選挙時のマスコミ調査票 ――内容は同じ ⇒ 全社の統一調査票にすれば――
選挙時のマスコミ調査票
――内容は同じ ⇒ 全社の統一調査票にすれば――
公示日のブログで触れたことですが、第48回総選挙で大変だったことの一つは、マスコミの調査票でした。 (以下、その時の引用が続きます)
「特に大変だったのは、調査票の書き込みです。初めて自分で書くという経験をしましたが、細かく色々なことを書き込まなくてはなりません。しかもかなりプライベートなことまで、そして、生れてから今までの歴史を全て網羅しなくてはなりません。
まずは朝日新聞社の調査用紙を御覧下さい。
1社の用紙に記入するだけでも大変なのですが、マスコミ関係の全社からの依頼がありますので、総量はかなりあります。多くの人が手伝ってくれている場合でも、調査用紙の記入の大変さは聞いていましたが、家人と二人で手分けして掛っても、疲労困憊でした。しかも、内容は各社ほとんど同じです。時間が勿体ないとは思いましたが、とにかく午後までには済ませることができました。改善のための提案を選挙後にできればと思っています。」
ということで、問題提起です。調査票の内容は、朝日新聞社の物を示しましたが、大同小異です。そこからの提案
① マスコミの統一調査にして候補者の負担を少なくする――各社毎に別の調査票を配りその一つ一つを候補者に書かせるのではなく、マスコミの方で書式を統一して、候補者は一枚だけ書き込む。それを各社が必要に応じてコピーして使う。
② 候補者の個人情報は、必要最小限にする――例えば、子どもの通う学校名まで必要だとは思えませんし、三親等以内の(故人も含まれる)国会議員、首長等の経験者も、世襲制の助長にはなってもあまり意味のある情報とは思えません。
③ 趣味や感銘を受けた書物、配偶者とのなれそめ、武勇伝、エピソード等、仮に候補者紹介の際に使うにしろ、調査票に書かれていたからという理由だけで使うのでは、官僚的にコピペをする結果にはなっても、血肉のある候補者像にはつながらないように思います。
④ さらに、候補者の自己申告をそのまま載せることにはならず、必ず裏を取る必要があるはずですので、そちらの取材中心にすべきではないでしょうか。あれだけ大変な思いをして書き込んだ調査票について、ある記者からは「学歴詐称」の疑いを掛けられましたので、この点は深刻だと思います。
⑤ 過去の調査票を活用する--過去に選挙に出た人については、調査票のかなりの部分はすでに何度となく情報を提供している事柄です。その中で、生年月日などは変りません。以前にマスコミが集めているデータを打ち出して、それに加筆訂正をする形にすれば、お互いずいぶん時間を節約できるように思います。
さて、このような問題提起をした理由の一つは、これだけの情報を提供していても、これまでの何回もの選挙の最中、そして選挙後にしつこいほどマスコミが直接、または電話で聞いてきた事柄があるからです。それは、新聞の発行日、あるいははテレビの放映の日に、候補者である私が何歳なのかという問合わせです。
調査票の一番最初に、名前と生年月日は明記してあります。にもかかわらず、何月何日には何歳ですか、と問い合わせてくる意味が全く分りません。時間を掛けて調査票に書き込んでも、こんな基本的情報さえ無視されてしまうのですから、他の事柄も有効に使われているとは思えません。いっそのこと、調査票そのものを止めてしまっても良いのではないでしょうか、とまで言いたくなってしまうのです。
[お願い]
文章の下にある《広島ブログ》というバナーを一日一度クリックして下さい。
« エスカタレーターとシャープペンシルの共通点は? ――商標名が一般名として通用しています―― | トップページ | 日本の蘭「寒蘭」と造り酒屋の湯けむり »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- TP-LINKの爆速ルーター ――Archer AX73Vは、3倍の速さです―― (2023.11.01)
- ブログはしばらくお休みです ――今さらお知らせするまでもないのですが―― (2023.10.14)
- 扇風機から石油ファンヒーターに ――夏から冬に一日で衣替え―― (2023.10.05)
- ウォーキングの途中で見る花 ――平地よりは寒い地域です―― (2023.10.04)
