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2023年2月15日 (水)

G7広島サミットについて岸田総理に申し入れをしてきました ――その後、記者会見を開きました――  

G7広島サミットについて岸田総理に申し入れをしてきました

――その後、記者会見を開きました――  

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記者会見の模様

広島で開かれるG7サミットまで、約3カ月になりましたが、広島で開かれる以上、核兵器と平和についてどのような話し合いが行われ、どんな結論に至るのかは私たちの一大関心事です。

最近のわが国の政治は、全てのことを何の議論も経ずに内閣が決めて、それを否応なしに国民に押し付ける、そして国民の側と言えば (恐らく諦めてしまって) それに大きな文句も言わずに従っている、という図式のように見えるのですが、皆さんはどう御覧になっているのでしょうか。

しかしながら、憲法に従えば、主権者は私たち国民であり、内閣を始め公務員は「全体の奉仕者」として私たちの意思に従わなくてはなないのです。

あらゆる機会にあらゆる手段で、内閣にも、それ以前の問題でもありますが、国会議員にも、自治体の首長や議員にも私たちの意思を伝えなくてはなりません。

となると、G7広島サミットについても、私たち市民、そして被爆者の皆さんが何を期待しているのか、率直な声を岸田総理に伝えて、その実現のために頑張って貰う、という筋書きの下、今日申し入れを行ってきました。

内容は、1月27日に広島県原水禁の総会で採択された申し入れ書です。日本原水禁の考え方も当然、同じですので、県原水禁を代表して私と大瀬事務局長、日本原水禁からは藤本共同議長と谷事務局長が申し入れを行いました。内閣府との仲介をして下さった、立憲民主党の近藤昭一衆議院議員にも同席して頂きました。

内閣府からは請願等調整担当官と専門職のお二人が申し入れを受けてくれました。

具体的内容については、申し入れ書を御覧頂きたいのですが、①被爆体験や被爆者の存在を否定するようなことがあってはならない。②昨年11月のG20で合意され岸田総理も署名した「核兵器の使用と核を使用すると脅迫することは許されない。」から後退することは湯されない。③広島発の総理大臣、加藤友三郎の故事に倣って、G7三カ国以外の国々も含めた軍縮・平和実現のリーダーになりウクライナ戦争の宗家に向けたリーダーシップを発揮すること、を強調しておきます。

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広島選出の岸田文雄総理大臣への申し入れ

――G7サミット広島開催に当って――

2023年1月27日

広島県原水禁

今年5月に開催されるG7サミットが、貴職の働き掛けによって広島で開催される運びになったことは評価されます。広島選出の総理大臣としてG7サミットを、「ヒロシマ」に込められた被爆者や市民の思い・祈りならびにこれまでの歴史を踏まえて、「ヒロシマ」の意味を世界に広める場にしたいという貴職の強力な意思表示だと受け止めています。

その貴職の思いと、主権者としての私たち市民レベルでの「ヒロシマ」理解に齟齬なきことを期するため、改めて「ヒロシマ」の意味を確認し、「全体の奉仕者」(憲法15条)のトップとしての貴職と共有すべくここに申し入れを行います。

⓪ 「ヒロシマ」の意味は、被爆の実相を我がこととして理解し、被爆者のメッセージを謙虚かつ真摯に受け止め、核兵器のない平和な世界を実現することにある。仮初にも、その「ヒロシマ」の意味を蔑ろにしたり、力による支配正当化のための免罪符として利用したりするようなことがあってはならない

① 例えば、長崎以降は核兵器が使われなかった事実は大切だが、それは、『ヒロシマ』の著者、ジョン・ハーシーが1985年に述べたように、被爆者が自らの体験を証言し世界に訴え続けてきたからである。つまり被爆者が「核抑止力」を持つ。それを認めずに、核兵器の所有や使用の脅しが核兵器使用を思い留めさせているという「核抑止論」を容認する口実に使うことは決して許されない。

 

② 今こそ、被爆者亡き後の世界で核兵器を使わせないために何をすべきなのかを議論するときである。そのためには法的手段である核兵器禁止条約に頼る以外の道はない。

③ その第一歩は、核保有国が「核の先制使用と使用するとの脅迫はしない」と宣言することである。核保有三か国の首脳が同時に広島後に集うという歴史的な意味はこの宣言以外にはあり得ない。昨年11月のG20バリ宣言で特筆すべきなのは、貴職を含むすべてのG7メンバーが次のように述べていることだ。「核兵器の使用と核を使用すると脅迫することは許されない。」あらゆる場で、この前提を再確認することが、喫緊の世界的課題の一つ、プーチン大統領による核使用と核使用の脅迫を止めさせるよう他の核保有国が説得する上で、必要不可欠である。

④ 今年没後100年を迎える初の広島出身総理大臣だった加藤友三郎は、ワシントンで軍縮条約をまとめる中心的な役割を果した。当時の軍部を抑えて我が国の軍拡路線を軍縮路線に大転換させ、日米敵対から協調の方向を打ち出しただけでなく、会議には参加していなかった中国やソ連との関係も改善し、世界全体の未来を明るくした。同じく広島出身の総理大臣として、貴職もその故事に倣って、今こそ我が国が日本の軍縮のみならず、G7には参加していない国々も含めた世界の軍縮と協調のためのリーダーシップを発揮する機会として今回のサミットを意義あらしめるべきである。就中、ウクライナ戦争を一日も早く終らせるため、「ヒロシマ」の力と権威に依拠した和平工作を始めるべきである。

以上、「ヒロシマ」の意味を再確認し、G7サミットを「ヒロシマ」の意思実現のための新たな出発点とするため、貴職が断固たる決意の下、世界のリーダーとしての力を余すところなく発揮されんことを期待しています。 

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皆様にとって今日一日が素晴らしい24時間でありますよう!

[2022/2/15 イライザ]

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