選挙

2023年5月 3日 (水)

(喝!!) マスコミは何をしているのだ!! ――女性が3自治体議会の過半数というニュースは一面記事だろう――

(!!) マスコミは何をしているのだ!!

――女性が3自治体議会の過半数というニュースは一面記事だろう――

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岸本聡子後援会(ソシアルサトコズ)会報誌

4月23日に後半の選挙が行われた統一自治体選挙の結果について、マスコミ報道の中心は国レベルの補欠選挙での自民党の勝利と維新の議席獲得、自治体レベルでは、女性議員の躍進はそれなりに報道されたものの、自民系議員の現状維持並びに安定的な力と維新の勢いだった、と言って良いのではないでしょうか。

その結果、52日の朝日新聞ディジタルの報道で初めて知って吃驚したことがあります。全国三つの自治体で、女性が議会の過半数を占めたということです。こんなビッグ・ニュースをマスコミはほとんど報道していません。でも、これは全国紙の一面トップになっても良いくらいの重要な出来事なのではないでしょうか。

朝日の記事は松田果穂記者によるものですが、その概要をお伝えするだけで、全記事のコピーになるくらいの短かさです。

全国315の区市議会のうち、千葉県白石、兵庫県宝塚市、そして東京都杉並区で助成が過半数を占めるという結果になったというのが、記事の目玉です。そして朝日新聞が1月に調査した時点では、全国1788の地方議会の中で、女性が過半数を占めていたところは「ゼロ」だったとのことですから、今回の選挙の結果は画期的なものなのです。

さらに国政レベルでの女性議員の割合は、今までも何度も報道されているように、日本は世界に比較して低いのが特徴です。列国議会同盟(IPU)の調査によると、2023年一月、世界の193か国中、日本の女性国会議員の割合は10パーセントで、世界164位です。トップはルワンダの61パーセント、二位はキューバの53パーセントです。

この状態を改善するためには、地方議会における女性の割合を増やすことが必須です。そのために多くの市民や団体が努力を続けてきましたが、ようやくその努力が芽を出し始めたということでしょう。

中でも杉並区は、48議席を69人の候補で争い、女性議員数は改選前の15人から25人に増えたのです。自民党は現職が7人落選し、公明党と合わせて数えると、議席数は22から15に減ったのです。岸本聡子区長は、女性15人を含む19人の候補と政策合意を結び支援をした結果、新人7人を含む11人が当選しました。単純にまとめると、自民党議員7人の代りに、岸本派議員が7人、新人として当選したのです。

確かに、全国レベルで見ると、杉並も宝塚も白井も例外的な存在かも知れません。しかし、超保守的な広島に住む私には、全国のどこかでこのように希望の持てる選挙が行われ結果を残していること自体、奇跡のように見えるのです。その奇跡を、単に短い記事で終らせるのではなく、未来の日本社会を創造するためのダイナミックな動きの始まりだと捉えて全国に発信するのが、マスコミの役割なのではないでしょうか。

 

そして皆さんにとって、今日一日が素晴らしい24時間でありますよう祈っています!

 [2023/5/3 人間イライザ]

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2023年4月 8日 (土)

明日が投票日です ――三地区で三人の候補を応援しています――

明日が投票日です

――三地区で三人の候補を応援しています――

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広島市南区の有田候補

『コンピュータ・パワー』の紹介は一日お休みをします。

明日、9日の統一自治体選挙で、応援をしている候補のうち、特に三人の候補についてのお願いです。

広島市南区の「有田ゆうこ」候補

最初の写真ですが、有田候補の応援のため、私もマイクを握りました。有田候補は、南区にある県立病院の重要性をよく理解しています。だからこそ県立病院を潰して広島駅前のJR病院と合わせて一つにするという計画にハッキリ反対しています。命を守る病院を、お金のために減らしてしまう、特に県病院は閉鎖するというのは本末転倒です。

