若者

2023年6月 8日 (木)

学校でとんでもないことが起きているようです。 ――生徒や学生はどうすれば良いのでしょうか――

学校でとんでもないことが起きているようです。

――生徒や学生はどうすれば良いのでしょうか――

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生徒から「ダメ」と言えば変るのでしょうか?

 

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「社会と数学の関わりを話し合う数学人の集い」の準備会については、10月3日に報告したのですが、その後、12月、2月、4月、そして6月と大変盛り上がる会を4回続けてきました。そのレポートをなかなかアップできないでいるのですが、それは、話題提供をして下さった4人の方、さらには参加者の皆さんの熱の入った議論の中身をコンパクトにまとめられないからです。いずれ、どこかで報告させて頂きたいと考えています。

「数学人の集い」の特徴の一つは、優れた教育関係者が多いことなのですが、世の中にはそうでないケースもある、というのが今日のテーマです。中・高、大学での出来事について最近耳に入った事例をお知らせしたいと思います。

生徒や学生の皆さんが嫌だと考えていても、さらには保護者の皆さんも「えっ!」と驚くようなことばかりなのですが、当事者の生徒・学生にも、保護者にも現状を変える力のない点も大きな問題です。

(事例A)  皆さんが勉強した「教室」のほとんどは、黒板の近くと部屋の後方、二か所に出入り口がありましたよね。ほとんどが開閉するドアだと思います。ある学校では、黒板近くの出入り口は先生専用で、生徒は使ってはならないのだそうです。

それだけではなく、その出入り口の一番近くに座っている生徒は、先生が教室に入るときに立ち上がって扉を開けなくてはならないのだそうです。極端な場合、反抗して開けなかった生徒がいても、先生は中に入ってから、当番の生徒にドアを置けるように指示して、また教室の外に出るまでして、これを強制するそうです。

(事例B) もう一つ、こちらは大学です。一年間の間に取得しなくてはならない単位は全て合格して取得していても、上の学年に上がるためには、それとは別の「進級試験」を受けなくてはならない大学があるそうです。これ自体もおかしいのですが、その試験に落ちると、留年するだけではないのです。もちろん一年分の授業料はもう一度払わなくてはならないのですが、それに加えて、その年に取得した単位は全て認められなくなるのだそうです。つまり、一度合格して単位は取れた科目を全て、もう一度学習し直して再度単位を取らなくてはならないのだそうです。

両方ともあまりにも理不尽で、学校側が生徒や学生の「いじめ」をしているようにさえ見えるではありませんか。しかも救済策はないのです。

以前、「日本が壊れて行く」シリーズをアップしましたが、その続きでもあります。何方か良い知恵をお持ちの方、是非教えて下さい。

 

そして皆さんにとって、今日一日が素晴らしい24時間でありますよう祈っています!

 [2023/6/8 人間イライザ]

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2023年6月 2日 (金)

マスコミに関心を持って頂き感謝しています ――お陰様で、G7広島サミットの全体像が浮き彫りになってきました――

マスコミに関心を持って頂き感謝しています

――お陰様で、G7広島サミットの全体像が浮き彫りになってきました――

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昨日は、G7広島サミットの総括についての、記事を載せて下さった『日刊ゲンダイ』へのお礼の言葉の積りだったのですが、広島では、今日6月2日に発売になりますので、是非お読み下さい。

加えて、これまで取材して下さった他のメディアへも一言お礼の言葉を載せさせて頂きます。

何人かのチームで取材して下さったメディアもあるのですが、お名前は代表して一社一人ということにしました。また、時系列に沿っていますが、老化現象も進んでいますので、順不同です。

まず、どのメディアの皆さんも全く同じなのですが、とても「熱心に」私の言いたい放題を聞いて頂き感謝に堪えません。

『読売新聞』の三島浩樹さんは、早くから声を掛けて下さり、長広舌になりがちな私の話の中で、どうバランスを取れば伝わるのか、上手くリードして頂けたように感じています。

北海道新聞の松下文音さんは、忙しいスケジュールの中、ピンポイントで取材して下さいました。私がG7についての注文を付けて行く中で、一見、G7とは関係のない事柄でも、背景をきちんと伝え、さらに文脈を整理しながら聞いて頂きました。ちょっと時間は掛かっても、より正確に私の言いたいことが伝わったような気がします。

