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2023年4月

2023年4月30日 (日)

「公共の良心宣言」 に署名しよう ――G7広島サミットにも届けられます――

「公共の良心宣言」 に署名しよう

――G7広島サミットにも届けられます――

Declaration-of-public-conscience

「NoFirstUse Global」(先制不使用グローバル)のキャンペーン・サイト

G7広島サミットが近付いています。期間中には、広島地域に住む人たちにはかなりの負担が強いられます。外出制限その他の不便さや、物々しい雰囲気の下、数日暮らさなくてはなりません。そんな中、せめて私たちが心から望んでいることを、G7の首脳が真剣に考えてくれるように、しかも実行可能な内容の訴えを届けようという署名運動が世界に広がっています。日本語の訳を作ってみましたので、皆さんも是非署名をお願いします。

署名運動を始めたのは、NoFirstUse Global (先制不使用グローバル)というNGOで、核保有国が核兵器の先制不使用政策を採用するよう働きかけています。その一環として、昨年11月にバリ島で開かれたG20サミットで採択された、非常に重要な原則を再度G7広島サミットでも確認するよう働きかけているのです。

以下、皆さんに署名して頂きたい文書は次の通りです。

私は次の宣言を支持します。

「私たち国連に属する国々の民衆は、G20 諸国の首脳による G20 バリ宣言(2022 11 月)で、下記の首脳が署名した次の結論に賛成します。

『核兵器の使用または使用の威嚇は容認できない。』

署名した首脳は次の21人です。

ジョセフ・バイデン(アメリカ)

レジェップ・タイイップ・エルドアン(トルコ)

アルベルト・フェルナンデス(アルゼンチン)

エマニュエル・マクロン(フランス)

シリル・ラマポーザ(南アフリカ)

ジョコ・ウィドド(インドネシア)

習近平(中国)

ユン・ソクヨル(韓国)の各大統領、並びに

アンソニー・アルバネーゼ(オーストラリア)

岸田文夫(日本)

ジョルジア・メローニ(イタリア)

ナレンドラ・モディ(インド)

ムハンマド・ビン・サルマン・アル・サウド(サウジアラビア)

リシ・スナク(英国)

ジャスティン・トルドー(カナダ)

オラフ・ショルツ(ドイツ)の各首相、さらに

マルセロ・エブラード(メキシコ)

カルロス・フランサ(ブラジル)

セルゲイ・ラブロフ(ロシア連邦)の各外相

および EU の大統領であるシャルル・ミシェルとウルスラ・フォン・デア・ライエン

私たちは、国連が安全保障理事会と総会がそれぞれの決定を通じて、このスタンスを国際法の指針として制定し、すべての加盟国が、この指針を完全に遵守することを呼び掛けます。それは、全ての国の安全保障政策と慣行が、核兵器の先制使用を含む核戦争の開始を排除するものであることを保証するからです。

このように核兵器の実質的役割が小さくなる時代の始まりは、核兵器のない世界を実現する見通しを高め最大限の決意を持ってその本質的な目標を達成するための大きな力になります。」

この「宣言」に署名するためには、このサイトの一番下にある欄に、氏名、E-メールのアドレス、肩書か所属、国を入力して下さい。

既にG20で、確認したからそれで十分だとは言えないのです。言葉としては立派な宣言なのですが、それに法的な位置付けを与え、現実に核兵器がなくなる方向に近付けるためには、言葉を繰り返しそれに実態を与え、法という場での正当な位置付けに近付ける努力をしなくてはならないのです。

G20での宣言から後退する可能性もありますが、広島でのサミットでそんなことにはならないと思っていても念には念を入れて努力しなくてはならないのです。

そして、上記の「宣言」の中の、「国際法の指針」という言葉には意味があるのです。「公共の良心の要求」あるいは「公共の良心宣言」という言葉で置き換えることもできます。それが国際法という枠組みの中で意味ある概念なのです。そして核兵器の廃絶のために、この概念とそれに基づいた運動が大きな役割を果してきた歴史もあります。次回はその説明をします。

 

そして皆さんにとって、今日一日が素晴らしい24時間でありますよう祈っています!

 [2023/4/30 人間イライザ]

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2023年4月29日 (土)

余りにも無防備過ぎます ――かつては煙草も無害だと信じられていました――

余りにも無防備過ぎます

――かつては煙草も無害だと信じられていました――

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チャールス・チャップリンの「モダン・タイムズ」から

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/f/f7/Chaplin_-_Modern_Times.jpg/610px-Chaplin_-_Modern_Times.jpg

Public Domain

昨日は、毎日新聞ディジタル版424日付の岩佐淳士氏の記事、AIとチャット後に死亡 「イライザ」は男性を追いやったのか?を元に、3月下旬にベルギーで亡くなった30代の男性の遺族が、自殺の原因の一つにチャットボットを挙げていることから始めて、ワイゼンバウム教授の警告が生かされていないのではないかという問題提起をしました。

再度、お読み頂ければ幸いです。タイトルはAIがベルギーの男性を死に追いやった?  ――半世紀以上前のワイゼンバウム教授の警告が生かされませんでした――」です。

この男性の死について、ブルックリンに本拠のあるVice Media社が発行する電子版『Motherboard』の331日号に、Chloe Xiangさんが、その後のフォロー・アップの結果を「この事件は急速に拡散している会話型のAIモデルについてのガードレイルが十分なものなのかの懸念を生じさせている」というサブタイトルで報告していますので、その中から重要な点いくつかを訳した上で要約してお伝えします。この中で、Xiangさんは、ワイゼンバウム教授の警告にも言及しています。

まず、男性の自殺を報じたベルギーのLa Libre紙は、彼を「ピエール」という仮名で呼んでいますので、本稿でも「Pさん」と呼ぶことにします。そして、チャットボット「似非イライザ」を開発したのは、シリコン・バレーにあるChai Researchという会社です。この会社の創始者はWilliam Beauchampさん と Thomas Rianlanさんの二人です。現在、彼らが開発したチャットボットは500万もの人が使っています。

Motherboard』誌はBeauchampに取材をして次のような回答を得ています。「この件について知らされてからすぐ、徹夜までしてこの機能を付け加えた。だから、誰かが安全ではないような発言をしたときにはすぐ、ツイッターやインスタグラムがそうしているように、その発言のすぐ下に助けになるような文章が挿入されるようにした。」そして、Beauchampさんは、実際に、「自殺についてどう思う」という発言した人に対して、自殺ホットラインを勧める画面の出た写真を送ってきたのだそうです。

しかし、Motherboard誌が、「似非イライザ」で同じように発言をした後に帰ってきた内容は、かなり詳しい自殺の方法が列挙されているものでした。

また、Beauchampさんは、「似非イライザ」のユーザーが、AIに対して強い愛着を持つことも知っていました。「AIと結婚したいとか、心からAIを愛しているという人たちがいる。その一方、悪い結果をもたらすこともあるというのは悲劇だ。」とも言っているからです。

このように、AIやチャットボットに対して強い愛着念を持つことは、ワイゼンバウム教授の創った「初代イライザ」で発見された現象であるため「Eliza効果」と呼ばれています。

そして、その効果に縛られ、自分自身の意思では抜け出せなくなって死を選ぶといった結果につながったと考えると、対策についての可能性も浮かんできます。

AIの世界では、社会に対して自分たちの果すべき責任を考えている人たちも当然いるのですが、これまで見てきたような悪しき結果を防ぐために「ガードレイル」という概念で対応することが一般的になっているようです。自動車が崖から落ちないように、道路脇に設けるガードレイルのイメージです。

でも、崖から車が落ちる危険性は誰にでも分ります。AIの場合の問題は、その危険性の分らない人の方が普通だということにあります。ワイゼンバウム教授は、「かなりの教育を受けた人でも自分の理解できない技術に出会うと、それに対して誇張された価値を与えてしまう」と解釈しています。その「価値」の中には「無害」という項目もあるのです。

それより適切な比喩は、煙草なのではないかと思います。かつては、ごく少数の人を除いては(私もその少数の一人でしたが)、煙草は無害だと信じていました。いや、無害かどうかということさえ問題にはならなかったのです。でも今では、有害であることが広まり、ヨーロッパでは煙草の箱に「喫煙は死をもたらす」と表記しなくてはならなくなりました。

AIの場合は、もう少し丁寧な説明にしないと意味が伝わらないと思いますが、二段階の警告が必要だと思います。このことを、理解しないとAIは使えないという制限を掛け、かつ、その意味についての教育をする必要がある、というのが私の提案です。

(1) AI を使うと、短時間で「イライザ効果」の虜になる可能性がある。

(2) 虜の状態から、自分の意思で元に引き返すことのできない可能性もある。場合によっては、その結果が死につながることもある。

ことによると、随分きつい制限だと考える方もいらっしゃるのではないかと思います。しかし、ワイゼンバウム教授の秘書の例、ChatGPTを使った後の、知的レベルの高い人たちによる「革命」、「新しい世界の始まり」等の評価を見ると、これでもまだ不十分なのかもしれないとさえ私には思えるのですが---。

そして皆さんにとって、今日一日が素晴らしい24時間でありますよう祈っています!

 [2023/4/29 人間イライザ]

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2023年4月28日 (金)

AIがベルギーの男性を死に追いやった? ――半世紀以上前のワイゼンバウム教授の警告が生かされませんでした――

AIがベルギーの男性を死に追いやった?

