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2017年5月

2017年5月31日 (水)

5月のブルーベリー農園

                     5月のブルーベリー農園

 

5月の農園の農作業も4月と一緒で剪定や草刈りが中心だが、自然の様子は季節に合わせてどんとん変化し、人はそのあとを追いかける。

 5月のブルーベリー農園のまわりで出会った生き物たち。

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 ブルーベリーの木の下のトカゲ。メスだろう、お腹がすこし膨らんでいる。(57日)

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 シオカラトンボ。(522日)

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 スズメバチ。捕獲をする仕掛けの中の液体は食用酢やリンゴ酢、砂糖。匂いにつられて入ってくる。

 キジの撮影はできなかったが、今も「ケーン」と鳴いている。自治会会費の集金にお見えになった役員の方と話をするうちキジの話題になった。「メスと2羽で一緒にいるのをよくみる」とのこと。嫁さんが来てくれて雛をきっとどこかで育てているのだろう。一年中農園を中心としたエリアで生きていくらしいので声を頼りにご健勝を確認できればいい。

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土日の2日間ブルーベリーの下草を刈る作業。あと1日かかりそう。この後で剪定を始める。(528日)

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早生の北部ハイブッシュ系のチャンドラー。6月半ばから収穫が始まる(528日)

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帰り際に畑でできたサヤインゲンを収穫。つくるでなく、植えてできたものを頂く。(528日)

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夕方の散歩。麦畑と田んぼの水の輝き。麦秋まであと少し。息子の頭の上の杉林の左右がブルーベリー園。(527日夕方)

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稲田の様子。(527日夕方)

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山のブルーベリー園の草刈りを行う時に出会ったアザミ。草刈り機を止めて撮影。(528日)

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農園の林に咲くシライイトソウ。この一輪だけが咲く。(528)

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庭のジャーマンアイリス。開く前の蕾が印象的な品種(ヘレンコーリングウッド)。

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ハコネウツギ。唱歌「夏は来ぬ」にある「卯の花の 匂う垣根に・・」の花。(527日)

2017530日 

 

社会福祉法人安芸の郷 理事長 遊川和良

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2017年5月28日 (日)

「核兵器廃絶!ヒロシマ市民集会」開催

「核兵器廃絶!ヒロシマ市民集会」開催

 

昨日午後3時から広島市役所前の平和ビルで、核兵器禁止条約のためのヒロシマ共同行動実行委員会主催の「核兵器廃絶!ヒロシマ市民集会」が、120人(受付名簿)を超える参加を得て開催されました。

 

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この集会は、6月15日から国連で開催される「核兵器禁止条約についての第2回交渉会議」を成功させ「核兵器禁止条約」の成案を何としても採択させることを目的とした緊急行動として実施されたものです。

 

核兵器廃絶をめざすヒロシマの会(HANWA)の呼びかけに応えた広島で活動をする反核・平和団体18団体が賛同してこの実行委員会は結成されました。広島県原水禁は、4月28日の三役会議で参加を決定しました。そして第1回の実行委員会が開催されてからわずかにひと月の短い期間でしたが、「核兵器の廃絶と核兵器禁止条約の実現」を願うそれぞれの団体の熱い思いが結集し、昨日の集会が実現しました。

 

 

第9条の会ヒロシマの藤井純子さんの司会で始まった集会は、まず最初に実行委員会を代表して青木克彦HNWA共同代表が、開会のあいさつ。

 

青木さんは、「核兵器禁止条約交渉会議に欠席した日本政府の態度に強い失望と怒りを感ずる。核兵器禁止条約制定のため、広島の決意を世界に発信しよう」と集会の意義を強調。

 

続いて広島市長と広島県知事からのメッセージを紹介。

 

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そして今日のメインである川崎哲さん(ICAN国際運営委員、ピースボート代表、核兵器廃絶日本NGO連絡会協同世話人)が、「核兵器禁止条約交渉の現状と展望」をテーマにした基調講演。

 

川崎さんは、パワーポイントを使いながら、これまでの経過や5月22日に提案された議長の条約案などのついて詳しく報告されました。

 

まず最初に「今歴史的な条約が出来ようとしている。高揚した気分です。しかし、政府レベルでは、広島、長崎の実態が知られるようになって来たが、世界の市民レベルではまだまだ」と現状を報告しながら「ヒロシマの役割」を強調とともに「1946年に成立した国連決議第1号は、核兵器廃絶決議だった」ことを紹介。

 

さらにオバマ前大統領の昨年の広島訪問の意義に触れながら、これまでの国連を中心とする国際社会における核兵器廃絶への動きを説明。2012年以降「核軍縮の人道的側面」からの動きが強まり、有志国連合により「NPT条約の第6条の効果的な措置のためには、核兵器禁止条約を作ることの必要性」が強調され、昨年秋の国連総会で「核兵器禁止条約交渉会議」を行うことが確認されたと経緯が話された。

 

その中で、日本政府が「核兵器国と非核兵器国の間の対立を一層助長する」という理由で反対したことを厳しく批判。日本政府は、今も同じ態度を続けている。

 

そうして経過を経て示された議長の条約案を解説。ただ議長案は、今後も変わる可能性があると指摘。

 

その中で「核兵器禁止条約への懐疑論」について詳しく解説と反論。

 

NPTと矛盾する:NPT第6条(核軍縮)履行=禁止条約だから矛盾しない 

 

②安全保障を軽視している:もし使用されたら、非人道的な破壊に至る。本当の意味で安全を考えているのはどちらか 

 

➂核保有国の入らない禁止条約は意味がない:保有国が入らなくても、規範となり圧力になる。ますます使えない兵器となることによって、核兵器開発に投資をする意味がなくなる

 

そして最後に、「ヒバクシャ国際署名を7月に国連に提出する予定なので6月7月に、これをしっかりと取り組んでほしい」と私たちの活動への示唆を与えて報告は終わりました。

 

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続いて共同行動実行委員会森滝春子事務局長が、共同行動の目的と今後の行動スケジュールを提起。「核兵器廃絶にとって正念場のこの時期、この実行委員会にさらに幅広く結集し、核兵器禁止条約キャンペーン・ヒロシマ緊急共同行動を展開する」

 

次に二名の被爆者のアピールと反核団体を代表して二名が決意表明。

 

第2回会議に参加される被爆者の箕牧智之さんは、「人間のいのちは一つしかない。いのちには重い軽いはない。失ったいのちは返ってこない。核兵器の非人道性を知るために資料館にぜひ来てほしい。被爆者のいのちがあるうちに核兵器をなくさなければならない。」と訴えました。

 

そして「第2回交渉会議が進展し、核兵器禁止条約が策定され秋の国連総会で採択されることを強く求める。日本政府が、これまでの態度を改め、会議に出席し、被爆国として積極的な役割を果たすことを求める。」「ヒバクシャを先頭とする先人の血のにじむような戦いを引き継ぎ、核兵器の非人道性を最もよく知るヒロシマから声を一つにして、核兵器禁止条約を実現することを強く求め、世界に訴える。」緊急行動宣言を採択しました。

 

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閉会のあいさつで秋葉忠利原水禁代表委員(前広島市長)は、「日本政府が広島1区選出の岸田衆議院議員を外務大臣に選んだ責任と岸田さん自身が『広島1区を選んだ重みを自覚しなければならない』」ことを指摘しながら、アメリカ国内の世論調査で「原爆投下は正しかった」とする人たちが、1945年の90%から徐々に低下し、2016年には45%にまで低下していることを紹介し、「アメリカの核政策も根本的に変り得る」ことを強調しながら「歴史的なこの時、未来に対して責任を持とう」と訴え、集会は終了しました。

 

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なお次回の行動は、6月15日(木)午後7時30分から原爆ドーム横で開催されるキャンドル・メッセージの集いです。

 

 