中国新聞の岡田浩平さんとは、ずいぶん長いお付き合いですので、私の考えやこれまでの活動等については、説明するまでもなく御存じなのですが、そうした点も含めて改めて今の私の言葉として語ることの大切さに気付かせて頂きました。さらに、中国新聞という、原爆や平和の問題を長い間、社是として掲げてきたメディアの記者としての問題意識から、鋭い気迫を感じました。

実は、この時の岡田さんとのやり取りの中から、Change.orgの署名キャンペーン、「岸田さん、資料館の出口で、「これで核は使えなくなりましたね」と念を押してください」、を始めなくてはならないと、背中を押されたのです。

香港フェニックステレビのLi Miaoさんも、中国や台湾へのニュースを配信しているテレビ局の東京支局長なのですが、G7についての報道のほとんどには、中国についての言及あまりなく、あっても「敵国」扱いが目立ちました。そんな中、「核の先制不使用」政策を採用している中国とインドの役割を考えようと提起している私の考え方を中国の皆さんに伝えて頂けたのは、とても有り難いことでした。Liさんは日本の大学を出ていて、日本語で取材して下さったので、それも助かりました。

朝日新聞の副島英樹さんも長時間お付き合い下さいました。特に、岸田総理の発信した言葉の中で、昨年8月の国連で発表した「ヒロシマ・アクション・プラン」や、G7広島サミットでの「核軍縮に関するG7首脳広島ビジョン」で、「ヒロシマ」あるいは「広島」という冠が付けられている意味についての鋭く深い理解と位置付けには、感謝しかありません。副島さんとの対話から、新たなChange.orgのキャンペーンが生まれるかもしれません。

次の世代の皆さんに、私たち世代からのメッセージを伝え引き継いで貰うことが、日本社会だけでなく人類全体にとっても大切なのですが、私一人で伝えるだけでは当然、限界があります。マスコミの皆さんが、貴重な時間を使って丁寧に取材をされ、それを分り易い言葉で、しかも世代を超えた枠組みを作りながら報道して下さっていることに、この一月ほどの活動の中で改めて感謝したいと強く感じた次第です。

 

そして皆さんにとって、今日一日が素晴らしい24時間でありますよう祈っています!

 [2023/6/2 人間イライザ]

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2023年6月 1日 (木)

今日発売の『日刊ゲンダイ』を御覧下さい ――私論・G7広島サミットの総括が掲載されています――

今日発売の『日刊ゲンダイ』を御覧下さい

――私論・G7広島サミットの総括が掲載されています――

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これまで、数回に分けて、G7広島サミットの総括をしています。

昨年始めたChange.orgのキャンペーン「「核を使わない」とただちに宣言して下さい」 (「宣言キャンペーン」と略します) を出発点に、5月9日に始めた「岸田さん資料館の出口で、「これで核は使えなくなりましたね」と、念を押してください」キャンペーン (「念押しキャンペーン」と略します) までの道筋を辿りながら、平和運動に携わる若い世代の人たちへの参考になりそうなことを記録しておけたらという思いから書き綴っています。

先日、そんな思いが通じたのでしょうか、『日刊ゲンダイ』の生田記者がインタビューのため広島に来てくれました。その結果が、今日発売の夕刊に載ります。皆様、是非、お読み下さい。広島では、明日、6月2日の発売です。

 

そして皆さんにとって、今日一日が素晴らしい24時間でありますよう祈っています!

 [2023/6/1 人間イライザ]

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2023年4月23日 (日)

日記を付けなくても良いと考えた理由 ――去年も同じ日に日記のことを書いています――

日記を付けなくても良いと考えた理由

――去年も同じ日に日記のことを書いています――

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昨年の安倍元総理の事件、そして今年になってからの岸田総理の襲撃事件について、私たちの育った時代と比べて時代背景として何が違うのかを考えていたのですが、その前段として日記についての私の「決定」を書き残しておこうと思いました。

そこで思い出したのが昨年のこのブログの記事ですが、調べてみたら丁度同じ日に日記について取り上げていました。偶然なのか、季節的に日記が頭に浮かぶような行動を取っているのか分りませんが、日記です。