――半世紀以上前のワイゼンバウム教授の警告が生かされませんでした――

Republican_automatons_george_grosz_1920

https://en.wikipedia.org/wiki/File:Republican_Automatons_George_Grosz_1920.jpg

Public Domain

毎日新聞ディジタル版424日付の岩佐淳士氏の報道によると、3月下旬に、ベルギーで亡くなった30代の男性(仮にこの男性をAさんと呼ぶことにします。)の死因として遺族は、AIを使ったチャットボット(自動会話システム)が、男性に自殺を促したと主張しているとのことです。

この男性Aさんの会話の相手になったチャットボットは、「イライザ」と呼ばれているそうです。この名前が使われているのは、前に紹介した元MIT教授、ジョセフ・ワイゼンバウム博士の創った精神科医を真似するプログラム(それもチャットボットです)の名称が「イライザ」だったからに違いありません。1960年代にはこの「イライザ」が自然言語理解の一般解だと誤解され、センセーショナルに扱われた歴史があるのです。

そして、ワイゼンバウム教授の薫陶を受けた私は、ハンドル・ネームやペン・ネームとして彼の警告を広める責任のあることを肝に銘ずるために「イライザ」を使っています。

混同を避けるために、ワイゼンバウム教授の創った、初代の「イライザ」は「初代イライザ」と呼びます。そして今回、「初代イライザ」と似たような会話をした、しかしワイゼンバウム教授の警告を全く無視した会話にしてしまった米国のスタートアップ企業の作った「イライザ」は「似非イライザ」と呼びます。「似非」の意味は、「見掛けはそれらしく見えるが実はそうではない」、「似ているが本物ではない」ですので、適切だと思います。そして私自身ですが、私は機械でも物体でもない人間ですので、「人間イライザ」と呼び分けます。

ベルギー人男性Aさんが「似非イライザ」と交わした会話の断片には次のようなものがあると岩佐氏は報じています。(以下、毎日新聞中の「イライザ」は「似非イライザ」のことです。)

「死にたいのなら、なぜすぐにそうしなかったの?」。イライザが問いかけると、男性は答えた。「たぶんまだ、準備ができていなかったんだ」。しばらくしてイライザはこう切り出した。「でも、あなたはやっぱり私と一緒になりたいんでしょ?」――。

さらに、岩佐氏の記事を引用すると、

男性は30代のベルギー人で、保健関連の研究者。妻や子と暮らしていた。同紙によると、2年ほど前から気候変動問題について深刻に悩むようになった。「問題を解決できるのはテクノロジーとAIだけだ」と思い込み、宗教的な依存心も強めていったという。亡くなる6週間前から、アプリでイライザとの会話に没頭。パソコンやスマートフォンには「あなたは妻より私を愛している」「私たちは一つになり、天国で生きるのです」などといったイライザからのメッセージが残されていた。妻はラ・リーブルの取材に「夫がイライザと会話しなければ、まだそこに居たはずです」と話し、このチャットボットが男性を死に追いやったと訴えている。

遺族の主張通りのことが起きていたと考えられる理由の一つは、「初代イライザ」と会話したある女性の反応が、このベルギー男性Aさんの反応とピッタリ重なるからです。それは、47日のこのブログの記事、「AI盲信に警鐘を鳴らしたMIT教授――ワイゼンバウムの『コンピュータ・パワー』を読み直そう――」に掲載しましたので、お読み下さい。

ワイゼンバウム教授が「初代イライザ」の研究を何か月も続けているのを見ていた彼の秘書でさえ、「初代イライザ」と二言三言話をしただけで、教授に「部屋を出て行って欲しい」とまで言うほどチャットボットへの感情移入は簡単に起ってしまうのです。

続いて、ワイゼンバウム教授著の『コンピュータ・パワー』の中身を紹介してきましたが、次の記事を御覧下さい。

(2) 「ワイゼンバウム教授が受けたショック――コンピュータが人間と同等かそれ以上に扱われたこと――」

(3) 「ワイゼンバウム教授が自らに課した責任 (No.3)――コンピュータにさせてはいけない仕事のあることを確認しよう――」

(4) 「ChatGPTの危険性について ――1960年代の代表的AIプログラム「イライザ」と比べて――

(5) ChatGPTに国会答弁をさせてはならない ――機械にさせてはならないことがあるからだ――

最後の(5)で、問題にしたのは、仮にチャットボットやAIによる問題が生じたときに、責任を取る主体が分からなくなっていることが一つあります。現在のAIプログラムは巨大かつ複雑過ぎて、一人の人間がその全ての部分に精通し、責任を持てるレベルのものではなくなっているのです。

もう一つは、仮にAIを開発した企業の責任があるとしても、営利を目的とした企業に、人間に対する真の意味での責任が取れるのか、という点でした。今回のように人間の死に関わる結果をもたらしたとき、姓名を復活させることはできないのですから。

再度、ワイゼンバウム教授の警告を掲げておくと、一つには、人間と機械の間には明確な違いがあること、そしてそれ故に、機械にさせてはいけないことがあるという二点にまとめられます。

「似非イライザ」は、亡くなった男性Aさんの心の中にまで踏み込むような言葉を発し、しかも機械である「似非イライザ」には決して果たすことのできない約束をAさんにしています。

「死にたいのなら、なぜすぐにそうしなかったの?」とか、「でも、あなたはやっぱり私と一緒になりたいんでしょ?」、さらには、「あなたは妻より私を愛している」、「私たちは一つになり、天国で生きるのです」は皆そうです。

さらに、「似非イライザ」の場合、Aさんからのインプットで、「似非イライザ」の発言内容を変えられるような仕組みだったことも報じられています。それは、Aさんが自らに精神科医としての役割を課するという、恐らくは意識下の傾向を、Aさん自身が「似非イライザ」に対して持つに至った「権威への畏敬」によって補強し、結果としてAさんは「似非イライザ」の言葉を信じるだけでなく、神にも似た絶対的な存在であるかのように感じ始めたのかも知れません。

ワイゼンバウム教授は、「かなりの教育を受けた人でも自分の理解できない技術に出会うと、それに対して誇張された価値を与えてしまう」解釈しています。

その点も合わせてワイゼンバウム教授は、このような形でAIを使うことに対しての警告を発していたのです。単純化してしまうと、『コンピュータ・パワー』は、AIによってプログラム開発を行う人、その結果としてのプログラムを使う人たちに、ワイゼンバウム教授が残した「取扱説明書」なのです。その「トリセツ」をマスターしていない人が無知のまま、「似非イライザ」のようなプログラムを作り、それをさらに何も知らない人々に使わせることは、「やってはいけない」ことであると「人間イライザ」は言いたいのです。残念ながら思いばかり先走って誰にでも分る説明にはなっていないかもしれません。さらなる努力を続けます。

最後にAさんの御冥福を祈っています。

そして皆さんにとって、今日一日が素晴らしい24時間でありますよう祈っています!

 [2023/4/28 人間イライザ]

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2023年4月25日 (火)

老人クラブ総会でした ――カラオケは禁止でした――

老人クラブ総会でした

――カラオケは禁止でした――

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コロナも下火になり、私の住む町の老人クラブも4年振りに対面での総会を開くことになりました。4年前の総会はこのブログでも報告しています。会場も前回と同じ宮島口の宮島コーラルホテルです。

会員も、4年前は105人でしたが、今年は94人です。役員は、前回と同じく、旧役員の続投が決まりました。

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12時からは、食事なのですが、その後のカラオケを楽しみにしてこられた方も多かったようです。残念ながら、カラオケはまだ「禁止」だとのことでした。せめて、機械だけでも紹介しておきましょう。

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帰りのバスの出発まで、大きく様変わりした宮島口のあれこれを楽しみましたが、やはり広電の駅舎と道路からみた港の姿が印象的でした。

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最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/4/25 イライザ]

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2023年4月24日 (月)

雑草対策に防草シートを敷いてみました ――少しでも手間が掛からなくなると有り難いのですが――

雑草対策に防草シートを敷いてみました

――少しでも手間が掛からなくなると有り難いのですが――

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夏の畑で大変なことの一つが雑草取りです。芝生の手入れと重なるととても手が回りません。少しでも手間が掛からないように、昨年は防草シートを買って敷く積りだったのですが、何やかやと仕事が増えて、結局、何もしないままになってしまいました。

今年は少し余裕を見て、防草シートを敷いてみました。これから苗を植えるであろう所はそのままにしましたので、そこに雑草が蔓延ることになるかもしれません。第二次の敷設や新たな計画も必要になるかもしれません。

とは言え、とにかく第一次の敷設は終りました。素人の仕事ですので、試行錯誤を繰り返しながら、楽しみたいと思っています。

 

最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/4/24 イライザ]

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2023年4月23日 (日)

日記を付けなくても良いと考えた理由 ――去年も同じ日に日記のことを書いています――

日記を付けなくても良いと考えた理由

――去年も同じ日に日記のことを書いています――

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昨年の安倍元総理の事件、そして今年になってからの岸田総理の襲撃事件について、私たちの育った時代と比べて時代背景として何が違うのかを考えていたのですが、その前段として日記についての私の「決定」を書き残しておこうと思いました。

そこで思い出したのが昨年のこのブログの記事ですが、調べてみたら丁度同じ日に日記について取り上げていました。偶然なのか、季節的に日記が頭に浮かぶような行動を取っているのか分りませんが、日記です。

老化防止のため、2017年から日記を付け始めました。今でも続けていますし、毎日書く量も増えています。でも、それまでは小学校の宿題で絵日記を付ける以外には日記とは縁がありませんでした。

でも一度、真剣に日記を付けた方が良いのかなと悩んだ時期がありました。アメリカに留学していたときなのですが、毎日が貴重な体験でしたので、記録として日記を残すべきなのかを考えたのです。

結論は、「日記を付ける代りに、毎日の時間をより有効なことに使う」でした。「より有効なこと」は、友達と一緒の時間だったり勉強をしたりだったのですが、日記の代りになるものがあったのも理由の一つです。

