核兵器禁止条約の案文がまとまります ――そこに至る道を振り返ってみましょう――
核兵器禁止条約の案文がまとまります
――そこに至る道を振り返ってみましょう――
ニューヨーク時間の7月7日、国連で開かれている核兵器禁止条約交渉会議で、条約の案文が採択される予定です。その後、世界中の国々が署名できることになり、署名後、各国はそれを自国に持ち帰り、議会での批准を経て条約に正式に加盟し、一定数の国の批准を待って正式に発効ということになります。批准国の中に、どこそこの国が入らなくてはならない等の条件が設けられることもあります。
最終の条約文は日本時間の8日にならないと確定しませんので、その後、報告したいと思いますが、まずはこの段階にまで世界が動いたことを確認し、条約の案文をしっかりと理解し、次の段階でどんな行動をすべきなのか、中でも世界や未来から笑われるであろう信じられない判断・行動をしている日本政府に翻意を促すにはどうすれば良いのかを考えるための集会が、今日8日の午後3時から原爆ドームの東側の広場で開かれます。多くの皆さんの御参加をお待ちしています。
核兵器禁止条約案採択を歓迎する原爆ドーム前集会
日時 7月8日(土) 15:00~15:30
雨天決行(注意報・警報が出ている場合は中止。午前10時に決行か中止かをメーリ
ングリストで連絡)
場所 原爆ドーム東側(キャンドルメッセージと同じ場所)
主催 核兵器禁止条約のためのヒロシマ共同行動実行委員会
趣旨 国連の核兵器禁止条約交渉会議で7日(現地時間、日本時間では8日)禁止条
約案が採択され、世界は核兵器廃絶へ向けて歴史的な一歩を踏み出す。核被害の原点
であるヒロシマから条約案の成立を熱烈に歓迎するメッセージを世界に先駆けて発
し、秋の国連総会での条約採択に向け、条約制定に反対する日本政府に翻意を促し、制定に賛成するよう迫る。
ここまでに至ったのは、「こんな思いを他の誰にもさせてはならぬ」と決意し、世界的な運動を展開してきた被爆者の皆さんそして被爆者とともに生きてきた多くの方々の努力の成果ですが、それは同時に「世界」という場を民主的に動かそうという運動の成果でもあります。これまでの道筋を振り返って、今後のエネルギーを創り出す一助にしたいのですが、中でも「世界法廷運動」に注目したいと思います。1996年に国際司法裁判所が、「核兵器の使用または威嚇は一般的には国際法違反である」という勧告的意見を出しましたが、それを実現したのは実は世界の市民たちによる運動の力だったのです。
その歴史を簡単にまとめたものを、数学の先生方が発行している月刊誌『数学教室』(国土者刊)の連載として2年前に掲載しました。次回から、それを何回かに分けてお届けしたいと思います。
[お願い]
文章の下にある《広島ブログ》というバナーを一日一度クリックして下さい。
« ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町 ――Sky Gallery Lounge Levita が最高でした―― | トップページ | 核兵器禁止条約の採択を歓迎する原爆ドーム前集会開催 »
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 投下責任の「棚上げ」と米政府、広島市・市長そして外務省 ――「本音が出ると大問題」を回避―― (2023.10.01)
- 「いま一番先にやることは公務員のウソ退治」 ――井戸川裁判の第26回口頭弁論を傍聴しました―― (2023.09.28)
- 姉妹公園協定のために投下責任を「棚上げ」? ――「棚上げ」して、誰が得をするのか?―― (2023.09.26)
- アメリカを見ずに広島は語れない ――「パール・ハーバー」⇒原爆という「岩盤的」信念を守りたい人々―― (2023.09.25)
- 原爆の責任議論を「棚上げ」したのは何故か ――一つは、外務省が広島の平和行政を仕切っているから―― (2023.09.24)
「平和」カテゴリの記事
- フィンランド人から箸の使い方を教わりました ――『箸の持ち方』も買って勉強しています―― (2023.10.03)
- 投下責任の「棚上げ」と米政府、広島市・市長そして外務省 ――「本音が出ると大問題」を回避―― (2023.10.01)
- 姉妹公園協定のために投下責任を「棚上げ」? ――「棚上げ」して、誰が得をするのか?―― (2023.09.26)
- 原爆の責任議論を「棚上げ」したのは何故か ――一つは、外務省が広島の平和行政を仕切っているから―― (2023.09.24)
- 今、広島で起きていること (2) ――大阪講演報告5・「原爆の責任議論は棚上げ」した広島市―― (2023.09.23)
「日本政府」カテゴリの記事
- 投下責任の「棚上げ」と米政府、広島市・市長そして外務省 ――「本音が出ると大問題」を回避―― (2023.10.01)
- 「いま一番先にやることは公務員のウソ退治」 ――井戸川裁判の第26回口頭弁論を傍聴しました―― (2023.09.28)
- アメリカを見ずに広島は語れない ――「パール・ハーバー」⇒原爆という「岩盤的」信念を守りたい人々―― (2023.09.25)
- 原爆の責任議論を「棚上げ」したのは何故か ――一つは、外務省が広島の平和行政を仕切っているから―― (2023.09.24)
- 今、広島で起きていること (2) ――大阪講演報告5・「原爆の責任議論は棚上げ」した広島市―― (2023.09.23)
「国連」カテゴリの記事
- 岸田外交の本質 ――核兵器禁止条約締約国会議にオブザーバ参加さえ拒否する理由は?―― (2023.09.20)
- マスコミに関心を持って頂き感謝しています ――お陰様で、G7広島サミットの全体像が浮き彫りになってきました―― (2023.06.02)
- 広島で被爆者を裏切ってはいけない (8) ――「思う」だけでは何も動かない。だから総理に要請した。―― (2023.05.30)
- 広島で被爆者を裏切ってはいけない (7) ――一歩踏み出したG20サミット・バリ宣言―― (2023.05.29)
- なぜ岸田総理は、広島サミットでもう一歩前に踏み出さなくてはならないのか ――これまでの「積み重ね」を「無」にしてはならないから―― (2023.05.14)
« ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町 ――Sky Gallery Lounge Levita が最高でした―― | トップページ | 核兵器禁止条約の採択を歓迎する原爆ドーム前集会開催 »
コメント