老化防止のため、2017年から日記を付け始めました。今でも続けていますし、毎日書く量も増えています。でも、それまでは小学校の宿題で絵日記を付ける以外には日記とは縁がありませんでした。

でも一度、真剣に日記を付けた方が良いのかなと悩んだ時期がありました。アメリカに留学していたときなのですが、毎日が貴重な体験でしたので、記録として日記を残すべきなのかを考えたのです。

結論は、「日記を付ける代りに、毎日の時間をより有効なことに使う」でした。「より有効なこと」は、友達と一緒の時間だったり勉強をしたりだったのですが、日記の代りになるものがあったのも理由の一つです。

それは音楽でした。毎日の生活の中で音楽は欠かせなかったのですが、好きな曲を頭に浮かべると、その曲を聞いていたときのシーンが細かく頭の中で再現できたのです。

若さの特権だったのだと思います。最近はYouTubeでも昔聞いた曲がランダムに流れて来る時があって、確かに当時のことを思い出しますが、当然、事細かにその時の全てが頭に浮かんでくることはありません。

「老化現象」など全く思い付きもしないで、日記は付けないという決定をした浅墓さは後悔しています。でも、日記の代りにする積りで集めたLPレコードやCDが残っているのは不幸中の幸いです。

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最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/4/23 イライザ]

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2023年3月28日 (火)

大学のブラック・ビジネスはいつ終わるのか ――入学しない人から入学金を取るのは止めるべきでは――

大学のブラック・ビジネスはいつ終わるのか

――入学しない人から入学金を取るのは止めるべきでは――

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3月から4月は卒業そして、入学の季節です。それに付いての問題提起です。

大学の授業料が随分高くなりましたが、それ以上に受験料が高過ぎるのではないでしょうか。そして最もいただけないのが、入学金の取り方です。私立の大学の多くは、国立の合格発表前に入学金を納めさせていますよね。

これって、「ブラック」ビジネスのやり方そのものではないでしょうか。仮に一旦納入させたとしても、入学しない人には「入学」金は返すべきなのではないでしょうか。

文科省も、マスコミも社会全体もこのおかしな慣習に文句を言わないのは何故なのでしょう。

不動産の取引の際の様々な名目での支払いも全然分りませんが、経済が上手く回る上での基本は、モノの値段の決め方が合理的で透明性のある事なのではないでしょうか。

「残業」という名称で人を「奴隷」と同じようにタダ働きさせることも、こんなおかしな制度の延長線上にあるのでしょうし、非正規の雇用が当り前になったのも同根でしょう。

こうした事は社会全体の価値観や世界観が変わらないと、ビクとも動かないほど社会に浸透していますが、その変革を客観的・合理的に始めるためには、「知的」なアプローチがどうしても必要です。

つまり、社会的に「知」の分野での貢献を真っ先にすべき大学で、「ブラック」な入学金制度が続く限り、他の分野での「ブラック」度も、変化することなく、「すべて世は事もなし」で続くことになるのでないでしょうか。

 

最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/3/28 イライザ]

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2023年3月20日 (月)

杉並区の岸本聡子区長にお会いしてきました ――69年前も今も杉並から新たな動きが始まっています――

杉並区の岸本聡子区長にお会いしてきました

――69年前も今も杉並から新たな動きが始まっています――

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このチラシの講演とトークの会の講師を務めました。雨の中、18日に開催されましたが、参加されたのは約80名。とても熱心な方々ばかりで私にとってとても意味深い日になりましたが、まずは共催した杉並区の岸本聡子区長に、イベントの始まる前にお会いできました。

このような平和イベントに区が共催者として積極的に関わることも大切ですが、区長自ら会の初めの挨拶のために会場に足を運び、かつ講演に耳を傾けることもなかなかできるものではありません。私にとっても嬉しい経験でした。

岸本区長は被爆三世の中村涼香さんとの会話も楽しんでおいででした。

岸本区長と私との共通点がいろいろあって、それも嬉しかったのですが、例えば、自転車通勤です。 (私は荷物を落したことで多くの皆さんに迷惑をかけたのでそれで止めましたが――。) 外国暮しの経験が長いこと、そして、公共財 (「コモンズ」と呼ばれることもあります) という概念を政治の柱の一つにしていること等です。

