くの県民・漁業関係者の反対を押し切り、放射能汚染水の海洋放出を強行する一方、原発政策を180度転換し世界でも例のない60年超への運転期間延長など原発の再稼働・推進へと突き進んでいます。

今年1月に発生した能登半島地震は、改めて原発の危険性を明らかにしました。北陸電力志賀原発では、変圧器やモニタリングポストの故障、原子力規制庁の想定を上回る揺れの観測、連動しないとされた断層との連動など、数多くの「想定外」の事態が生じました。

そして何より、原発事故と地震災害という複合災害が発生すれば、道路の寸断や集落の孤立、多くの家屋の倒壊・被災で、屋内退避も避難も困難な状態となり、現在の避難計画では住民の安全を確保できないということが明らかになりました。

この教訓を、原発依存・再稼働への強い警告と受け止め、チェルノブイリやフクシマ、そして世界に広がるヒバクシャの痛みを忘れることなく、改めて脱原発への歩みを進めなければなりません。

「核と人類は共存できない」。新たなヒバクシャを作らせないためには、「核絶対否定」の道しかありません。

私たちは、人類史上はじめて原子爆弾の惨禍を被ったヒロシマから改めて訴えます。

 ◆チェルノブイリ原発事故を忘れてはなりません!

 ◆福島第一原発のような事故を二度と起こさせてはなりません!

 ◆原発の再稼働・新増設への方針転換を許してはなりません!

 ◆新たなヒバクシャを生み出してはなりません!

 ◆全ての核被害者への補償と救済を強く求めます!

 ◆放射能汚染水の「海洋放出」の停止を求めます!

 ◆ノーモアヒバクシャ、ノーモアチェルノブイリ、ノーモアフクシマ

 

2024年4月26日

  4.26チェルノブイリ・デー座り込み参加者一同

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このアピール文は、岸田総理大臣に充てて送ります。

また、運転を停止している石川県の志賀町、そして市民の力で裁判になった伊方原発のある伊方町と、直近の地震災害と原発とは切り離せない関係にあります。それだけではなく、原発がウクライナの戦争や中東での残虐行為とも密接に関わっていることは皆さん御存じの通りです。その原発について、木原省治さんのまとめと行動提起を明日、アップします。

 

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[2024/4/26 人間イライザ]

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2024年4月11日 (木)

#ウォルバーグ下院議員 への #撤回要請 #書簡 ―― #市政記者クラブで #記者会見を開きました――

#ウォルバーグ下院議員 への #撤回要請 #書簡

―― #市政記者クラブで #記者会見を開きました――

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記者会見で――左から、高橋克浩代表委員、秋葉代表委員、一番右が金子哲夫代表委員

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アメリカ、ミシガン州選出のティム・ウォルバーグ下院議員の「広島・長崎」発言について、これまで二回にわたって問題点の解説をしてきました。一度目は、上川外務大臣の姿勢と、1945年のトルーマン米大統領の記者会見発言を取り上げました。

二度目は、トルーマン発言の間違っている点を、研究者等の考察を元に指摘し、事実を提示しました。

続いて、4月10日には、広島市役所の市政記者クラブで記者会見を開き、ウォルバーグ議員への書簡を公表した上で、FAXと郵送で、同議員に届けることを報告しました。次に掲げるのは、書簡の日本語版です。署名の入ったPDF版は、こちらのフォルダーから御覧頂けます。

この書簡が、訪米中の岸田総理の目に留まり、「被爆地広島出身の総理大臣」としての立場から、ウォルバーグ議員発言の撤回を要請して貰えれば、それに越したことはありません。

でも、上川大臣発言を元に考えると、岸田総理個人にも広島市にも、その他被爆者の代弁者たるべき公的機関や個人に、早期終結と人命救助という二点についての見解を問うべき問題なのかもしません。

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2024年4月10日

拝啓  ティム・ウォルバーグ下院議員殿

私たちは、1954年に発足した広島の平和団体です。それ以来70年にわたって広島・長崎の被爆者の声を代弁し、彼らの生命・生活を守る運動、そして核兵器のない平和な世界実現のための運動を続けてきました。

