健康

2024年3月 6日 (水)

#京都地裁 は #嘱託殺人 との #判決 ―― #憲法12条 や #憲法27条 とも #関係があります――

#京都地裁 #嘱託殺人 との #判決

―― #憲法12 #憲法27 とも #関係があります――

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#安楽死 についても #さらなる議論が必要です

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全身の筋肉が徐々に衰えるという症状のでる難病、ALS (筋萎縮性側索硬化症) 患者林優美さんに依頼され、2019年に、薬物を投与してこの患者を殺害した罪に問われていた医師、大久保愉一(よしかず)被告に対する判決が、京都地裁から出されました。求刑23年に対して18年の懲役でした。(YAHOO! JAPANニュース、3月5日配信の「8カンテレ」と、毎日新聞の同日配信による)

「8カンテレ」によると、京都地裁の川上裁判長は、「主治医でもなくALSの専門医でもなく、SNSのやり取りがあったにすぎず、これまでの経過や現在の症状も把握せず、主治医や近親者等にも知らせることなく秘密裏に、その日初めて会ったばかりの被害者の十分な診察や意思確認ができるとは思えない」などと指摘。 そして「130万円の報酬の振り込みがあってから行動したのを考えれば、被害者のためを思って犯行に及んだものとは考え難く、利益を求めた犯行であったと言わざるを得ない。被告人の生命軽視の姿勢は顕著であり、強い非難に値する」と断じたとのことです。

被告は、起訴内容は認めていましたが、「林さんの願いを叶えるために行った」と自らの行為の正当性を主張し、さらに弁護側は、嘱託殺人罪を適用するのは、林さんに「望まない生」を強いることになり憲法に反するとして、無罪を主張していました。

安楽死か嘱託殺人かをどう判断するのかは難しい問題ですし、ALS患者の皆さんの気持が最優先されるべきだと思います。

同時に、「数学書として憲法を読む」立場からは、それとは別の見方があることもお伝えしておきたいと思います。詳しくは『数学書として憲法を読む――前広島市長の憲法・天皇論――』の154ページを参照して頂きたいのですが、憲法は自殺を禁止しています。根拠は27条と12条です。ここでは、12条だけを取り上げておきましょう。

12条 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。

憲法の13条と25条、そしてこの12条は論理的帰結として、それぞれ独立に死刑を禁止しているのですが、12条は自殺も禁止しています。それは、「国民の不断の努力」が義務として規定されているからです。「不断」とは、途絶えてはいけないことです。自殺をしてしまっては、不断ではなく、正に努力を断ってしまうのですから、それは12条違反です。

嘱託殺人は、憲法で禁じられている自殺を、他人の手を借りて実行することを意味しますから、二重の意味で禁じられている行為だということになります。出来れば、そこまで踏み込んでの議論をして貰いたかったのですが、憲法そのものを蔑ろにしてきた日本社会としてはこれが精一杯だったのかもしれません。

同時に、改めて安楽死の是非を考えて見ると、こうして、論理だけに依拠して憲法を読んできても、それだけでは、「情理」を尽くす結論にはなかなか行き着けないような気もします。そこから短絡的に、字義通りに憲法を読むことは止めてしまっては、残るのは誕生論になってしまいます。素直にあるがままに憲法を読みながら、より広い見地からのインプットを生かして考え続け、思い続けることが大切だという平凡な結論になりますが、今回はこの辺で。

 

2024年も健康に留意しつつ、少しでも良い年にすべく頑張りましょう。

[2024/3/6 人間イライザ]

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2024年2月 2日 (金)

#ルンバ #買いました ――#長い間 #欲しかったのですが――

#ルンバ #買いました

――#長い間 #欲しかったのですが――

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カッコいいです

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長い間欲しいと思っていたルンバを買いました。○○ネットで、掃除機とのセットでのセール価格の誘惑に勝てませんでした。

早速充電したのですが、Wi-Fiにもつなぐのだそうで、そうなると、EVもスマホと連動、掃除もスマホと連動ということになって、ますますスマホに生活を支配されそうです。

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とは言え、掃除は健康維持のためにも大切です。早速使いたいのですが、ルンバが動けるように、床に散らかしっ放しのあれこれを片付けることから始めなくてはなりません。それも掃除の一部ですので、頑張ります。

