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2017年8月24日 (木)

ノンアルコールビール ――職場で休憩時間に飲むのはOKか?――


ノンアルコールビール

――職場で休憩時間に飲むのはOK?――

 

今、ネット上でホットな話題になっているのが、職場で休憩時間中にノンアルコールビールを飲むのはOKか否かという論争です。きっかけは、読売新聞が運営する人気投稿サイト「発言小町」に30代のOLが、午後3時の休憩時間にノンアルコールビールを飲んでいて上司に注意されたという内容の投稿をしたことなのだそうですが、「小町」でもネット上でも圧倒的多数の意見は「NO」でした。

 

             

Photo

               

ハイネケンのノンアルコールビール

版権: <a href="https://jp.123rf.com/profile_gyddik">gyddik / 123RF 写真素材</a>


 


反対意見の主なものは、

 

l ノンアルコールと言っても、それはお酒の代替品。お酒と同列に考えるべき。

l アルコールが全くない訳ではなく、0.1%入っていたりするので、アウト。

l 看護師さんやタクシーの運転手さんが職場でノンアルコールビールを飲んでいるのを見たら、問題ありと思わない?

l コンビニでもお酒に分類されていて、子どもは買えない。

l ノンアルコールビールでも酔ってしまうので、職場で飲むことなど考えられない。

l 仕事が終ってから本物のビールを飲めば良いし、それを楽しみに仕事をした方が建設的。

l (もともと投稿した女性は、朝から飲みたい気分だった、と書いているのですが、それに対して) 朝から飲みたいなんてアルコール中毒では。病院で診てもらうべき。

l 休憩時間でも、職場に「飲んでる気分」の人がいることは問題。

l 日本酒の一升瓶に、麦茶を入れて持ってきた、そこからコップに麦茶を注いで飲むのを見たら、嫌な感じがするのと同じでは。

 

等々、かなり厳しい意見が多いのですが、OKだという意見もありました。

 

l 休憩時間は個人の自由に任されているので、アルコールの入っていない飲み物を飲むのは問題ない。

l 外国では昼食時にワインを飲んだりするのは当り前なので、休憩時間なら良いのでは。

l ジュースや麦茶とどこが違うの?

l 大手メーカーのノンアルコール製品は、100%アルコールフリーなので問題ない。

 

この論争をネットで見たとき、私は、アルコールが入っていないのだし、休憩時間だったら問題はないのでは、と頭では思いました。でも、どこか割り切れないところがあり、少し整理して考えることにしました。

 

まず、職場と言っても自分一人しか働いていない環境で、誰にも見られないような個室で仕事をしている場合なら、理屈の上では、休憩時間にノンアルコールビールを飲むこと自体は問題がないと考えられます。

 

では自分でそれを実行するかと言うと、しないと思います。それは、「仕事」と「プライベート」な場所を区別したいからです。休憩時間ではあっても、仕事の場ですべきではないことは当然あります。それは自分の仕事に対する自分の誇りや責任と関わっています。

 

周りに同僚がいる場合、休憩時間であっても、同僚たちと同じ部屋で過ごす場合には、その人たちとの関係で、してはいけないことが生じるでしょう。煙草を吸うのは副流煙の害がありますし問題外ですが、周りの人が嫌がるようなことをわざわざするのは感心できません。

 

わざわざするのではなく仕方なく、と言う場合を考えて見ると、仮に、毎日午後3時という定時に、アルコールを飲むようにという医師の処方があったとします。その場合には、周りの人の価値観や迷惑を考えて、トイレに行くとか、医師の指示であることを事前に説明するといったことをするはずです。

 

ノンアルコールビールの場合もそれに準じて考えることが自然だというのが私の結論です。本物のアルコールであっても、アルコール紛いのノンアルコールであっても、周りの人にとって「アルコール飲料」の一種とみられている飲み物を飲むことが、周りの人に不快感をもたらす場合、そんな行為をわざわざする必要はない、ということです。

 

