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2022年9月 3日 (土)

ラウン博士とチャゾフ博士

ラウン博士とチャゾフ博士

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IPPNWとは、核戦争防止国際医師会議(かくせんそうぼうしこくさいいしかいぎ、International Physicians for the Prevention of Nuclear War: IPPNW)の略称です。

Wikiwandによると、

核戦争を医療関係者の立場から防止する活動を行うための国際組織で、1980年に設立された。本部はモールデン (マサチューセッツ州)。各国に支部があり、日本支部の事務局は広島県医師会内にある。

米国のバーナード・ラウンとソ連のエーゲニィー・チャゾフが提唱した。1981年以来、現在は隔年で世界会議と地域会議を開催している。83カ国、約20万の医師が参加している。1985年にノーベル平和賞を受賞。2012年の20回目の世界大会は、23年ぶりに日本で開催された。

この世界大会で、私は講演をしたのですが、その際に簡単に述べたことが今回のテーマです。それは、アメリカのレーガン大統領とソ連のゴルバチョフ書記長が、米ソの「冷戦」という世界を覆っていた大きな枠組み変えた背景です。レーガン・ゴルバチョフ・チームは、(1) 核兵器廃絶のために協力し、そして(2) 冷戦終結のためにも協力しました。お二人がこれほど大きな仕事を達成できたのは、ラウン博士とチャゾフ博士の力が大きかったのではないか、ということなのです。

その前に、あまり知られていない事実ですので、復習しておくと、レーガン大統領とゴルバチョフ書記長は1986年のレイキャビック・サミットで、核兵器の全廃に合意していたのです。

その時の議事録です。

レーガン大統領:「どうだろう、これができれば素晴らしいのだが、私たちの考えているのは、5年毎の期限が2度終了するまでに、爆弾、戦場システム、巡航ミサイル、潜水艦兵器、中距離ミサイルシステムや核爆発装置を全廃するということなのではないか。」

ゴルバチョフ書記長:「そうだな。では、全ての兵器をリストアップしてみてはどうだろう」

シュルツ米国務長官:「すぐ取り掛かりましょう」

レーガン:「仮に私たちが考えている10年間という期限の終了時に核兵器を全廃しようという合意ができれば、その合意をジュネーブの代表団に託し、条約を起草させましょう。そうすれば、あなたが米国を訪問する際にその条約に署名することができる。」

残念なことに、この合意は軍産複合体や官僚組織の抵抗にあって実現しませんでしたが、冷戦の時代にこのように驚異的な合意が行われたこと自体奇跡です。

その背後には、ラウン、チャゾフ両博士がいたというのが今回、強調したいことなのです。このお二人に共通しているのは、専門が心臓外科であること、そして、ラウン博士はレーガン大統領の、そしてチャゾフ博士はゴルバチョフ書記長の主治医だったことです。

仮に以下の私の推測が事実だったとしても、お二人はそれを公言しないでしょうしそれを知っている周りの皆さんも沈黙に徹することは御理解頂けると思いますが、このお二人が、両首脳に対して大きな影響力を持っていたとしても不思議ではありません。

どのような形でその影響力を行使したのか想像でしかありませんが、核兵器や核戦争についての正確かつ人道的な情報を提供したとしても不思議ではありません。

しかし、もしこれが事実だとしても、別の問題も生じます。仮に、為政者に対する個人的な影響力を持つ人が、その力を邪な目的のために悪用する可能性が出てくるからです。

幸いなことに、ラウン、チャゾフ両博士の医学に対するコミットメント、そして人類を核の脅威から救いたいという強い思いと実行力は疑う余地がありません。専門を生かして、専門家だからこそ、「核戦争による犠牲は医学では救えない。だから核兵器を廃絶しなくてはならないのだ」と主張したお二人にも、そしてゴルバチョフとレーガン両首脳にも感謝の意を表したいと思います。

  

台風11号がますます心配です。コロナについてもまだまだ油断はできません。そして、医療関係者や行政の皆様等、現場で頑張って下さっている皆様に心からの感謝を捧げます。さらに、私たち自身、感染しないよう努力しましょう。

 それでは今日一日が、皆さんにとって素晴らしい24時間でありますよう。

[2022/9/3 イライザ]

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