2024年も健康に留意しつつ、少しでも良い年にすべく頑張りましょう。

[2024/2/2 人間イライザ]

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2024年1月31日 (水)

#間違った発音 の #オーバードース に #辟易しています ――#米酢 は #三種類 の読み方があるようですが――

#間違った発音 #オーバードース #辟易しています

――#米酢 #三種類 の読み方があるようですが――

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発音を聞いてみて下さい

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市販の薬を大量に服用して体調が急変するなど、最近、至る所で話題になっている「過剰摂取」ですが、新聞記事でもテレビやYouTubeでも、このニュースが出て来る度に大いなる違和感とともに接していました。

英語だと「overdose」なのですが、発音は濁らないで、「オーバードース」です。容量を意味する「dose」も、読み方は濁らないで「ドース」です。

アメリカ英語でも同じです。

 

どこか一社でも辞書をチェックして「オーバードース」と正確に記載・発音しないのか不思議ですが、澄んだ発音の方がベターだと思われる理由も挙げておきましょう。

  • 手間を省ける。濁点を振らなくて良いのですから。
  • 聞いて心地良い。皆さんも聞き比べてみて下さい。
  • 元の言語の発音である。

もっとも、「米酢」の読み方は、「こめす」、「こめず」、「よねず」の三種類あってどれも正しいというお国柄ですので、あまり角を立てない方が良いのかもしれません。

2024年のこれからも心配ですが、健康に留意しつつ、少しでも良い年にすべく頑張りましょう。

[2024/1/31 人間イライザ]

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2023年7月 4日 (火)

断酒の障害が分りました ――甘い言葉でした――

断酒の障害が分りました

――甘い言葉でした――

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昔よく聞いたCDです

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このブログを書き続けていて良かったことの一つは、自分の意志の弱さを客観的記録として確認できたことです。昨年の9月に、お酒を止めて体調が良くなったことを報告しています。それが、いつの間にか元に戻ってしまい、つい最近再び「断酒」をすることにしたのです。

意志が弱いと言ってしまえばそれまでなのですが、実は、「これは危ないぞ」という自覚症状が出て、「ここで負けてはいけない」と自分自身に言い聞かせたことが何度かありました。負けたこともあったのですが、それは「誘惑」に負けた結果でした。

昨日は市内に出かけて、音楽を聴きながら車を運転していて、その「誘惑」を確認することになりました。「甘い言葉」なのですが、お酒を飲むことと、悲しみを癒したり楽しい気持になったりという紐付けを歌詞で表現している歌を聴くと、意志が弱くなることに気付きました。

例えば、研ナオコの「ふられた気分」です。「お酒をついでおくれ となりさん」が特に「お酒を飲みたい」という気持を強くしてしまうようです。梓みちよの「二人でお酒を」もそうです。「二人でお酒を飲みましょうね」まで来ると、もう意志の力は無重力状態です。

それに対抗するためには、村田英雄の「人生劇場」を聞いて、「やると思えばどこまでやるさ」と自分自身を鼓舞するくらいしか思い付かないのですが―――。

 

そして皆さんにとって、今日一日が素晴らしい24時間でありますよう!

 [2023/7/4 人間イライザ]

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2023年6月30日 (金)

広島大学病院YHRPミュージアム ――かぼちゃの作品が沢山あるユニークな美術館です――

広島大学病院YHRPミュージアム

――かぼちゃの作品が沢山あるユニークな美術館です――

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病院の正門を入ってすぐ右にある丸い建物です

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まだ準備段階なのですが、8月に開くイベントの会場として使わせて頂くことになっている「広島大学病院YHRPミュージアム」を、主催者側の関係者と下見に行ってきました。

Y = やすらぎ、H = 平和、R = リハビリ、P = ポーランド という意味があるのだそうですが、ポーランドは、主要収蔵作品の一つが、ポーランド人のレシェック・ノヴォシェルスキの陶板画「ノーモア・ヒロシマ」であることを強調するためだと理解しています。また、カボチャの作品も多いのですが、それは画家の川原田徹さんの作品です。それに詩人の谷川俊太郎さんが詩を付け、このミュージアムを寄贈した元広大学長 (そしてオペラ歌手) の原田康夫さんが曲を付けた楽曲もあるのだそうです。一度聴いてみたいですね。

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また、このミュージアムの特徴の一つは、回廊を回りながら作品を鑑賞できるところです。二階はスロープになっているのです。その二階から下を見ると、こんな具合です。

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開館時間は、平日の午前9時から午後4時まで。しかも入館料は無料です。一度、時間を取ってゆっくり鑑賞することをお勧めします。

 

そして皆さんにとって、今日一日が素晴らしい24時間でありますよう!