最近、日米のマスコミ報道で、貴殿が3月25日に、ガザでの惨状について、広島・長崎を例示して「長崎や広島のようにすべきだ。早く終わらせる。ウクライナも同じようにするべき。」との趣旨の発言をされたことを知りました。

また、Xへの投稿では、核兵器を使用すべきだと言ったのではなく、戦争が早く終るほど、戦渦に巻き込まれる罪のない人々の命が救われる、という趣旨だったとの説明もされています。そして、「広島・長崎」はそのためのメタファーとしての意味しか持たないとも付け加えられています。

[イスラエルがハマスをできるだけ早く排除すべきこと、ガザへの人道支援には反対であると貴殿が主張されていることも理解しています。ただし、その点については、この書簡での問題提起とは別件ですので、切り離して論じます。]

私たちは、こうした報道を次のように受け止めました。

貴殿の一連の発言の趣旨は、「広島・長崎の歴史から分るように、ガザやウクライナでの戦闘を早く終結させることにより、罪のない人たちが巻き込まれ、生命を失うことを避けられるので、そうすべきである。」

後半の「ガザやウクライナでの戦闘を早く終結させることにより、罪のない人たちが巻き込まれ、生命を失うことを避けられる。」には賛成します。ただし前半については、もし貴殿が「広島・長崎」を「戦争を早く終結させる」ことのメタファーとして使われたのであれば、次のような事実から注意を喚起したいと考え、この書簡を認めています。

  1. 米戦略爆撃調査団は、1946年の報告書において、原爆の投下がなくても、ソ連の参戦がなくても、米軍の日本上陸作戦がなくても、日本は11月初めには降伏していたであろうことを結論付けている。[*1]
  2. 歴史学者Gregg Herken教授は、仮に米軍の日本侵攻があったとしても、US Joint War Plans Committeeによる米軍の死者数予測は約4万人であると述べている。[*2]
  3. 同じく歴史学者Martin Sherwinは、原爆投下は戦争終結を早めたのではなく、遅らせたことを指摘している。[*3]
  4. 1945年12月末までに、広島・長崎の原爆で亡くなった被爆者の数は約20万人である。[*4]
  5. 「生存者が死者を羨む」という言葉が示す如く、被爆者は、1945年以降長期にわたり放射線被害、その他の直接的原爆被害や精神的な被害を被り、苦しんできた。[*4]

これらの事実から、「広島・長崎」を、戦争の早期終結のメタファーとして、またその結果としての多くの罪のない命の救済のメタファーとして使うことは、誠に不適切であり、撤回を求めます。また、原爆投下の結果起きた、非業の苦しみと人間的悲惨さに対する貴殿の無知と無神経さを残念に思います。

貴殿が、真に罪のない人たちが戦争に巻き込まれることを避けたいと願っているのであれば、一度、広島・長崎を訪れ、被爆者との対話を通して、戦争に巻き込まれた罪のない人たちの心からの願いに耳を傾けられることをお勧めします。

敬具

秋葉忠利

金子哲夫

高橋克浩

広島県原水禁代表委員

 

広島県平和運動センター・広島県原水禁

広島市西区横川新町7-22

TEL:+81-82-503-5855 FAX: +81-82-294-4555

e-mail:h-heiwa@chive.ocn.ne.jp

Sources:

[*1]  Shigesawa, Atusko.” The U. S. Strategic Bombing Survey’s Early-Surrender Conclusion and the Debate over the Atomic Bombings of Hiroshima and Nagasaki.” Hiroshima Journal of International Studies, Volume 19, 2023

(https://hiroshima-cu.repo.nii.ac.jp/record/124/files/HJIS19-1.pdf, viewed on April 4,2024)

[*2]  Herken, Gregg. “Five myths about the atomic bomb” The Washington Post, July 31, 2015, (https://www.washingtonpost.com/opinions/five-myths-about-the-atomic-bomb/2015/07/31/32dbc15c-3620-11e5-b673-1df005a0fb28_story.html, viewed on April 4, 2024)

[*3]  Sherwin, Martin. “Interview.” The Chugoku Shimbun, 1995.  Also a personal communication to one of the authors in 1995.