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2017年5月27日 (土)

鬼太郎電車に乗りました

鬼太郎電車に乗りました

 

先日「憲法を守る境港市民の会」主催の講演会に講師を依頼され、鳥取県境港市を訪れました。講演会では、「安倍政権と共謀罪法案」というテーマで、1時間余り問題提起をさせていただきました。

 

これから書くことは、講演会のことではありません。境港に行くために利用した列車の話です。広島から鳥取県米子までは3時間20分バスでの移動。そして米子から境港までは、バスもありますが、一度は乗ってみたいと思っていたJRを利用しました。

 

ご承知の方も多いと思いますが、JR境線には、境港市出身の妖怪漫画家水木しげるさんの妖怪でラッピングされた列車が走っています。

 

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米子駅の0番ホームに入ってきた列車は、ピンクの車体の「ねこ娘列車」とグリーンの「目玉おやじ列車」の2両編成。それぞれのキャラクターが車体全体に描かれています。いよいよ乗車。またまたびっくり。座席ばかりか天井にまで、妖怪が描かれています。私の乗った車両の座席は、目玉・目玉の「目だまおやじ列車」。

 

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列車は、定刻通り15時28分米子駅を出発。車内案内の声が聞こえています。「これから境港までの案内は、私たち鬼太郎とねこ娘が行います。」声の主は、それぞれの声優が務めています。案内の続きです。「次は博労町・コロポックル駅です」。「コロポックル駅って?」

 

そうなんです。境線は、米子駅と境港駅を含め16の駅がありますが、時刻表に乗っている駅名とは別に、それぞれの駅に妖怪名の愛称がついているのです。博労駅は、愛称コロポックル駅ということなのです。ちなみに米子駅は、「ねずみ男駅」。境港駅は、「鬼太郎駅」です。

 

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駅には、時刻表で示された駅名表示板以外に、水木しげるさんの絵と説明が付けられた「妖怪駅名板」が、設置されています。次の駅が楽しみです。

 

境線の中ほどにある弓ヶ浜駅で列車のすれ違いがあります。停車中に急いで下車し、違う車両が並んだ姿をパチリ。実は、この日すれ違った車両は、「山陰ジオパーク号」でしたので、写真は翌日の帰りの時に撮ったものです。この時は、幸いにして上下線とも鬼太郎列車シリーズでしたので。

 

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砂地で形成された弓ヶ浜半島を走る境線の沿線には、水田ではなく畑の風景が続きます。

 

かつては、葉タバコ栽培や綿栽培が中心でしたが、最近では鍋にはなくてはならない「白ネギ」栽培が、中心のようです。成長とともに土を盛り上げる作業の続く「白ネギ栽培」には、この砂地が適しているようです。今の時期の「白ネギ」は、最盛期の秋から冬のものよりも少し細めのようですが、地元ではやはりなくてはならない作物のようで、一年中栽培されています。

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列車は、定刻の16時24分終着の境港・鬼太郎駅に無事到着。駅舎はもちろん、駅前広場からミズキロードへと妖怪が次々と登場します。もちろん、鬼太郎もいます。ねずみ男も。目玉おやじも。

 

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駅前広場の横には、こんな看板も。今年7月には、ここ境港で「世界妖怪会議」が開催されるそうです。どんな会議になるのやら。

 

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広島から山陰への旅の交通手段は、多くの人が車だと思いますが、JR境線の旅もなかなか楽しいものです。ぜひ一度試してみてください。

 

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私は、翌日再び、境線を利用しJRで松江まで移動。松江では、千茶荘で新茶の「煎茶」を購入し、すぐそばの「風月堂」で、あらかじめ電話予約していた羊羹と最中を受け取り、最後に、郷里松江に帰ったときの定番「中国山地蕎麦工房ふなつ」の割りごそばを食べ、広電バスで帰途につきました。

 

 

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2017年5月26日 (金)

私の宝物 ――消しゴム付きの鉛筆との出会い――

 

私の宝物

――消しゴム付きの鉛筆との出会い――

 

皆さんは「鉛筆」という言葉で、どのようなイメージの「鉛筆」を頭に描くのでしょうか。手元にまだ使っていない鉛筆がありませんので、削った後の鉛筆の写真で代用します。典型的な鉛筆の形です。

 

             

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注意して頂きたいのは、鉛筆はあくまで鉛筆であって、消しゴムは付いていないという点です。対照的にアメリカの鉛筆には消しゴムが付いています。アメリカでよく見る鉛筆と同じ形の鉛筆の写真です。

 

 

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お尻(?)の部分には消しゴムが付いています。消しゴムにこだわるのは、アメリカでテストを受けた時に、試験官から「机の上には鉛筆以外の物を置かないこと」という指示があったからです。間違った答えを書いた時には当然、消しゴムが必要になりますので手を挙げて「消しゴムは駄目ですか」と聞きました。「消しゴムは鉛筆に付いているだろう」という答が返ってきましたので、「私の鉛筆には付いていないのですが。」と鉛筆を見せて消しゴムを置くことを許可して貰いました。その時初めて「アメリカの鉛筆には消しゴムが付いている」ことを認識したのです。

 

それから20年くらい経って、この標語を目にしました。ずっと大学のオフィスに飾っていましたが、鉛筆の削り方で、四つのタイプの人間を上手く表現しています。いろいろな人を観察しながら、「あの人はおそらく自分自身を、こんな感じで見ているのかなぁ---」と、少しデフォルメすることで自分自身もある程度客観視できるような気がします。

 

 

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簡単に訳しておくと、「人間には四種類のタイプの人がいます」というタイトルで、その四つとは、一番上が

 

 平均的な人

 二番目は、何もしない人

 3番目は、決して間違いを犯さない人

 そして最後が、間違えてばかりいる人

 

です。消しゴム付きの鉛筆で、こんなに面白く人間を描けるのが気に入って、「私の宝物」として常に身近で眺めて来ました。

 

どのくらい前になるのか覚えていませんが、シャープペンシルの性能が格段に良くなり、鉛筆を削るのも面倒だと思うようになった時から、鉛筆を使う機会が減りました。そして万年筆の魅力にも取り付かれていました。さらにパソコンで何でもするようにさえなりました。でもそろそろ、もう一度、丁寧に鉛筆を削って、消しやすい消しゴムを頼りに、ゆっくり文章を書く機会を増やしてみたいなぁとも考え始めています。

 

 

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2017年5月25日 (木)

核兵器禁止条約交渉への参加を! ――外務大臣と総理大臣の翻意を促す申し入れをしました――

 

核兵器禁止条約交渉への参加を!

――後世の「笑いもの」にならないために―

 

核兵器禁止条約交渉の後半が615日に再開されますが、その際の議論の叩き台として22日にコスタリカのホワイト議長が草案を公表しました。その中で特に、「核兵器使用の犠牲者(ヒバクシャ)の苦難を心に留める」という文言が採用されていることを高く評価したいと思います。

 

できることなら、この言葉は広島出身の岸田外務大臣が、あるいは「唯一の被爆国」という言葉を良く使う安倍総理が会議に出席した上で、被爆者の立場を世界にアピール。その結果として原案にも盛り込まれた、というシナリオの結果だったら素晴らしかったのに、と残念でなりまません。

 

しかし、このお二人のうちのどちらかが後半の会議に出席し「被爆者の存命中に何とかして核兵器の廃絶を」という流れを作ることは可能です。

 

そのために24日、内閣官房と外務省で、総理大臣ならびに外務大臣あての要請書を担当官に渡してきました。これまでの努力の延長線上にあるのですが、できることなら直接お会いして要請できないかと考えました。お会いできたのは代理の方々ですが、アポ取りをしてくれたのは、広島県選出民進党の参議院議員森本真治氏で同議員の事務所にもお世話になりました。

 