 [2023/6/30 人間イライザ]

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2023年2月27日 (月)

H君を偲ぶ会 ――没後3年、80人が集いました――

H君を偲ぶ会

――没後3年、80人が集いました――

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H君の人徳だと思いますが、コロナ禍でようやく開くことになった偲ぶ会には、会場一杯の80人以上の人が集い、H君の生前の人となり、思い出や、これから一緒にしたかったであろう仕事や余暇活動、それも彼の華やかな人生を再現するような様々なエピソードばかりでした。

例えば、最後の奥様が披露してくれた「遺産」は、H君を彷彿とさせるものでした。彼が残したスマホの電話番号は、レストランが一番多かったのだそうです。

食通の彼ならさもありなんですし、友人たちもIBMから始まり、アスキー、セガ、コロムビア、早稲田大学、東京都市大学等々の職場での同僚や部下たち、そして彼の後継者たちが「変人」としてのH君や、才能溢れる、あるいは人間的な存在として、惜しまれて早世したH君について時間がいくらあっても足りないくらい、語ってくれました。

私は、彼の思い出の中でも、英語が堪能でその上、詩を愛し数学にも強かったことを皆さんに聞いて頂きました。

一つは2015年、Emily Rolfe Grosholzというアメリカの哲学者(特に数学と科学についての研究が目立っています)、かつ詩人の「Childhood」という詩集を津田塾大学の早川敦子先生が日本語に訳され、その出版に際して、Emilyに日本に来て貰った時のことです。出版社はクルミド出版です。

早稲田大学で講演をして貰ったのですが、著名なアメリカの詩人の作品を、「大円」と「コンパクト化」という数学的概念との関連で分析するという内容でした。事前に、原稿を貰えましたので、日本語訳を付けましたが、英語の誌の批評ですので、日本語訳があってもそれほどは役立ちませんでした。事実、「チンプンカンプンだった」と正直に言ってくれた人もいたのです。

でもH君は熱心に講演を聞き、真っ先に手を挙げ、「素晴らしい講演だった。特に、数学的な概念が詩の本質を解き明かしているところ (その具体的な個所を挙げて説明--その部分は略します) で、目から鱗の思いをした」と述べてくれました。講演後は、H君とEmilyの話が弾んでいました。

もう一つは、このブログでも報告しましたが、彼のお見舞いに行った時に話題になったことです。ベッドで読むには、俵万智さんの短歌集より、夏井いつきさんの句集の方が良いと思って、一冊プレゼントしました。H君は夏井さんが着物を愛していることに感謝していること、自分でも捨てられる着物を集めて、再生利用するプロジェクトをしていることを話してくれました。

こんな時にも、「田舎の学問より京の昼寝」を思い知らされてしまいます。御家族が偲ぶ会の会場に持参されたものの中には、愛用のオーボエ (H君は若い時はオーボエの演奏者になりたかった) 万年筆、カメラ、彼を亀仙人に見立てた劇画があり、それらを前に私たちの思い出話が途切れることはありませんでした。

 

それでは今日一日が、皆さんにとって素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/2/27 イライザ]

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2023年2月24日 (金)

成田発言のおぞましさ検証 ――立ち止まって考え始めたら、怒りで震えが止まらなくなりました――

成田発言のおぞましさ検証

――立ち止まって考え始めたら、怒りで震えが止まらなくなりました――

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By Diliff

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Palace_of_Westminster,_London_-_Feb_2007.jpg

成田悠輔氏の持論について、「酷いことを言う」と感じていたのですが、私の違和感を整理してみようと、ちょっと真面目に考え始めたのですが、あまりの恐ろしさに怒りで震えが止まらなくなりました。その全てをいっぺんに出し尽くすのは無理ですので、毎日少しずつ書き溜めて行きたいと思います。