[*4]  Hibakusha. Wikiwand. (https://www.wikiwand.com/en/Hibakusha, viewed on April 4. 2024)

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[2024/4/11 人間イライザ]

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2024年4月 6日 (土)

#TimWalberg #下院議員の #広島・長崎発言 ―― #事実誤認 を #指摘する のは #私たちの責任――

#TimWalberg #下院議員の #広島・長崎発言

―― #事実誤認 #指摘する のは #私たちの責任――

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安らかに眠って貰うためには私たちの責任を果しましょう

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アメリカ時間3月25日に、ミシガン州選出の共和党下院議員ティム・ウォルバーグ氏が、ガザでの惨状について広島・長崎を例示して、「長崎や広島のようにすべきだ。早く終わらせる。ウクライナも同じようにするべき。」との趣旨の発言をしたことが報じられました。CNNも報じています。

その後、Xへの投稿では、核兵器を使用すべきだと言ったのではなく、戦争が早く終るほど、戦渦に巻き込まれる罪のない人々の命が救われる、という趣旨だったとの説明もされています。そして、「広島・長崎」はそのためのメタファーとしての意味しか持たないとも付け加えられています。

マスコミ的・外務省的な見方では、これで一件落着ということらしいのですが、それは、外務委員会での松原仁議員の質問に対する回答で、明確に示されています。簡単にまとめると次のようなやり取りです。

[松原] ウォルバーグ議員は広島・長崎をメタファーとして、ガザを攻撃しろと言っている。メタファーとして扱うような軽々しい問題なのか。ウォルバーグ議員に抗議したり、謝罪を求めるようなことはないのか。

[上川] ウォルバーグ発言がメディアを通して拡散していることを憂慮している。同時に彼が、自らの意図を、SNSを通じて発出していることにも留意したい。現時点では抗議する必要はないと考えている。多くの人に広島長崎を訪問して貰う重要性は大きくなっている。

「我らの国会」さんによる動画も御覧下さい。5分10秒あたりから上記のやり取りを見ることができます。

さて、ウォルバーグ議員が広島・長崎をメタファーとして使う背景には二つの理由があります。

一つは、広島・長崎への原爆投下により戦争が早く終った、つまり「広島・長崎」は戦争の早期終結の象徴だからメタファーとして意味があるということ。

もう一つは、その結果として、多くの人命を救うことができたという正当化です。

御存じない方の方が多いかもしれませんが、未だにアメリカ人の多くは、原爆投下直後のトルーマン大統領の原爆投下の正当化をそのまま信じています。それは三点の命題から成り立っているのですが、ウォルバーグ発言もそれを踏襲しています。

① 真珠湾攻撃があったから戦争が始まった。

② 原爆投下によって戦争を早く終らせることができた。

③ その結果として、25万もの米兵の命が救われ、25万の日本人の命救われた。

つまり、広島・長崎をアメリカという枠組みの中でのメタファーとして使うということは、トルーマン発言の三つの命題を「事実」だと認めることを意味します。

外務省は長い間、それを認めてきていますので、外務省としては上川大臣の回答で問題はないのかもしれません。しかし、「被爆地広島出身の総理大臣」だと自認し、それが故にG7サミットを広島で開く意味があるのだと大見得を切った岸田総理大臣がそれで済ませて良いのでしょうか。

あるいは、広島市が何も言わなくて良いのでしょうか。

上記の三点について、①は、その通りですが、②と③は事実ではありません。それを、説得力を持って伝えて行かないと、アメリカ社会での誤解は解けませんし、「オッペンハイマー」のような映画が永遠に作られ続ける原因にもなってしまいます。

この点について、私たち広島県原水禁では、きちんとした対応をしている積りですので、次回はその報告をします。

 

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[2024/4/6 人間イライザ]

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2024年3月18日 (月)

#成田悠輔 の #ジェノサイド #提唱 ――#政府 も #一流企業 も その #本質が分っていないのか?――

#成田悠輔 #ジェノサイド  #提唱

――#政府 も #一流企業 その #本質が分っていないのか?――

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#高齢者

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成田悠輔 (彼の発言内容の非人道性・犯罪性を強調するために、敢えて敬称は外します) 発言については、一年ほど前に大きく取り上げられました。高齢者の「集団自決」や「集団切腹」以外に、我が国の問題を解決する方法はない、と言いっ切っています。この解決方法を仮に「成田プラン」と呼んでおきましょう。