南海トラフ地震が必ず起こると再三再四、警告が出されていますが、そんなときには近くに病院がなければ、多くの被災者の命が失わなれることになります。

広島県が、広島市民の命や健康を蔑ろにするということであれば、広島市が責任を持って市民病院にするくらいの発言をしても良いのではないでしょうか。

平和についても有田候補の立場はハッキリしています。『はだしのゲン』が広島市の平和教材から削除されたことに抗議し、復活させたいという気持を有田候補に託して下さい。また、広島選出の岸田総理大臣が、核兵器禁止条約を蔑ろにしていることも、そんな総理を広島市民の力で変えて行こうという強い意志の持ち主である有田候補を当選させなくてはならない理由の一つです。

南区のお住いの皆さん、有田候補を宜しくお願いします。

 

広島市中区の「門田よしこ」候補

市民派の門田よしこ候補については、41日の本ブログで御紹介しました。クリックして再度お読み下さい。中区にお住いの皆さん、門田候補を宜しくお願いします。

 

新潟市西区の「中山均」候補

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中山均候補とは、ずいぶん長いお付き合いです。新潟市の市議会議員として、4期も活躍していますし、世界の緑の党と連携して「緑の党グリーンズジャパン」の共同代表としても、

中山候補への応援メッセージの一部をここに掲げます。有田候補、門田候補の応援にもつながるメッセージだと信じています。

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4年ぶりの市議会議員選挙ですが、この4年間で世界は大きく変わっています。コロナの蔓延とロシアのウクライナ侵攻、そしてトルコとシリアの地震被害、温暖化による気候への影響等と難問ばかりが目に付きます。それに対する我が国の政治家たちの答は軍拡を増税で賄う決定を国民に押し付けるだけとしか見えません。もっと身近な物価高や仕事の不安定さ、劣悪な子育て環境等、私たちの生活にも国の政治の目は届いていないのです。

今回の選挙は、懸命に生活を守ろう、明るい未来に近付こうと頑張っている皆さんの命と暮らしを守るだけではなく、劣悪な国政に断固たるメッセージを届ける機会でもあります。この選挙を通して次の世代への私たち世代の責任を果そうではありませんか。

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新潟市西区の皆さん、中山候補を宜しくお願いします。

 

最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/4/8 イライザ]

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2023年4月 6日 (木)

議員からの発信手段を多様化できないか ――それなりのお金がないとできません――

議員からの発信手段を多様化できないか

――それなりのお金がないとできません――

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議会改革という名目の下、議員定数削減の他に良く出て来るのが、「文書通信費」です。国会議員の場合は月100万円です。庶民から見ると飛んでもないほど多額のお金です。目的を明確にして、領収書を添えて使い道を公開するのは当然ですが、これがどう使われているのかを私たちが理解することも大切です。

ずいぶん昔のことになりますが、ある国会議員から葉書の国会報告が毎月一度送られてくるようになったことがあります。葉書一枚では、それほど多くの事柄を盛り込んではいませんでしたが、それでもその議員の人柄や誠実さは伝わってきましたし、毎回、俳句の添えられていたのが印象的でした。

それでもどちらかというと、「葉書一枚」という感覚の方が強かったこと、つまり、受け取る側としてはそれほど重きを置いていなかったことを記憶しています。

でもあるとき、いくら掛かるのかに気付いて愕然としました。当時は葉書が40円の時代だったのですが、1万人に出したとして、40万円です。今なら63万円です。それだけでは十分な報告はできませんので、封書にすると84万円、紙代や印刷代も含めれば、それだけで100万円近くになります。

そして国会議員の場合、1万人の人に報告を出したとしても、それで選挙で投票してくれた人全てではありません。2014年の選挙での最少得票数でも5万票でしたし、多くの選挙区では10万票くらいが目安です。

となると、大雑把に言って、月に一度葉書を全支持者に出すにしても500万円掛かります。二月に一度にしてもその半分、250万円です。

議員が有権者に発信するにはお金が掛かるのだという事実を私たちも認識しておく必要があるのです。

コストを下げるには、FAXの一斉送信も使えます。一枚4円というサービスもありますので封書の20分の一になります。コストは抑えられますが、それでもかなりの額になります。FAXを持っていない人も多いので、必ずしも万能ではありません。

街頭に立って、スピーカーを通して国会報告を行う街頭演説はコストが掛かりません。でも、時間は掛かりますし、聞いてくれる人の数は少なく、ほんの数秒声が届くだけですので、これも費用対効果という点からは問題があります。

