核兵器禁止条約について考える会 ――国会議員も動いてくれています――
核兵器禁止条約について考える会
――国会議員も動いてくれています――
2017年に国連総会で採択され、その後、「署名」と「批准」のために公開された核兵器禁止条約ですが、我が国は署名も批准もしていません。国会議員のレベルでは世界的に核兵器禁止条約を推進する動きが盛んなのですが、それに呼応して活動してきたのがPNND日本支部です。
「核軍縮・不拡散議員連盟(PNND)日本は,市民の願いである核軍縮を政策に反映させるための国会議員による国際ネットワーク、Parliamentarians for Nuclear Non-proliferation and Disarmament (PNND) の日本支部であり、超党派の議員連盟です。」
当然、核兵器禁止条約を支持して、日本政府が批准するように働きかけていると思ったのですが、そうではないようです。河野太郎会長の公式サイトから引用します。
「国民の生命と財産を守るためには、日米同盟の下で核兵器を有する米国の抑止力に頼る以外ないのが現実です。
核兵器禁止条約は、こうした厳しい安全保障環境を十分考慮することなく、核兵器の存在自体を直ちに違法化するものです。
したがって、この条約がいかに核兵器廃絶という崇高な目的を掲げているものであっても、核兵器を直ちに違法なものとする核兵器禁止条約に参加すれば米国による抑止力の正当性を損うことになり、結果として、日本国民の生命や財産が危険にさらされても構わないと言っているのと同じことになります。
これでは、北朝鮮のような相手に対して誤ったメッセージを送ることとなりかねません。
国民の生命と財産を守る責任を有する政府としては、現実の安全保障上の脅威に適切に対処しながら、地道に核軍縮を前進させる道筋を追求していく必要があると考えており、核兵器を違法なものとして、直ちにその廃棄を各国に求める核兵器禁止条約は、核兵器廃絶に向けた我が国の考え方とは異なるものであり、この条約に署名することはできません。」(https://www.taro.org/2017/11/%E6%A0%B8%E5%85%B5%E5%99%A8%E7%A6%81%E6%AD%A2%E6%9D%A1%E7%B4%84.php)
自民党の議員が自民党や政府と同じ考えであるのは仕方ないのかもしれませんが、国会の中では、核兵器禁止条約の重要性と日本にとっての意味を理解し、署名・批准に向けての活動をしている人もいます。
参議院議員の舩後靖彦さんがその一人です。今日、20日に国会内での集会を呼び掛けて下さっています。
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/3/3b/%E8%88%A9%E5%BE%8C%E9%9D%96%E5%BD%A6.jpg
ジェットオオタニ, CC BY-SA 4.0 <https://creativecommons.org/licenses/by-sa/4.0>, via Wikimedia Commons
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2022年5月吉日
国会議員各位
れいわ新選組 参議院議員
舩後 靖彦
「核兵器禁止条約を考える集会」ご臨席のお願い
先生方におかれましては、政務、公務におかれてのご活躍に心より敬意を表します。また、今後とも私たちに対し大所、高所よりのご指導を賜れればありがたく存じます。
さて、この度「核兵器禁止条約を考える集会」を開催する運びになりました。ゲストスピーカーに秋葉忠利さん(元広島市長)、喜納昌吉さん(音楽家・元参議院議員)をお迎えして、我が国の核兵器禁止条約の批准について議論が深まればと考えております。
ご多忙のところ誠に恐縮ではございますが、ぜひご臨席を賜ればありがたく存じます。ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。
記
日 時 5月20日(金) 15時~17時(終了予定)
場 所 衆議院第2議員会館B1第8会議室
「核兵器禁止条約を考える集会」次第
15:00 開会の挨拶 (参議院議員 舩後靖彦)
15:05 基調講演 (秋葉忠利様)
15:35 基調講演 (喜納昌吉様)
16:05 意見交換
16:30 閉会
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素晴らしいイニシャティブですね。会の模様は追って報告します。
[2022/5/20 イライザ]
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