まずは岸田外務大臣宛の要請書ですが、16日に開かれた広島県原水禁の常任理事会で承認された内容です。

 

再び「核兵器禁止条約交渉」への参加を強く求める

――被爆者の悲願実現のために――

 

100-8919

東京都千代田区霞が関2−2−1

外務大臣 

岸田文雄 殿

 

 

核廃絶を求め続けてきた被爆者、平和を希求する広島市民そして日本国民、さらには世界の圧倒的多数の期待を裏切り、日本国政府が国連で開催された「核兵器禁止条約交渉」に不参加を決めたことは大変残念ですが、私たち原水爆禁止広島県協議会は、常任委員会の決議を基に再度、翻意を促します。

被爆者と世界に対する被爆国としての責任を再確認し、6月に開かれる「核兵器禁止条約交渉」には参加すること、さらにアメリカをはじめとする核保有国に対しても共同歩調を取るよう働き掛けることを求めます。その理由については、45日の要請文中、既に触れていますが、今回はその中でも、特に被爆地広島を代表・代弁すべき貴殿の決断への期待がさらに大きくなっていることを強調しておきます。

 

 これまで核なき世界の実現を悲願として世界に訴え続けてきた多くの被爆者が既に鬼籍に入っています。そして、自分たちの生きている間に核兵器が廃絶されることを信じて今でも活動している被爆者たちも高齢化しています。一人でも多くの被爆者が、自らの目で核なき世界の実現を確かめられるよう最大限の努力をするのは、貴殿ならびに日本国政府が徒に回避してはならない義務であります。

 貴殿ならびに日本国政府はしばしば「唯一の被爆国」あるいは「唯一の戦争被爆国」であることを世界にアピールしてきました。当然それに伴う責任も果さなくてはなりません。それは、被爆体験を二度と繰り返させないために、被爆者のメッセージを忠実に実現する努力をあらゆる場面で誠実に行うことです。

 また、爆心地を含む広島一区選出の議員として、外務省あるいは日本国政府の意思以上に被爆者の存在とメッセージを重んじる立場に立つことを選択した貴殿が、その決意を実行に移すのは今です。広島選出の外務大臣として、鼎の軽重を問われないよう、この責任を忠実に果すよう強く求めます。

 

繰り返します。私たち原水爆禁止広島県協議会は常任理事会の決議に基づき、貴殿が、被爆者そして核廃絶を願う世界中の大多数の市民の声に応えて、615日から再開される「核兵器禁止条約交渉」に参加すべく翻意することを求めます。

 

 

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原水爆禁止広島県協議会

                代表委員 秋葉 忠利

代表委員 金子 哲夫

代表委員 佐古 正明

 

 

総理大臣への要請書もほぼ同じ内容ですが、一か所、岸田外務大臣を任命した責任ならびにそれに付随して生じる連帯責任の部分が大切だと思いますので、その部分を掲げておきます。

 

また、岸田氏は、爆心地を含む広島一区選出の議員として、外務省あるいは日本国政府の意思以上に被爆者の存在とメッセージを重んじる立場に立つことを選択した政治家です。彼がその決意を実行に移すのは今であることは言を俟ちません。岸田氏を外務大臣に任命したことで貴殿は、広島一区選出の岸田外務大臣の義務履行への意志を重んじる責任そして、総理大臣としての連帯責任を負っています。総理大臣としての任命責任を全うすることを強く求めます。

 

内閣官房・内閣総務官室では、調査役の檀原均氏と請願担当主査の日高優介氏が対応してくれました。口頭でも説明をしましたが一切コメントはなく、「伺った内容を起して総理にお伝えします」という言葉が返ってきました。

 

             

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左から秋葉代表委員、森本参議院議員、檀原調査役

 

 

外務省では、軍備管理軍縮課長の村上顯樹氏と事務官の古川祥久氏が対応してくれました。

 

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左から村上課長、森本参議院議員、渡邊広島県原水禁事務局長、秋葉代表委員

 

核兵器禁止条約は国連総会で採択され、世界の圧倒的多数の国々が署名・批准し核保有国と雖も無視できなくなることは、長期的な世界の趨勢を見ると明らかです。要請書には書きませんでしたが、そうなった時に、「唯一の被爆国」である日本政府が不参加だったことは、後世の「笑いもの」になること必定です。そうならないように今、外務省・外務大臣・総理大臣が決断すべきであることを、「武士の情け」で提案しました。


担当部署ということもあり、村上課長からは一応の説明がありました。新しい内容ではありませんでしたが、紳士的かつ丁寧に対応してくれた点は評価したいと思います。

 

外務省としては核保有国も巻き込んでの会議にしたいと思っていること、そのための代替案も示していること、今回の会議には核保有国は全も、核依存国も不参加なので、良い結果にはなないと見極めて日本も不参加になったこと等です。「代替案」というのは、これまでも言い古された「漸進的」進め方で、結局、Aを達成するためにはまずBが必要、そしてそのためにはCが必要、という具合にそれぞれ高いハードルを設けて、何も進まない状態を作った上で、ため息を吐いて「難しい」と嘆く、といったシナリオです。

 

しかし、大切なのは、こんな姿勢で核兵器の廃絶に対応するのは、核不拡散条約の第六条に掲げられている「誠実な交渉義務」違反だという点です。

 

最後に村上課長が強調したのは、「我が国が目指しているのは核廃絶であって、今回の会議の核兵器の禁止ではない。禁止されただけでは廃止されないかもしれない」ということでした。

 

核廃絶のために被爆者と共に世界を駆け巡り、核保有国を説得し、市民団体との連携も深めて、核廃絶につながるあらゆる努力をし尽してきた人がこう言うのならまだ話は分ります。しかし、あらゆる場で「核兵器は国際法違反ではない」ことを主張し、国際司法裁判所での審理に当っては、広島・長崎市長の陳述ができないように働き掛け、マーシャル諸島共和国の国際司法裁判所への提訴も屁理屈で葬り去るなど、とにかく、核廃絶への努力を表から裏からそしてあらゆる角度から妨害してきた外務省が、とても正気では言えない言葉です。

 

しかし、今回の要請が岸田大臣の許まで届けられ、岸田大臣の英断によって、核兵器禁止条約の交渉に6月から参加する可能性についても諦めてはいけないと思います。被爆者の思いと市民社会の良識・そして正気を発信し続けましょう。

  

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2017年5月24日 (水)

内子座と内子蝋燭 ――愛媛県の内子町に行ってきました――

 

内子座と内子蝋燭

――愛媛県の内子町に行ってきました――

 

内子座とは、蝋燭や生糸の生産でよく知られている愛媛県の内子町に、1916年に建てられた芝居小屋です。一時取り壊されたりもした運命を辿り、1983年に復元されて今でも芝居小屋として高い評価を受けています。

 

午後からは町内の合同芸能発表会が開かれるため、内部の見学にはあまり時間がありませんでした。見るのに夢中で写真もうまく撮れませんでしたが、まずは正面です。

 

                 

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中に入ると、舞台の準備はもう整っているようです。

 

 

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二階から一階席を見ると、傾斜がついていて前の列より後ろの席の方が高くなっていることが良く分ります。

 

 

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そして二枚の写真からお分り頂けると思いますが、床も手すりも柱もピカピカに磨かれています。それでいて通路を歩いても全く滑らないのですから、日常的な手入れの完璧さが窺い知れます。

 

正面に戻ると、この日の出し物の一つ剣舞の準備をしている立川吟詠剣詩舞道の久保常義さんの佇まいに思わず足を止めました。一枚写真を撮らせて頂き、ブログへの実名掲載のOKも頂けました。でも、剣舞を鑑賞できなかったのはとても残念でした。

 

 

