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2022年3月27日 (日)

岸田総理とエマニュエル大使の発言 ――車座対話の成果は?――

岸田総理とエマニュエル大使の発言

――車座対話の成果は?――

 

岸田総理大臣とアメリカのエマニュエル大使が平和公園を訪れました。どのような日程だったのか、NHK NEWS WEB の中の広島NEWS WEBが全体像を簡潔にまとめていますので、主要部分を引用します。

(https://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20220326/4000016957.html)

 「岸田総理大臣とエマニュエル大使は原爆資料館を視察し、2016年に当時のアメリカのオバマ大統領が訪問した際に寄贈した折り鶴などを見て回りました。そして、資料館を訪れた各国の元首や首脳たちがメッセージを記載する芳名録にそれぞれ記帳しました。このあと2人は、そろって原爆慰霊碑に献花し、原爆の犠牲者に祈りをささげました。」

 「原爆慰霊碑に献花したあと岸田総理大臣は原爆資料館でエマニュエル駐日大使と会談し、(中略) 

冒頭、岸田総理大臣は、「核兵器を含む大量破壊兵器は絶対にあってはならない。被爆の実相に触れてもらったが国際社会に強いメッセージを発し、広島訪問は大変意義深いことになると確認している」と述べました。

これに対し、エマニュエル大使は「ウクライナの人々への共通の価値は揺るぎない。ロシアの不法な戦争に反対するのはアメリカだけでなく全世界的なものだ。不法な戦争により日々、軍事活動が拍車をかけて展開されている。ロシア軍は病院や避難所などと知りながら無実の人を無差別に攻撃している。広島ほど平和にコミットするために重要な場所はない」と述べました。」

 「平和公園での一連の日程を終えたあと、

岸田総理大臣は記者団に対し、「ロシアによるウクライナ侵略について核兵器が使用される可能性が懸念されている。 唯一の戦争被爆国として核兵器の威嚇や使用は絶対にあってはならないし、惨禍は繰り返してはならないという思いを改めて確認した」と述べました。

その上で「核兵器の使用の可能性が現実の可能性としてあるなか、大使の訪問は

国際社会へのメッセージになると期待しているし、有意義だ」と述べました。

そして、「ウクライナ情勢は核兵器のない世界を目指す上で道のりの険しさを突きつけている。広島の総理大臣として世界に発信していかないといけない。

国際社会と協力し、ウクライナや周辺国への支援を進めていかないといけない。

ロシアが侵略をやめるよう、国際社会と緊密に連携していきたい」と述べました。」

せっかく、総理と大使がそろって平和を公園を訪れるという前向きの行動を取ってくれたのですから、「注文を付ける」ことはしたくないのですが、政治的な分岐点として大切な考え方と事実の認識について、解説を付け加えておきます。

 一つは、岸田総理の「ウクライナ情勢は核兵器のない世界を目指す上で道のりの険しさを突きつけている。広島の総理大臣として世界に発信していかないといけない。」という件です。

 総理は、実際に核が使われるかもしれないという懸念があることにも言及しているのですから、それと合わせると、何故「道のりの険しさ」なのでしょうか。核兵器の廃絶という道のりが険しいものであっても、ウクライナで起きていることから明白なのは、核兵器を使わせない、そのためには核兵器の廃絶という道を選ぶしかない、という現実でしょう。「険しくても、ただちに核廃絶の方向に舵を切る」と宣言する場ではなかったのでしょうか。

 エマニュエル大使の記者団への発言について、NHKWEB記事を御覧頂きたいのですが、テレビを見ていて大切だと思った点が二つ抜けていますので、それを補足しておきます。

 彼は、「資料館を見た結果、被爆資料が教えてくれていること、私たちに語っていることを一度で吸収することはできません。ですからもう一度、資料館を訪れます。」と語っていました。最後の部分も大切なのですが、それが訳されていませんでした。

 もう一点、大使は広島の松井市長と長崎の田上市長からの要請を数日前に受けているのですが、その時に貰った「宿題がある」、と大使は述べ、それは、「平和首長会議(Mayors for Peace)へのアメリカの加盟都市数を増やすことだ。」とのことでした。「都市が平和のために活動することが大切だ」という趣旨の発言もありました。これらの点には全く問題がありません。

 でも、Mayors for Peace は既に素晴らしい活動をしています。エマニュエル大使は2011年から2019年まではシカゴ市長を務めています。その直前、つまり2010年の時点で、全米市長会議は、当時のオバマ大統領に核兵器禁止条約の締結や批准、そして核廃絶のリーダーシップを握るようにと決議をしています。

1_20220326212001  

ないものねだりになってしまいますが、全米市長会議のこれまでの活躍を踏まえて、「核廃絶を願う全米市長会議の決議を実行するようバイデン大統領に進言する。」くらいのことを今回は言って欲しかったというのが私の気持です。

 ずっと気になっているのが、若い人たちと総理の「車座対談」です。今日の報道には取り上げられていませんでしたので、明日の新聞で確かめられればと思います。

 最後におまけです。全米市長会議の20101月の会議の時の写真です。オバマ大統領に「広島に来て下さい。」と要請し、「是非行きたいです」という返事を貰った時です。

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 [2022/3/27 イライザ]

 

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