岸本区長の場合は私より本格的に、公共財を守るという形で教育や医療、そして水道等を捉え、区民と共に育てるという施策を展開しています。

皆さんも御存じのことですが、杉並区は1954年の第五福竜丸のビキニ環礁での被曝後、原水爆実験と原水爆禁止のための署名運動を市民が始め、それが全国に広まって我が国の反原水爆運動になった発祥の地です。広島・長崎が原水爆に反対するだけでなく、市民の生活が元になって平和を我が手で創るという意思がこのような運動になったことで、全国に希望の灯が点った記憶があります。

そして混迷を深める我が国の政治にとって、岸本区長を選出した杉並区民が再び希望の灯を灯してくれていると感じたのは私だけではなかったように感じています。

次回は、このイベントのもう一つの特徴についての報告をします。

 

最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/3/20 イライザ]

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2023年3月 5日 (日)

アハマディア・ムスリム平和賞を頂きました ――共同通信の植田支局長の記事をお読み下さい――

アハマディア・ムスリム平和賞を頂きました

――共同通信の植田支局長の記事をお読み下さい――

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ロンドン時間で昨夜、3月4日の夜、テニスで有名なウインブルトン近くにあるBaitul Futuh Mosqueでアハマディア・ムスリム協会の平和シンポジウムが開かれ、その一貫として、Ahmadiyya Muslim Prize for the Advancement of Peace(アハマディア・ムスリム平和賞)の授賞式か行われました。

2019年の受賞者、バーバラ・ホフマンさんと2022年の私とが最高指導者のカリフから賞状とトロフィーを頂きました。その後のスピーチでは、受賞にどのような意味があるのかを私なりに考え述べさせて頂きました。

全体像は共同通信ロンドン支局長の植田粧子さんの記事をお読み頂ければ幸いです。

写真を掲げて原爆の被害を伝えるというアイデアは、広島での記者会見の際に若い記者さんたちから御提案頂きました。

演説の全文は、英語圏の皆さんにもお読み頂くために、別の記事としてアップしますが、日本語訳は今から作りますので、出来次第アップします。

会場に来られた2,000人以上の皆さんからは、賛同の拍手を頂きましたし、多くの皆さんから核兵器の使用や第三次世界大戦の可能性について危機感を共有した、私たちも一緒になって、ヒロシマそしてあなたにももっと頑張って貰って、そんな可能性をなくそう、という力強いメッセージを頂きました。

 

最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/3/5 イライザ]

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2023年2月24日 (金)

成田発言のおぞましさ検証 ――立ち止まって考え始めたら、怒りで震えが止まらなくなりました――

成田発言のおぞましさ検証

――立ち止まって考え始めたら、怒りで震えが止まらなくなりました――

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By Diliff

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Palace_of_Westminster,_London_-_Feb_2007.jpg

成田悠輔氏の持論について、「酷いことを言う」と感じていたのですが、私の違和感を整理してみようと、ちょっと真面目に考え始めたのですが、あまりの恐ろしさに怒りで震えが止まらなくなりました。その全てをいっぺんに出し尽くすのは無理ですので、毎日少しずつ書き溜めて行きたいと思います。

とは言え3月4日にはロンドンでスピーチをしなくてはなりません。昨年2月24日のロシアのウクライナ侵攻と核使用の脅しから一年、「ヒロシマ」への期待にどう応えるのかもその一部にしたいと考えています。そのためには、皆さんのお知恵も拝借しなくてはなりません。

とにかく、しなくてはならないことが多く、時間は限られています。このブログもごく短くなる日もあるでしょうし、ツイッターだけの日もあり等、不規則な形になります。

さて、「集団自決」とは何を意味するのかを考えたいのですが、これで本当に高齢化の問題が解決するのでしょうか。

成田氏は、老人が自動でいなくなるシステムの可能性の一例としてある映画の紹介をしています。それも小学生を相手にです。

「みんな生まれた時に腕にタイマーが埋め込まれていて、何十年か経つとタイマーが作動して自動的に亡くなるようになっている。みんな等しく、寿命の上限が与えられていて、その時間になったら亡くなるっていうのが埋め込まれている社会」