その後、ニューヨーク・タイムズの取材では、「メタファー」だと言い訳をしていますが、それ以前に彼自身が「メタファーではない」と明言していますので、「メタファーではない」のです。そして子どもたちとの対話では、この趣旨を強調し敷衍しています。「集団自決」ゃ「集団切腹」の提唱に止まらず、煽動をしていると言っても良いのではないでしょうか。

それほど酷い「成田プラン」については、多くのマスコミ報道がありました。大多数の皆さんがその本質を理解したと思っていました。その結果として、成田が発言を撤回し、根本的な反省をして、人権や人間の尊厳、そして未来を創る上での希望の役割等について新たな認識を持つようになることを期待していました。それまでは「猶予」期間とでも言えば良いのでしょうか、公的な役割とは関係ないところにしか登場しないだろうと考えていたのですが、甘過ぎました。

まず、キリンが「集団自決」や「集団切腹」発言のあったことを承知の上で、成田をテレビのコマーシャルに起用したと聞いて、言葉を失いました。それ以上に許せないのは、3月15日に、山本太郎議員の参議院質問の中で明らかになった、政府による成田起用です。政府機関である農水省や財務省が、これまた「集団自決」や「集団切腹」発言を知っていながら、公費で成田を雇っていたのです。

詳しくは山本太郎議員の参議院での追及を御覧下さい。

これは、官民ともに、高齢者の「集団自決」や「集団切腹」を核とする「成田プラン」を、少なくとも容認はしていることを示していることになるのではありませんか。高齢者である私は、それこそ他人事ではないという感覚でとらえました。でも多くの皆さんにとっては、「集団自決」とか「集団切腹」という言葉自体が抽象的過ぎて、その実体が伝わらなかったのかもしれません。

「成田プラン」の中身をより身近に感じて頂く上で、一年前の私のブログ記事が少しはお役に立てると思いますので、簡単な紹介とリンクを貼り付けます。(なお、各記事中に貼り付けてあるリンクの中には削除されてしまっているものもあります。この機会に復活して貰えると良いのですが。)

(1)  昨2023年2月23日には「集団自決や集団切腹のリアルな記憶を大切に」というタイトルで、成田発言の概要と、太平洋戦争や赤穂浪士という現実に起きた集団自決や切腹を思い起こすことの重要性を提起しました。

(2)  その翌日24日には、「立ち止まって考え始めたら、怒りで震えが止まらなくなりました」と題して、小学生を相手に成田が提案した「自動死亡装置」についての思考実験をしてみました。(リンクを貼った『女性自身』のサイトはもう削除されていました。)

(3)  さらに2月28日には、「1,000万人もの人をどう殺すのですか?」というタイトルで、もう一つの思考実験をしてみました。そもそもこんな提案は憲法違反ではないかという問題提起もしています。

今回はそれにもう一点付け加えて、成田発言が国際的にも糾弾されるべき事柄である点を指摘しておきます。昨今、ウクライナやガザでの戦争行為について、「ジェノサイド」という言葉が盛んに使われています。もっとも日本はこの条約を批准していませんので、関心は低いのかもしれません。

成田提案の「高齢者の集団自決、集団切腹しかないんじゃないか。(略) 僕はこれを大真面目に言っていて、(略) これがこの国の明らかな問題だ。」という提案内容は、「ジェノサイド」の勧めです。

まず、「ジェノサイド」の定義を振り返りましょう。ジェノサイド罪の防止と処罰に関する条約(ジェノサイド条約) の第2条です。(国連広報センターのホームページから)