でも、職場の休憩時間にノンアルコールビールを飲むことの是非が問われるということに、時の流れを感じます。かつては、課長が部下の机の上にビールを配って「生産性を上げる」努力をしていた職場は結構ありました。逆に制服を着なくてはいけない職場で、通勤時の服装にジーンズはいけない、といった規則のあった時代とも重なります。

 

職場での個人の権利が重んじられ方向に少しずつでも変化しているのなら嬉しいのですが。

 

 

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コメント

来年65歳になる私が就職した頃の職場は、煙草の煙が充満し視界も悪くなることも珍しくなく、仕事中に女子社員がお茶を入れて配り後片付けまでする光景も一般的でしたから、休憩時間に一人ノンアルコールビールを飲むことが問題視されることに驚きました。

また、喫煙が禁止されていた米国でも、私が知っている職場(シリコンバレーのIT企業)では、仕事の途中でクッキーやコーヒーなどはもちろん、ピザを食べたりビールを飲んだりすることも見慣れた光景でした。

今回は、圧倒的多数の意見は「NO」ということで、改めて世間と自分の価値観に思っていた以上のズレを感じ、認識を改めた次第です。

難しい、「遠足のバナナはおやつか?」
って論争くらい難しいです。

「工場長」様

コメント有り難う御座いました。やはり時代が変っているということなのではないでしょうか。

20年前の話ですが、私自身、ある職場で仕事中は煙草を吸わないようにしよう、という署名を集めたことがありました。その結果、ある民主団体から除名されました。今では考えられないですよね。

酒を集るために、選挙事務所に顔を出すような人が当り前だった時代も、昔話になりました。

「⑦パパ」様

コメント有り難う御座いました。「遠足のバナナはおやつか?」も難しいですね。もう一つ、「トマトは果物か?」というのもあります。

「やんじ」様

コメント有り難う御座いました。

職場での喫煙も、セクハラも、パワハラも被害者の立場は無視され、マスコミや司法にも問題にされなかった時代がありました。これらの人権侵害が問題にされ規制されてきたことは喜ぶべきことだと思います。

もう一方で、権力者の意向を忖度し迎合する風潮は依然として続き、その結果、「法律」という形を取りながら個人の自由や権利が侵されていることについて、私たちはもっと強く反対の声を上げるべきだと思います。

パワハラや喫煙と違い誰に迷惑をかけるわけでもないノンアルコールビールを休憩時間に飲むことまで問題にされることには違和感があります。それが「職場の空気に従わない行為」ということであればそれこそ個人の自由や権利を認めない集団主義的な忖度社会ではないでしょうか。

「個人主義」様

コメント有り難う御座いました。

最初にノンアルコールビールについての論争を目にしたとき、私も全く同じ感想を持ちました。それと同時に、ちょっと違うもやもやとしたものがあったことと、そしてその後の私がどう考えたのかは本文に書いた通りです。

ブラック企業が暗躍する日本社会で、職場での個人の権利を確保することは最優先課題ですが、仲間とともに快適に働く環境を作る上では、周りの人々との協力関係も大切です。

全てのことを「与件」として受け入れるのではなく、一つ一つ丁寧に考え行動して行く姿勢を大切にしたいと思います。

禁煙を決めた会社で良く聞くのは「それを歓迎している社員も少なくない。今までは言いたくても言えなかった社員も多い。」とか、昔は修学旅行でも生徒が寝た後にお酒が振る舞われていたのが今はなくなり「それを歓迎している教員も少なくない」とか、あるいはPTAや地域団体で反省会(打ち上げ)の時に当たり前のように出てくるお酒も、好ましく思わない人もいるようです。

過ぎれば堅苦しく息苦しい社会になりますが、どこまで配慮すべきか、いずれにしても他人の気持ちを考えるのは難しいことだと、改めて思います。

「工場長」様

コメント有り難う御座いました。

夏目漱石を思い出しました。「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい 」。その後も味のある言葉が続いていることに、改めて気付きました。

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「工場長」様

コメント有り難う御座いました。

夏目漱石を思い出しました。「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい 」。その後も味のある言葉が続いていることに、改めて気付きました。

