「尾木ママ」と対談しました (5) ――石原慎太郎氏と私の共通点は何か?――
「尾木ママ」と対談しました (5)
――石原慎太郎氏と私の共通点は何か?――
前回は、1979年、アメリカのプリンストンで開かれたWorld Conference of Religions for Peace(WCRP、世界宗教者平和会議) で、WCRPの皆さんとの再会を果したことまでお話ししました。実はその年、後に広島国際文化財団がアキバ・プロジェクトと名付けて下さった活動を始めました。被爆の実相や被爆者のメッセージを世界に広めるため、そして核兵器の廃絶を実現するための取り組みにかなりの時間を割くことになったのですが、その中で世界的な活動をしている多くのNGOとも一緒になる機会が多くなりました。
この辺りの事情は拙著『真珠と桜――「ヒロシマ」から見たアメリカの心――』 (1986年、朝日新聞社) に詳述しましたので割愛しますが、様々な場面でWCRPの皆さんに助けて頂き、またともに活動したことを懐かしく記憶しています。
WCRPを推進してきた立正佼成会は、宗教を離れての社会改革運動として世界平和の他にもう一つの組織を立ち上げています。1969年に、立正佼成会の開祖である庭野日敬師が提唱した明るい社会づくり運動 (明社) です。立正佼成会が非宗教的な活動として力を入れている二本の柱が、WCRPと明社だということになります。
運動の趣旨をホームページから引用します。「「自らの生き方を正し、社会を明るくしようという志を同じくし、“社会の一隅を照らす人”を一人でも多くつくろう」という理念のもとに、「全人類が人間本来の姿にかえり、本質的に目ざめる」ことを究極の目的として始まった運動です。この呼びかけに賛同する人々が、地域から「善意の心を呼び起こし、真の人間性を開発していこうと、奉仕活動、社会活動、平和活動等の行動を起こし、その輪が全国に広がっていったものが現在の明るい社会づくり運動です。」
さてここでクイズです。最近亡くなられた石原慎太郎氏と私の共通点は何でしょうか。
国会議員だったこと、自治体の首長だったこと等がありますが、あまり知られていないこととしては、石原氏は明社の第4代会長、私は現在の理事長ということで、明社運動に関わっているという点です。実は、明社がNPO法人化するとともにこの運動の責任者は会長ではなく、理事会の代表としての理事長になりましたので、明社運動の責任者というのが石原氏と私のもう一つの共通点です。
こうして、WCRPとの御縁から明社の活動にも関わるようになりました。図示すると、原水禁運動 ⇒ 通訳 ⇒ WCRP ⇒ 明社 になりますが、実はここに掲げたそれぞれの活動の一つ一つから、また他の方向へのつながりも多くあるのです。それらの分岐点から今の私につながる様々な御縁を頂いているのですが、それはまた別の機会に紹介させて頂きます。
元に戻って、その明社の機関紙が『はーとふる』と呼ばれています。その特別企画として教育評論家の「尾木ママ」こと尾木直樹さんと対談をしました。『はーとふる』の2022年冬号、そして春号の二回に分けて掲載されるのですが、胸襟を開いて話ができた感がありますので、対談で私が感じたことなども交えながら次回、その内容をかいつまんでお伝えします。
[2022/2/16 イライザ]
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