この条約において、ジェノサイドとは、国民的、民族的、人種的または宗教的な集団の全部または一部を、それ自体として破壊する意図をもって行われる以下のいずれかの行為を指す。

a. 集団の構成員を殺害すること、

b. 集団の構成員に重大な身体的または精神的な危害を加えること、

c. 集団にその全部または一部の身体的破壊をもたらすよう意図した生活条件を故意に課すこと、

d. 集団内の出生を妨げることを意図した措置を課すこと、

            e. 集団の子どもを他の集団に強制的に移すこと。

成田プランの対象は、我が国の高齢者ですので、「国民的集団」の「一部」という範疇に入ります。そして、「それ自体として破壊する意図」は、明白です。しかもその「破壊」の内容は「自決」、「切腹」ですから、a.またはc.を満たすことも明らかです。

ある年齢に達すると、自動的に死亡する装置を埋め込む、というのは、a.に該当するでしょうし、ある年齢に達すると、崖から飛び降りる慣習を作るのは、c.でしょう。

ジェノサイド条約では、ある国が自国民に対してこのような行為を取ることは想定されていないのかもしれませんが、農水省や財務省から始まって政府全体がこんな考え方に汚染されてしまったと、これも大胆な思考実験ですが、考えると、国際機関に訴える可能性も出てきますので、ジェノサイドかどうかも検討しておく必要があるのです。少なくとも、ジェノサイドの定義に当てはまるほどの非人道的行動を容認してはならないはずです。そしてそのような行為を公にし、子どもたちにまで広めている行為も看過できません。

サントリーが、桜を見る会に酒類を無償提供していたことが明るみに出て、サントリー製品は使いたくないと感じるようになり、今回のことでキリンも駄目。ことによると、日本製のビールは飲めないというようなことになったら悲劇です。せめて、これほど酷い言説に対しての配慮をするくらいの良識は、利益追求を至上目的とする営利企業にも持っていて欲しいと思うのは、甘いのでしょうか。

そして少なくとも、キリンはコマーシャルを止めたのですから、農水省や財務省もそれと同じレベルの対応くらいはしないと、憲法15条違反になります。「全体」の中には、高齢者も含まれるのですから。

 

2024年も言葉を大切にして、知的にも情緒的にも誠実さが輝く年にすべく頑張りましょう。

[2024/3/18 人間イライザ]

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2024年3月10日 (日)

#1945年3月10日 の #東京空襲 は #ジェノサイドだった ――#一晩 に #10万人が虐殺された日 #忘れられた日――

#1945310 #東京空襲 #ジェノサイドだった

――#一晩 #10万人が虐殺された日 #忘れられた日――

240310

#我が家は焼け出されました

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最高裁の判決の根っこを確定して、これからの時代への影響力を減らしたいという作業をしていますが、今日は3月10日ですので、1945年のその日の意味を振り返りましょう。

他人人に、「東京大空襲」と呼ばれますが、それは「虐殺」でした。今の言葉ならジェノサイドと言っても良いかもしれません。、罪のない子供や女性・高齢者が空爆で一晩に約10万人も殺されたのです。その全ては「民間人」でした。

B29の編隊329機が襲来して、木造家屋を焼き尽くす最も効果的な「焼夷弾」を約2時間の内に33万発も落して、東京の中心部を焼き払ったのです。それも、深川地域を中心に、爆撃対象の地域の外辺部にまず焼夷弾を落し、火事を起して、その内側に住んでいる人は外に逃げられないようにしてから、中心部を爆撃するという「皆殺し」戦法を取ったのです。カーペット・ボミングとも呼ばれました。そして、この作戦を計画、実行、指揮したのが、カーチス・ルメイ司令官でした。出展はWikwandです。

次に別のサイトからルメイの回想録の中の言葉を引用しておきましょう。私も他の他の文献でも読んだ記憶があるのですが、それについては確実な出典が見付かり次第アップします。こちらの出典はユダヤ館ヒロシマ・長崎への原爆投下と東京大空襲について」
です。 

さて戦後、カーチス・ルメイは回想記の中で次のように述べた。

「私は日本の民間人を殺したのではない。 日本の軍需工場を破壊したのだ。 日本の都市の民家は全て軍需工場だった。 ある家がボルトを作り、隣の家がナットを作り、向かいの家がワッシャを作っていた。 木と紙でできた民家の一軒一軒が、全て我々を攻撃する武器の工場になっていたのだ。 女も子供も老人も全て戦闘員だった。 これをやっつけて何が悪いのか」。

