『数学書として憲法を読む――前広島市長の憲法・天皇論』 ――いよいよ発売です――
まずは、本の表紙から御覧下さい。このブログを読んで下さっている皆さんには、こっそり耳打ちしますが、書店に並ぶときには帯の部分がちょっと変っているかもしれません。さてどこでしょうか。そして書店に並ぶのは、配送等の事情にも依りますので、恐らく、17日か18日くらいになると思います。Amazonで予約して頂くのが一番早いかもしれません。
何年も掛って書いた本ですので、できるだけ多くの皆さんに読んで頂きたいのですが、そのためにこの本の効能もお知らせしておくべきですね。この本を読むと、お金持ちになるとか、運が向いてくるというのも「効能」ですが、私たちは知的動物ですから、その面からの効能も大切です。「この本」と言い続けるのも煩いので、「小著」を使います。
例えば、安倍総理は改憲論者です。それも第9条を「改正」したいと言っています。ところで、9条を変えるのは「改正」ではなく「改悪」だと考える人が多いのですが、憲法に出てくる言葉を使うと「改正」ですので、「改める」という意味でこちらを使います。そして、安倍総理の意図は小著を読まなくても分ることです。
でも恐らく、多くの皆さんは、憲法9条を改正すること自体が憲法違反であることまでは、御存知ではないのではないでしょうか。それは、「憲法には96条という規定があって、その手続きを踏めば改正することは構わないのだ」という主張をどこかで、恐らく「専門家」だと称する人から聞いて、「そうなのか」と思ってしまったからなのではないでしょうか。
小著では、この考え方は間違いで、9条の改正はできないことを証明しています。しかも、その「証明」はそんなに難しくはないのです。それだけならまだ他の本を読んでも理解できることなのですが、小著の特徴は、この証明の仕方を誰でも身に付けることが出来るという点です。
昔、高校一年になったとき、微分と積分の勉強をしたことがあります。そのとき読んだ教科書には「馬にも分る」と書いてありました。読んでみたら本当に良く分って、二晩で微分と積分はマスターすることが出来ました。大感激しました。それ以来、私が本を書くとき、講演をするときの目標は「馬にも分る」なのですが、小著も分り易さを目指しているからです。
「証明の仕方」が「身に付く」のは、証明をパターン化して、「憲法改正不可テスト」としてまとめてあるからです。たった2行のテストですが、そのテストをどのように使うのかを、今度は5行にまとめてあります。いわば「憲法改正不可テスト」のマニュアルです。このマニュアルに従ってテストをそのまま使うことで、誰でも「改正はできない」ことを「証明」できるのです。
しかも、このテストもマニュアルも「論理」という鎧に守られていますから、専門家を相手にしてもこのマニュアルを使えば、相手が専門家でも簡単に説得できるという利点があります。もっとも「専門家」の中にも強情な人はいますので、注意は必要です。
その他の「効能」はまたの機会に説明したいと思います。次回をお楽しみに!
[2019/7/10 イライザ]
[お願い]
文章の下にある《広島ブログ》というバナーを一日一度クリックして下さい。
« 永坂更科 布屋太兵衛が美味しくなった ――東京風にメニューが変っていました―― | トップページ | 『数学書として憲法を読む――前広島市長の憲法・天皇論』 (2) ――前口上も楽しさ一杯です―― »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- TP-LINKの爆速ルーター ――Archer AX73Vは、3倍の速さです―― (2023.11.01)
- ブログはしばらくお休みです ――今さらお知らせするまでもないのですが―― (2023.10.14)
- 扇風機から石油ファンヒーターに ――夏から冬に一日で衣替え―― (2023.10.05)
- ウォーキングの途中で見る花 ――平地よりは寒い地域です―― (2023.10.04)
- フィンランド人から箸の使い方を教わりました ――『箸の持ち方』も買って勉強しています―― (2023.10.03)
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 姉妹公園協定のために投下責任を「棚上げ」? ――「棚上げ」して、誰が得をするのか?―― (2023.09.26)
- WordのDictation機能を使っての、即時書き起こしです ――手直しをするのに1ページ15分掛りました―― (2023.06.17)
- もう6年前にAIを使っていました ――そのときには、もうスマホの時代だということを再認識しました―― (2023.04.17)
- 新プロジェクトと新ツール ――そしてAIにも関連しています―― (2023.04.14)
- AI盲信に警鐘を鳴らしたMIT教授 ――ワイゼンバウムの『コンピュータ・パワー』を読み直そう―― (2023.04.07)
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 投下責任の「棚上げ」と米政府、広島市・市長そして外務省 ――「本音が出ると大問題」を回避―― (2023.10.01)
- 「いま一番先にやることは公務員のウソ退治」 ――井戸川裁判の第26回口頭弁論を傍聴しました―― (2023.09.28)
- 姉妹公園協定のために投下責任を「棚上げ」? ――「棚上げ」して、誰が得をするのか?―― (2023.09.26)
- アメリカを見ずに広島は語れない ――「パール・ハーバー」⇒原爆という「岩盤的」信念を守りたい人々―― (2023.09.25)
- 原爆の責任議論を「棚上げ」したのは何故か ――一つは、外務省が広島の平和行政を仕切っているから―― (2023.09.24)
「言葉」カテゴリの記事
- 投下責任の「棚上げ」と米政府、広島市・市長そして外務省 ――「本音が出ると大問題」を回避―― (2023.10.01)
- アメリカを見ずに広島は語れない ――「パール・ハーバー」⇒原爆という「岩盤的」信念を守りたい人々―― (2023.09.25)
- 加藤友三郎の高潔さ ――名誉・権力・金・地位等とは無関係―― (2023.07.08)
- 断酒の障害が分りました ――甘い言葉でした―― (2023.07.04)
- メモワール作成のためのインタビューでした ――30年も前を思い出して懐かしく楽しい一時になりました―― (2023.07.02)
「日本政府」カテゴリの記事
- 投下責任の「棚上げ」と米政府、広島市・市長そして外務省 ――「本音が出ると大問題」を回避―― (2023.10.01)
- 「いま一番先にやることは公務員のウソ退治」 ――井戸川裁判の第26回口頭弁論を傍聴しました―― (2023.09.28)
- アメリカを見ずに広島は語れない ――「パール・ハーバー」⇒原爆という「岩盤的」信念を守りたい人々―― (2023.09.25)
- 原爆の責任議論を「棚上げ」したのは何故か ――一つは、外務省が広島の平和行政を仕切っているから―― (2023.09.24)
- 今、広島で起きていること (2) ――大阪講演報告5・「原爆の責任議論は棚上げ」した広島市―― (2023.09.23)
「憲法」カテゴリの記事
- 「即時行動」への共感 ――大阪から新たな動きが生まれそうです―― (2023.09.16)
- 防衛省を防災省に ――自然災害を黙殺する政治をひっくり返そう―― (2023.07.17)
- ChatGPTに国会答弁をさせてはならない ――機械にさせてはならないことがあるからだ―― (2023.04.12)
- [追悼] 大江健三郎さん ――「先生」なのですが、それ以上の存在でした―― (2023.03.14)
- 「記憶が不確かだから記録を残す」の意味を葬り去った自民党政治 ――それでも過去の記録を忠実に残す努力をし続けよう―― (2023.03.11)
« 永坂更科 布屋太兵衛が美味しくなった ――東京風にメニューが変っていました―― | トップページ | 『数学書として憲法を読む――前広島市長の憲法・天皇論』 (2) ――前口上も楽しさ一杯です―― »
コメント