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もう一つ、和蝋燭を買う目的もありました。伝統的な和蝋燭の良さについては皆さん私以上に御存知だと思いますが、原料は漆科のハゼです。和蝋燭の特徴として典型的なものは、・炎が大きく明るい・煤が少なく風に強い・無風の場所での使用では蝋が垂れない、だと言われます。

 

大森和蝋燭店では、職人さんが和蝋燭を手作りする様子を見学できるのですが、これは次回のお楽しみに。

 

 

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とてもきれいな蝋燭です。実際に灯をともしてみると、和蝋燭の良さはすぐ実感できました。炎の動きが、風で左右に揺れるのではなく、芯を蝋が伝わりながら燃えるからなのでしょうか、上下に変化するのも風情があります。

 

 

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この写真では蝋が垂れていますが、それは位置を決めるために左右に動かしたせいです

 

内子の歴史的な街並みも有名なのですが、町役場のあるメイン・ストリートも落ち着いた雰囲気でまた来てみたい気持になりました。その理由の一つは、通りに沿って電信柱はあるのですが、電線の高さが普通より高く、視界を遮らないことを挙げておきたいと思います。写真のないのが残念なのですが、電線の地中化の前段階としては良い選択肢なのかもしれません。

 

 

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2017年5月23日 (火)

「絶景」(同じお題で書きましょう) ――修道大学からの帰り道に「多島美」の意味が分りました――

 

「絶景」(同じお題で書きましょう)

――修道大学からの帰り道に「多島美」の意味が分りました――

 

「絶景」と言えばこれしかないのが次の画像です。

 

                 

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「何故、こんな景色が?」と疑問を持たれて当然なのですが、実は、31年前、つまり1986年の夏、修道大学から市内へ車で帰る道、右へ曲がりすぐ左にハンドルを切った瞬間に瀬戸内海の島々目の前に現れるのです。これが「多島美」なのだと直感し大感激したのがこの地点なのです。

 

その後、マンションが建ったため、美しい瀬戸内海はこの地点からは望めなくなりました。

 

隠されてしまった美しさを再現してお伝えできればと、近くの高台まで行って同じような景色の写真を撮ってみました。

 

 

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もう少し大気の状態が違っていればもっときれいに見えるはずですし、県道71号線が下り坂に差し掛かる地点から見る島々の重なりは、この写真とはちょっと角度が違います。さらに動いている車から見るのですから、映像がぐんぐん近付いてくる迫力も加わって記憶に残ったのだと思います。

 

それだけではありません。関東で育った人間の多くにとっては平野部の景色が当り前で、大小の島々か折り重なって変化する景色そのものがとても珍しく、その美しさを想像することさえ難しいのです。

 

海から見た島、そして山の美しさとして忘れられないのは、子どものころ千葉の海で泳いでいるときに数回見るとこのできた富士山ですし伊豆大島です。普段、夏の東京湾から直接富士山が見えるのはまれなのですが、空気がきれいに澄んでいるときに見える富士山は陸から見るときよりはるかに大きく見えるのです。

 

伊豆大島はそれ以上の迫力がありました。これも数回しか見たことがないのですが、見えた時には、目の前に数百メートルの巨大な山が突然現れたような衝撃を受けました。

 

対照的に瀬戸内の島々は、特に修道からの帰りの景色は、島が自分と同じレベルまたは下に見えるのです。富士山や伊豆大島とは全く違う、関東では見ることのなかった種類の美しさなのです。

 

こう書きながらその他にも、これまでに経験することのできた多くの美しい風景が頭に浮んできました。写真として記録に残せたものもありますが、そうでないものも多く、今回の「お題」がなければその内に忘却の彼方に消え去ってしまったかもしれない美しさを記憶を辿りながら楽しんでいます。一つ思い出すともう一つ、という具合にいくつもの「絶景」が蘇り、そもそもそんな経験のできたことに感謝する機会にもなりました。⑦パパさん、有難う御座います。

 

 

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コメント

参加いただきありがとうございます。

瀬戸内生まれの瀬戸内育ちの私は
今の今まで「多島美」は当たり前の風景でした。
もっと足元の美を感じる感性を持たなければだめですね。反省です。

逆に、初めて見た延々島のない太平洋の景色には、恐怖を感じまし
た。こりゃ船が沈んだ時、どの島を目標に泳げばいいのか?とw

学生時代に毎日のように見ていた瀬戸の風景は、癒されました。
向島の高見山から見た瀬戸の多島美も絶景です。
また野呂山から眼下に見る瀬戸の風景は、時には潮の流れが見えます。
海外の高いから来る外国の方には、瀬戸の多島美や、江の川沿いの風景は、絶好の観光資源だと思います。
そういえば、昔に友人の友達親子が東京から広島に来た時に車で案内している時に、小学生の子か
「山が近くにある」と感動していたのを思い出しました。

「➆パパ」様

コメント有り難う御座いました。広島に10年住んで東京に戻った友人と、この話をしたのですが、「東京では周りに山が見えなくて、寂しい気持がした」と言っていました。

私も氷川丸で太平洋を渡った時には、最初の数日の船酔いと、船まで飲み込みそうな大波に、心細い思いをしました。

「やんじ」様

コメント有り難う御座いました。

記念切手を集めていた頃、「瀬戸内海国立公園」と言われても、瀬戸内の美しさは想像できなかったのですが、修道からの帰り道に、それが実感として分るようになりました。

家人は、関東まで初めて行ったときにデパートの屋上から見た、真っ平らな関東平野に驚いたと言っています。

子どもの頃に慣れ親しんだ景観が、人間の世界観形成にも影響を与えているのかもしれませんね。

2017年5月22日 (月)

日韓「合意」は解決ではない―歴史の証人 李 容洙(イ・ヨンス)ハルモニは訴える!

 

             日韓「合意」は解決ではない

==歴史の証人 李 容洙(イ・ヨンス)ハルモニは訴える!==

日本軍「従軍慰安婦」問題解決ひろしまネットワーク結成5周年集会

 

「私たちはなぜやられてばかりいなければならないのですか。言いたいことも言えずに」

「生きている証人・本人がいる。本人さえ『日韓』合意のことは知らなかった。日本政府が、韓国政府をだました。泥棒の行為だ。とんでもないこと」

「私が合意しなければならないはずだ。聞いてもいない。印鑑もついていない。私はこの合意を無視します。」「日本には、法律はないのですか。歴史の生き証人が生きているのに無視されているのです。」「法的に謝り、法的に賠償すべきだ。」

日本軍「慰安婦」として証言の場に立った李 容洙(イ・ヨンス)は、一昨年末に結ばれ「日本軍『従軍慰安婦』問題は解決済み」とする「日韓合意」」について、厳しく断罪しました。

 

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「日本軍『従軍慰安婦』問題を解決するひろしまネットワークが主催する講演会が、昨日(21日)午後1時30分から広島弁護士会館で、100名を超える市民が参加し開催されました。

歴史の証人として証言を行った李 容洙(イ・ヨンス)ハルモニは、「歴史の生き証人としてこの場にいます。久しぶりに話すので、ちょっと恥ずかしい思いもありますが、すべてを話します。」と、自らの体験を語り始めました。

「証言は私のいのち。私のことを伝えようと思うと涙が出ます。」「数え年16歳の時・・・」と自らの体験を時には涙を流し、時には声を大きくし、時には日本語を交え、1時間半ありの証言が続きました。

連れられて別の場所に移動するとき、「お母さんのところに帰りたいといったら、頭の髪を握られて、手を足を殴るけるの暴力にあった。気絶したこともある。」「大邱から慶州、慶州から平壌、そして大連。大連から兵隊とともに船に載せられて上海。船中で犯され、着いたところが台湾の慰安所。」。そして慰安所での実態、繰り返される暴力。「腹に銃剣を突き付けられ死ぬ寸前。」