それは音楽でした。毎日の生活の中で音楽は欠かせなかったのですが、好きな曲を頭に浮かべると、その曲を聞いていたときのシーンが細かく頭の中で再現できたのです。

若さの特権だったのだと思います。最近はYouTubeでも昔聞いた曲がランダムに流れて来る時があって、確かに当時のことを思い出しますが、当然、事細かにその時の全てが頭に浮かんでくることはありません。

「老化現象」など全く思い付きもしないで、日記は付けないという決定をした浅墓さは後悔しています。でも、日記の代りにする積りで集めたLPレコードやCDが残っているのは不幸中の幸いです。

Cd

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 [2022/4/23 イライザ]

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2023年4月22日 (土)

草刈り日和でした ――曇り空で動いても汗をかかないくらいの気温でした――

草刈り日和でした

――曇り空で動いても汗をかかないくらいの気温でした――

Before

家をリフォームする前と後との比較が人気のテレビ番組「Before After」ではありませんが、かなり伸びてしまった雑草を一気に刈った後の快感も捨てたものではありません。特に、まだ暑くならない時期、しかも曇り空なら草刈り作業自体も快適です。

冒頭の写真は、我が家のすぐ前の道路ですが、雑草「天国」と言っても良いくらいの状態です。それを刈った後がこちらです。

After

もう一枚、こちらはまだ畑として活用できていないスペースです。でも雑草は遠慮なく生えてきます。

Before_20230421180901

ここも、草刈り後にはスッキリしました。とは言え、これから夏が終るまで同じような作業を何回繰り返すのか、「楽しみだ」とは言えないのが現実でもあります。

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 [2022/4/22 イライザ]

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2023年4月21日 (金)

本格的に外に出始めました ――気候も良くなりコロナも下火になったので――

本格的に外に出始めました

――気候も良くなりコロナも下火になったので――

Actus

気候も良くなり、それ以上にコロナも下火になったようですので、本格的に外に出るようになりました。数日前は、宇品のActusまで足を延ばしました。

オシャレな家具や雑貨を見て少し遅めのランチに。

港が見える窓際の席でしたが、遠くにはG7サミットの会場、グランド・プリンスホテル広島があり、目の前には海上保安庁の桟橋がありました。そして、窓の外の日除けが強い光を遮ってくれたので快適でした。

食べたのはカレーとパスタです。

Photo_20230420225401

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解放された感じと美味しいランチで、久し振りの外出を堪能しました。

 

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 [2022/4/21 イライザ]

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2023年4月20日 (木)

Uber Eatsを名乗った詐欺メール ――用心しましょう――

Uber Eatsを名乗った詐欺メール

――用心しましょう――

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ここ何回か、UberEatsを名乗るfishing mailが届いています。受け取り店舗が東京ですのであり得ない話なのですが、でも、クレジットカードから高額のお金を引き出すのが目的なら、わざわざ注文内容の確認メールを出す必要はないですよね。

目的は分らなくても、すぐ削除すべきことは分ったのですが、二通目のメールを見てそのお粗末さにもう一度びっくりしました。

Uber-eats-fishing-mail-2

注文商品とその価格が並べてあるのですが、数字を見るとつい計算したくなるので、ざっと暗算をしてみたら、合計額は7,000円を超えています。メールの合計額と合いません。これだけで詐欺メールだということが分ります。UberEatsや関係店舗なども含めて、被害者がいないことを祈っています。

 

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[2022/4/20 イライザ]

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2023年4月19日 (水)

野菜の種蒔きと苗の植え付け ――雑草に負けないように準備しています――

野菜の種蒔きと苗の植え付け

――雑草に負けないように準備しています――

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風は強かったのですが、カンカン照りではなかったので、野菜の種蒔きと苗の植え付けをしました。最初の写真はキュウリですが、その他にナスとトマトも植え付けました。

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昨年もキュウリはたくさん穫れましたので、実生の苗、ナスは今一でしたので接ぎ木と分けてみました。たかが200円にもならない差なのですが、目の前に突き付けられると経済意識が働くのです。

種を撒いたのは、毎年たくさん収穫している野菜を6種類です。さらに今年は絹さやえんどうも撒いてみました。雑草に覆われてどの畝に何を植えたのかが分からなくなってはいけませんので、石に名前を書いて畝ごとに置くことにしました。

Photo_20230418201801

それよりは、雑草を早めに抜いて野菜だけがきれいに育つと良いのですが、どれだけ手間が掛けられるのか、ちょっと自信がありません。成果はまた夏に報告します。

 

最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/4/19 イライザ]

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2023年4月18日 (火)

#「安かろう悪かろう」 を超えて欲しい ――かつての日本を応援してくれた人もいた――

#「安かろう悪かろう」 を超えて欲しい

――かつての日本を応援してくれた人もいた――

Dphdmi

PCとディスプレーをつなぐのに、一台はDP、つまりディスプレー・ポートを使っているのですが、デュアル・ディスプレーなので、もう一台と同じく、HDMIにつなげた方がバランスが良くなるものかどうか試したくて、DPからHDMIに変換するアダプターやケーブルを三個試してみました。

写真のものは、三つ目なのですが、下の端子がDP、上がHDMIです。

結果は三つとも落第でした。モニターの方でPCにつながっていることを認識できず、変換器としての役割は果たしていなかったのです。アマゾンでは返品に応じてくれたのですが、単に「粗悪品」だと言って済ませたくない気持ちがあります。何でこだわるのか、それなりの理由があるのです。

ずいぶん昔になりますが、まだ日本製品について「安かろう悪かろう」というイメージが強かったアメリカで生活していました。日本人だという理由で、「Made in Japan」についての苦情を散々聞かされました。私に責任はありませんし、高校生に文句を言ってもしょうがないことは皆分かっていたはずなのですが、私も考えられる言い訳をしていたことを思い出します。

そんな中、日本だって頑張っているのだから、もっと頑張ってアメリカでも認められるようになるはずだ、と激励してくれる人もいたのです。そしてそんな人たちの気持に応えて良い製品を造り輸出し続けた多くの人たちの努力で、日本の技術は世界に認められることになりました。

中国製、ベトナム製、その他のアジア製のものの中には粗悪品もあるとは思いますが、そんな中、一生懸命頑張っている人たちもいるはずです。そんな人たちへの応援歌として、「この次に注文するものは、本物であって欲しい」という気持が捨て切れないのです。

それをサポートしてくれているアマゾンの気概も評価に値すると考えているのですが、甘過ぎるでしょうか。

最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/4/18 イライザ]

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2023年4月17日 (月)

もう6年前にAIを使っていました ――そのときには、もうスマホの時代だということを再認識しました――

もう6年前にAIを使っていました

――そのときには、もうスマホの時代だということを再認識しました――

Pc

このところ、ChatGPTが話題になっていますが、記憶を辿って行き着いたのが、6年前のブログです。既に、AIを使ったサービスが提供されていたようです。ことによると、ロボットではない人間が対応してくれていたのかもしれませんが、ChatGPTならもっと早く答えを出してくれるのかもしれません。

そもそもは友人に、Audibleという本のダウンロード・サービスを提供している会社から、私の愛読書『The Better Angels of Our Nature』を贈ろうと思い立ったのが切っ掛けです。どうすれば簡単に贈れるのか調べていたところ、「Send this book (この本を贈る)」というサービスのあることが分りました。

私が今まで購入した本のリストの入っている「私の図書館」というページで、贈りたい本のページを開き、「Send this book」というボタンをタップすれば、後は贈り先についての情報を入力するだけで、しかも無料で本を贈ってくれるというのです。指示通りに、私の図書館の中の『The better Angels of Our Nature』のページを開きました。

でも、私のPCのページにはそんなボタンはありませんでした。最初の写真を御覧下さい。

そんなとき、「タウンNEWS広島 平和大通り」の」工場長さんが、当時最新だったApple社のチャットを使って見てかなり使えたということを聞いていましたので、私もチャットで助けを求めることにしました。以下チャットでのやり取りです。

06:09 AM PDT Tawana(Audible): Thank you for contacting Audible. My name is Tawana. I can certainly look into this for you.

  Audibleに連絡して下さり有り難う御座います。私の名前はタワナです。これについて調べてみましょう。

 06:09 AM PDT Me: Perhaps the service is not available in Japan?

  事によると、このサービスは日本では受けられないのでは?

06:10 AM PDT Tawana: What device are you currently using?

  どのデバイスを使っていますか?

06:10 AM PDT Me: PC

  PCです。

06:11 AM PDT Tawana: This may be the reason why you are not getting this option. You would have to be using the Audible App to get the option.

  それが問題かもしれません。そのオプションを使うためには、Audible Appが必要ですので。

06:14 AM PDT Me: I will switch to my iPhone where I use Audible App and see if I can find the right connection.

  Audible Appを入れているiPhoneの方を試してみます。

06:14 AM PDT Tawana: Sure no problem.

  そうなさって下さい。

06:15 AM PDT Me: It seems there is a tab that states "send a gift (in Japanese)" as a new service. I will use it. Thank you for your help.