 カーチス・ルメイは東京大空襲を初めとする無差別爆撃、及び、広島・長崎への原爆投下の直接の責任者であった。 しかし、1964126日、日本政府はカーチス・ルメイに勲一等旭日大綬章を授与した。 授与理由は「カーチス・ルメイは日本の航空自衛隊の育成に協力した」というものである。 この時の総理大臣は後にノーベル平和賞を受賞した佐藤栄作である。

ウクライナもガザも大変非人道的な状況が続いています。一刻も早く戦闘を止めさせなくては、ウクライナでもガザ地区でも犠牲者は日に日に数を増やしています。

それほどの悲劇を前にして世界は憤っています。それは当然です。でも、1945年3月11日には、世界は東京に関心を持ちませんでした。一晩に非戦闘員が10万人も殺されたことが、世界的にはほとんど知られてはいなかった上、知っていた人たちの間から強い抗議の声が上がることもありませんでした。

ウクライナやガザの戦闘を止めさせる努力とともに、1945年3月10日についての私たちの記憶も大切にして、このようなジェノサイドが繰り返されることのないよう、私たちが未来に向けた対応プラン、再発予防計画を立てておかなくてはなりません。

 

2024年も健康に留意しつつ、少しでも良い年にすべく頑張りましょう。

[2024/3/10 人間イライザ]

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2024年2月14日 (水)

#バレンタインデー の #意味 ――#反戦の日 #愛 や #家族 について #考える日――

#バレンタインデー #意味

――#反戦の日 # #家族 について #考える日――

240214

日本政府は仲裁の役割を果せます

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2月14日はバレンタインデーです。

1999年、市長就任後のバレンタインデーの前に職員に伝えたのは、「義理チョコ」の禁止です。思わず「禁止」という言葉を使ってしまいましたが、本当は、「愛のないプレゼントの交換に意味があるのか」という問題提起です。

なぜそんなことを考えたのか?もちろん理由があります。その趣旨は、2004年の2月14日、日本・ヨルダン・エジプト・パレスチナ女性交流公開フォーラムの場でのスピーチとしてお聞き頂きました。岩波書店の現代文庫『新版 報復ではなく和解を』に収められていますので、そこからの引用を交えて、以下、お読み頂ければ幸いです。

バレンタインデーの起源について、ほぼ定着している説は次のようなものです。

西暦三世紀、ローマ皇帝のクラウディウス二世は、大変過酷な悪政を布いた、しかも戦争が好きだったということで不人気だった皇帝です。彼の治下、戦争に行きたくない若者が多かった。なぜ若者たちが戦争に行きたくないのかについて皇帝が考えた。彼の下した結論は、家族とか愛する人たちがいるからだということになりました。そこで皇帝クラウディウスニ世は結婚を禁止しました。

その時ローマのキリスト教司祭だったバレンチーノという人がいるんですが、英語の名前はバレンタインです。彼は秘密裡に若者たちの結婚を執り行なったのです。秘密が漏れない間は良かったのですが、皇帝にばれて投獄され、遂に214日に処刑されたという歴史があって、それがローマ時代のずっと長い間続いていた二月のお祭りと一緒になってバレンタインデーになったという説です。

だとすると、バレンタインデーというのは、本当は反戦の日ではないか、戦争に反対をするということについて、あるいは戦争の意味について、家族について、愛の意味について考える日なのではないでしょうか。その愛の意味を表面的なレベルで捉えてしまっているバレンタインデー、表面的なレベルと言ってしまってはちよっと言いすぎかもしれませんが、もっと深い意味があることに心すべきなのではないでしょうか。

今、ウクライナでもガザでも多くの市民の命が奪われています。最低限、「即時停戦」をせよ、そして、これ以上人の命が失われてはならない--バレンタインデーにこそ、私たちが声を大にして、戦争当事者全てに伝えなくてはならないメッセージです。

そのメッセージを掲げて、効果的に仲裁の労を取れる立場にいる日本政府は一体何をしているのか。厳しく問いたいと思います。

 

2024年も健康に留意しつつ、少しでも良い年にすべく頑張りましょう。

[2024/2/14 人間イライザ]

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