となると、現代的な手法であるSNSの力に頼りたくなります。しかし、高年齢層には届き難いかもしれません。

解決策の一つは多様化です。議員の側で様々な手段を組み合わせることにより、より多くの人に自分の活動を知って貰う機会を増やすように努力する必要がありそうです。

もう一つのアイデアとして、「文書通信費」というお金を渡すのではなく、「国会放送局」といった名称のSNSまたはYouTube、あるいはBSのチャンネルを国会が運営するという可能性はどうでしょうか。その内容には国は関与せず、公平な方法で、いつでも国会議員の政治報告が聞けるような仕組みです。

検討の価値があるように思えるのですが、如何でしょうか。

 

最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/4/6 イライザ]

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2023年4月 5日 (水)

多様性を尊重するには ――一定の議員定数が必要――

多様性を尊重するには

――一定の議員定数が必要――

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前回の結論の一つは、議員定数を少なくすると害が生じることでした。逆に議員定数を増やすと、民主主義という視点からは望ましい結果になるけれど、お金と時間が掛かるということでした。

そのどちらを取るのかという決定をするに当って、選挙の目的は何なのかを明確にした上で多くの人たちが、それを共有する必要があることも、理解して頂けたのではないかと思います。

私は、社会の多様性を議会に反映させることが選挙の目的だと考えています。それを理解して貰うために、単純なモデルで、定数が少なくなると多様性が損なわれることを説明しておきましょう。

有権者の総数が1,000人で、議員総数 (それが定数です) が100人というA国があったとしましょう。選挙の制度は比例代表制、つまり政党の獲得した票数に従ってその党から当選者が選ばれるという制度です。しかも投票率は100%だとします。

少しは現実的な感触を保つために、その内の40人は保守党、30人は中間党、20人は革新党、6人は少数党、4人は零細党という政党から選ばれていると仮定しましょう。つまり、それぞれの政党の得票率が、40%、30%、20%、6%、4%であるという仮定です。

さて、議員定数を100人から80人に減らすと、確かに議員の給与等も下がります。20%下がるかどうかは分りません。議会そのものの維持費等、固定費がありますし、その他議員数が減っても短期間に自動的には減らせない費用もあるからです。

しかし、多様性は確実に失われます。新たな議員の所属政党は、5政党から3政党に減り、少数党と零細党の議員はゼロになり、革新等の議員数は半分の10人になります。

これだけで、「多様性」が議会に反映される度合いが減ったことは明白です。少数党や零細党の意見は、巷には残るかもしれませんが、国会という場で反映されることはなくなるのです。

それ以上の問題もあります。仮に、今の日本国憲法がそのまま適用されたとして、定員100人の時には、保守党と中間党の半分、合わせて55人が憲法改正に賛成、残りの45人は反対だったというもう一つの仮定を加えてみましょう。

新しい勢力分野では、改憲賛成派は55人と同じですが、反対派は25人です。80の3分の2は、53.3ですから、55は、3分の2以上です。

大切なのは、有権者の間で考え方に違いが生じた訳ではないのに、改憲をするかしないかという国家にとっての一大事が、定数を変えることで簡単に変わってしまうことです。

それは、政治的に大切な他の問題についても当てはまります。「議員定数削減」を声高に唱えている人たちの隠された目的が、現状を変えるまでもなく、独裁政治(というと語弊があるかもしれませんので、強権政治にしておきましょうか)に近付こうとしていることにある、と考えてもおかしくないことはこれでお分り頂けたのではないでしょうか。

 

最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/4/5 イライザ]

 

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2023年4月 4日 (火)

「議員定数を減らす」目的は何? ――社会の「空気」に騙されないために――

「議員定数を減らす」目的は何?