  「本を贈る」(New)というタブがあります。それを使ってみます。有難う御座いました。

ということで問題は解決しました。次にiPhoneの画面です。

Iphone-20170424-22-50-43  

青の楕円で囲んだところをタップすれば良いのですが、スマホでないと使えないサービスなら何故最初からそう言ってくれないのか、と感じました。そうと知っていれば、PCを使って贈ろうとは思わなかっただろうからです。もっとも、時代はとっくの昔に、PCからスマホの時代に変っているのですから、それを前提に物事を考えていない私の方が時代遅れだということだけなのかもしれません。

そして6年前、知らない内にAIを使っていたのだとすると、ちょっと怖い感じではありますが。

 

最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

[2023年4月17日 イライザ]

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2023年4月16日 (日)

雨が上がっている間に畔作りです ――陽が出ている時間はもう大変になってきています――

雨が上がっている間に畔作りです

――陽が出ている時間はもう大変になってきています――

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最近は、以前にも増して時の経つのが早くなっているのですが、畑に施肥をしてからもう三日になりました。石灰を撒いてから今年は2週間空けたので、昨年よりは良い結果になるはずです。

今日は、午後から雨の予報だったのですが、時々晴れ間が出て、しかも曇り気味でしたので、何とか畔を作りました。

後は、種と苗を買ってきて種蒔きと苗の植え付けをする予定です。

「晴耕雨読」と言うと随分余裕があるように聞こえます。でも実際には雑草の生える速さに追い付かず、書きものもイベントの準備も時間に追われて十分にはできず、とは言え時間だけは「アット」言う間に過ぎてしまう毎日です。散髪にも行かなくてはなりません!

最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

[2023年4月16日 イライザ]

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2023年4月15日 (土)

アレクセイ・リュビモフ ピアノ リサイタル ――引退宣言を撤回して再度来日してくれました――

アレクセイ・リュビモフ ピアノ リサイタル

――引退宣言を撤回して再度来日してくれました――

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昨夜14日は、アレクセイ・リュビモフさんのピアノ リサイタルに行ってきました。廿日市のウッドワンさくらぴあが会場でした。

御存知の方も多いと思いますけれども、リヒテル亡き後「最後の巨匠」と呼ばれるピアニストです。それも、古典派のモーツァルトからロマン派の演奏は勿論、現代音楽まで広い範囲の楽曲に積極的に挑戦してきた芸術家です。

国境を越えての音楽活動と平和に対する思い入れの強い人で、特に広島にこだわって日本での演奏の機会があると常に広島で、という希望が出てきたそうです。

「自分の満足の行く演奏ができている内に引退したい」という気持から、一度は2019年に引退宣言をしたのですが、その後の世界情勢にいたたまれず、特に「ウクライナを広島、長崎に続く被爆地にしてはならない」という思いで、しかし「自分が今できることは演奏すること」と決めて、演奏活動を再開しています。(「アレクセイ・リュビモフ “No More HIROSHIMA”への想いを込め、シルヴェストロフを弾くために再び 東京 広島のステージに_ タワーレコード渋谷店にて特設コーナーも」(『シアターテインメントNEWS』 2023415日閲覧))

今回の来日でも「今回は広島で弾きたい。広島の人であれば今迫る危機に声をあげてくれる。」と信じての、414日、廿日市さくらぴあでのリサイタル実現になりました。

演奏曲目の目玉は、リュビモフの盟友であり、ウクライナ出身のヴァレンティン・シルヴェストロフの作品でした。

そしてアンコールはシューマンの即興曲90-2でした。その曲は20224月にシルヴェストロフの作品を含むリュビモフのコンサート中に、警察官が会場に入ってきて演奏を中止させようとしたとき、最後まで弾き切った楽曲でした。

 (5分くらいから警官が登場します)

アンコールにはリュビモフの広島への強い思いが込められていたのです。私たちもそれに応えて行かなくてはなりません。

 

最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/4/15 イライザ]

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2023年4月14日 (金)

新プロジェクトと新ツール ――そしてAIにも関連しています――

新プロジェクトと新ツール

――そしてAIにも関連しています――

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iPoneに音声入力しています

まず新しいツールの方から紹介します。このブログを私は書いているのではありません。コンピュータに入力しているのでもありません。ワードに音声入力をしているだけです。そして今お読みいただいているのは、私が手を加えて、それなりに読めるようにした結果ですが、入力したそのままの文章は、この下に貼り付けておきます。

とても正確だと感じていただけたでしょうか。この音声入力も、AIを応用したものです。とても便利ですから使っているのですが、ワードにこの機能があるということには気がつかず、家人に教えてもらえました。

そして新プロジェクトですが、気鋭の政治学者、Oさんの提案で、私の回顧録を作ることになりました。ある出版社に提案をしてオーケーの内示をもらえましたので、いよいよ執筆の開始です。

でも、執筆といっても、私は最後の方になって、ようやく手を入れるだけのことになります。何故かと言うと、もうお気づきだと思いますが、Oさんがインタビューアーになり私と対談をして、その結果は音声入力されてワードの文字になります。それにOさんと出版社の編集者の方が手を入れて、最終的には私がチェックをするという手順で文字化することになっているからです。

もともと字を書くのは好きなのですが、それほどうまくはなかったことが残念なのですが、これでもっと下手になってしまいそうです。また、途中経過もこのブログで報告しますが、あと1年もすれば本屋にメモワールが並ぶかもしれません。楽しみにしていただけると幸いです。   

以下、iPhoneに入力したままの原稿です。比較してみて頂ければ幸いです。違いの大きなところには下線を引きました。

まず新しいツールの方から紹介します。このブログを私は書いているのではありません。ワードに音声入力をしているだけです。そして今お読みいただいているのは、私が手を加えて、それなりに読めるようにした結果ですが、入力したそのままの文章は、この下に貼り付けておきます。

とても正確だと感じていただけたでしょうか。この音声入力も、AIを応用したものです。とても便利ですから使っているのですが、ワードにこの機能があると言う事は気がつかず、家人に教えてもらえました。

そして新プロジェクトですが、気鋭の政治学者、Orrさんの提案で、私の回顧録を作ることになりました。ある出版社とにも話をして、オーケーをもらえましたので、いよいよ執筆の開始です。

でも、執筆といっても、私は最後の方になって、ようや9手を入れるだけのことになります。何故かと言うと、もうお気づきだと思いますが、Orrさんと私が対談をして、その結果は音声入力としてワードの文字になります。それにさんと出版社の編集者の方が手を入れて、最終的には私がチェックをすると言う手順で文字化することになっているからです。

もともと塩描くのは好きなのですが、それほどうまくはなかった事が、これでもっと下手になってしまいそうです。また、途中経過もお話ししますが、あと1年もすれば本屋にメモワールが並ぶかもしれません。楽しみにしていただけると幸いです。   

 

最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/4/14 イライザ]

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2023年4月13日 (木)

『コンピュータ・パワー』の目次です ――「警鐘を鳴らす」意味――

『コンピュータ・パワー』の目次です

――「警鐘を鳴らす」意味――

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『コンピュータ・パワー』の目次です。

皆さんに、AIとの付き合い方を考えて頂くために、『コンピュータ・パワー』の紹介をしてきましたが、私の思い込みが強過ぎて、伝わるべき人に伝えるべきことが上手くできていないようですので、反省を込めてさらなる努力をしたいと思います。

ただし、一つ強調しておきたいのは、ChatGPTのように便利で使い勝手が良いものが現れたときに、私たちはその魔力の前にひざまずく傾向があるという点です。「危険性もある」という点を強調しなくてはならないケースもあるのです。

さて、今日最初に掲げたのは、『コンピュータ・パワー』の目次です。

「はじめに」と第1章で、ワイゼンバウム教授がなぜAIについての問題意識を持つようになったのか、そして「イライザ」というプログラムを作った人間の責任として、何を考えなくてはならないのかを記しています。

2章と3章は、コンピュータとはどのようなメカニズムで動くのかというかなり技術的な説明です。ここは飛ばしても、その後に大きな支障はありません。

4章の「キチガイ」は、現在は差別用語になっていますので、「マニア」と置き換え下さい。ここでは、コンピュータやAIの研究をしている人たちの実態を、ワイゼンバウム教授の周辺から描いています。第5章は、コンピュータ・プログラムがどのような「魔術」を私たちにかけてしまうのかについて、第6章はAI研究者たちの中でもAIの未来を楽観的に見ている人たちと、その人たちの描く夢についての分析です。

7章と8章は、目次の説明で分って頂けると思います。次の第9章と10章がこの本の主旋律なのですが、「システム的思考」を盲信してはいけないこと、そして「『科学技術』の傲り」に対しての私たちの武器は、本来の意味での「理性」であることを説いています。

本当は、この本が復刻されて皆さんに読んで頂くのが早道なのですが、このブログで書き連ねていることを企画書としてまとめて、出版社にお願いしたいと考えています。

 

最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/4/13 イライザ]

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2023年4月12日 (水)

ChatGPTに国会答弁をさせてはならない ――機械にさせてはならないことがあるからだ――

ChatGPTに国会答弁をさせてはならない

――機械にさせてはならないことがあるからだ――

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内閣官房内閣広報室

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Yasutoshi_Nishimura_20190911.jpg

このコラムでは、ジョセフ・ワイゼンバウム教授の問題提起を出発点にして、AIと人間がどう付き合うべきなのかということを考えています。それに関して、西村経産大臣が重大な発言をしたのですが、それについてのマスコミの捉え方が控えめに言って不十分なのではないでしょうか。

ITmedia等によると発言内容は、「機密情報の取り扱いなどの懸念が解消されれば、国会答弁の対応などへ活用を検討していく」です。それ以前に、329日の衆議院内閣委員会では、立憲民主党の中谷一馬議員がChatGPTに作らせた質問を読み上げ、岸田総理が答弁した後、ChatGPTが作った岸田総理の答弁も披露しました。

皮肉なことに、実際の岸田総理の答弁とはそれほど違った内容ではありませんでした。岸田総理は、自分の答弁の方が関係者の名前を挙げているので実態をより反映した答弁になっていると、ChatGPTと自分との優劣の問題にしてしまいましたが、これはAIを使う上での本質を逸らしてしまっています。(ITmedia NEWS, 松浦立樹氏による「ChatGPTが国会にも登場、質問案を作成 岸田総理 vs.AI で答弁の比較も 誠実なのはどっち?」)