「終戦間際の空襲では、自分は助かったものの可愛がってくれた二人の姉は建物の下敷きになって死亡。」「そんな日本軍の中で親切に優しくしてくれた軍人さんは、特攻隊で出撃しかえってこなかった。」続く証言に会場は、声もありませんでした。

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李 容洙さんは、11日から広島に滞在し、県内各地で重い証言を繰り返してこられました。

その証言の最後に「日韓合意をどう思いますか」と問われて答えたのが、最初の証言です。

 

そして李 容洙さんは、強く言われました。

「私たちは、先の大統領選挙で政治を変えました。私は、選挙前に文在寅(ムン・ジェイン)さんとこの服を着て、ハグし応援しました。私が作ったのです。」

「今度は、日本の政治を変えるべきです。安倍を辞めさせるべきです。日本の皆さんの仕事です。」何度もこの言葉が出てきました。

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 厳しい指摘ですが、この優しい笑顔の90歳の李 容洙ハルモニに、今度は私たちがきちんと応える番です。「安倍政権を辞めさせる。」重い課題ですが。私たちにとっても最も緊急で重要な課題です。

村山政権時代にも失敗した「従軍慰安婦」問題の解決。その根本的な問題は、問題の解決にとって最も大切にされるべき被害者が置き去りにされていることではないでしょうか。

求められているのは、日本政府が「従軍慰安婦」の事実とその実態をきちんと認め、そして一人ひとりの被害者に政府の責任で直接謝罪をし、補償・償いをすべきです。

 

私たち国民一人ひとりがきちんとこの問題と向き合うことも求められています。そのことがなければ、この問題が解決することはありえません。

 

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2017年5月21日 (日)

憲法51条も忘れないで下さい ――大西健介議員、高須克弥院長の言い分は別にして――

 

憲法51条も忘れないで下さい

――大西健介議員、高須克弥院長の言い分は別にして――

 

2017517日の衆議院厚生労働委員会で民進党の大西健介議員の次の発言が波紋を呼んでいます。

 

「(美容外科の)CMも陳腐なものが多いんですね。皆さんよくご存じのように、例えば『イエス○○』とクリニック名を連呼するだけのCMとか」

 

これに対して、名指しも同然に例示された高須クリニックの高須克弥院長が「まったく無関係で、僕が悪者の仲間みたいになっちゃうから、怒りますよ」と反発し(Sanspo記事)、大西議員、民進党、同党の蓮舫代表、そして国を相手取って名誉棄損の訴えを起しました。

 

双方の言い分は、HUFFPOSTが引用していますので、それをお読み頂くのが簡単だと思いますが、このニュースから私がすぐ思い出したのは、憲法51条です。


〔議員の発言表決の無答責〕

51両議院の議員は、議院で行つた演説、討論又は表決について、院外で責任を問はれない。

 

大西議員の言い分も分りますし、事実関係についての高須院長の主張が正しければ、大西議員の発言が誤解を生みかねないという趣旨の院長の言い分も分ります。しかし、それとは別次元のもう一つ大切な点があります。それが憲法51条です。

 

この条文の大切さを理解して貰うために、アメリカの例を引きたいと思いますが、それは劇的な形で議員の良心を賭けた行動が保証される大切さを示しているからです。

 

1941年、対日戦争の開戦を認め、宣戦布告を承認する決議案に、下院議員の中でただ一人反対票を投じたのが、共和党のジャネット・ランキン議員でした。

 

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Rankin's portrait, by Sharon Sprung, in the House of Representatives Collection 

                 

また、2003年の対イラク戦争開戦に下院議員としてただ一人反対票を投じたのは、民主党のバーバラ・リー議員でした。リー議員には何度かお会いしたことがありますが、彼女の勇気ある行動がアメリカ市民だけではなく世界中の多くの人に感動を与え、彼女に続く多くの若者がいることもお伝えしました。

 

現在の日本の政治状況では、与党議員にこのような勇気と良識を求めること自体ナンセンスなのかもしれませんが、その一因になっているのが、「党議拘束」と呼ばれている慣行です。政党が決めた方針に背いてでも自分の良心に従って行動すると、党則によって何らかの懲戒処分を受けることを指しています。

 

政党は憲法51条の規定の中にある「院外」の存在ですから、そこで処罰を受ける謂れはないはずなのですが、アメリカの場合と違って「党議拘束」が厳しく課せられているのが日本の現状です。

 

大西議員と高須院長の見解の相違を超えた次元で、もう一度「党議拘束」と議員一人一人の良心にあり方についての議論が始まれば素晴らしいのですが------

 

 

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コメント

小選挙区も党議拘束も間接民主主義を危うくするもので、アメリカでは小選挙区を基本としながらも、司法の独立性や党議拘束がないことなどと合わせて、最後の最後は民主主義に期待できるのではないかと感じますが、報道の自由度ランキングまで下がり続ける日本では絶望すら感じることがあります。

ただ、そんな政治状況でも日本は素晴らしいものが多く、それは単に地政学的なものだけではなく、遺伝的なものだけでもなく、ここに暮らす人々の良識と誠意であり、それだけに伸び代はまだまだあり、希望もあるのだとも思います。

「工場長」様

コメント有り難う御座いました。おっしゃる通り、権力を握る側が劣化し制度の面でもそれに釣られての改悪が続く中、それでもまだ希望が持てるのは市民の側の良識と誠意なのだと思います

東京中心の表現になってしまいますが、「江戸っ子」という言葉が伝えたかったのは、そんな庶民の心意気なのかもしれません。

まだ生まれていない未来の世代からの声を汲み取ることで、私たちもまだまだ踏ん張りなさいという、激励の声にも聞こえます。

2017年5月20日 (土)

核兵器禁止条約交渉に日本政府も参加すべし ――広島市と広島県が音頭を取って働き掛けて下さい――

 

核兵器禁止条約交渉に日本政府も参加すべし

――広島市と広島県が音頭を取って働き掛けて下さい――

 

2017519日、衆議院の法務委員会で自民・公明・維新は、「強行採決」によっていわゆる「共謀罪」新設法を可決しました。2015年の919日には参議院での強行採決によって「戦争法」が可決されたことを思い起すと、政府・与党は「19日」に特別の意味を持たせているのかもしれません。

 

一つの可能性ですが、彼らが多数を恃んで「強行採決」連発している事実を少しは疚しく思っているのだとしましょう。仮に強行採決の日にちが5日、12日、それに19日といった風にずれると抗議行動が毎週行われるような結果になります。それぞれ違った内容ですから、道行く人たちもさすがに、政府・与党が如何に酷いことをしているかに気付くではありませんか。

 

戦争法を廃止させるための行動を毎月19日に続けていた「戦争をさせない広島1000人委員会」は19日、「共謀罪」法案の強行採決への抗議と参議院での廃案を目指すというもう一つの目標も掲げて本通りの青山前で街頭行動を行いました。集まってくれたメンバーは60人を超えました。また、たまたま通り掛かった市民の方々の中からも、チラシを持ってアピールすることで私たちと行動を共にしてくれる新たな仲間も現れるなど、大変心強い一時間になりました。

 

               

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街頭行動の一場面

 

このところ立て続けにニュースになっている、「2020年までの改憲」「高浜原発の再稼働」「加計学園への便宜供与」等、一見無関係のように見えますが、より大きな枠組みの中に置いてみると、底辺でしっかりつながっている様子がハッキリします。この点については改めて解説させて下さい。

 

また、共謀罪についての問題点は多過ぎて手短に説明するのは困難ですので、これも回を改めて詳しく論じたいと思います。

 

今回は街頭行動に先駆けて、広島県知事そして広島市長への申し入れを行いましたので、その報告をさせて下さい。

 