――社会の「空気」に騙されないために――

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日本維新の会が典型的なのですが、その他の人たちも含めて、「議会改革」 = 「議員定数削減」といった安易な図式でのアピールがずっと続いています。それに迎合する人たちが余りに多いことにも吃驚しています。なぜこんなことが社会を覆う「空気」になってしまったのでしょうか。

議員定数削減の理由としては、「無駄を省く」、つまりお金が節約できるという大義名分があるようです。それが、多くの人に支持されてしまうのは、「政治」それ以上に「政治家」に対する不信感が大きいからでしょう。

「政治家を減らせば無駄が無くなる」ということは、「政治家」 = 「無駄」という等式が成り立つことなのですから。

議場で居眠りをしている議員の画像は大きなインパクトを与えますし、私利私欲のためにしか動かない政治家像も定着しているように見えます。となると、上の等式が正しいことになり、「そんな政治家は止めさせろ」という結論に行き着きます。「止めさせろ」の部分は「議員数削減」に短絡してしまうのが恐ろしいところなのですが、そこに一つの問題があります。

怠慢な議員や利権のための議員を「止めさせる」ためには、「選挙でもっと有権者のために仕事のできる議員を選べば良い」、という合理的な選択肢があるにもかかわらず、「議員数削減」という掛け声の前には、それが消えてしまっていることです。

「選挙に行っても何も変わらない」という言葉にまとめられる、選挙制度そのものに対する低い評価や、一票の価値が目で見て分り難いことが原因である、自分の持つ一票の力についての無力感等は、ほとんどの人がどこかで感じているようです。

このような「空気」に覆われているのですから、「単純明快」「快刀乱麻」に見える解決策に、簡単に心を奪われるのだろうと思います。それに対して、私の説明は「快刀乱麻」でも「単純明快」でもないのですが、それでも、原点に戻っての議論をしなくてはならないのです。

それは、どのような条件が満たされたときになるのかは分りませんが、人間や社会、そして世界の未来についての正しい選択が、ほんの一瞬の間でも大多数の人に共有され実現される可能性を信じることしか私たちにはできないからです。

まずは、「定数削減」が間違いであることを指摘します。そのためには、極端なケースを考えることが有効です。

「削減」の反対で、全ての有権者が議員になったとしましょう。それは、「直接民主制」と呼ばれていますし、それを採用している自治体がアメリカにはかなりの数あります。私が住んでいたアーリントン市もそうですし、親友が住んでいたマルボロ村もそうです。

その政治の質がずいぶん高いものであることは、私の実体験から保証できます。古代ギリシアの都市国家でも直接民主制が生きたいましたし、その政治の有様は今でも私たちがしばしばお手本にするくらい優れたものでした。

問題は、お金と時間が掛かることです。

逆に、「議員削減」を極限までしてしまったと考えて下さい。それは、国の全て、あるいは町や村の全てを一人の人に託してしまう、つまり一人の人間が全ての権力を持ってしまうことです。これは、独裁政治と呼ばれます。そこまで極端にしなくても、今の国会議員数を減らして、全部で10人の国会議員だけが全ての力を持つ状態を考えて下さい。

これも、ほぼ独裁政治ですね。しかも、その独裁者が、私たちが嫌悪感を持つ、最初の方で例示したような利権政治家だったとしたら (そうではない人が独裁者になるというのは、ほぼ自己矛盾ですが) 、私たちは絞り取られるだけ絞られて、「金が掛かるから議員数を増やせ」などという提案さえできない状態になるでしょう。

これで、「議員数削減」という掛け声の虚しさが伝わったでしょうか。減らせば良いものではないし、増やせば良いというものでもないのです。何のために、議員を減らしたり増やしたりするのかという、議員の仕事の目的を明確にして、その目的を達成するのにふさわしい範囲の議員数を決めるべきなのです。

その目的の一つは、社会の持つ多様性を政治に反映させることですし、一人一人の人間の持つ本質をお互い同士尊重し生活するための寛容さを持つ社会を作ることです。

それをもう少し具体的に、現実との対比で考え見ることにしましょう。この項も続きますが、皆さんも一緒に考えて下さい。

 

最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/4/4 イライザ]

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2023年4月 3日 (月)

「平和には戦争以上の努力と忍耐が必要」 (中村哲) (*1) ――『はのねくさのね』の巻頭言――

「平和には戦争以上の努力と忍耐が必要」 (中村哲) (*1)

――『はのねくさのね』の巻頭言――

 