禁煙を決めた会社で良く聞くのは「それを歓迎している社員も少なくない。今までは言いたくても言えなかった社員も多い。」とか、昔は修学旅行でも生徒が寝た後にお酒が振る舞われていたのが今はなくなり「それを歓迎している教員も少なくない」とか、あるいはPTAや地域団体で反省会(打ち上げ)の時に当たり前のように出てくるお酒も、好ましく思わない人もいるようです。

過ぎれば堅苦しく息苦しい社会になりますが、どこまで配慮すべきか、いずれにしても他人の気持ちを考えるのは難しいことだと、改めて思います。

「個人主義」様

コメント有り難う御座いました。

最初にノンアルコールビールについての論争を目にしたとき、私も全く同じ感想を持ちました。それと同時に、ちょっと違うもやもやとしたものがあったことと、そしてその後の私がどう考えたのかは本文に書いた通りです。

ブラック企業が暗躍する日本社会で、職場での個人の権利を確保することは最優先課題ですが、仲間とともに快適に働く環境を作る上では、周りの人々との協力関係も大切です。

全てのことを「与件」として受け入れるのではなく、一つ一つ丁寧に考え行動して行く姿勢を大切にしたいと思います。

パワハラや喫煙と違い誰に迷惑をかけるわけでもないノンアルコールビールを休憩時間に飲むことまで問題にされることには違和感があります。それが「職場の空気に従わない行為」ということであればそれこそ個人の自由や権利を認めない集団主義的な忖度社会ではないでしょうか。

「やんじ」様

コメント有り難う御座いました。

職場での喫煙も、セクハラも、パワハラも被害者の立場は無視され、マスコミや司法にも問題にされなかった時代がありました。これらの人権侵害が問題にされ規制されてきたことは喜ぶべきことだと思います。

もう一方で、権力者の意向を忖度し迎合する風潮は依然として続き、その結果、「法律」という形を取りながら個人の自由や権利が侵されていることについて、私たちはもっと強く反対の声を上げるべきだと思います。

昔は、仕事の打ち上げとして職場でお酒は飲んでましたし、その後に仕事を続けるのも普通でした。
3.11の時は、歓送迎会が自粛され、飲食店なく会社の会議室で行う会社もあったようです。
商品名が、ノンアルコールビールとビールの名前が入っているから問題なんでしょうが、もし炭酸ホップ飲料なら問題にはならなかったでしょうな。
ノンアルコールビールといっても、注意書きに飲み過ぎだら酔うようなことが書かれてますから、僅かに入っているのでしょう。
昼休暇に昼定食とノンアルコールビールでは、きっと問題にはならないのでしょうね。
最近は、色々なことに対して自主規制のようなものが強すぎると思います。法律違反などはいけませんが、きつ過ぎる規制の世の中はとても怖いと思います。
街中に規制が溢れた先には、戦争が待っているように感じるからです。何も言えない何もできない世の中は。

「⑦パパ」様

コメント有り難う御座いました。「遠足のバナナはおやつか?」も難しいですね。もう一つ、「トマトは果物か?」というのもあります。

「工場長」様

コメント有り難う御座いました。やはり時代が変っているということなのではないでしょうか。

20年前の話ですが、私自身、ある職場で仕事中は煙草を吸わないようにしよう、という署名を集めたことがありました。その結果、ある民主団体から除名されました。今では考えられないですよね。

酒を集るために、選挙事務所に顔を出すような人が当り前だった時代も、昔話になりました。

難しい、「遠足のバナナはおやつか?」
って論争くらい難しいです。

来年65歳になる私が就職した頃の職場は、煙草の煙が充満し視界も悪くなることも珍しくなく、仕事中に女子社員がお茶を入れて配り後片付けまでする光景も一般的でしたから、休憩時間に一人ノンアルコールビールを飲むことが問題視されることに驚きました。

また、喫煙が禁止されていた米国でも、私が知っている職場(シリコンバレーのIT企業)では、仕事の途中でクッキーやコーヒーなどはもちろん、ピザを食べたりビールを飲んだりすることも見慣れた光景でした。

今回は、圧倒的多数の意見は「NO」ということで、改めて世間と自分の価値観に思っていた以上のズレを感じ、認識を改めた次第です。

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