(『YAHOO!JAPANニュース』2月21日号に掲載されている『女性自身』の記事)

こんなシステムが仮にできたとして、何時から始めるのでしょうか。例えば20xx年の一月一日からだとして、そんな人生を我が子に歩ませたくないと考える親は多いでしょうから、その日からの出産がほぼゼロになってもおかしくはないですね。

そして、このシステムは少子高齢化社会を変えるためという目的があるようなのですが、ますます少子化が進む結果になります。

さらに、仮にこのシステムが70歳を「寿命の上限」だと設定していたとして、その70年の一年前に69歳を迎えた人たち、その人たちが仮に100万人いたとして、それからの一年間を平穏の内に過ごせるものなのでしょうか。悟りを啓く人もいるかもしれませんが、地獄の思いの一年になる人もいるでしょう。

またその「タイマー」がどんなものなのかは分りませんが、仮に腕に埋め込まれているとしたら、外国の病院で腕切除の手術を受けて生き続けようとする人が増えて来るかも知りません。その前に、「タイマー」を無力化できる機械、あるいはソフトウエアが開発されてもおかしくはありません。

それを封じるために巨額の投資をするというような、無駄な行為があちこちで起きて来るでしょう。少し考えると、とても真面目に議論できる代物ではありません。そんなことを子どもに吹き込む代りに、社会改革に役立つ検討すべき案件は五万とあるではありませんか。なぜ、そちらに良い頭が回らないのでしょうか。

 

それでは皆さんにとって、今日一日が素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/2/24 イライザ]

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2023年2月23日 (木)

集団自決や集団切腹のリアルな記憶を大切に ――成田悠輔氏の持論への違和感――

集団自決や集団切腹のリアルな記憶を大切に

――成田悠輔氏の持論への違和感――

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サイパンの「バンザイクリフ」周辺の慰霊碑と供養塔 Wikiwandから

https://www.wikiwand.com/ja/%E3%83%90%E3%83%B3%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%95

成田悠輔氏が持論として開陳しているのが、「高齢化し老害化しないために『人は適切な時期に”切腹”すべし』」(201929日、グロービスが主催した社会保障制度改革のパネル討論)であり、「結局、高齢者の集団自決、集団切腹みたいなのしかないんじゃないか。僕はこれを大真面目に言っていて、やっぱり人間は引き際が重要だと思う。別に物理的な切腹ではなくて、社会的な切腹でもいい。過去の功績を使って居座り続ける人がいろいろなレイヤーで多すぎる。これがこの国の明らかな問題だ」(20211217日放送の『ABEMA Prime』)なのです。

それぞれの引用は、孫引きですが、Wikiwandの成田悠輔のエントリーからです。

Wikiwandの記述は、十分に詳しくかつ上手にまとめてありますので、短時間で全体像をかなり具体的に把握できます。その中の「「集団自決」発言と騒動」という項目の中、2022年のリスト中には次の一節があります。

「2022年の元日、YouTubeチャンネル「日経テレ東経済学」での西村博之との生配信中に、成田は「(集団自決は)まったくメタファーではなくて、三島由紀夫とかリアルにそういうことをやって、しかもそれが日本人の死に様の1つの象徴みたいな感じで。」

つまり、成田氏にとって「集団自決」は「メタファーではなくて」、三島由紀夫にまで言及していますので、実際に自分で自分の命を終らせる行動を取れと言っているのです。しかしながら、2月28日になると、それが「メタファー」になってしまいます。

切腹自決は議論のためのメタファーで、肉体的なものだけでなく、社会的・文化的なものも含めた色々な形があり得ます」

言っていることが矛盾していて、何を言いたいのかが定かではありません。これ以上、相手にしなくても良いのかもしれませんが、子どもたちに誤った情報を「吹き込む」ことは許せません。

『YAHOO!JAPANニュース』2月21日号に掲載されている『女性自身』の記事から引用すると、

「生徒の質問に成田さんは、“老人は自害しろとは言ったことがないけど、切腹が社会保障改革への最短経路と言ったことはある”と説明していました。ですが、これまでの成田さんの発言を元に質問した生徒は、やや困惑している様子でした。