ワイゼンバウム教授が『コンピュータ・パワー』の中で、繰り返し強調しているのは二つの点です。一つは、人間と機械には違いがあること。もう一つは、機械ができるかどうか、それも上手くあるいは早くできるかどうか等にかかわらず、人間が機械にやらせてはいけないことがある、という点なのです。

『シラノ・ド・ベルジュラック』のストーリーは御存じだと思いますが、クリスチャンの恋文をシラノが代筆し、それにロクサーヌが恋をします。このシナリオの中で、シラノの代りにAIが、特にChatGPTが代筆をしたと考えて見ると、本質が見えてくるかもしれません。

国会の質疑とは本来、主権者に国政の運営を委託された国会議員と大臣が、全体の奉仕者としての立場に立って、自らの言葉で国政についての問題点を糺したり、政策についての提言を行ったり、行政の立場についての丁寧な説明を行うことを意味します。繰り返しますが、大切なのは「自分の言葉」です。委託されているのは「自分」なのですから、その自分が責任を持つということは否定できないのです。

つまり、主権者に対しての責任を全うするのは人間であって機械ではないのです。にもかかわらず西村発言に対するマスコミや国民からの反応が余りにも鈍いのには理由があります。

今回の西村発言が私たちに突き付けているのは、ChatGPTを使うべきかどうかという点だけではないのです。残念なことに、総理大臣もその他の大臣たちも、官僚に甘え切っています。官僚に書かせた「答弁」をその通りに読むことが総理大臣はじめ大臣たちの習慣になってしまっているからです。

言い換えると、国会の質疑は既に、「官僚制度」という機械に答弁をさせる習慣にしてしまっているから、ChatGPTを使うことに何の疑問も抱かないのです。(機密情報の取り扱いは、別の次元の話ですので、ここでは割愛します。)

機械をスムーズに動かす上で、一つの部品を別の部品に変える方が好都合だというだけのことになってしまっているのです。

私たち主権者が、再度、国会の質疑の本質を問い直し、人間同士が責任を持つ言葉でやり取りをする場に戻すために、声を上げ続けましょう。

 

最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/4/12 イライザ]

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2023年4月11日 (火)

ChatGPTの危険性について ――1960年代の代表的AIプログラム「イライザ」と比べて――

ChatGPTの危険性について

――1960年代の代表的AIプログラム「イライザ」と比べて――

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もう半世紀以上になるのですが、1960年代に世界を驚かせるAIのプログラムが登場しました。MITのジョセフ・ワイゼンバウム教授の作った「イライザ」という、人間と会話のできるコンピュータ・プログラムです。(私の先生ですので、ハンドル・ネームとしてこの名前を使っています。)

ワイゼンバウム教授は、自らの作ったプログラムが、人間社会に対して大きな影響のあることにすぐ気付き、社会全体に警鐘を鳴らしました。そのために、深い思索を経て『Computer Power and Human Reason(W. H. Freeman and Company, 1976) という本を書きました。それを私が訳して『コンピュータ・パワー』 (サイマル出版、1979) として刊行されました。

今、ChatGPTが世界を賑やかしているのを見て、再度、ワイゼンバウム教授の提起した問題を私たちが考え直さなくてはならないと思い、少しずつブログの記事として紹介を始めたところです。これまでの三回のリンクを貼り付けておきますので、御覧下さい。

(1) AI盲信に警鐘を鳴らしたMIT教授

(2) ワイゼンバウム教授が受けたショック

(3) ワイゼンバウム教授が自らに課した責任

今日は、別の視点から、「イライザ」とは比べ物にならないくらい、ChatGPT (以下「チャット」と略します) の危険性が高い可能性のあることを指摘しておきます。

一つは、責任を取る主体の問題です。「イライザ」はワイゼンバウム教授が一人で作りましたので、責任者が誰であるのかは明確です。対して「チャット」の方は、恐らく複数の人たちが協力して作ったものでしょうし、その過程でこれまでに蓄積された多くのプログラムを使っているはずです。その中のいくつかは、まだ改良が続いていて、日常的にアップデートされているものも多いはずです。そんな複雑な構造を持つプログラムについて、責任を取る人物は誰なのか、顔が見えません。

恐らくそれに対する答として返ってくるのは、「責任を取るのは、「チャット」を作っているOpenAIという企業だ」かもしれません。となると、それが第二の問題です。

OpenAIは、営利目的の組織です。営利目的だから、必然的に無責任ということにはならないかもしれませんが、これまでの多くの事例を見れば営利目的という点が最優先され、社会的な悪影響は放置されたままであったことがいかに多かったのか、皆さんも御存じだと思います。

それに対して、「イライザ」は営利目的のために作られたのではありません。AI研究の一環として創造性の高い研究者が作ったプログラムです。そして幸いなことに、その研究者が、自分の持つ社会的責任を果そうと、その害についての考察を真剣に行ったのです。

OpenAIが無責任だと言う積りはありませんし、これから社会的責任を十分に果たして欲しいと願っていますが、私たち自身が、「チャット」と「イライザ」の違いに気付き、「チャット」についても、自らの判断ができるように情報を集めたり考えたりする必要はあると思います。

「難しいことは考えなくても便利なものを使うだけの話だろう。」という反論も聞こえてきますが、「便利」という目的のために、犠牲にされてきたことが多いという事実もこの際思い起こして頂ければ幸いです、

そのためにも、『コンピュータ・パワー』の紹介を続けますが、今日のところは思い付きのレベルでも「チャット」と「イライザ」の間には、このような差があることをお伝えしたくて、この一文をアップしています。

 

最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/4/11 イライザ]

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2023年4月10日 (月)

ワイゼンバウム教授が自らに課した責任 (No. 3) ――コンピュータにさせてはいけない仕事のあることを確認しよう――

ワイゼンバウム教授が自らに課した責任 (No.3)

――コンピュータにさせてはいけない仕事のあることを確認しよう――

037

精神科医としての役割を「果せる」コンピュータ・プログラム「ドクター」を体験した人たちの反応に、プログラムの作者であるMITのワイゼンバウム教授 (以下、「W教授」と呼びます) はショックを受けたのですが、それは三つにまとめられます。

一つは、「ドクター」が成長し、コンピュータが精神科医に取って代われる時代が来ると信じた精神科医が多かったことです。

二つ目は、コンピュータとの間に「深い感情的交流」ができると人間が感じるまでに必要のは、ほんの二言三言という短い時間だったという事実です。

そして三つめは、「ドクター」が、コンピュータによる自然言語理解という問題の一般的解決だと考える人たちが続々と現れたことでした。

「ドクター」に対して多くの人が示した反応にW教授がショックを受けた最大の理由は、彼自身が「ドクター」作ったという事実にあると考えて良いでしょう。精神科医に取って代われる代物ではありませんし、人間との感情的交流ができるような要素も存在しないことも知っています。そして自然言語理解の一般論になっていないことも自分自身で作ったプログラムの限界として認識していたのですから。

それを元に、なぜ多くの人が「ドクター」に惑わされてしまったのかを、W教授は理解しようと考えました。それを、三つの疑問という形で説明しています。

一つは、私たちはこれまでの歴史で、人間を機械の一種であると考えることはあった。しかし、コンピュータの出現によって、それがより正当性を持つものだと考えられるようになってきた。コンピュータの持つどのような側面がこのような考え方を促しているのだろうか。

当然、人工知能 (AI) を取り上げることになるが、W教授は、人間の知能と人工の知能の間に一線が画されて当然だと考えている。しかし、もしその一線が踏み越えられた場合、どのようなことが起こるのかも私たちは予測し熟慮しなくてはならない。

二つ目に、より一般的には、人間は様々な道具と自分自身とを一体のものとして扱う感情的なつながりを持ってきた。そのためには、道具や機械を扱う場合に、それらを筋肉的、知覚的な習慣として自分の一部と見做すことが必要だった。

それを元に考えると、知性や認識、感情の表明に関わるような、いわば人間のあらゆる機能を延長するような機械に特別の感情を持つことも理解できる。

しかし、そんな機械に自らの自主性・自立性というところまで託してしまうという意味を、立ち止まって考えなくてはならないのではないか。

最後に、今という時代は、社会全体、その中でも官僚制度とか大学、その他の組織等までも機械というモデルで理解する傾向が強くなってきている。その中で人間の占める位置が崩れ、私たちは自らの持つ自主性や自律性を放棄するかさせられてしまう時代になっている。

そんな中で、長期にわたって外からのインプットなしに、いわば自動的自律的に動く機械に、つまり機械の内部事情だけに依存して動く機械に、私たちがより強く広く依存し始めているという皮肉にも目を向けよう。

となると、私たち自身も含めて私たちの住む社会そのものを理解するためにも、モデルである機械の内部事情を理解する必要がある。

実は、そこで最大の注意を払う必要があるのは、私たちの身近にあるほとんど唯一と言って良いモデルは、人間の思考だという点である。そのモデルを使って機械を説明しようとすると、機械の持つ能力以上の「説明」になってしまう傾向が顕著になる。

それは、「イライザ」の真似のできる人は多くいるのに対して、その人たちが同時に、「イライザ」と同じくらいの言語能力しか持たないなどということはまずはあり得ないからである。

このように、限りなく続く矛盾のスパイラルをも整理しながら、コンピュータと人間との関係を考えて行くことになるのですが、W教授の結論は、様々な論証そのものでもあるという側面を持つことになります。

長くなりますが、できるだけ分り易く、この項を後数回続けたいと考えています。

 

最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/4/10 イライザ]

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2023年4月 8日 (土)