国連で3月から始まった核兵器禁止条約締結のための交渉ですが、日本政府は参加していません。アメリカをはじめとする核保有国も当然、参加していないのですが、世界の市民団体の多くの支持ならびに参加を得て、志を同じくする世界の圧倒的多数の国々が進めてきた核兵器禁止条約制定の動きは大きな流れを作りつつあります。今の会議で条約案が採択されれば、国連総会では圧倒的多数の賛成票によって正式に国連の認める条約として、各国の署名そして批准を待つことになります。

 

今の段階では、このような動きを無視している核保有国ならびに、日本、韓国、オーストラリア等の「核依存国」もやがてはこの条約に参加せざるを得なくなります。しかし、「唯一の被爆国」だと世界に向けて言い続けてきた日本政府が、この条約案の審議には参加していなかった、そして後になって渋々その存在を認めることになった、というのではあまりにも情けないではありませんか。

 

しかもそれが、爆心地を選挙区としている外務大臣の任期の最中の行われることになると、後世の人たちから呆れられても仕方がありません。

 

そんな事態にならないよう、6月に再開される禁止条約締結のための交渉に日本政府も参加するよう、再度翻意を求める要請を外務大臣と総理大臣にする予定です。

 

しかし、この気持はただ単に広島県原水禁に止まるものではありません。広島市民・県民全ての願いであるはずです。知事も市長もその点は理解してくれています。それぞれ外務大臣そして総理大臣にその旨の要請をしています。

 

しかし、その効果は挙っていないのです。被爆者は高齢化していますし、被爆地を代表する政治家が外務大臣を務めるという「好機」も半世紀に一度あるかないかの出来事です。その機会を生かすためには、市長・知事に音頭を取って貰い、「全ヒロシマ」の陳情団を組織して外務大臣と総理大臣の説得に当るくらいの覚悟が必要なのではないでしょうか。

 

その趣旨を簡明に記した市長への要請書を以下に掲げます。

 

要請書

「核兵器禁止条約交渉」不参加に抗議し政府の翻意を求める共同行動のお願い

 

730-0042

広島県広島市中区国泰寺町1丁目634

広島市長 

松井一實殿

 

私たちは、被爆者や平和を希求する広島市民・広島県民、さらに日本国民そして世界の圧倒的多数の声を無視して、日本国政府が国連で開催された「核兵器禁止条約交渉」不参加を決めたことを到底容認し難く強く抗議してきました。

それだけではなく、日本国政府には翻意を促してきています。すなわち、被爆者と世界の人々に対して、被爆国として果たすべき責任を再確認し、できるだけ早く「核兵器禁止条約交渉」に参加すること、さらにアメリカをはじめとする核保有国に対しても共同歩調を取るよう働き掛けることを日本国政府に求めてきました。

特に安倍総理大臣と岸田外務大臣がそれぞれ「被爆国」あるいは「被爆地」の代表としての責任を果すよう求めています。御参考までに両大臣への要請書を同封致します。松井市長・湯崎知事にも広島市民・広島県民の代表として総理大臣・外務大臣に対して同様の働きかけを行って頂くよう、できれば私たちの先頭に立ち、被爆者団体や平和団体等にも呼び掛けた上、「ヒロシマの声」を総理大臣ならびに外務大臣に直接届け要請する行動をオーガナイズして頂くようお願い申し上げます。

時間は迫っています。今行動しないと、被爆者の存命中の核兵器廃絶という目標に到達できないかもしれないという、瀬戸際です。

 

2017517

 

原水爆禁止広島県協議会

代表委員 秋葉 忠利   

代表委員 金子 哲夫

代表委員 佐古 正明

 

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広島市の谷本市民局長に要請書を託す

 

 

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広島県の下崎課長に趣旨説明

 

 

 

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2017年5月19日 (金)

高浜原発再稼働抗議座込み―59名参加

 

関西電力高浜原発再稼働抗議と即時停止を求める慰霊碑前座込み

 

広島県原水禁が呼びかけた「高浜原発再稼働に抗議し、即時停止を求める」原爆慰霊碑前座り込みが、昨日午後0時15分から30分間実施されました。

広島県原水禁は、これまでも鹿児島県川内原発や愛媛県伊方原発の再稼働が強行されるたびに、抗議の座り込み行動を実施してきました。今回も、関西電力高浜原発再稼働のニュースが伝わった17日夜から連絡を取り合い、緊急行動として抗議の座り込みを実施することになりました。緊急の呼びかけにもかかわらず、被爆者や被爆二世、労働組合員、そして日ごろ脱原発運動を行っている市民グループの人たちも加わり、59名の参加者がありました。

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最初に主催者を代表し広島県原水禁の秋葉忠利代表委員があいさつ。秋葉さんは「東芝の経営破たんの原因は、アメリカの原発事業に手を付けたから。原子力産業は、利益を生み出す産業ではない。原発政策を進め、改憲を狙う安倍政治を辞めさせよう」と呼びかけました。

 

つづいて「脱原発へ!中電株主行動の会」の溝田さんが次のように訴えました。

「電力会社に脱原発の議案提案をし続けて24年になります。今年の6月28日の中国電力の株主総会にも、原発を止める議案をだしました。東芝の原発に関連して9000億円もの負債がでている。電力会社も原発をもって、金がかかる負担を負っている。中電は島根原発の安全対策費に5000億円がかけるという。これは新規の原発1基建設費用をはるかに超える。また、廃炉費用に約380億円をかけると言うが、これは積立金でまかなえる費用ではない。東海原発の廃炉費用は現時点で約890億円になっている。到底この金額では廃炉はすまない。関電が高浜原発を再稼働すると電気料金が下がるというが、一時のことだ。原発は巨額な費用がかかり、負債になっていく可能性が大きい。今、原発を止めるべきだ。それが、安全で健康な社会になる。再稼働は許せないし、原発は止めることだ。共に頑張りましょう」

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二人のあいさつの後は、無言の座り込み。

座込みの終了前に「高浜原発4号機の再稼働に抗議し、運転の即時停止を求めるアピール」を藤本講治県原水禁常任理事が読み上げ、全体の拍手で確認。アピールの要旨は、次の通りです。

「①昨年2月の再稼働以降も事故を繰り返す関西電力に運転の資格なし周辺自治体住民の不安は解消されていない危険なプルサーマル運転も計画されているひとたび事故が起これば大惨事となるにもかかわらず事故対策は不十分なまま再稼働は絶対認められない福島原発事故の現実としっかり向き合うべきだ原発事故が起これば、負担は国民に押し付けられる原発に絶対の安全はない再生可能エネルギーなどの開発で原発に頼らない社会を作ろう高浜原発4号機の再稼働に強く抗議するとともに、即時に運転を中止することを求めます。

そして全員で慰霊碑に黙とうをささげ、抗議行動を終えました。このアピール文は、関西電力に郵送されます。

 

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最後に溝田さんから抗議行動の感想が寄せられていますので、それを紹介して今日のブログを終えます。

 

「12時から、原爆慰霊碑前の坐り込みで、今日は気温がぐっと上がり暑かっです。修学旅行生も多く、その中で再稼働した原発に抗議して、原発は止めれるかと無力感を感じました。が、ふと核実験実施の後、座り込みをしていた森滝市郎さんのことが脳裏に蘇りました。

『座込んで何になるのかと聞かれると、核の連鎖反応に、人間の核廃絶の英知が勝らなければならない。』と静かに坐り込んだ姿を思い出したのです。小さな力でも『核絶対否定』の哲学で動かしていけると思い直し、平和公園の樹々の緑にいやされながら、原発を止めていこうと30分の座り込みをあとにしました。」

 

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コメント

我が家では洗濯機や冷蔵庫、掃除機など、厳選した結果で東芝製を購入し満足して使っており、テレビなども評価していますが、この期に及んで監査法人の承認すら得られない状況は残念です。

それにしても、何よりの原因は原子力という米国の「軍需産業」を抱えたことで、ここまでくると東京電力と同じで、存続させても本来責任をとるべき人たちが責任を免れ、国民の負担が増えるばかりではないか、と思います。

