#式典から排除 の #基準は何ですか? ――#誰の基準か #何が目的か――
#式典から排除 の #基準は何ですか?
――#誰の基準か #何が目的か――
#平和の原点シリーズ第3回
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《ヒロシマは平和の原点》
繰り返しになりますが、このシリーズの前提を第一回の最後に、次のようにまとめておきました。
結論として、アメリカ人 (そして敢て付け加えますが、どこの国の人であっても) 広島に来ることには大きな意味があるのです。きちんと勉強をしてから来てくれた方がその効果はより大きくなると思いますが、それも含めて、どのような条件も一切付けずに「広島に来て下さい」と、誰にでも自信を持って勧めるべきだと、敢て言い切りたいと思います。
前回の本ブログでは、「駐日大使」を平和記念式典に招待したいと考えた理由と背景をお伝えしました。
式典の本来の目的である慰霊と平和への祈りを共有して貰うことは勿論なのですが、広島訪問で被爆の実相や被爆者のメッセージに触れ学んで貰い、「ヒロシマ」の友達になって貰うことを期待していました。それは、核兵器廃絶という被爆者たち、世界の市民の願い実現のための友達、できれば同志になって貰うということでもあります。
このような文脈で、あなたには広島に来ないで欲しいとか、あなたには友達になって欲しくない、という発想そのものが出てくる余地はないのですが、仮に、そんな発想が生じたとして、それに関わる重要な疑問が生じますので、思考実験として、それがどのようなものなのかを考えておきましょう。
出発点として、「ヒロシマ」そして「ヒロシマの心」を定義しておきましょう。それは、被爆の実相と被爆者のメッセージを内面化し、核も戦争もない平和な世界を最優先する人たちや、彼ら彼女らの価値観、そしてその人たちの気持です。戦争や様々な悲劇の結果、同じような価値観を持つに至った人たちは、世界中にいる訳ですが、そこまで定義を広げても良いかもしれません。同時に、「ヒロシマ」がこうした悲惨な体験、そしてその体験から生まれた悲願の世界的シンボルとしての役割を果していますので、この固有名詞にこだわります。そして、広島市もヒロシマの一部として大切な存在であることも忘れてはなりません。原爆によって亡くなられた被爆者全ての名簿管理の責任があることだけからも、この点は自明です。
ラッセル・アインシュタイン宣言の中では、人類の滅亡か戦争のない世界かという二者択一こそ私たち一人一人が真正面から受け止めなくてはならない緊急の課題であることが述べられています。同時に、その具体的姿である「人類の滅亡か核兵器の廃絶か」が、差し迫った問題として私たちに突き付けられています。そのことから、核兵器の廃絶を最優先課題とする「ヒロシマ」が「平和の原点」であると結論付けて良いのではないかと考えています。
それが、「こんな思いを他の誰にもさせてはならない」という被爆者たちのメッセージと同じ意味を持つことも改めて確認しておきましょう。
《誰の基準で、何のために排除?》
次に本稿のテーマに移りましょう。「仮に」という思考実験なのですが、今年、2024年には広島市も長崎市も選別と排除をしていますので、具体的にはそこから始めましょう。広島市の排除基準は恐らく、日本政府、特に外務省の基準でしょう。長崎市はそれに反する形で、委員会の答申に従ったと考ええて良いでしょう。
日本政府の解釈では、官僚組織の階層の中で、地方自治体は国の下位にあり、しかも外交は国の専権事項だということになっていますので、広島市は国の言うことを聞くのが当然です。最近の広島の平和行政がその通りの動きをしているのは、その結果です。それは、広島市の平和行政を請け負っている広島平和文センターの理事長が、2011年から外務省の天下り人事になっていることからも明らかです。
長崎市は、国の圧力に屈せず自らの判断を貫いての排除だったのですが、それでも、本シリーズで主張している「無条件で誰でも招待する」ことにはなっていません。
何が問題かと言うと、選別と排除は、単純化すると味方と敵を分けることです。「敵」と言ってしまうと、極端過ぎて問題なのですが、論理的な分り易さを優先してこの言葉を使います。
当然、味方の中には自分も入ります。つまり、排除という行為の特質は、自分が、二つに分けるという行為の当事者になるということなのです。戦争をしているという関係で考えると分り易いと思いますが、戦争をしている国の間で、自分はこちらの側に付くと言えば、それは、当事者の一方になり、「敵」とは戦うことを意味します。
その意味は皆さんお分りになると思いますが、次回に回します。
今日一日が皆さんにとって素晴らしい24時間になりますよう
[2024/9/1 人間イライザ]
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