とは言え3月4日にはロンドンでスピーチをしなくてはなりません。昨年2月24日のロシアのウクライナ侵攻と核使用の脅しから一年、「ヒロシマ」への期待にどう応えるのかもその一部にしたいと考えています。そのためには、皆さんのお知恵も拝借しなくてはなりません。

とにかく、しなくてはならないことが多く、時間は限られています。このブログもごく短くなる日もあるでしょうし、ツイッターだけの日もあり等、不規則な形になります。

さて、「集団自決」とは何を意味するのかを考えたいのですが、これで本当に高齢化の問題が解決するのでしょうか。

成田氏は、老人が自動でいなくなるシステムの可能性の一例としてある映画の紹介をしています。それも小学生を相手にです。

「みんな生まれた時に腕にタイマーが埋め込まれていて、何十年か経つとタイマーが作動して自動的に亡くなるようになっている。みんな等しく、寿命の上限が与えられていて、その時間になったら亡くなるっていうのが埋め込まれている社会」

(『YAHOO!JAPANニュース』2月21日号に掲載されている『女性自身』の記事)

こんなシステムが仮にできたとして、何時から始めるのでしょうか。例えば20xx年の一月一日からだとして、そんな人生を我が子に歩ませたくないと考える親は多いでしょうから、その日からの出産がほぼゼロになってもおかしくはないですね。

そして、このシステムは少子高齢化社会を変えるためという目的があるようなのですが、ますます少子化が進む結果になります。

さらに、仮にこのシステムが70歳を「寿命の上限」だと設定していたとして、その70年の一年前に69歳を迎えた人たち、その人たちが仮に100万人いたとして、それからの一年間を平穏の内に過ごせるものなのでしょうか。悟りを啓く人もいるかもしれませんが、地獄の思いの一年になる人もいるでしょう。

またその「タイマー」がどんなものなのかは分りませんが、仮に腕に埋め込まれているとしたら、外国の病院で腕切除の手術を受けて生き続けようとする人が増えて来るかも知りません。その前に、「タイマー」を無力化できる機械、あるいはソフトウエアが開発されてもおかしくはありません。

それを封じるために巨額の投資をするというような、無駄な行為があちこちで起きて来るでしょう。少し考えると、とても真面目に議論できる代物ではありません。そんなことを子どもに吹き込む代りに、社会改革に役立つ検討すべき案件は五万とあるではありませんか。なぜ、そちらに良い頭が回らないのでしょうか。

 

それでは皆さんにとって、今日一日が素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/2/24 イライザ]

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2023年1月 8日 (日)

「ヒロシマ」が壊れて行く? (1) ――反論を期待しつつ書いています――

「ヒロシマ」が壊れて行く?  (1)

――反論を期待しつつ書いています――

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お正月も三が日を過ぎましたので、少し厳しく現実を見つめて行きたいと思います。とは言え、「それは老人の妄想だよ。若い世代がしっかりと責任を果しているから安心して下さい。」という反論と、その証拠を何方かが示して下さることを期待しつつ以下を綴っています。

1月2日の中国新聞ディジタル版に、衝撃的な見出しが躍っていました。

核兵器使用に備えた医療、議論の動き「局面変わってしまった」広島大原医研所長

核兵器が使われた際に必要な医療の研究、開発について国内外の専門家で議論する動きがある。日本で作業部会の設置を呼びかけた、広島大原爆放射線医科学研究所(原医研、広島市南区)の田代聡所長(60)は中国新聞のインタビューに「局面が変わった」と指摘。被爆地の知見を生かして、核使用に備えた医療を研究する必要性を唱える。

田代聡所長は核戦争防止国際医師(IPPNW)の会の日本支部であるJPPNWの事務局長でもあります。IPPNWは1985年にノーベール平和賞を受賞しましたが、その背景を『数学教室』の2014年5月号のコラム「The Better Angels」から引用しておきましょう。

この時期に私はアメリカで生活していましたので、アメリカの活動をまとめてみましょう。1975年にベトナム戦争が終わり、多くの活動家たちは原発の問題に関心を持つのと同時に、医師たちが核廃絶運動に取り組み始めた時期でもあります。後にIPPNWに発展したアメリカの医師たちの活動の中でも、PSR(Physicians for Social Responsibility—社会的責任を取る医師の会)の医師たちの活動は効果的でした。