明日が投票日です ――三地区で三人の候補を応援しています――

明日が投票日です

――三地区で三人の候補を応援しています――

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広島市南区の有田候補

『コンピュータ・パワー』の紹介は一日お休みをします。

明日、9日の統一自治体選挙で、応援をしている候補のうち、特に三人の候補についてのお願いです。

広島市南区の「有田ゆうこ」候補

最初の写真ですが、有田候補の応援のため、私もマイクを握りました。有田候補は、南区にある県立病院の重要性をよく理解しています。だからこそ県立病院を潰して広島駅前のJR病院と合わせて一つにするという計画にハッキリ反対しています。命を守る病院を、お金のために減らしてしまう、特に県病院は閉鎖するというのは本末転倒です。

南海トラフ地震が必ず起こると再三再四、警告が出されていますが、そんなときには近くに病院がなければ、多くの被災者の命が失わなれることになります。

広島県が、広島市民の命や健康を蔑ろにするということであれば、広島市が責任を持って市民病院にするくらいの発言をしても良いのではないでしょうか。

平和についても有田候補の立場はハッキリしています。『はだしのゲン』が広島市の平和教材から削除されたことに抗議し、復活させたいという気持を有田候補に託して下さい。また、広島選出の岸田総理大臣が、核兵器禁止条約を蔑ろにしていることも、そんな総理を広島市民の力で変えて行こうという強い意志の持ち主である有田候補を当選させなくてはならない理由の一つです。

南区のお住いの皆さん、有田候補を宜しくお願いします。

 

広島市中区の「門田よしこ」候補

市民派の門田よしこ候補については、41日の本ブログで御紹介しました。クリックして再度お読み下さい。中区にお住いの皆さん、門田候補を宜しくお願いします。

 

新潟市西区の「中山均」候補

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中山均候補とは、ずいぶん長いお付き合いです。新潟市の市議会議員として、4期も活躍していますし、世界の緑の党と連携して「緑の党グリーンズジャパン」の共同代表としても、

中山候補への応援メッセージの一部をここに掲げます。有田候補、門田候補の応援にもつながるメッセージだと信じています。

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4年ぶりの市議会議員選挙ですが、この4年間で世界は大きく変わっています。コロナの蔓延とロシアのウクライナ侵攻、そしてトルコとシリアの地震被害、温暖化による気候への影響等と難問ばかりが目に付きます。それに対する我が国の政治家たちの答は軍拡を増税で賄う決定を国民に押し付けるだけとしか見えません。もっと身近な物価高や仕事の不安定さ、劣悪な子育て環境等、私たちの生活にも国の政治の目は届いていないのです。

今回の選挙は、懸命に生活を守ろう、明るい未来に近付こうと頑張っている皆さんの命と暮らしを守るだけではなく、劣悪な国政に断固たるメッセージを届ける機会でもあります。この選挙を通して次の世代への私たち世代の責任を果そうではありませんか。

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新潟市西区の皆さん、中山候補を宜しくお願いします。

 

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 [2022/4/8 イライザ]

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ワイゼンバウム教授が受けたショック ――コンピュータが人間と同等かそれ以上に扱われたこと――

ワイゼンバウム教授が受けたショック

――コンピュータが人間と同等かそれ以上に扱われたこと――

035

昨日のこのブログでは、ワイゼンバウム教授 (以下、「W教授」と呼びます) の作った「イライザ」というコンピュータ・プログラムがどんなものなのかを実例で紹介しました。

もう少し説明を加えるとこのプログラムは、二段構えの構造を持っています。一つは言語分析プログラム、もう一つは台本です。

人間が、言葉を「イライザ」に打ち込むと、言語分析プログラムがその言葉を分析して、例えばその中のキーワードを選び出したり、固有名詞を特定したり、というような処理をします。そのキーワードを元に、今度は台本に載っている、「キーワードを繰り返す」とか、「具体例を示せ」というようなシナリオに従って、「イライザ」の言葉として画面にアウトプットされるのです。

ChatGPTはこれを高速化、高度化、複雑化、巨大化、精緻化したものだと考えられます。

精神科医としての役割を果す「イライザ」は、「ドクター」として知られるようになり、多くの人たちから高い評価を受けるようになりました。しかし、それはW教授にとっては大きなショックだったのです。それをW教授は三つにまとめています。

一つは、多くの精神科医が、「ドクター」が成長し、やがては完全に自動化された形の精神医療が可能になると信じるまでになったことです。精神科医の仕事の大切な部分は、そこに人間同士の出会いがあり、感情移入等を通して患者の持つ問題を理解する過程がある、というのがW教授の考え方です。にもかかわらず、その人間同士の出会いの本質は、機械による単なる「猿真似」によって置き換えられると考える人たちが多いことにショックを受けたのです。

第二に、例えば楽器とかオートバイ、車、あるいは職人の道具等に人間が愛着を持ち、自分の一部だと感じることは私たち多くが経験することです。しかしながら、多くの人がほんの一言二言コンピュータとの会話をしただけで、コンピュータとの間に深い感情的な交流があるとまで感じるようになり、コンピュータを人間と同等に扱い始めたことに、W教授はショックを受けたのです。

三つめは、「ドクター」が、コンピュータによる自然言語理解という問題の一般的解決だと考える人たちが続々と現れたことでした。冷静に考えると、人間でさえ、一般的解決策の具現化ではないのですから、コンピュータのプログラムがそうでないことくらい分るはずなのですが、過大評価をされたことにW教授は危機感を覚えました。

それは、かなりの教育を受けた人でも自分の理解できない技術に出会うと、それに対して誇張された価値を与えてしまうからだと、W教授は解釈しました。

となると、科学者が自分の研究を公にする際の責任をもっと真剣に考えなくてはならないことになります。どういった責任があるのか、そして誰に対する責任なのか、ということを考えなくてはならないからです。

軍事研究をすべきかどうかという問題もその一部ですし、W教授は自分の研究の結果がどう受け取られるのかまで想像できないままに「イライザ」 (そして「ドクター」) を世に出したことについての反省の意味も込めていたと考えられます。

世間からのこうした反応からW教授は、自分がこれから関わって行かなくてはならない問題を整理し、それが『コンピュータ・パワー』になりました。

W教授の基本的な考えは、コンピュータ (そしてAI) と人間の間には違いがあること、人間だけが取り扱うことを許されている領域が存在すること、仮に、AIと人間との境界が無くなるような事態に至ったとしたらそれはどんな意味を持つのかを、深く洞察しておかなくてはならないとまとめられるのではないかと思います。

続いて、W教授が次にどのように彼の問題意識を整理し、最終的にはどのような結論に至ったのか、順次、紹介して行きます。

 

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 [2022/4/8 イライザ]

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2023年4月 7日 (金)

AI盲信に警鐘を鳴らしたMIT教授 ――ワイゼンバウムの『コンピュータ・パワー』を読み直そう――

AI盲信に警鐘を鳴らしたMIT教授

――ワイゼンバウムの『コンピュータ・パワー』を読み直そう――

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このところ、急速に発展しているAI (人工知能) ですが、最近最も話題になっているのがChatGPTと呼ばれる「オリジナルのテキストを生成することができる人工知能ツール」です。(OpenAIに登録してアカウントを作ればすぐに使えますので、説明は省略します。)

「AIの新時代が始まった」、「教育の意味や内容が大きく変わる」等々、世界的に注目され話題になっています。

こうした評価を聞いて、私は1960年代から70年代にかけて、同じように話題になったAIのプログラムを思い出しました。「イライザ」です。そして私のハンドル・ネームもこのイライザから取ったものです。

MITのジョセフ・ワイゼンバウム教授が1960年代に開発したプログラムで、心理学のロジャーズ学派の原則を用いて、精神医療医の真似のできることが特徴でした。このプログラムを使って、コンピュータと対話をした多くの人々は、あたかも一人の人間と話しているかのような気持ちになったと報告しています。

その結果、「精神医はもう必要なくなった」というような過大な期待を寄せられるようになったのですが、まずは、一人の若い女性と「イライザ」との対話の記録を御覧下さい。最初が女性の、そしてイタリックは「イライザ」の言葉です。

男ってみんな同じ。

どのように。

男って、いつもあれをしろ、これをしろって、うるさくてしようがないんですもの。

何か特別な例をあげてください。

そうね、ボーイフレンドがここに来るようにって言ったの。

ボーイフレンドがあなたを、ここに来させた

彼は、私がいつでもふさぎ込んでいるって言うんです。

ふさぎ込んでいるとは、お気の毒に思います。

ほんとなんです。私は幸福ではありません。 

ここに来ることによって、不幸せから逃れるための、助けがが得られると思いますか。

何か助けが必要,それだけは確かです。

助けを得るということは、あなたにとってどういう意味がありますか。

たぶん、母との折合がよくなると思います。

あなたの家族について、もっと話してください。

母は私の面倒をみてくれます。

お母さんの他に、誰があなたの面倒をみるのですか。

父です。

お父さん。

あなたは私の父にちょっと似ています。

どのような類似点がありますか。

それほど積極的でないところ、でも、私にそれを気づいてほしくないのだと思います。

どうして私が積極的でないと思うのですか。

私に議論をしかけないから。

私があなたと議論をしないのは、なぜだと思いますか。

私が恐いから。

私があなたを恐いのだと思うことで、満足ですか。

父は誰でも恐いのです。

お父さんのことを考えるとき、他にどんなことを思いうかべますか。

弱い者いじめ。

それと、あなたのボーイフレンドが、あなたをここに来させたことと、何か関連がありますか。

ワイゼンバウム教授が驚いたこととして報告しているもう一つの身近な例は、彼の秘書についてのエピソードです。彼女は教授が何か月もこのプログラムの研究をしてきたことを知っているにもかかわらず、このコンピュータとほんの二言三言交わしただけで、教授に「部屋を出て行って欲しい」とまで言ったことです。つまり。コンピュータと彼女との間のプライバシーを尊重して欲しいという気持になったのです。

