《社会と数学の関わり》を話し合う数学人の集い――「準備会」のご案内
《社会と数学の関わり》を話し合う数学人の集い――「準備会」のご案内
終戦の詔書の国務大臣署名欄(8月14日)[Public Domain]
8月15日は終戦記念日です。もっとも正確には、降伏文書に署名をした9月2日だと考える人や国もあります。「終戦」を使い「敗戦」を使わない理由もあります。「敗戦」とは、戦争の勝ち負けについての言葉で、あくまで戦争という枠組みの中でこの日の意味を考えていることになります。
「終戦」については、「戦争が終った」と解釈すると、戦争そのものを誰が行ったのかについての責任逃れに使うことも可能です。同時に、「終」は他動詞であり、その目的語が「戦」ということから、「戦争という存在そのものを終らせる」、あるいは「戦争そのものに終わりを告げる」という意味だと考えることも可能です。憲法と同じ枠組みを採用する立場からは「終戦」の方が適切だと考えているのですが、如何でしょうか。
さて、その日に因んでお知らせです。お読み頂ければ幸いです。
お知らせ
《社会と数学の関わり》を話し合う数学人の集い――「準備会」のご案内
我が国が戦争への道を急ピッチで進んでいることは、改めて確認するまでもないことでしょう。その他にも、日本社会は多くの問題を抱えています。コロナの蔓延、自然災害による多くの被害と犠牲、物価高に象徴される日常生活の苦渋、老々介護の悲惨さ、子どもたちの虐待等々、数え上げれば切りがありません。
その原因を一言で表せば、政治の劣化とでも言えば良いのでしょうか。その最大原因の一つは小選挙区制です。そして「世襲」と「エリート」の力を容認している社会観も原因の一つです。こうした現実について、私たち高齢世代の間では問題意識が共有されそれなりの解決策も見えてきているように感じていますが、世論を結集するだけの環境が整っていません。
主権者としての私たち一人一人が、その責任を果たし切れていないことにも自省とともに歯がゆさを感じています。社会的な問題には気付いていても、その原因を特定した上で解決のための行動につなげるのは簡単ではありません。それでも若い世代に期待し、若者の未来創造力を助けるために何ができるのかを真剣に考えている大人世代とも共同戦線を張れればと考えています。
かつて、このような問題について考え行動していた「数学者」たちがかなりの数に上り、同輩や後輩の「数学人」に大きな刺激を与えていました。「ベトナム問題を考える数学者懇談会」(ベト数懇)や平和問題を考える数学者の会等の活動が、社会的にも清新なメッセージを送り、社会改革の一翼を担っていたと考えているのは私だけではないと思います。
その伝統を受け継ぎ、より幅の広い「数学人」(何らかの形で数学に関わったり関心を持ったりしている人)が集まって、社会や政治の問題について気軽に「懇談」し、刺激し合うような場を作ったらどうだろか、という思いで、皆さんに呼び掛けています。
「数学人」に限ったのは、目の前の問題について考える際、一つには何が前提になっているのかを見極め、その前提からどのような道筋を辿れば論理的な結論に至るのかについての教育を受けている人が多いだろうからという理由です。
せっかく始めるのですから、できれば定期的に話し合いの場を設定したいと思います。その場合の日時や、どのくらいの数の方々が関心をお持ちなのか、話題を提供する人を事前に決めておくべきなのか等どんな形式で話し合いをするのか等々、まずは「準備会」を開いて御意見を伺えればと考えています。
準備会は下記の要領で、Zoom会議にしたいと思いますので、参加しても良いとお考えの方は、発起人の一人である亀井哲治郎まで、メールをお送り下さい。10月1日の直前にZoomについての情報をお送りします。
記
《社会と数学の関わり》を話し合う数学人の集い――「準備会」のご案内
日時 2022年10月1日(土) 20:00 から21:30まで
参加希望・お問い合わせは下記のメール・アドレスまでお知らせ下さい。
tetsu_kamei_1203@yahoo.co.jp
呼び掛け人 (アイウエオ順) 秋葉忠利 上野健爾 亀井哲治郎 浪川幸彦 (文責 秋葉)
豪雨の被害で大変な思いをされている方々に心からお見舞い申し上げます。さらに、コロナについてもまだ油断はできません。皆様、くれぐれも御自愛下さい。
それでは今日一日が、皆さんにとって素晴らしい日でありますよう。
[2022/8/15 イライザ]
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