 主要なメッセージは三つありました。

① 一つは、「あなた」が住んでいる町に核爆弾が落ちたらどんなに酷い結果になるかを、医師として、医学用語を分り易く噛み砕いて伝えたことです。

② 二つ目は、そんな状況の中で、「あなた」が生き残った犠牲者の一人として医師としての私に救いを求めても、私には何もできませんというメッセージです。

③ そして最後のメッセージは、被害を受けるのはあなたやあなたの身近な人たちだけではなく、「核の冬」が訪れ人類は滅亡するのですよ、というメッセージです。

その効果は絶大で、当時の反核運動のスローガン「Freeze Now」決議を、州までも巻き込む自治体の議会が採択するほどでしたし、1986年のレイキャビックでのレーガン・ゴルバチョフ会談も、こうした背景が元になって進められたのです。

多くの市民が医師たちのメッセージをきちんと受け止め、行動に移した理由の一つは、その時点では、原爆や戦争についての直接体験と市民との距離が余り離れてはいなかったことを挙げて良いでしょう。例えば、こうした反核集会の多くは、そして1982年のニューヨークでも、「広島・長崎への原爆投下は正しかったが、次に核兵器が使われれば、それはあなたの頭の上に落ちることになる」といった言葉で始まりました。この点に対しての反論も大変でしたが、同時にこれは、「パール・ハーバー対原爆」という図式で核の問題を捉えていた1945年に、まだまだ多くの人の意識が近かったことも示しています。戦争の記憶がそれなりに生きていたという点は大切です。

ここで上げた三つの柱の内で、一番説得力のあったのが②であることは御理解頂けるでしょう。自分自身に対しての直接的な損得が関わっているからです。お医者さんに見放されても大丈夫という人はまずいないでしょう。仮にこの②がなければ、1980年代の人たちにとって、医師たちのメッセージ性は大きく損なわれたはずです。

そして田代所長の発言は、その②のメッセージ性を大きく変えることになります。もちろん、「私に救いを求めても、私には何もできません」という言い方は誇張です。何らかの手当はできるでしょう。でもここで強調されている点は、医師でも救えないほどの大きな被害が市中に蔓延しますよ、そんな状態になってから私たちに頼っても遅過ぎるのです。今なら、核兵器を廃絶して、そんな状態を避けられますよ、ということなのではないでしょうか。

新たに②の代りになる言葉は何なのでしょうか。「私に救いを求めたとして、医師としては十分な手当てができますから安心して下さい。」になるのでしょうか。そこまでは踏み込まないとしても、仮に生き残った人たちがいたとしても、核兵器使用後の「地獄」は想像を絶するほど酷いものであり、何としてでも避けなくてはならない、というメッセージは消えてしまうのではないでしょうか。

それが杞憂でないことは、2014年12月にウィーンで開かれた「第3回核兵器の人道的影響に関する会議」と、翌2015年のNPT再検討会議での日本政府代表の発言を見れば明らかです。二つの会議では、核兵器使用が人類にもたらす、言語を絶する悲惨さについて多くの国々が次々と言及しました。それに対して日本の佐野利男軍縮大使が強調したのは、その点が強調され過ぎていることを指弾した上で、「核兵器が使用されても市民を救うことはできる」という点だったのです。

また法律によって、どの自治体も「国民保護計画」を作ることを求められています。その計画では、各都市が核攻撃にあったら、どのように市民を守るのかといった方策も掲げなくてはならないのです。国の方から示されている「お手本」には、例えば、「風上に逃げる」といったことが載っています。

それに対して広島市では、被爆者と専門家もメンバーとして参加した検討委員会の結論として次のような主張を掲げています。

「核攻撃があれば、その攻撃から市民を守ることはできない。唯一市民を守る手段は核兵器を廃絶することだ」--広島市作成の「国民保護計画」

田代所長は国際的な場で、「佐野大使の言葉は正しい。核兵器が使われても、広島の医師は市民を救える」と発言するのでしょうか。

そして、広島市に対して、「核攻撃があっても市民を守ることはできる。核兵器の廃絶は唯一の手段ではない」と、国民保護計画の修正を求めるのでしょうか。

答としては、「そんなに極端なことは言っていない。感情に走るのは止めて欲しい。」といった言葉が返ってくるのだと思います。私の方が感情的になっているのかもしれません。でも同時に、私が大切に守ってきた「ヒロシマ」が、どこかから壊れ始めているという感慨も捨てることができないのです。このような傾向は、政治の場面を見るともっと露骨に表れています。続きます。

 

最後に、まだ1月中ですので、今年一年が皆様にとって素晴らしい365日でありますように!