成田氏は「自決」とは言っているけれど「自害」とは言っていない、というすり替えをしたかったのでしょうか。そうとでも解釈しない限り、訳は分らないのですが、一流学者の言葉を素直に読み取った子どもへの責任くらい果す義務はあるはずです。

そして、「一定の年齢になると、その人が崖の上に上がっていって、飛び降りるのが風習になっている架空の村」の話をするのですが、「崖から飛び降りる」そして、「集団自決」というイメージを重ねると、私たちの世代には、サイパンの「バンザイクリフ」が頭に浮かびます。

米兵の投降勧告や説得に応じず、80メートル下の海に身を投じて「集団自決」した日本兵や民間人たちの最期の地です。そして、沖縄でも同じ悲劇が繰り返されていたことも、私たちは忘れられないのです。まさか、それが理由で私たち高齢者に「集団自決」をしろと言っているのではないでしょうね。

そして、「集団切腹」の典型的な例が赤穂浪士の討ち入り後の切腹でしょう。「忠臣蔵」として暮にはテレビの大型番組が必ず組まれていた「美談」ですが、司法制度の不備と封建制度という非人間的な体制によって多くの命が失われた悲劇としても記憶しておかなくてはならない事件です。

さらには、最近の「集団強盗」まで、連想が続きます。

「天才」「気鋭の」等々、多彩な形容詞の付く、しかも数十万のフォロワーがいるSNS上のスターの言葉を信じる人たちの方が圧倒的に多いでしょうし、これだけ何度も繰り返され、その通奏低音は変わらなくても、「メタファー」だったりそうでなくなったりと、情報操作に揺さぶられつつ何時の間にか洗脳されてしまう人がいてもおかしくはありません。

届く範囲は限られていても、せめて歴史上の悲劇は忘れずに、その時々に大いなる痛みを抱いて生き亡くなった方々に思いを馳せつつ、私たちは人間であり続けることを肝に銘じたいと願っています。

 

それでは皆さんにとって、今日一日が素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/2/23 イライザ]

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2023年2月22日 (水)

『はだしのゲン』の何が問題なのか ――本当は松江市の先例と同じ理由?――

『はだしのゲン』の何が問題なのか

――本当は松江市の先例と同じ理由?――

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中沢啓治さんの『はだしのゲン』で、原爆の悲惨さや戦争をしてはいけないことを学んだ人は多いと思います。広島市でも、平和教育の教材の中に、『はだしのゲン』の一部を引用したり絵を使ったりしていました。

ところが、突然、教材中の『はだしのゲン』を削除するという決定を市の教育委員会が下したというニュースが飛び込んできて、多くの市民は吃驚しています。

今日、広島県の被団協理事長の箕牧智之氏と事務局長の前田耕一郎氏が教育委員会に申し入れを行いました。申し入れ書を読んで頂くことで、削除することの問題点が良く分りますので、被団協のお許しを頂いて、以下、全文を紹介します。

****************************************

2023年222日 

 

広島市教育長

糸山 隆 様

広島県原爆被害者団体協議会

理事長 箕牧智之

「ひろしま平和ノート」からの「はだしのゲン」削除について

かねてから、教育全般にわたり尽力されていること、そして、被爆地ヒロシマとしての平和教育に力を注いでおられることに敬意を表します。

さて、現在、大きく取り上げられている「はだしのゲン」を「平和教育ノート」から削除することについてですが、私たちは「はだしのゲン」は中沢啓治さんの実体験に基づいた反核・反戦の強い願いと、わかりやすく人々、特に子どもたちに伝えたいという思いにあふれたものであると認識しています。そして、「はだしのゲン」は佐々木禎子さんの折り鶴とともに、広島の惨禍とそれが繰り返されてはならないことを世界中に伝えており、ヒロシマの象徴ともなっています。

今回の「平和教育ノート」からの「はだしのゲン」削除について、多くの反応があったことはそれを如実に物語っているのではないでしょうか。

そこで、お尋ねとお願いとを申し上げます。

1 まずお伺いします。

  • 「はだしのゲン」を「平和教育ノート」から削除するに当たって、これほどの反応がある重いものであることを想定されなかったのでしょうか。

広島市は、中沢さんの作品・活動を評価して名誉市民とし、また、一連の中沢作品の原画の寄贈を受けて、貴重なものとして平和記念資料館で管理していると我々は認識しています。