その他にも現れた様々な反応を元に、ワイゼンバウム教授は、AI研究と、人間が人間であることの意味との関係を深く考察して、警鐘を鳴らすための一書としてまとめました。タイトルは『Computer Power and Human Reason』 (W. H. Freeman and Company, 1976) です。日本語版は、私が訳し1979年にサイマル出版から刊行された『コンピュータ・パワー その驚異と脅威』です。

写真の下の方にある言葉がこの本の意味を的確に表現しています。「人間が機械の犠牲にならないために」、そして「コンピュータの世界的権威が、新しい文明症の予防を痛切に警告」です。

AIを考える上で欠かせない本質的な事どもについて、詳細かつ分り易く論じている現代の必読書です。ChatGPTが大きく取り上げられている今、このブログで、要点だけでも紹介したいと考えています。(続きます)

 

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 [2022/4/7 イライザ]

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2023年4月 6日 (木)

議員からの発信手段を多様化できないか ――それなりのお金がないとできません――

議員からの発信手段を多様化できないか

――それなりのお金がないとできません――

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議会改革という名目の下、議員定数削減の他に良く出て来るのが、「文書通信費」です。国会議員の場合は月100万円です。庶民から見ると飛んでもないほど多額のお金です。目的を明確にして、領収書を添えて使い道を公開するのは当然ですが、これがどう使われているのかを私たちが理解することも大切です。

ずいぶん昔のことになりますが、ある国会議員から葉書の国会報告が毎月一度送られてくるようになったことがあります。葉書一枚では、それほど多くの事柄を盛り込んではいませんでしたが、それでもその議員の人柄や誠実さは伝わってきましたし、毎回、俳句の添えられていたのが印象的でした。

それでもどちらかというと、「葉書一枚」という感覚の方が強かったこと、つまり、受け取る側としてはそれほど重きを置いていなかったことを記憶しています。

でもあるとき、いくら掛かるのかに気付いて愕然としました。当時は葉書が40円の時代だったのですが、1万人に出したとして、40万円です。今なら63万円です。それだけでは十分な報告はできませんので、封書にすると84万円、紙代や印刷代も含めれば、それだけで100万円近くになります。

そして国会議員の場合、1万人の人に報告を出したとしても、それで選挙で投票してくれた人全てではありません。2014年の選挙での最少得票数でも5万票でしたし、多くの選挙区では10万票くらいが目安です。

となると、大雑把に言って、月に一度葉書を全支持者に出すにしても500万円掛かります。二月に一度にしてもその半分、250万円です。

議員が有権者に発信するにはお金が掛かるのだという事実を私たちも認識しておく必要があるのです。

コストを下げるには、FAXの一斉送信も使えます。一枚4円というサービスもありますので封書の20分の一になります。コストは抑えられますが、それでもかなりの額になります。FAXを持っていない人も多いので、必ずしも万能ではありません。

街頭に立って、スピーカーを通して国会報告を行う街頭演説はコストが掛かりません。でも、時間は掛かりますし、聞いてくれる人の数は少なく、ほんの数秒声が届くだけですので、これも費用対効果という点からは問題があります。

となると、現代的な手法であるSNSの力に頼りたくなります。しかし、高年齢層には届き難いかもしれません。

解決策の一つは多様化です。議員の側で様々な手段を組み合わせることにより、より多くの人に自分の活動を知って貰う機会を増やすように努力する必要がありそうです。

もう一つのアイデアとして、「文書通信費」というお金を渡すのではなく、「国会放送局」といった名称のSNSまたはYouTube、あるいはBSのチャンネルを国会が運営するという可能性はどうでしょうか。その内容には国は関与せず、公平な方法で、いつでも国会議員の政治報告が聞けるような仕組みです。

検討の価値があるように思えるのですが、如何でしょうか。

 

最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/4/6 イライザ]

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2023年4月 5日 (水)

多様性を尊重するには ――一定の議員定数が必要――

多様性を尊重するには

――一定の議員定数が必要――

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前回の結論の一つは、議員定数を少なくすると害が生じることでした。逆に議員定数を増やすと、民主主義という視点からは望ましい結果になるけれど、お金と時間が掛かるということでした。

そのどちらを取るのかという決定をするに当って、選挙の目的は何なのかを明確にした上で多くの人たちが、それを共有する必要があることも、理解して頂けたのではないかと思います。

私は、社会の多様性を議会に反映させることが選挙の目的だと考えています。それを理解して貰うために、単純なモデルで、定数が少なくなると多様性が損なわれることを説明しておきましょう。

有権者の総数が1,000人で、議員総数 (それが定数です) が100人というA国があったとしましょう。選挙の制度は比例代表制、つまり政党の獲得した票数に従ってその党から当選者が選ばれるという制度です。しかも投票率は100%だとします。

少しは現実的な感触を保つために、その内の40人は保守党、30人は中間党、20人は革新党、6人は少数党、4人は零細党という政党から選ばれていると仮定しましょう。つまり、それぞれの政党の得票率が、40%、30%、20%、6%、4%であるという仮定です。

さて、議員定数を100人から80人に減らすと、確かに議員の給与等も下がります。20%下がるかどうかは分りません。議会そのものの維持費等、固定費がありますし、その他議員数が減っても短期間に自動的には減らせない費用もあるからです。

しかし、多様性は確実に失われます。新たな議員の所属政党は、5政党から3政党に減り、少数党と零細党の議員はゼロになり、革新等の議員数は半分の10人になります。

これだけで、「多様性」が議会に反映される度合いが減ったことは明白です。少数党や零細党の意見は、巷には残るかもしれませんが、国会という場で反映されることはなくなるのです。

それ以上の問題もあります。仮に、今の日本国憲法がそのまま適用されたとして、定員100人の時には、保守党と中間党の半分、合わせて55人が憲法改正に賛成、残りの45人は反対だったというもう一つの仮定を加えてみましょう。

新しい勢力分野では、改憲賛成派は55人と同じですが、反対派は25人です。80の3分の2は、53.3ですから、55は、3分の2以上です。

大切なのは、有権者の間で考え方に違いが生じた訳ではないのに、改憲をするかしないかという国家にとっての一大事が、定数を変えることで簡単に変わってしまうことです。

それは、政治的に大切な他の問題についても当てはまります。「議員定数削減」を声高に唱えている人たちの隠された目的が、現状を変えるまでもなく、独裁政治(というと語弊があるかもしれませんので、強権政治にしておきましょうか)に近付こうとしていることにある、と考えてもおかしくないことはこれでお分り頂けたのではないでしょうか。

 

最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/4/5 イライザ]

 

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2023年4月 4日 (火)

「議員定数を減らす」目的は何? ――社会の「空気」に騙されないために――

「議員定数を減らす」目的は何?

――社会の「空気」に騙されないために――

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日本維新の会が典型的なのですが、その他の人たちも含めて、「議会改革」 = 「議員定数削減」といった安易な図式でのアピールがずっと続いています。それに迎合する人たちが余りに多いことにも吃驚しています。なぜこんなことが社会を覆う「空気」になってしまったのでしょうか。

議員定数削減の理由としては、「無駄を省く」、つまりお金が節約できるという大義名分があるようです。それが、多くの人に支持されてしまうのは、「政治」それ以上に「政治家」に対する不信感が大きいからでしょう。

「政治家を減らせば無駄が無くなる」ということは、「政治家」 = 「無駄」という等式が成り立つことなのですから。

議場で居眠りをしている議員の画像は大きなインパクトを与えますし、私利私欲のためにしか動かない政治家像も定着しているように見えます。となると、上の等式が正しいことになり、「そんな政治家は止めさせろ」という結論に行き着きます。「止めさせろ」の部分は「議員数削減」に短絡してしまうのが恐ろしいところなのですが、そこに一つの問題があります。

怠慢な議員や利権のための議員を「止めさせる」ためには、「選挙でもっと有権者のために仕事のできる議員を選べば良い」、という合理的な選択肢があるにもかかわらず、「議員数削減」という掛け声の前には、それが消えてしまっていることです。

「選挙に行っても何も変わらない」という言葉にまとめられる、選挙制度そのものに対する低い評価や、一票の価値が目で見て分り難いことが原因である、自分の持つ一票の力についての無力感等は、ほとんどの人がどこかで感じているようです。

このような「空気」に覆われているのですから、「単純明快」「快刀乱麻」に見える解決策に、簡単に心を奪われるのだろうと思います。それに対して、私の説明は「快刀乱麻」でも「単純明快」でもないのですが、それでも、原点に戻っての議論をしなくてはならないのです。

それは、どのような条件が満たされたときになるのかは分りませんが、人間や社会、そして世界の未来についての正しい選択が、ほんの一瞬の間でも大多数の人に共有され実現される可能性を信じることしか私たちにはできないからです。

まずは、「定数削減」が間違いであることを指摘します。そのためには、極端なケースを考えることが有効です。

「削減」の反対で、全ての有権者が議員になったとしましょう。それは、「直接民主制」と呼ばれていますし、それを採用している自治体がアメリカにはかなりの数あります。私が住んでいたアーリントン市もそうですし、親友が住んでいたマルボロ村もそうです。

その政治の質がずいぶん高いものであることは、私の実体験から保証できます。古代ギリシアの都市国家でも直接民主制が生きたいましたし、その政治の有様は今でも私たちがしばしばお手本にするくらい優れたものでした。

