誰が一番得をしているのか ――犯人捜しの鉄則です――
誰が一番得をしているのか
――犯人捜しの鉄則です――
推理小説やドラマのファンとしていつも気になるのが、「誰が得をするのか」です。犯人捜しの鉄則なのですが、北朝鮮の暴走行為・挑発そのものについて、またそれをどう受け止めるのかについても参考になるのではないでしょうか。
まず、これだけ世界から注目され続けているのですから、北朝鮮自体、そして金正恩委員長に取って大きなメリットのあることは言うまでもないでしょう。
ウイキペディアから
では、日米に取ってはどうでしょうか。NHKの世論調査によると、急激に下っていた安倍内閣の支持率がこのところ上向いています。
NHKの世論調査
そしてアメリカでも、最悪の支持率がさらに下がりつつあったトランプ政権ですが、これもこのところ、少し改善しています。
Five Thirty Eight のページから
推理小説ではありませんから、単純な結論に走るべきではありませんが、しかし、危機を煽ることで得をしている三人の指導者の利害関係が一致しているのだから、バランスを取りながら危機的状態は維持し続けるというシナリオが当分続いてもおかしくはありません。
ここで、注釈を付けておくと、独裁国家である北朝鮮では、リーダーの意思を国家に強制しているのかも知れませんので、状況は違うのかもしれませんが、一般的に国家そのものの利害関係とそのリーダーの利害関係は100パーセント一致している訳ではありません。
さらに、国際政治を動かす要因は複雑です。だからこそ、多くの専門家らよるもっともらしい予測が繰り返されているのですが、同時に単純なシナリオの方が真実を語っている場合もかなりあるのです。
このシナリオから考えられるもう一つの可能性は、戦争をしてしまうとこのバランスが崩れてしまうということです。しかし、理不尽な攻撃をされた、という事態になると世論は大きく変ります。戦争をしたいと考えているリーダーは、そちらのシナリオ作りに励んでいるのかもしれません。
あくまでも冷静に、合理的・論理的に、考えたいものです。
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コメント
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コメント
推理小説と言えば、今「三度目の殺人」という映画が上映中ですが、そこでは「群盲象を評す」ということが描かれています。
北朝鮮のミサイル問題も色々な視点、様々な立場からの考察が可能ですが、間違いないのは核抑止論は核拡散にしか繋がらず、地球全体で如何に核を減らしなくしていくかが重要だと思います。
ミサイルを撃たれる度に支持率が上がるのが
癪で癪で堪りません。
北朝鮮の現状は、アメリカが原因だと思います。
北朝鮮は大国の核保有国の核抑止論に従っているだけですね。核兵器の保有と相手国への核攻撃力。
ところでどうして朝鮮戦争を終わらす努力をしていないのでしょうか?
そこにはアメリカの東アジアでの軍事力の維持のためとしか思えません。大規模な北朝鮮への侵攻のための軍事演習をし、故意に朝鮮戦争を維持させているように見えます。
安倍内閣は、なんの役にも立たないJアラートで国の危機感を演出し、自衛隊の必要以上の軍事力の強化とアメリカの手下として戦争ができる組織にしょうとしてますね。
また、アメリカと一緒になって北朝鮮を煽り、北朝鮮を利用して憲法の改悪が必要だと国民を洗脳してますね。
安倍内閣は自ら日本を危機にして、日本を守るのは私だとし、また国民にそう思わせ支持率を上げてますね。この手法は明治維新以降の日本が世界に戦争を仕掛けて不幸な道に進んだのと同じではないでしょうか。
「三度目の殺人」は別として普通の小説やドラマでは悪役や「敵」がはっきりしていますが現実というのは白黒が簡単ではなく「昨日の敵は今日の友」ということまで起こります。とはいうものの今のところ誰が一番悪いかと言えばやんじさんの言う通りで日本政府は非難する相手を完全に間違えています。政府は分かった上でのことですが国民は騙されてはいけません。
北朝鮮による核開発やミサイル発射を「到底容認できない」と言うのであれば、米国や韓国や日本が行う軍事演習やミサイル発射や核保有も同じ様に容認できないものであり、それを「自衛のためだ」と言うなら北朝鮮と同じです。もし日本海や北海道沖で北朝鮮とロシアが軍事演習したら日本や米国はどうするのでしょうか。
「工場長」様、「⑦パパ」様、「やんじ」様、「是枝」様、「同類」様
コメント有り難う御座いました。本来、お一人お一人にコメントのお礼とお返しのコメントをすべきなのですが、これほどの重大問題について、少しずつ違った視点から、それでもベクトルが一致しているコメントを頂いて、大感激しています。その気持をこのような形で表現させて頂くことをお許し下さい。
皆さんの御指摘の通り、現在進行中の核を巡る大ドラマは異常です。目標は当然核廃絶でなくてはなりませんし、核抑止論が虚構であることも世界的に共有されてきています。そして戦争になれば、犠牲になるのは市民です。この点を一番強調しなくてはならないのが、日本政府のはずなのですが--。
