疑惑隠しの冒頭解散 許さない―街頭行動
安倍首相は、昨日臨時国会を召集しながら、所信表明演説も代表質問も行わないまま、衆議院を解散しました。この「疑惑隠しの冒頭解散」に抗議する街頭行動が、ストップ戦争法ヒロシマ実行委員会の呼びかけで、午後5時半から本通り青山前で行われました。
最初のアピールは、共同代表のひとり山田延廣弁護士。安倍首相の身勝手な解散を「森本加計隠しであり、私利私欲による解散以外の何物でもない」と厳しく糾弾するとともに「9条への自衛隊明記は、憲法の全面改正への道を開くことになる。これを止めるためには、安倍政権にストップをかけなければならない。そのための選挙に市民の力を結集しよう」と呼びかけました。
続いて同じく共同代表の秋葉忠利前広島市長。「突然の解散に厳しく抗議する。この解散には隠された背景がある。」と訴えながら、「安倍首相は、『国難突破解散』と呼んでいるが、確かに今国難が起きている。それは安倍内閣そのもの。まさに安倍国難を解除する選挙として臨まなければならない。」さらに「この数日の状況は、私たちの希望を打ち砕いている。私たちは『希望の党』の国難も排除しなければならない。」「日本新党ができて以来何が起こったのか。『小選挙区制の導入』だったではないか。それを誰が進めたのか。その背後には小沢の影があった。今の選挙制度では、国民の声を正しく反映することはできない。だからこそ、今回も何が起こるのかしっかりと考えておかなければならない」「今反安倍と言っていても、数を得れば、自民党と同じ政権。次に起こるのは改憲そのもの。ここを見据えて選挙に臨み、それを許さない候補者をきちんと応援することが大切。」と訴えました。
その後、共産、社民、新社会党の代表が決意を述べ、自由党からのメッセージ紹介。当然のことと言えば当然のことですが、参加を表明していた民進党の姿は見えず。
壇上に、共同代表、各党代表がつなげた手を高々と掲げて道行く市民をアピール。
そのあと市民団体の代表二人がアピール。その一人として私もマイクを握りました。「戦争法の審議以来私たちは、毎月19日ここから市民の皆さんに訴えてきました。それは何より、『憲法違反の戦争法を強行成立させたことを決して忘れず、戦争させる国にしたいため』でした。このことを絶対に忘れるわけにはいきません。希望の党の誕生などで野党共闘が崩れてしまいましたが、あきらめることはできません。あの時の怒りをこの選挙で市民の力として表そうではありませんか。」
約1時間の行動は終了しました。
あれよあれよという間の東京での動きに翻弄されそうな気分ですが、あきらめてしまえば、もっともっと悪い結果が待ち受けていることを想像してほしいと思います。そして、今まさに一人ひとりの市民が何をすべきかが問われている正念場と言えます。これまで積み上げ培ってきた広島の市民運動の結集を終わらせないための行動がいま求められています。
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コメント
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アンチ安倍の受け皿が極右とは恐ろしいことになりました。
投稿: ハト派 | 2017年9月29日 (金) 22時20分
ハト派さん コメントありがとうございました。
ドイツの友人から、次のような情報が寄せられました。
「ベルリンのある地方紙は、希望の党について日本にもドイツのAfD(ドイツのための選択肢)ができたと報じていました。AfDはポピュリスト、極右政党です。小生には、小池もかなり右のポピュリストとしてしか写らないのですがね。。。」
残念ながら、日本ではこんな認識は広がっていません。
ハト派さんの危惧をどれだけ多くの人たちに知らせるかが、これからの私たちの課題のように思われます。
投稿: いのちとうとし | 2017年9月30日 (土) 07時00分