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『はのねくさのね』とは、ODH草の根歯科研究会が年二回発行している会報ですが、その巻頭言は、いつ読んでも頭がすっきりしますし勉強になります。この研究会は、歯科職の皆さんが多く参加されているようなのですが、会が主催するイベントには、社会や政治問題なども取り上げる「勉強会」、患者と歯科職を結ぶための「患者塾」、そして歯医者さんの応援をする「歯医者さん探検隊」などがあるようです。

私がファンになったのは、この会報の巻頭言の筆者、岡田弥生さんの「歯に衣着せぬ」鋭い指摘とそこで教えて貰える知識の質からです。今回は、第54号ですが、丁度選挙の真っ最中です。

杉並の岸本、参議院の大椿、広島市中区の門田、そして「はのねくさのね」の岡田と次々に女性の活躍が目立ちます。女性の頑張りがないと消えてしまいそうな日本社会や政治ですが、今回はその岡田さんの言葉から選挙や政治を考えてみましょうというお誘いです。

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時々、親知らずが痛くなる。体調を崩して寝込んだ後 遺症か、ケアが難しい部位の歯周ポケットが深くなり、手入れを怠ると思い出したように疼く。加齢と共に、口の中にも種々の不具合が出る。古希を前に、歯周病の怖さを改めて実感する。その進行を阻むためには、リスクを抑え込むことが唯一最大の対策だ。定期受診し、耐え難い痛みになれば抜歯と、納得し覚悟はしているが、なるべく平和を保ちたい。現状維持には抜歯以上の努力と 忍耐が必要だ。

歯の平和を脅かす小さな予兆に、適切に対応しなければ、破滅的な結果を招く。いつの戦争でも、攻撃を始める指導者は、国民を鼓舞し団結を図るために、情報統制した上で被害者性を強調する。「自分は被害者だ。悪いのは相手だ」と異口同音に言い張るDV男と同じだ。敗戦直後、日本人の大多数が、戦争に至った経緯や敗戦の理由を全く知らず、原爆のせいで負けたと思っていた。ノーム・ チョムスキーの言う「合意の捏造」システム(*2)は今も続 く。私も侵略や植民地支配を知らないまま大人になった。

情報統制の背景にある自己規制(*3)を読んで、里子死亡事件で受けた警察の事情聴取を思い出した。直前の3歳児検診での虐待徴候を訊かれた。口腔内所見では逆に食べる機能が気になった。しかし、里親を殺人で起訴したい警察の見立てに反することを言っても無駄だと、同席した上司に発言を止められた。痛ましい事件だった。私自身も摂食機能を考え直すきっかけになった。だが、発言できなかった自分が情けない。

「トルストイも言ったたことだが、多数者の側に身を置くことはど楽なことはない。大脳作用から生じる意見や行為ほど、対人関係を損ない、自分自身に苦痛を与え、昇給と出世を損なうものはない」(*4)。今、防衛予算の増額に賛成する日本人の大多数は、自分の頭で冷静に考えて判断しているのか。「俺は持つ お前は持つな 核兵器」(*5) の論理は、DVの論理そのものだ。二重規範を容認することで甘い汁を吸う魂胆は卑しい。大軍拡と安全保障政策の大転換を手上産に、バイデンに媚びる岸田首相はその最たるものだ。努力や忍耐なしの敵基地攻撃能力は怖い。

 

(* I)アフガニスタンで人道支援に尽力した医師。作家・半藤一利氏との対談での言葉。

(*2)『記者クラブ 情報カルテル』 アン・フリーマン 緑風出版2011年

(*3) 『報道の自己規制 メディアを蝕む不都合な真実』 上出義樹 リベルタ出版2010年

(*4) 『満足の文化』 J.Kガルブレイス ちくま学芸文庫2014年

(*5) 『「核兵器も戦争もない世界」を創る提案』 大久保賢一 学習の友社2021年

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最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/4/3 イライザ]

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2023年4月 1日 (土)

広島市議選、中区は門田(かどた)よしこさん ――馬庭恭子さんから「市民派」のバトンを引き継ぎます――

広島市議選、中区は門田(かどた)よしこさん

――馬庭恭子さんから「市民派」のバトンを引き継ぎます――

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馬庭恭子さんから「市民派」のバトンを受け継ぐ門田よしこさんと市民派の応援団員