- フィンランド人から箸の使い方を教わりました ――『箸の持ち方』も買って勉強しています―― (2023.10.03)
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 姉妹公園協定のために投下責任を「棚上げ」? ――「棚上げ」して、誰が得をするのか?―― (2023.09.26)
- 「原爆にさわる」 ――映像ジャーナリスト熊谷博子さんの言葉―― (2023.03.23)
- 成田発言のおぞましさ検証 (3) ――1,000万人もの人をどう殺すのですか?―― (2023.02.28)
- 非暴力社会を目指す(2022.06.13)
- The World Financial Review に掲載されたインタビューの和訳をアップします。(2022.05.01)
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- #平和運動 の柱だった #物理学者 ――#アインシュタイン #湯川秀樹 #朝永振一郎 がまず頭に浮かびます―― (2023.12.07)
- #ベト数コン と #ベ平連 ――#数学人の集い の背景の説明です―― (2023.12.06)
- 投下責任の「棚上げ」と米政府、広島市・市長そして外務省 ――「本音が出ると大問題」を回避―― (2023.10.01)
- 「いま一番先にやることは公務員のウソ退治」 ――井戸川裁判の第26回口頭弁論を傍聴しました―― (2023.09.28)
- 姉妹公園協定のために投下責任を「棚上げ」? ――「棚上げ」して、誰が得をするのか?―― (2023.09.26)
「言葉」カテゴリの記事
- #ベト数コン と #ベ平連 ――#数学人の集い の背景の説明です―― (2023.12.06)
- 投下責任の「棚上げ」と米政府、広島市・市長そして外務省 ――「本音が出ると大問題」を回避―― (2023.10.01)
- アメリカを見ずに広島は語れない ――「パール・ハーバー」⇒原爆という「岩盤的」信念を守りたい人々―― (2023.09.25)
- 加藤友三郎の高潔さ ――名誉・権力・金・地位等とは無関係―― (2023.07.08)
- 断酒の障害が分りました ――甘い言葉でした―― (2023.07.04)
「マスコミ」カテゴリの記事
- 投下責任の「棚上げ」と米政府、広島市・市長そして外務省 ――「本音が出ると大問題」を回避―― (2023.10.01)
- 今、広島で起きていること (2) ――大阪講演報告5・「原爆の責任議論は棚上げ」した広島市―― (2023.09.23)
- 加藤友三郎シンポジウム ――中国新聞が取り上げてれました―― (2023.07.13)
- 2008年のG8下院議長会議は大成功 ――ホストは河野衆議院議長―― (2023.06.05)
- 「念押しキャンペーン」の目指したのは ――鉄は熱いうちに打て―― (2023.06.04)
「選挙」カテゴリの記事
- (喝!!) マスコミは何をしているのだ!! ――女性が3自治体議会の過半数というニュースは一面記事だろう―― (2023.05.03)
- 明日が投票日です ――三地区で三人の候補を応援しています―― (2023.04.08)
- 議員からの発信手段を多様化できないか ――それなりのお金がないとできません―― (2023.04.06)
- 多様性を尊重するには ――一定の議員定数が必要―― (2023.04.05)
- 「議員定数を減らす」目的は何? ――社会の「空気」に騙されないために―― (2023.04.04)
コメント
« エスカタレーターとシャープペンシルの共通点は? ――商標名が一般名として通用しています―― | トップページ | 日本の蘭「寒蘭」と造り酒屋の湯けむり »
最初に来た調査票のコピーを送ったらいかがでしょうか。
投稿: GEN | 2017年11月24日 (金) 10時43分
「GEN」様
コメント有り難う御座いました。
最初の社は良いかもしれませんが、それ以外の全てのマスコミを敵に回してしまうようなことは、候補者には普通出来ません。
投稿: イライザ | 2017年11月26日 (日) 17時11分