ICAのノーベル平和賞を祝い、核兵器禁止条約の早期発効を求めるヒロシマ市民集会
ICAのノーベル平和賞を祝い、核兵器禁止条約の早期発効を求めるヒロシマ市民集会-核兵器禁止条約の発効へ決意新たにー
12月10日、ノルウェーのオスロでは、ノーベル平和賞授賞式が行われました。
広島でも、この授賞式に連帯する市民集集会が、「核兵器禁止条約のためのヒロシマ共同行動実行委員会」(広島県原水禁など27団体が参加)の呼びかけで、昨日午後1時から原爆ドーム横で開催されました。
何とか雨が降らないでほしいという参加者の思いが伝わらず、集会を始める直前から雨が降り始めるというあいにくの天気でしたが、100名余りの市民が集まり、オスロへのメッセージを届けるともに、「核兵器禁止条約」の早期発効へ目指して、とりわけ日本政府への働きかけを強めるアピールを広島から発信しました。
集会参加者は、最初にオスロへ届ける私たちの思いを込めた3本のバナーを次々と掲げました。
▲核兵器禁止条約・ICANのノーベル平和賞おめでとう!
Congrats, ICAN, for
nuclear-ban treaty & receiving Nobel Peace Prize!
▲サーロー節子さん ありがとう!頑張って!
Setsuko Thurlow, many thanks and cheers!
▲核禁条約で核なき世界を!世界の人々と!
United with global people, let's achieve a nuke-free world with
nuclear-ban treaty!
渡辺朋子さんの司会で始まった集会では、4人のリレートーク。
最初は、バチカンを訪問したカトリック正義と平和協議会の牧山員子さん。
続いて、第20代高校生平和大使の久永風音さんのメッセージ。久永さんは、今年の夏、高校生平和大使としてスイスを訪問して体験した「『外国に来て核兵器廃絶を訴える前に、まず日本国内での意見をまとめるべきだ』と指摘された」ことを紹介しながら「日本は、アメリカの核の傘に守られている国という以前に、核兵器の本当の恐ろしさを知っている唯一の被爆国です。私たちはどのような立場をとるべきでしょうか」と指摘し、最後に「私たちはこれからが始まりです。共通のゴールをめざし、これからも励ましあうことで、核兵器の廃絶と平和な世界の実現という理想郷を現実のものへと変えていきましょう。」と呼びかけました。
次に原爆胎内被爆者全国連絡会広島支部長の二川一彦さん、そして最後に昨年の平和記念式典で「平和の誓い」子ども代表を務めた中学生の中奥垂穂さんからのメッセージ。
雨の中、リレートークの発言をメモに取ることができませんでしたので、スピーチ原稿をいただくことができた久永さんだけの内容紹介になってしまいました。他の皆さんゴメンナサイ。
そして実行員会事務局長森滝春子さんが「市民集会声明」を提案、最後に広島県原水禁代表委員の秋葉忠利さん(前広島市長)が、閉会のあいさつ。
秋葉さんは、久永さんのトークに触れながら、「核兵器開始条約に反対する日本政府の政策を変えさせること。そのためにもこの集会の模様をネットなどで拡散させよう」と私たちの課題に触れながら、行動を呼びかけました。
核兵器禁止条約を実現したICANのノーベル平和賞を祝い、
禁止条約の早期発効を求めるヒロシマ市民集会
共同声明
今日、2017年12月10日、人類の生存を保証するための歴史的な核兵器禁止条約実現に決定的な貢献を果たした「核兵器廃絶国際キャンペーンICAN」にノーベル平和賞が授与されます。
米国による原爆投下で受けたヒロシマ・ナガサキの非人間的悲惨の極みをもたらし、数十万の命を何が起こったかも知る由もなく一瞬にして虐殺し、家族と身体的機能を奪われて生き残った者に72年間も放射能障害をはじめとする痛苦を与え続けてきました。
2017年7月7日に、国連で核兵器を国際的規範で違法とし、核兵器の開発、製造、実験、所有、譲渡、使用の威嚇などを禁じる核兵器禁止条約が122もの国々の固い決意のもとに採択されました。「核と人類は共存できない」というヒロシマ・ナガサキをはじめとする世界中のあらゆる核被害者の世界への叫びがやっと届いたものです。
一方、核保有国とその同盟国は、人類破滅をもたらす核兵器に安全保障を依存するという恥ずべき姿勢を維持するのみならず、核兵器禁止条約の採択に賛同した国々に圧力をかけ批准を妨害しています。
ヒロシマは信じます。禁止条約の採択に賛同した叡智ある国々が1日も早く署名・批准を成し遂げ、人類の生存のための最も有効な手段である核兵器禁止条約の発効に寄与することを。
核はその開発の段階から核は軍事利用、商業利用の区別を問わず先住民や太平洋諸島島民をはじめとする弱き側の民衆に大きな犠牲を強要してきました。放射線被害は未来を担う世代にも大きな被害をもたらしてきました。禁止条約はその苦悩に向き合い光を充てたものでもあります。核被害を根底的から告発し、核なき世界を求めてきたてきた私たちヒロシマ市民が大きな希望を持つことができる所以でもあります。
日本政府の核抑止力依存政策は禁止条約で禁じる「核使用の威嚇」に抵触するものであり、被爆国でありながら核保有国の側に立ち、核兵器禁止条約に反対していることを、私たち日本の市民は決して許さしません。私たちは全力をあげて、日本政府をして、署名・批准の良識ある行動に立たせることを誓います。
本日ノーベル平和賞授賞式で、世界のヒバクシャを代表してヒロシマの被爆者であるサーロー・節子さんが世界に核廃絶を訴えます。私たちはサーロー・節子さんと共にあります。感謝と激励のメッセージを届けようと原爆ドームに集いました。
ICANは、私たちにとって希望溢れるNGOです。その若い力強さで核廃絶の実現に世界を牽引してくれることを心から期待しています。
核兵器禁止条約・ICANのノーベル平和賞おめでとう!
サーロー・節子さん ありがとう!がんばって!
核兵器禁止条約で核なき世界を! 世界の人々と連帯して!
2017年12月10日
核兵器禁止条約を実現したICANのノーベル平和賞を祝い、
禁止条約の早期発効を求めるヒロシマ市民集会 参加者一同
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コメント
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核兵器は戦争に勝つための兵器ではなくて、敵対国民や民族などを絶滅させる兵器ですね。
日本は、禁止条約に賛成するべきだと言うのでなく、安倍内閣と政権与党の自民党と公明党はとして世界に発信してもらいたいですね。
世界平和をあげる学会が、公明党が世界で非難される事にどう感じるか。
投稿: やんじ | 2017年12月11日 (月) 13時00分
やんじさん。
コメントありがとうございます。
先月末、広島で開催された国連軍縮会議にも創価学会平和委員会の事務局長が出席されていました。その前日、広島のNGOの人たちと国連中道事務局次長との意見交換にも出席されていました。やんじさんも指摘されている通り、創価学会として外に向かってメッセージを出すことを否定するわけではありませんが、日本政府が「核兵器禁止条約に反対」している政治状況の中で、与党にいる公明党になぜもっと働きかけないのかその時も疑問に感じました。その役割を果たしてほしいものです。
投稿: いのちとうとし | 2017年12月11日 (月) 18時06分