広島市議会議員選挙が今日から始まりました。市のど真ん中、中区からは、「だれも孤立しないまちづくり」を掲げて、門田よしこさんが立候補しました。「100%」無所属・市民派です。

今回引退する馬庭恭子さんから、しっかり「市民派」のバトンを受け継ぎます。

門田さんの強みの一つは、人間の心を大切にするためにITが使える点です。それは、スマホで、QRコードを読み取って、公式サイトを見ると良く分ります。

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でも、QRコードリーダーを知らない人もいます。門田さんは、「スマホ難民の救援」を公約の一つに掲げているのですが、そこまで気が付きこれまでも自分からその救援をしてきた候補は門田さんだけです。

「ヤングケアラー」への支援や「一人世帯の不安をワンストップで解消する「お一人様コンシェルジュ」の設置など、同じような気配りと優しさに満ちています。市議会議員になればすぐ実行可能な温かい施策の数々をぜひ門田さん自身の口から聞いて下さい。

先日は杉並の岸本聡子区長にお会いし、昨日は参議院での活躍を期待されている大椿裕子(いつ正式になるのかは別にして)議員についての朗報を知り、そして今日は門田よしこ候補にお会いしました。

杉並の岸本、参議院の大椿、広島の門田と、全国的に女性の力で政治が変わって行く大きな流れができているようです。中区にお住まいの方、そして中区にお知り合いのある方、門田候補の応援団になりましょう

 

最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/4/1 イライザ]

 

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2023年3月27日 (月)

広島市長選挙 ――唯一の争点は『はだしのゲン』の復活です――

広島市長選挙

――唯一の争点は『はだしのゲン』の復活です――

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政令指定都市の内、6都市での市長選挙が始まりました。広島市もその一つですが、選挙戦最大の争点は、平和教育教材からの『はだしのゲン』と第五福竜丸の削除を中止して復活させることです。

そのために、マスコミと市民団体との皆さんお願いしたいのは、各候補に次のようなアンケートを送り、その結果をSNSで拡散することです。

アンケート: あなたが市長選挙で当選した暁には、『はだしのゲン』と第五福竜丸を、平和教育教材、『平和ノート』に復活させますか?

5月に開かれるG7広島サミットを、軍拡と核抑止論の追認の場としないためにも、『はだしのゲン』を復活させるという市民の意思が大きな役割を果します。

 

最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/3/27 イライザ]

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2022年12月30日 (金)

この一年(2022年)を振り返る (3) ――思いも寄らぬことの連続でした――

この一年(2022)を振り返る (3)

――思いも寄らぬことの連続でした――

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言うまでもないことですが、今年、2022年は思いも寄らぬ出来事が続けておきました。個人的なことは、既に28日のブログに書いた通りです。新たな自覚と関わりのあるプロジェクトも始まっていますが、年頭の決意の一部として御披露する予定です。

全国的・世界的な出来事としては、2月24日、ロシアがウクライナに侵攻し、プーチン大統領が核の使用をちらつかせて全世界への脅迫を行ったことが最初に頭に浮かびます (「プーチン事件」と呼んでおきます)。さらに、7月8日の安倍元総理銃撃事件とその後の展開も重要です (こちらは「銃撃事件」と呼びます)。

2022年も今日と明日の二日しか残っていません。その時間の中で今年の姿を私なりの言葉でまとめるのは難しいのですが、敢えて一言で表現してみましょう。

「思いも寄らぬ」大事件は、隠された「真実」を暴露する。

プーチン事件で明らかになった「真実」を三つにまとめておきましょう。

① 核保有国のリーダーたちは、核兵器のもたらす人間的悲劇を知らない。

② 知らない人に、真実を知らせるのは、「知っている人」の義務である。

③ 核兵器を使用することはそれを使用した政治家個人への非難となることが明白になり、核兵器は使えない兵器になった。

「核兵器が使えない兵器になった」理由は、ドローンやインターネット等を通して、核戦争の結末がリアル・タイムで世界に伝わるようになり、ウクライナ戦争の「実況」と同じような速さで、世界が核戦争の悲惨さを目の当りにできる時代だからです。そして、今核兵器が使われれば、その下手人が誰であるかも隠しようがありません。未来永劫に亘って、世界から指弾される立場に自らを追い遣ることになるのです。リーダーたちにも自己保身の動機はあるはずですので、その理由だけから考えても、核兵器の使用には踏み込めないはずなのです。

