「尾木ママ」と対談しました (7) ――いじめについての抜本的な対策――
「尾木ママ」と対談しました (7)
――いじめについての抜本的な対策――
教育評論家で、自他ともに「子どもの声の代弁者」として認められている尾木直樹さんとの対談で特に印象に残ったテーマを報告しています。御著書『取り残される日本の教育』もお勧めです。
前回は「子どもの権利条約」について、特に地域毎に「子どもの権利条例」を制定する運動が広がらないことを取り上げました。対策は、「○○市子どもの権利条例制定市民委員会」のようなグループを立ち上げ、一人でも二人でも共感してくれる市会議員を探して、この運動の輪を広げることです。簡単には行かないかもしれませんが、子どもたちのために大人が頑張っている姿を子どもたちが見ることもとても大切です。
子どもたちが置かれている環境を考えるとき、いじめの問題を避けることはできません。当然、尾木ママもこの問題については一貫して子どもの立場から強力な発信をしてきました。尾木ママが評価するいじめ対策の具体例では、従来の解決策である、学校と教育委員会に任せる方式ではない、子どもたちが中心になる活動、あるいは、いじめを解決するための専門的な人員配置や組織作りが必要だということが分ります。
例えば、大津市ではいじめ専門の教師を小中学校全部に配置していて、教科は教えず、昼休みにパトロールをしたり子どもたちの声を聴くという仕事を専門にしているとのことです。これは市長の越さんという方のリーダーシップがあって可能だったとのことです。
また、寝屋川市では、市長部局に「監察課」という部署を作り、いじめについての教育的なアプローチが上手く行かない場合に「監察課」が積極的に関わることで問題解決につなげるというシステムだとのことです。その際に、いじめの被害者を助けるために、すぐ使え目資金的なバックアップの重要性なども話して頂きました。
その他、フィンランドでの取り組みである「Kiva」というシステムも話題になりましたし、私からは、学校とは独立した第三者機関が、被害にあっている子どもを即時に救い出せるような力を持つことの重要性なども指摘しました。
実はいじめの問題は、このブログの姉妹ブログである「新・ヒロシマの心を世界に」で、昨年の8月から10月まで、9回にわたって取り上げ、皆さんとともに考えてきました。オリンピックの開会式の重要メンバーだった小山田圭吾によるいじめの問題がきっかけだったのですが、短期間に集中的に勉強した結果、それなりの理解ができたからです。そのまとめとしての第9回目、できればそこに至るまでの軌跡もお読み頂ければ幸いです。
大変熱の入った対談になりましたが、後段は『はーとふる』の春号に掲載予定です。その内容は再度、アップします。
最後に、尾木ママと私の対談を直接読んでみたいという方がいらっしゃれば、残りの部数がありませんので先着3名の方に、冬号をお送りします。コメント欄に住所と氏名を書き込んでください。もちろん、公開はしません。郵送料は私が持ちますが、それに相当する額を、Wikipedia, Change.org, Thunderbird等の無料で有意義な活動を行っている団体に寄付してください。
[2022/2/18 イライザ]
[お願い]
文章の下の《広島ブログ》というバナーを一日一度クリックして下さい。
« 「尾木ママ」と対談しました (6) ――子どもの声の代弁者!―― | トップページ | 「明日の法律家講座」で講演しました ――良い質問も沢山頂きました―― »
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- #政府の #愚民化政策が大問題 ――#同級生の投票行動から考える・第13回―― (2024.08.28)
- #災害を #ネタにする? ――#今更ですが シリーズ 2―― (2024.06.28)
- #企業・団体献金禁止 に #反対する #小沢一郎議員 ――文字通り #語るに落ちた―― (2024.05.23)
- #アメリカ の #臨界前核実験 に #抗議の座り込み ―― #これが #G7広島サミットの意味ですよ!―― (2024.05.21)
- #なぜ今 #公費負担 なのか ―― #公私混同 を #止めさせるため―― (2024.05.18)
「教育」カテゴリの記事
- #伊藤塾の伊藤真塾長にお会いしてきました ――#伊藤塾 #法学館 ともに #未来の司法を担う #若者の育成をしています―― (2024.07.21)
- #久しぶりの母校 ――#樹木鬱蒼たる #キャンパスに なっていました―― (2024.06.24)
- #コロンブス問題 (その3) ――#江崎玲於奈学長 #式辞の問題点―― (2024.06.18)
- #コロンブス問題 (その2) ――#1992年 #江崎玲於奈筑波大学長 #入学式での式辞―― (2024.06.17)
- #全米大学生の目標 は #大学が #Discloseと #Divestすること ―― #アパルトヘイト撤廃の力になった―― (2024.05.07)
「若者」カテゴリの記事
- #慰霊の夕べコンサート #成功裡に終了 ――#80周年の趣向は? #皆さんからも御意見を!―― (2024.08.12)
- #徳目 を教えるのに、なぜ #明治時代 の #遺物 だけに限定するのか ――#平安時代 も #日本の歴史 の一部―― (2024.01.14)
- #お年玉 には #安野光雅 ――#表紙 だけでも読んで欲しい―― (2023.12.30)
- 数学を学ぶとは・教えるとは ――「数学人の集い」の楽しみ方―― (2023.06.11)
- 学校でとんでもないことが起きているようです。 ――生徒や学生はどうすれば良いのでしょうか―― (2023.06.08)
「いじめ」カテゴリの記事
- 学校でとんでもないことが起きているようです。 ――生徒や学生はどうすれば良いのでしょうか―― (2023.06.08)
- 「尾木ママ」との対談の後編が出版されました ――Meishaミーティングの2回目もオンラインで開催―― (2022.04.25)
- ないものねだり ――マーク・ハットフィールド上院議員―― (2022.03.08)
- 「尾木ママ」と対談しました (7) ――いじめについての抜本的な対策―― (2022.02.18)
「子ども」カテゴリの記事
- #良識のある政治家 を #望むのは #箒で星を落とす のと同じことなのでしょうか ――#decentを #良識のある と #訳しました―― (2024.07.04)
- (ほぼ) #自民党政治家 の #女性蔑視発言 #人権無視発言 #リスト ――#ポリタスTV・津田大介リポート を #見て下さい―― (2024.05.24)
- #お年玉 には #安野光雅 ――#表紙 だけでも読んで欲しい―― (2023.12.30)
- 数学を学ぶとは・教えるとは ――「数学人の集い」の楽しみ方―― (2023.06.11)
- 学校でとんでもないことが起きているようです。 ――生徒や学生はどうすれば良いのでしょうか―― (2023.06.08)
« 「尾木ママ」と対談しました (6) ――子どもの声の代弁者!―― | トップページ | 「明日の法律家講座」で講演しました ――良い質問も沢山頂きました―― »
コメント