« 2025年4月 | トップページ | 2025年6月 »

2025年5月

2025年5月31日 (土)

#トランプの #実像 ―― #小児型強弁者に #振り回されるな――

#トランプの #実像

―― #小児型強弁者に #振り回されるな――

Photo_20250531193701

#詭弁論理学を読もう

広島ブログ

ブログ激励のために、上のバナーをクリックして下さい

 

しばらくお休みを頂いていましたが、ブログへの投稿を再開します。不定期になる可能性もありますが、そして横道に逸れないよう注意しつつ続けられればと思っています。前回に続いてハーバード大学の英断についてです。

 

《「懐柔」と「対決」の違い》

ハーバード大学が、トランプ大統領の勝手気ままかつ理不尽な方針に、真正面から立ち向かう大きな存在として、名乗りを上げました

とは言え、ハーバード大学のイニシャティブで喧嘩を買って出たと言うよりは、振り掛ってきた火の粉を払う感を否めないのですが、同じような災難に対してコロンビア大学が、最初、嫌々ながらかもしれませんけれども、トランプの横槍に屈する決定をしたのですから、そこの違いが重要です。

ハーバード大学の存在は、アメリカ社会において大変大きなものですので、勝算があると踏んでの決定だと信じています。なぜそう信じるのかを説明する前に、改めてトランプという人物の実像を私たちが理解し共有しておかなくてはなりません。

コロンビアとハーバードの対応の違い、あるいは全世界的な関税についてのトランプの暴力的しかも一方的な宣言に対しての、世界的な「懐柔的」とでも言えるよう対応と、今回のハーバードの、真正面からそれを突っぱね、「対決」するという強固姿勢の違いを理解する上で、トランプの実像の把握が出発点になるからです。

 

《小児型強弁》

トランプがこれまで言ってきたこと、それは矛盾に満ち、支離滅裂、朝令暮改、傲慢、等々の言葉のどれもが当てはまるのですが、論理的な側面からそれを一言でまとめると「小児型強弁」になります。優れた数学者で、私の先生でもあった、野崎昭弘先生の『詭弁論理学』に記載されている詭弁の型の一つです。

実はこれまで何人かの政治家がこの型の「強弁者」であることを本ブログではお伝えしてきました。元安芸高田市長で東京都知事選挙でかなりの票を集めた石丸伸二、不信任されその後の選挙でSNS等のメカニズムに助けられ再選された斎藤元彦兵庫県知事、それに世界的な規模ではドナルド・トランプがこのリスト入りを果たしています。

石丸伸二斎藤元彦、それぞれについての記事もお読み下さい。重複していますが、大切な点ですので、敢えて何度も取り上げています。

小児型強弁術をする人を「小児型強弁者」とラベルを貼ることにして、その特徴を6つ述べておきたいと思います。「小児型強弁者」の資質には次の5つがあるというのが、野崎流の診断です。

  1. 自分の意見がまちがっているかもしれないなどと、考えたことがない。
  2. 他人の気持がわからない。
  3. 他人への迷惑を考えない。
  4. 世間の常識など眼中にない。
  5. 自分が前に行ったことさえ忘れてしまう。

固有名詞を掲げた3人についてこんなにピッタリ当てはまる特徴付けは先ずないのではないかと思いますが、如何でしょうか。

ここには5つしかありませんが、斎藤知事の場合、(5) に修正が必要です。それは、最初から最後まで同じことしか言わないので、「前に言ったこと」は「今言っていること」になりますので、忘れる余地さえない点です。それを強調するために、次の命題を付け加えておきます。

  6.同じことを繰り替えして言い続ける。

 

《責任能力とTACO

ここまで、「小児型強弁者」の特徴を見てきましたが、一つだけ大切な点を指摘しておきましょう。例えば、「トランプが本当は何を目的にしているのだろうか」といった形の合理性を、彼の言動に求めるのは無駄だという点です。

自分中心主義で、朝言ったことと矛盾することでも、自分がニュースの中心になるのであれば、平気で嘘を吐くよう人に、「本当は、中国を視野に入れた世界貿易戦争での味方づくりを狙っている」などといった目的意識はないと考えるべきなのです。

その前提の下、以下のことを考えなくてはなりません。仮に「小児型強弁者」が権力を手にした場合――5歳や6歳の子どもが遊びで強弁するのに比較して――社会的、政治的に大きな影響の生じることは言うまでもありません。被害を少なくしたいと思うのも合理的な結論です。

ではどうすれば良いのかですが、そもそも「小児型強弁者」に責任を問うこと自体ナンセンスなのかもしれません。自らが責任を取らなくてはいけないという自覚は、「小児型強弁者」には期待できないからです。それだけではありません。責任を問うこと自体が、さらに悪い結果をもたらす可能性さえあるのです。

この点について、アメリカの月刊誌『The Atlantic』のDavid Graham記者が、「The TACO Presidency」という分り易くポイントを突いた記事を書いています。次回に紹介しますが、「TACO」とは「Trump Always Chickens Out」のアクロニムです。「トランプは(怖くなって)いつも逃げ出す」という意味ですが、次回はその点に焦点を当て、その次にハーバードがどう対応して行くのかを考えたいと思います。

皆様にとって、きょう一日が素晴らしい24時間になりますよう!

[2025/5/31    人間イライザ]

[お願い]

文章の下の《広島ブログ》というバナーを一日一度クリックして下さい。

広島ブログ

 

« 2025年4月 | トップページ | 2025年6月 »

広島ブログ

無料ブログはココログ
2025年7月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

カテゴリー