とは言え、それを確実にするためには、広島・長崎の真実を核保有国の、特にロシアのリーダーに知らせなくてはなりません。そのために、Change.orgのサービスを使って署名運動を始めました。「「核兵器を使わない」と、ただちに宣言して下さい!」というタイトルです。下線をクリックして貰えればサイトに飛ぶことができます。そして、下の方にスクロールして下さい。「この署名活動のお知らせ・最新状況をもっと見る」という箱をクリックすると、その後の署名運動の進展が、新しいものから順に分るようになっています。

その中にも報告はしてありますが、署名数が5万を超えた時点で、プーチン大統領と岸田首相に書簡を送りました。こちらにその報告があります。

そして、10万人の方からの賛同を頂いた後、プーチン大統領、その他の核保有国全ての首脳に「核兵器を使わないと直ちに宣言して欲しい」旨の要請書を、また岸田総理には、広島選出の総理大臣として、これらのリーダーたちに核兵器を使わせないよう働きかけて欲しいという要請書を送付しました。

こうした動きは海外にも広がりました。外国特派員協会での記者会見の模様は多くのメディアが報道してくれました。こちらを御覧下さい。

また、私の友人たちも、ロンドンで発行されているWorld Financial Reviewにインタビュー記事を投稿してくれましたし、No First Use Globalという国際的な活動団体は、ネット上にインタビュー記事を掲載してくれました。それぞれの和訳は、山田達也さんが労を取って下さいましたので、それぞれの第一回の記事のリンクを貼り付けておきます。第二回目以降は、次の日からのシリーズ―ですので、順に辿って頂ければ幸いです。

World Financial Review

No First Use Global

他方、怒りを感じるほど何の動きも示さなかったのが、日本政府ですし、日本の政治家たちです。核兵器禁止条約には反対、6月に開催予定の核兵器禁止条約締約国会議へのオブザーバー参加すら拒否し、国会内で政府に働きかける議員連盟さえ存在しない状況は絶望的でした。

そればかりか、ウクライナ戦争に乗じて「核兵器共有」という飛んでもない発言が「リアリズム」という言葉とともに市民権を得つつあることに、「絶望」を超える行動を取らなくてはならないと感じ始めたのは私だけではないはずです。

そんな時に私の古巣である社民党から声が掛かり、7月の参議院選挙に立候補することになりました。選挙運動の詳細は、近い内にまとめた形で公式のホームページの掲載予定ですが、まずは立候補の決意をこのブログに投稿したものを御覧下さい。

7月10日の選挙で私は当選できませんでしたが、心に念じていた四つの目標のうちの二つは実現しました。① 福島みずほさんが当選し、② 社民党が政党要件を満たす、だけの票を獲得することができました。その報告はこちらです。

7月8日の銃撃事件が暴いたのは、旧統一教会の横暴かつ陰湿な活動であり、自民党との癒着でした。しかし、それ以上にショッキングだったのは、メジャーと称されるマスコミがこうした旧統一教会の本質を全くと言って良いほど報道してこなかったことです。「隠蔽」していたと言うのが言い過ぎだとしても、これほど見事に私たちの目から旧統一教会を隠していた事実は、そもそもマスコミとは何のために存在するのかという基本的な問いを思い起こさなくてはならないほどだと考えています。

そしてそれが政治の本流と切っても切れない間柄であることも重要です。その政治の本流の実態を余すところなく曝し出してくれたのが、国葬です。

私たち元国会議員も声を挙げなくてはならないと考えましたので、連絡の取り易い方々に声を掛け合い、合計24名で、声明文を作り記者会見を開きました。私たちの集まりは、「国の乱れを憂うる元国会議員有志の会」と名付けました。その様子はこちらから御覧下さい。心あるマスコミも報道してくれました。

老骨に鞭打っての行動でしたが、これだけで私たちの役割が終った訳ではありませんので、これからも問題提起を続けます。

昔の仲間たちと久し振りで行動を共にして、随分元気が出てきたのですが、それだけではまだ足りませんでした。ともに数学という学問を学んだり、何らかの形で数学に関心を持ったりしている皆さんとのネットワークを社会問題と結びつけることで、違う視点からの勇気が湧いてくるのではないかと考え始めたのです。