その中沢さんの作品の扱いについてより慎重な判断があってしかるべきではなかったかと思いますがいかがでしょうか。

(2) 新聞報道によって経緯を見ると次のとおりです。

識者や学校長たち13人の会議でプログラム全体の内容を検証。うちゲンの場面(1)(2)について「児童の生活実態に合わない」「誤解を与える恐れがある」との意見が出た。作中の別場面を引用する案も出たが、「漫画の一部を取り上げるだけでは、被爆の実態に迫りにくい」として、場面(3)も載せず、(被爆者の体験談に)差し替えることにした。」217日中国新聞。( )部分と下線は被団協で挿入)

別場面の引用をせず差し替えることにしたとの結論に至る過程で、どれほどの検討がなされたのでしょう。会議録や決裁過程を示して議論の経緯と内容を教えてください。私たちは「はだしのゲン」には様々なエピソードがあり、切り口を変えることによって「はだしのゲン」を残す対応ができたのではないかと考えています。削除せず今回予定の体験記を加える方法もあったのではないかとも思います。どうでしょうか。

2 次に、外すことについての市側の対応についてです。

先にも触れたとおり広島市は中沢さんから作品原画の寄贈を受けて管理しており、広島市は事前に遺族の了解を得て原画を無償で利用できるようになっていると承知しています。

平和教育ノートに原画を使用するに当たって、広島市は遺族に了解を得たのでしょうが、使わなくなることについて報告したのでしょうか。

削除を決めたのであれば遺族に経緯の説明と感謝の意を込めて連絡するべきだったのではないでしょうか。それが無償で掲載を承諾している遺族への礼儀だと思いますがいかがでしょうか。

3 もうひとつ重要なことがあります。

ご承知のとおり原爆の使用がもたらす結果は酷いものです。多くの人が一時に死に、傷つき、後々まで苦しみます。そして、戦争も多くの酷い死をもたらします。

私たちはその酷さを子どもたちにしっかり認識して欲しいと思っています。そのことによって原爆・戦争はいけないとの考えを身につけることができると考えるからです

その点において私たちは「はだしのゲン」の果たしている役割を高く評価しています。

広島の子供たちには私たち原爆で被害を受けた者たちが肌身で感じた悲惨さ、酷さを知った上で「平和」を口にし、訴えて欲しいと思っています。

教育は本当に大切なものです。かつて我が国は、国民を、そして子どもたちを戦争に協力させ渦中に巻き込んでいきました。その反省から現在の憲法があり、それに基づいた教育があります。過ちを繰り返さないため、「平和」についての根本を子どもたちに理解させるよう力を尽くして頂きたい。それを心から願っています。

核、力による支配の脅威が大きくなっている今、広島の平和教育の重要性はますます高まっていると感じています。このことに心を致しながら教育を進められるよう強く念じ、申し入れます。

********************************************************

御記憶の方もいらっしゃると思いますが、10年前、松江市でも『はだしのゲン』を小中学校の生徒たちに見せないための閲覧制限がありました。制限を要請したのは教育長でした。

多くの市民からの抗議があり、閲覧制限は撤回されましたが、広島市の場合はどうなのでしょうか。なぜ、今という時点での削除なのでしょうか。

『中国新聞』の2月22日付ウェッブ版によると、「プログラム改訂の必要性を議論した2019年6月~20年2月の「検証会議」(13人)と、新教材の内容を話し合った20年8月~22年7月の「改訂会議」(7人)の議事録。計約70枚に及ぶ」を検証した結果が報告されています。それによると、賛否両論があり、教育委員会の説明が必ずしもこれらの会議の内容を忠実に反映していないことも分ります。

改訂会議から半年以上も経った今、削除の発表があるのも不思議なのですが、G7がらみの理由が隠されているのか、その他、最近の広島市役所の中の何らかの動きと連動しているのか等も含めて、市民に分り易い説明が必要です。

 

皆さんにとって、今日一日が素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/2/22 イライザ]

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