[2022/1/8 イライザ]

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2022年12月28日 (水)

この一年(2022年)を振り返る ――「生命が有限」であることを認識――

この一年(2022)を振り返る

――「生命が有限」であることを認識――

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2022年には、今まで考えてもみなかったようなことがいくつも起きました。コロナの蔓延の継続もその一つですし、何よりロシアによるウクライナ侵攻が衝撃的でした。これは次回、整理をしつつ振り返りますが、今回はもっと個人的な「衝撃」です。

「人間は誰でも死ぬ」ということは、それこそ誰でも知っているはずなのですが、愚かなことに私は今まで、それが自分にも起こることなのだという事実を、頭では分っていても「感覚的に」捉えないままに生きてきたらしいのです。

例えば、親しい友人の80歳の誕生日のサプライズ・ギフトとしてビデオを撮った時には、「最後のこれからの20年、私たちが100歳になるまで、友情がさらに発展し輝くであろうことを祈ってビデオを終えました。私も今年80歳になるとは感覚的に信じられませんので、100歳までの予言が現実になる可能性もあり得ます。」と、自分の寿命については超楽観的なことを書いています。

それを自覚したのは、80歳が近くなって同級生たちと断捨離について何度か話をする機会があったからです。

「断捨離と自炊」(「自炊」とは自分で本をばらして、全ページをスキャンして電子版として残しておくことです)と題して書いた記事の中で一番心に響いていたのは、「「断捨離」というのは自己満足だと考えるべき」という意見です。そして「整理することはない。息子たちに捨てるための費用を残しておいて、自分が死んだらすべて捨てろと言うのが一番合理的だ」です。

自分は、書庫の隅の方の少し高いところにいて、本棚一杯の本や書類を業者が手際良く整理している場面を想像できたときに、「自分の生命も有限なのだ」という事実を身体で感じることになりました。

家人にも手伝って貰って――と言うよりは、私が家人の手伝いをして――倉庫や納戸、書庫の整理も進んでいますし、「面白いプロジェクト」も始めています。新年の決意の中には、来年一年の現実的な目標も掲げたいと思っていますので、「生命の有限性」についての自覚が、生かせているのではないかと自己満足しています。

 

それでは今日一日が、皆様にとって素晴らしい24時間でありますように。

[2022/12/29 イライザ]

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2022年10月12日 (水)

老化現象?

老化現象?

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ある年のお正月、毎年開かれる中学校の同窓生の新年会で、ほぼ全員が笑顔で報告していたのが、孫の話と自分の病気の話でした。還暦を迎えた頃だったでしょうか。病気の話まで笑顔になるのには、吃驚しましたが、孫はいないし深刻な病気にも罹っていない身としては、その場に溶け込めなくて、ちょっと肩身が狭かった憶えがあります。

その教訓として、自分の病気の話は公の場では避けようと思ったのですが、これも老化現象の一つの形なのでしょうか、今回はその話です。

若い頃は、年に一度か二度、飛行機に乗った後、耳に水が溜まり、鼓膜に穴を開けて貰って解決というようなことを日常的に繰り返していました。ここ10年くらいはその症状が出なかったので忘れていたのですが、最近、耳に同じような違和感があって耳鼻咽喉科に行くと、耳の水は少なくて、原因は不明との診断でした。

薬も貰ったのですが、あまり症状が改善しないので、昔から家族がお世話になっている鍼灸整体院で針を打って貰いました。症状を説明しながら気付いたのは、この症状が出たのは、お酒を止めた頃と一致していることです。

「酒は百薬の長とも言うし、血液の流れとも関係がある。少しはお酒を飲んでも良いんじゃない?」と、病気の治療法としてお酒を勧められる年齢になったようで、嬉しくもあり、嬉しくもなしの一日になりました。

 

それでは今日一日が、皆様にとって素晴らしい24時間でありますように。

[2022/10/12 イライザ]

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