中部電力も浜岡原発を停止させて、原発抜きで利益を増加させていると報じられています。停止しても国民負担は続きますが、それでも一部の人たちの利益のために、国民に負担ばかりを強いる原発は最低でも即時停止しかないように思います。

工場長さま、コメントありがとうございます。
指摘されている通り、原発抜きでも十分に電力会社は利益を上げていますよね。それに、原発に頼らなくても、電力はまかなわれています。
原発によって、だれかがどこかで利益を得ているとしか考えられません。福島原発事故後もそうですが、結局、国民の負担が押し付けられるだけです。脱原発には、省エネ対策も重要な気がします。
もう一度「脱原発」の声を大きくするための努力をしなければと思っています。

2017年5月18日 (木)

花のスケッチー森の工房AMA便り

    花のスケッチー森の工房AMA便り

 

サクラやヒラドツツジが終わっても5月もいろいろな花が忙しく咲く。障害者が毎日通う安芸の郷の2つの建物、森の工房AMAと第2森の工房AMAの庭でもこの季節は新緑と相まって毎日新しくいろいろな花が開花している。516日の様子を紹介。

 

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森の工房AMAの食堂は折り戸を開放して木々を通した風や緑を感じながら昼ごはんを頂く。

 

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庭の新緑のモミジにはこの時期薄紅色の羽をつけた種がたくさんついている。

 

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赤いブラシの形をしたカリステモンの花も咲きはじめた。

 

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搭屋の軒先の紫色のジャーマンアイリスはそろそろ終わり。

 

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そのジャーマンアイリスのスケッチが第2森の工房AMAの庭で午後から始まった。

 

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  庭にベンチを並べて

 

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 目の前に咲くジャーマンアイリスをスケッチする。この後室内で絵を完成させる。

 

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スケッチしているのは障害福祉サービス事業所の森の工房やの・生活介護の芸術クラブに所属する利用者の皆さん。毎週火曜日と木曜日は午後から作業をやめて自由活動を行うことにしているので、好きな絵を描く楽しみが体験できる。(森の工房やのの生活介護にはスポーツと芸術の2つのクラブがある)

 その作品を紹介。

 

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 描いた人 森の工房やの・生活介護くるみ班 女性 クレヨン・背景は水彩絵の具

 

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 描いた人 森の工房やの・生活介護オリーブ班 男性 クレヨン・背景は水彩絵の具

 

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 描いた人 森の工房やの・生活介護もくれん班 男性 クレヨン・背景は水彩絵の具

 完成した絵は作業室の掲示板に発表される。

2017517日  

社会福祉法人安芸の郷 理事長 遊川和良

 

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2017年5月17日 (水)

「福島原発事故被災地第2次フィールドワーク」を決定 広島県原水禁常任理事会

「福島原発事故被災地第2次フィールドワーク」を決定

 

   広島県原水禁常任理事会を開催

 

広島県原水禁は、事務局長が交代してから初めての常任理事会を昨日開催し、「福島原発事故被災地第2次フィールドワーク」などの取り組みを決定しました。

 

常任理事会では、まず最初に秋葉代表委員が開会のあいさつで、安倍首相の改憲発言について「もし安倍改憲を許すようなことがあれば、憲法第9条に『自衛隊』を明記するということにとどまらず、必ず日本政府が核兵器を保有することに進んでいきます。その危険性をきちんと訴え、改憲を許さない運動を強めましょう」と、県原水禁の役割を訴えました。

 

その後の協議では、次のことが確認されました。

 

核兵器禁止条約を成立させるための行動として、

 

①「核兵器禁止条約のための広島共同行動実行委員会」の取り組みに積極的に参加する。

 

 その1 核兵器廃絶!ヒロシマ市民集会

      5月27日(土) 15:00~17:10

      大手町平和ビル5F (中区大手町4-1-1 市役所向かい)

 

 その2 キャンドルメッセージ

     6月15日(木) 19:30~20:30

 

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②広島県原水禁独自の行動

 

 広島県知事、広島市長への「政府への働きかけ強化を求める」要請行動

  5月19日

 

 岸田外務大臣への「被爆地出身の外務大臣として『核兵器禁止条約交渉への参加』を決断する」要請行動

  5月24日 秋葉忠利代表委員、渡辺宏事務局長が上京し要請する

 

 

福島原発事故被災地第2次フィールドワークの実施

 

2014年11月の第1次に引き継ぎ、第2回目を実施し、 今回は、特に帰還困難区域解除後の実態を視察する。

実施時期は、6月24日から26日とし、

秋葉、金子代表委員を中心に15人から20人を派遣する。

視察地は、飯館村、浪江町、南相馬市、大熊町、双葉町、富岡町、楢葉町など

 

F9edcdb76dde1a3e20d870121d3f5d87jpg                     前回のフィールドワーク

 被爆72周年原水禁世界大会広島実行委員会の結成総会は、

6月19日(月)18時から開催する。

 

その他に

 高校生平和大使が、広島県から3名選出されたこと。その派遣のためのカンパを取り組むこと

去る5月9日に第1回公判が行われた「原爆被爆二世の救済を求める集団訴訟」へのさらなら支援と裁判傍聴の活動を強化する。なお、次回公判は8月22日に開廷。

等を確認し、県原水禁常任理事会を終えました。

 

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2017年5月16日 (火)

午後のお茶 ――日差しが強過ぎるのも問題ですが・・・・――

 

午後のお茶

――日差しが強過ぎるのも問題ですが・・・・――

 

車を洗ったり庭でバーベキューをしたりといった、これまで時間が取れなかったことのいくつかが、このところ、一つずつではありますが実現しています。もう一つが「afternoon tea」、つまり午後のお茶です。

 

もちろん、真冬に庭でお茶を飲むほどの勇気はありませんが、気候が良くなったら是非と思っていました。とは言え、何やかに追われて時間ばかりが過ぎ、ようやく日曜日、車を洗った後に「敢行」しました。良い天気で風もそれほどありませんでしたが、さすがに日差しの強さには参りました。

 

早速先日のバーベキューの時に使わせて貰ったタープを引っ張り出しました。柱を二本立てなくてはならないので、一人での設営は無理ですが、二人だと初心者でも問題なく固定することができました。ちょっと時間は掛りましたが。

 

                   

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タープが上手く張れました

 

もうちょっと暑ければビールなのですが、そよ風といった感じの涼しさを楽しむにはお茶の方がピッタリでした。秋には紅葉もきれいに色付くでしょうから、また別の趣でのお茶が楽しめそうです。

 

 

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夕方近くになって、風が少し出てきたせいでしょうか、タープを引っ張っていた杭が抜けました。これか潮時と早速タープを畳みましたが、こんなに小さくなりました。とは言っても、写真の取り方が上手くなかったので、実際の大きさは伝わらないかもしれません。長い方で約40センチほどのバッグです。畳むのも簡単、次回はもっとすんなりとタープも張れそうです。

 

 

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2017年5月15日 (月)

天気の良い日は洗車の日 ――安易に流れる誘惑に抗して――

 

天気の良い日は洗車の日

――安易に流れる誘惑に抗して――

 

洗車後のピカピカの車を運転する気持良さは、散髪後の爽快感に似ています。本人には見えないのですが、内側の自分の視線の他に外からの視線が加わって、何となく華やいだ気持になるからなのでしょうか。お化粧後の女性の気持にも重なるところがあるのかもしれません。

 

とは言え、車を洗うのには結構時間が取られます。真冬の寒い時には御免蒙りたいことの一つです。それ以外にも自分で車を洗わずに済ませる「誘惑」がいくつもあります。

 

その一つは、親しいガソリンスタンドのスタッフの言葉です。「洗車とワックスの割引サービス期間中なのですが、如何ですか」と勧められると断る口実を探すのに苦労します。

 

