『Wishful Thinking』 ――アメリカ流のユーモア――
『Wishful Thinking』
――アメリカ流のユーモア――
タイトルの『Wishful
Thinking』は、私の好きな漫画集のタイトルなのですが、短い言葉でニュアンスまで含めてその意味を訳すのはちょっと難しい言葉です。直訳すると「夢想」です。「wishful」とは願いの度合いが大きいこと、つまり、「夢見るような」くらいの意味ですし、「thinking」は想いですから、「夢想」なのですが、この二文字だけで夢のようなことを自分勝手に願っている甘ちゃんの状態まで正確に描けてはいないような気がします。
それを、100ページほどの漫画で、自分も同じようなことをしていますよというメッセージとともに笑い飛ばしているのが、デービッド・サイプレス著の『Wishful
Thinking』です。
コインランドリーでの「夢想」が表紙です
100枚ほどの漫画の中で、サイプレスの伝えようとしている「夢想」を一番よく表現しているだろうと思われるのが、第一ページ目の次の一枚です。
全てが、彼の頭の中の呟きなのですが、その意味をざっと訳しておきましょう。
郵便受けが叶えてくれていると好いんだけど~~。もう僕は完全に忘れてしまっている人からの手紙が着いていて、でも彼女は僕のことをずっと忘れられずにいる。もう一度会いたいだって。やがて僕は彼女と恋に落ち、結婚して一生、幸福に暮らすことになる~~~~。
最近は、「あなたに100万ドルの遺産を贈呈します」のような詐欺メールもあるようですが、付け込まれるのは、この漫画のような「夢想」が結構あるからなのかもしれません。そんな世俗的な考えを捨て去るためには座禅やメディテーションが有効かもしれませんが、それについての漫画もありました。
こんな具合に自分を客観視することを教えてくれる漫画です。それもユーモアを通してですので、すんなり呑み込めるのがサイプレス漫画が好きな理由です。
[お願い]
文章の下にある《広島ブログ》というバナーを一日一度クリックして下さい。
« 「お礼参り」のススメ ――『的外れ』という本を読んで、友達に感謝―― | トップページ | 懐かしいドーナツ盤 ――当分は捨てられません―― »
「心と体」カテゴリの記事
- 断酒の障害が分りました ――甘い言葉でした―― (2023.07.04)
- 余りにも無防備過ぎます ――かつては煙草も無害だと信じられていました―― (2023.04.29)
- AIがベルギーの男性を死に追いやった? ――半世紀以上前のワイゼンバウム教授の警告が生かされませんでした―― (2023.04.28)
- 成田発言のおぞましさ検証 (3) ――1,000万人もの人をどう殺すのですか?―― (2023.02.28)
- 成田発言のおぞましさ検証 ――立ち止まって考え始めたら、怒りで震えが止まらなくなりました―― (2023.02.24)
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- マウスを快適に使うために ――ドンピシャの「リスト・レスト」は百均で売っていました―― (2023.09.21)
- 屋根の修理が終りました ――これで当分、雨の日の苦労から解放されます―― (2023.09.19)
- お気に入りのキーボードを使い続けるために ――SetPointというソフトが起動するための対処法を講じました―― (2023.09.17)
- 洗濯機の買い替え ――12年間、故障もなかったのですが―― (2023.07.15)
- また巨大キュウリです ――数日続いた雨の結果です―― (2023.07.11)
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 姉妹公園協定のために投下責任を「棚上げ」? ――「棚上げ」して、誰が得をするのか?―― (2023.09.26)
- WordのDictation機能を使っての、即時書き起こしです ――手直しをするのに1ページ15分掛りました―― (2023.06.17)
- もう6年前にAIを使っていました ――そのときには、もうスマホの時代だということを再認識しました―― (2023.04.17)
- 新プロジェクトと新ツール ――そしてAIにも関連しています―― (2023.04.14)
- AI盲信に警鐘を鳴らしたMIT教授 ――ワイゼンバウムの『コンピュータ・パワー』を読み直そう―― (2023.04.07)
「言葉」カテゴリの記事
- アメリカを見ずに広島は語れない ――「パール・ハーバー」⇒原爆という「岩盤的」信念を守りたい人々―― (2023.09.25)
- 加藤友三郎の高潔さ ――名誉・権力・金・地位等とは無関係―― (2023.07.08)
- 断酒の障害が分りました ――甘い言葉でした―― (2023.07.04)
- メモワール作成のためのインタビューでした ――30年も前を思い出して懐かしく楽しい一時になりました―― (2023.07.02)
「アメリカ」カテゴリの記事
- 姉妹公園協定のために投下責任を「棚上げ」? ――「棚上げ」して、誰が得をするのか?―― (2023.09.26)
- アメリカを見ずに広島は語れない ――「パール・ハーバー」⇒原爆という「岩盤的」信念を守りたい人々―― (2023.09.25)
- 原爆の責任議論を「棚上げ」したのは何故か ――一つは、外務省が広島の平和行政を仕切っているから―― (2023.09.24)
- 今、広島で起きていること (2) ――大阪講演報告5・「原爆の責任議論は棚上げ」した広島市―― (2023.09.23)
- 総理大臣としての加藤友三郎 ――戦争回避の「預言者」でもあった―― (2023.07.14)
« 「お礼参り」のススメ ――『的外れ』という本を読んで、友達に感謝―― | トップページ | 懐かしいドーナツ盤 ――当分は捨てられません―― »
コメント