できるだけ早くこの虚妄を暴いて、民主的で平和と環境を柱とする政権を創るため頑張りましょう。また、以前の記事の二つ、これと関連がありますので、御覧頂ければ幸いです。
核を巡る「偽善」
https://kokoro2016.cocolog-nifty.com/blog/2016/09/post-faf9.html
Xデーに何が起きるか
https://kokoro2016.cocolog-nifty.com/blog/2017/04/x-4159-f5b1.html
確かに実務もそうです。
ミステリーのように「第一発見者を疑え」とはならず,むしろこれは最後ですね。
「ふぃーゆパパ」様
コメント有り難う御座いました。
実務でもそうなのですね。政治も実務の内でしょうか。
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推理小説と言えば、今「三度目の殺人」という映画が上映中ですが、そこでは「群盲象を評す」ということが描かれています。
北朝鮮のミサイル問題も色々な視点、様々な立場からの考察が可能ですが、間違いないのは核抑止論は核拡散にしか繋がらず、地球全体で如何に核を減らしなくしていくかが重要だと思います。
投稿: 工場長 | 2017年9月16日 (土) 09時09分
ミサイルを撃たれる度に支持率が上がるのが
癪で癪で堪りません。
投稿: ⑦パパ | 2017年9月16日 (土) 09時15分
北朝鮮の現状は、アメリカが原因だと思います。
北朝鮮は大国の核保有国の核抑止論に従っているだけですね。核兵器の保有と相手国への核攻撃力。
ところでどうして朝鮮戦争を終わらす努力をしていないのでしょうか?
そこにはアメリカの東アジアでの軍事力の維持のためとしか思えません。大規模な北朝鮮への侵攻のための軍事演習をし、故意に朝鮮戦争を維持させているように見えます。
安倍内閣は、なんの役にも立たないJアラートで国の危機感を演出し、自衛隊の必要以上の軍事力の強化とアメリカの手下として戦争ができる組織にしょうとしてますね。
また、アメリカと一緒になって北朝鮮を煽り、北朝鮮を利用して憲法の改悪が必要だと国民を洗脳してますね。
安倍内閣は自ら日本を危機にして、日本を守るのは私だとし、また国民にそう思わせ支持率を上げてますね。この手法は明治維新以降の日本が世界に戦争を仕掛けて不幸な道に進んだのと同じではないでしょうか。
投稿: やんじ | 2017年9月16日 (土) 11時44分
「三度目の殺人」は別として普通の小説やドラマでは悪役や「敵」がはっきりしていますが現実というのは白黒が簡単ではなく「昨日の敵は今日の友」ということまで起こります。とはいうものの今のところ誰が一番悪いかと言えばやんじさんの言う通りで日本政府は非難する相手を完全に間違えています。政府は分かった上でのことですが国民は騙されてはいけません。
投稿: 是枝 | 2017年9月16日 (土) 15時41分
北朝鮮による核開発やミサイル発射を「到底容認できない」と言うのであれば、米国や韓国や日本が行う軍事演習やミサイル発射や核保有も同じ様に容認できないものであり、それを「自衛のためだ」と言うなら北朝鮮と同じです。もし日本海や北海道沖で北朝鮮とロシアが軍事演習したら日本や米国はどうするのでしょうか。
投稿: 同類 | 2017年9月16日 (土) 16時18分
「工場長」様、「⑦パパ」様、「やんじ」様、「是枝」様、「同類」様
コメント有り難う御座いました。本来、お一人お一人にコメントのお礼とお返しのコメントをすべきなのですが、これほどの重大問題について、少しずつ違った視点から、それでもベクトルが一致しているコメントを頂いて、大感激しています。その気持をこのような形で表現させて頂くことをお許し下さい。
皆さんの御指摘の通り、現在進行中の核を巡る大ドラマは異常です。目標は当然核廃絶でなくてはなりませんし、核抑止論が虚構であることも世界的に共有されてきています。そして戦争になれば、犠牲になるのは市民です。この点を一番強調しなくてはならないのが、日本政府のはずなのですが--。
できるだけ早くこの虚妄を暴いて、民主的で平和と環境を柱とする政権を創るため頑張りましょう。また、以前の記事の二つ、これと関連がありますので、御覧頂ければ幸いです。
核を巡る「偽善」
https://kokoro2016.cocolog-nifty.com/blog/2016/09/post-faf9.html
Xデーに何が起きるか
https://kokoro2016.cocolog-nifty.com/blog/2017/04/x-4159-f5b1.html
投稿: イライザ | 2017年9月16日 (土) 19時47分
確かに実務もそうです。
ミステリーのように「第一発見者を疑え」とはならず,むしろこれは最後ですね。
投稿: ふぃーゆパパ | 2017年9月16日 (土) 22時24分
「ふぃーゆパパ」様
コメント有り難う御座いました。
実務でもそうなのですね。政治も実務の内でしょうか。
投稿: イライザ | 2017年9月17日 (日) 10時36分