問題は、お金と時間が掛かることです。

逆に、「議員削減」を極限までしてしまったと考えて下さい。それは、国の全て、あるいは町や村の全てを一人の人に託してしまう、つまり一人の人間が全ての権力を持ってしまうことです。これは、独裁政治と呼ばれます。そこまで極端にしなくても、今の国会議員数を減らして、全部で10人の国会議員だけが全ての力を持つ状態を考えて下さい。

これも、ほぼ独裁政治ですね。しかも、その独裁者が、私たちが嫌悪感を持つ、最初の方で例示したような利権政治家だったとしたら (そうではない人が独裁者になるというのは、ほぼ自己矛盾ですが) 、私たちは絞り取られるだけ絞られて、「金が掛かるから議員数を増やせ」などという提案さえできない状態になるでしょう。

これで、「議員数削減」という掛け声の虚しさが伝わったでしょうか。減らせば良いものではないし、増やせば良いというものでもないのです。何のために、議員を減らしたり増やしたりするのかという、議員の仕事の目的を明確にして、その目的を達成するのにふさわしい範囲の議員数を決めるべきなのです。

その目的の一つは、社会の持つ多様性を政治に反映させることですし、一人一人の人間の持つ本質をお互い同士尊重し生活するための寛容さを持つ社会を作ることです。

それをもう少し具体的に、現実との対比で考え見ることにしましょう。この項も続きますが、皆さんも一緒に考えて下さい。

 

最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/4/4 イライザ]

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2023年4月 3日 (月)

「平和には戦争以上の努力と忍耐が必要」 (中村哲) (*1) ――『はのねくさのね』の巻頭言――

「平和には戦争以上の努力と忍耐が必要」 (中村哲) (*1)

――『はのねくさのね』の巻頭言――

 

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『はのねくさのね』とは、ODH草の根歯科研究会が年二回発行している会報ですが、その巻頭言は、いつ読んでも頭がすっきりしますし勉強になります。この研究会は、歯科職の皆さんが多く参加されているようなのですが、会が主催するイベントには、社会や政治問題なども取り上げる「勉強会」、患者と歯科職を結ぶための「患者塾」、そして歯医者さんの応援をする「歯医者さん探検隊」などがあるようです。

私がファンになったのは、この会報の巻頭言の筆者、岡田弥生さんの「歯に衣着せぬ」鋭い指摘とそこで教えて貰える知識の質からです。今回は、第54号ですが、丁度選挙の真っ最中です。

杉並の岸本、参議院の大椿、広島市中区の門田、そして「はのねくさのね」の岡田と次々に女性の活躍が目立ちます。女性の頑張りがないと消えてしまいそうな日本社会や政治ですが、今回はその岡田さんの言葉から選挙や政治を考えてみましょうというお誘いです。

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時々、親知らずが痛くなる。体調を崩して寝込んだ後 遺症か、ケアが難しい部位の歯周ポケットが深くなり、手入れを怠ると思い出したように疼く。加齢と共に、口の中にも種々の不具合が出る。古希を前に、歯周病の怖さを改めて実感する。その進行を阻むためには、リスクを抑え込むことが唯一最大の対策だ。定期受診し、耐え難い痛みになれば抜歯と、納得し覚悟はしているが、なるべく平和を保ちたい。現状維持には抜歯以上の努力と 忍耐が必要だ。

歯の平和を脅かす小さな予兆に、適切に対応しなければ、破滅的な結果を招く。いつの戦争でも、攻撃を始める指導者は、国民を鼓舞し団結を図るために、情報統制した上で被害者性を強調する。「自分は被害者だ。悪いのは相手だ」と異口同音に言い張るDV男と同じだ。敗戦直後、日本人の大多数が、戦争に至った経緯や敗戦の理由を全く知らず、原爆のせいで負けたと思っていた。ノーム・ チョムスキーの言う「合意の捏造」システム(*2)は今も続 く。私も侵略や植民地支配を知らないまま大人になった。

情報統制の背景にある自己規制(*3)を読んで、里子死亡事件で受けた警察の事情聴取を思い出した。直前の3歳児検診での虐待徴候を訊かれた。口腔内所見では逆に食べる機能が気になった。しかし、里親を殺人で起訴したい警察の見立てに反することを言っても無駄だと、同席した上司に発言を止められた。痛ましい事件だった。私自身も摂食機能を考え直すきっかけになった。だが、発言できなかった自分が情けない。

「トルストイも言ったたことだが、多数者の側に身を置くことはど楽なことはない。大脳作用から生じる意見や行為ほど、対人関係を損ない、自分自身に苦痛を与え、昇給と出世を損なうものはない」(*4)。今、防衛予算の増額に賛成する日本人の大多数は、自分の頭で冷静に考えて判断しているのか。「俺は持つ お前は持つな 核兵器」(*5) の論理は、DVの論理そのものだ。二重規範を容認することで甘い汁を吸う魂胆は卑しい。大軍拡と安全保障政策の大転換を手上産に、バイデンに媚びる岸田首相はその最たるものだ。努力や忍耐なしの敵基地攻撃能力は怖い。

 

(* I)アフガニスタンで人道支援に尽力した医師。作家・半藤一利氏との対談での言葉。

(*2)『記者クラブ 情報カルテル』 アン・フリーマン 緑風出版2011年

(*3) 『報道の自己規制 メディアを蝕む不都合な真実』 上出義樹 リベルタ出版2010年

(*4) 『満足の文化』 J.Kガルブレイス ちくま学芸文庫2014年

(*5) 『「核兵器も戦争もない世界」を創る提案』 大久保賢一 学習の友社2021年

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 [2022/4/3 イライザ]

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2023年4月 2日 (日)

職責を果たす広島市の職員 ――基礎自治体では、信頼関係を作り易い――

職責を果たす広島市の職員

――基礎自治体では、信頼関係を作り易い――

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3月31日の金曜日、夜7時頃に広島市関連団体の職員(Aさんと呼んでおきます)から電話を貰いました。お役所は5時で終りますから、「何だろう」という思いで電話に出ました。その結果、吃驚と感激でした。

実は、夏にあるイベントを企画しています。詳細は、もう少し経ってから発表しますが、まずは会場を確保する必要があります。その会場を一旦、仮予約したのですが、その会場ではピアノを使えないことが分って、その他の会場を探すのか、それともピアノを使わないイベントに内容を変更するのかを検討中だったのです。

実行委員会を開いてこの件を諮らなくてはならないのですが、まだその段階に至っていません。仮予約のままで、次の手続きに移るのか、仮予約をキャンセルするのか待って貰っていたのですが、それに付いての問い合わせの電話でした。

もう少し早くこちらから連絡すべき案件だったのですが、忙しさにかまけて、先延ばしになってしまっていました。申し訳ない限りなのですが、「なぜ、夜になって」とふと頭に浮かんだ疑問に対する答はAさんの説明で氷解しました。

「異動で明日からは、担当から外れますので」という説明があったからです。3月31日は年度末ですので、異動に当って、それまでの仕事のうち、まだ処理済みではないものについて、最後の整理をしていたに違いありません。それが複数あっても不思議ではありませんから、次々と処理をして、ようやく7時頃には私の仮予約の番になったのでしょう。

会場の件は、今日、明日にも実行委員会のメンバーに相談して正式の決定にする積りですが、こちらの怠慢を責めることもなく、現状の確認をするという自らの職責は果して後任の担当者に引き継ぐことは、市民サービスのあり方としてもお手本になるものだと感じました。

市民と直接関わる機会の多いのが、「基礎自治体」と呼ばれる市町村などなのですが、日常的に市民とのやり取りをする中で、市民の立場に立って仕事をする習慣を身に着けている職員の率も多くなります。それが例えば市役所と市民との間の信頼関係になり、住み易い街づくりにもつながります。

今回の電話で、そのお手本の一つを見せて貰えたような気がして、その後の夕飯は特に美味しく頂けました。

 

最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/4/2 イライザ]

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2023年4月 1日 (土)

広島市議選、中区は門田(かどた)よしこさん ――馬庭恭子さんから「市民派」のバトンを引き継ぎます――

広島市議選、中区は門田(かどた)よしこさん

――馬庭恭子さんから「市民派」のバトンを引き継ぎます――

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馬庭恭子さんから「市民派」のバトンを受け継ぐ門田よしこさんと市民派の応援団員

広島市議会議員選挙が今日から始まりました。市のど真ん中、中区からは、「だれも孤立しないまちづくり」を掲げて、門田よしこさんが立候補しました。「100%」無所属・市民派です。

今回引退する馬庭恭子さんから、しっかり「市民派」のバトンを受け継ぎます。

門田さんの強みの一つは、人間の心を大切にするためにITが使える点です。それは、スマホで、QRコードを読み取って、公式サイトを見ると良く分ります。

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でも、QRコードリーダーを知らない人もいます。門田さんは、「スマホ難民の救援」を公約の一つに掲げているのですが、そこまで気が付きこれまでも自分からその救援をしてきた候補は門田さんだけです。

「ヤングケアラー」への支援や「一人世帯の不安をワンストップで解消する「お一人様コンシェルジュ」の設置など、同じような気配りと優しさに満ちています。市議会議員になればすぐ実行可能な温かい施策の数々をぜひ門田さん自身の口から聞いて下さい。

先日は杉並の岸本聡子区長にお会いし、昨日は参議院での活躍を期待されている大椿裕子(いつ正式になるのかは別にして)議員についての朗報を知り、そして今日は門田よしこ候補にお会いしました。

杉並の岸本、参議院の大椿、広島の門田と、全国的に女性の力で政治が変わって行く大きな流れができているようです。中区にお住まいの方、そして中区にお知り合いのある方、門田候補の応援団になりましょう

 

最後に今日一日、皆さんにとって、素晴らしい24時間でありますよう!

 [2022/4/1 イライザ]

 

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