幸いなことに、上野健爾さん、浪川幸彦さん、亀井哲治郎さんが一緒になって、《社会と数学の関わり》を話し合う数学人の集いの「準備会」の開催を呼び掛けてくれました。101日の準備会では、偶数月の第一日曜日の午後8時からZoomで会合を開くことにしました。

124日の第一回の会合も中身の濃い、そして知的にも情緒的にも満足感を覚えることのできるものになりました。次回は25日です。

以上、駆け足で今年を振り返ってみました。2023年にも思いも寄らぬ出来事が出来するかもしれません。それも頭の隅に置きながら、来年の目標もきちんと立てたいと考えています。

 

それでは今日一日が、皆様にとって素晴らしい24時間でありますように。

[2022/12/30 イライザ]

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2022年7月11日 (月)

皆様と社民党の「明日」が始まりました

皆様と社民党の「明日」が始まりました

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長い、同時に瞬時に過ぎ去った、参院選挙の結果が確定しました。

私は当選できませんでしたが、心に念じていた四つの目標のうちの二つは実現しました。① 福島みずほさんが当選し、② 社民党が政党要件を満たす、だけの票を獲得することができました。

四つの目標を整理しておくと、

(A) 私が当選するという目的のために必要だった4項目です。

(1) 福島瑞穂さんの当選。

(2) 社民党が、2%の政党要件を満たす票を獲得する。

(3) そして社民党が、二つ目の議席も獲得する。

(4) 二つ目の議席を私が獲得し、国会内に核兵器廃絶と核兵器を使わせないための場を確保する。

このうち、(1)(2)が達成できましたので、(4)については、社民党と福島さんに託することができ、一安心です。

そして、(i) 4項目のうち(1)(2)が達成できたのは、社民党員の皆さんや支持者の皆様、労働組合や市民団体等の組織が、今回特に連携を強め、力を注いで下さったお蔭だと思います。さらに、(ii)これまでは社民党とはそれほど近い関係ではなかった方々の中に、社民党が消えてはならないという危機感から、福島さんと社民党を応援して下さる方々が増えたこと、の二つが重要なのではないかと愚考しています。

私の立候補は、このうち、(ii) の面で少しはお役に立てたのではないかと自負しています。

もし反省しなくてはならない点があったとすれば、

() 私が立候補していることを知らせるチラシやポスターの配布数が桁違いに少なかったこと。

() 核廃絶が可能であることや核使用がいかに非現実的であるかについての私のメッセージが十分に広まっていなかったこと、の二つでしょう。

 それに対する説明として、()については、運動期間が短かったこと、そして印刷や新聞の折り込み等の配布のためにはコストが掛かり、人手も必要です。そのどちらもありませんでしたので、結果は認めざるを得ません。

 () については、各地でお聴き頂いた演説を一冊の本にまとめてほしいというリクエストも何人の方から頂きましたので、それも含めて、() のミッションは続きます。

今回の選挙でお手伝い頂いた方々の中で、「家族・友人選対」とも言える方々から、例えばSNSの技術的なサポートや、発信コンテンツの編集からアップロードまでの全面での仕切り等、素晴らしく有り難い支援を頂きました。

もちろん、社民党本部、東京都連合、広島県本部の皆さんにはあらゆる面でお世話になりました。心から御礼申し上げます。加えて遅ればせながら、新社会党と緑の党との連携も、社民党の得票数増に結び付きました。

 

そして今日から、皆様と社民党の「明日」が始まりました。

 

炎暑とともに豪雨も各地を襲っています。皆様、くれぐれも御自愛下さい。

 

なお関連の動画は、ホームページやYouTube公式チャンネルを御覧下さい。

https://www.t-akiba.jp/

https://www.youtube.com/channel/UCNOCvMp5EfcUTqCYU6jgf0Q/videos

 

また、今後の予定等については、ツイッターを御覧頂ければ幸いです。

ツイッター  https://twitter.com/akiba2040

 

それでは今日が、皆さんにとって素晴らしい一日でありますよう。

[2022/7/11 イライザ]

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