それ以上の誘惑は「ドライブ・スルー」の洗車です。車に乗ったまま何もしないで、機械がきれいに洗車をしてくれます。しかも料金はリーズナブルで特に冬にはとても便利です。それ以上にドライブ・スルーにはまってしまっているのは、昔住んでいたボストン近郊の町のドライブ・スルー洗車と、広島市内のドライブ・スルーとの構造が良く似ていることに理由があります。洗車して貰っている間に、短時間ですが懐かしい昔に戻れるような気がするからです。

 

でも、天気の良い暖かい日に車を洗うのは快適です。とは言え、一人で二台は大変です。でも二人で協力して洗えば、得意不得意を補完できることもあって効率としては二倍以上の効果があります。その証拠に、家人が朝から始めた洗車にすぐ加勢をしたのですが、思った以上に短時間で車がきれいになりました。

            

   

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洗車中

 

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こんなにきれいになりました

 

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もちろん内部も掃除しました

 

半日でこんなに達成感のある仕事ができたことに感謝しています。

 

 

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2017年5月14日 (日)

大統領の弾劾(2) ――トランプ大統領は三人目になるのか――

 

大統領の弾劾(2)

――トランプ大統領は三人目になるのか――

 

トランプ大統領が弾劾される可能性について考えてきましたが、先ずはアメリカの弾劾制度のお浚いです。大統領の弾劾はアメリカ憲法24条に定められています。

 

合衆国憲法第2条第4

 

大統領、副大統領及び合衆国のすべての文官は、反逆罪、収賄罪又はその他の重罪及び軽罪につき弾劾され、かつ有罪の判決を受けた場合は、その職を免ぜられる。

 

この手続きを発議するのは連邦の下院です。大統領の訴追は多数決で決められます。しかも、対象となる罪は大統領就任後の期間に限られていませんし、さらに特定の罪を犯した廉で有罪になっていない場合でも訴追される可能性はあります。

 

下院の訴追に続いて上院が弾劾裁判所として機能し、裁判が行われます。その際、大統領が弾劾された場合には最高裁判所の長官が弾劾裁判の指揮を執ります。ここで、3分の2の議決があると罷免されるのですが、罰則はありません。

 

とは言え、大統領を辞任した後では、大統領に与えられていた免責特権がなくなりますので、その時点で時効を迎えていない犯罪について罪を問われる可能性は残っています。

 

これまでの大統領で「弾劾」を受けたのは2人だけです。第17代のアンドリュー・ジョンソン大統領と第42代のビル・クリントン大統領です。前者は南北戦争後の国家再建についての南北の利害関係が元になっています。後者はセックス・スキャンダルが原因ですが、二人とも裁判の結果、罷免は免れています。

 

               

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アンドリュー・ジョンソン大統領

米国会図書館蔵 Image by Mathew Brady, Retouched by Mmxx

 

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ビル・クリントン大統領

By Bob McNeely, The White House[1] - http://www.dodmedia.osd.mil/DVIC_View/Still_Details.cfm?SDAN=DDSC9304622&JPGPath=/Assets/Still/1993/DoD/DD-SC-93-04622.JPG, Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=3164287

 

もしトランプ大統領が弾劾された場合、前の二人とは違って実際に罷免される可能性が大きいようにも思われます。それは、彼の罪状がこれまでの二人以上に広範かつ重いように見えるからです。

 

先ずは取り沙汰されているトランプ大統領や側近とロシアとの関係があります。今後の取り調べ次第でどうなるか分りませんが、最悪の場合、「国家反逆罪」にも問われ兼ねない性質のものです。また、就任後100日までに、134件の訴訟が起こされていることも重要です。この中には憲法違反の訴えも混じっていますが、それ以前のクリントン、ブッシュ、オバマの3大統領が訴えられた件数を合計したものの3倍以上の数字です。

 

また、大統領就任前、ビジネスマンとしても常識的な範囲を超える多くの係争事案を抱えていましたし、未だに解決していないものもあります。

 

さらに、「人道に対する罪」違反を問う人もいます。元々人道に対する罪とは、「国家もしくは集団によって一般の国民に対してなされた謀殺、絶滅を目的とした大量殺人、奴隷化、追放その他の非人道的行為」ですが、その後、拉致も含む強制失踪やアパルトヘイト、性的奴隷や強制妊娠、強制断種も加えられ、ハーグの国際刑事裁判所が担当しています。

 

この「人道に対する罪」の中に、地球環境を破壊する温暖化を含めて考えるべきだとの主張が強くなっています。トランプ大統領の勧めている環境政策は、これに反していますので、これも弾劾の際には強力な理由になりそうです。

 

これだけ多くの問題の全てについて調べ上げれば、総体として弾劾の対象にはなるだろうと思いますが、政府機関でもない限りそれだけの時間も手間も割けないのが常識でしょう。しかし、今回のFBI長官の解任が脚光を浴び、世論が高まれば、ロシアとの関係 (ウォーターゲートに関連付けて、「ロシアゲート」とも呼ばれています) について、特別検察官を設置するという結果になるかもしれません。それを避けるためにトランプ大統領はさらなる過激かつ突然の手段を取らざるを得ないかもしれません。

 

時々刻々新たな言動でマスコミの脚光を浴び続ける作戦が何時まで持つものか疑問ですが、これも岡潔先生の指摘した「セックス・スクリーン・スポーツ」の内の「スクリーン」の一部だとすると、そんなことに時間を取られるのではなく、人類にとってより本質的な核兵器の廃絶や、温暖化防止にこそ直ちにかつ本腰を入れて取り組んで貰いたいと思うのは私だけでしょうか。

 

 

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2017年5月13日 (土)

森滝市郎先生と座禅

森滝市郎先生と座禅

 

昨日、生前森滝市郎先生が、教え子たちとともに何度も通われた竹原市忠海町の小林窟(しょうりんくつ)座禅道場を、森滝春子さん(森滝先生の次女)とそのパートナー田室さんと一緒に訪問しました。 

小林窟道場は、勝運寺という古刹のすぐ上側の閑静な場所にあります。春子さんの来訪を心待ちにされていた第五代道場主・井上希道老師との懇談の時間は、静けさの中で心安らぐ思いで過ごすことができました。

 

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森滝市郎先生と座禅を行ってこられたことは、このブログでもかつて紹介したことがありますが、森滝先生にとっての座禅の原点ともいえる小林窟道場を森滝春子さんと一緒に訪ねたいと思っていましたが、それがようやく実現したのです。 

 

森滝先生の座禅との出会いは、学生時代のようですが、小林窟道場とのかかわりが深くなられたのは、広島大学に禅道会を作り、校内で学生たちとともに座禅修行を始められた時からのようです。その座禅の指導をされた方が、第3代道場主井上義光老師でした。

そのため先生は、広島大学出の座禅会を行うとともに、夏休みなどには学生たちと竹原市忠海の小林窟道場に出かけられ、修行を積まれたようです。

また先生は、この地に専用の座禅道場を作るため(それまでは、勝運寺の本堂が座禅堂となっていた)、学生たちとともに托鉢も行われたようです。その時の写真を今日拝見しました。

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                         托鉢に出られる森滝先生(一番左)

私はこれまで、「森滝先生と座禅」と言えば、慰霊碑前の座り込みとのつながりを想像するだけでした。ところが今回、この小林窟道場を訪ねるにあたっていろいろと調べてみたり、昨日井上老師のお話をお聞きすると、座禅は、森滝先生の人生のすべてに深く根差しているということがわかりました。そのことを私は、次のような文章の中から学びました。

 

森滝先生が被爆された8月6日の日記にこうした記述があります。

「一時間ばかりして重傷者とともに市内の病院に送らるるため、貨物自動車にて出門す。しかるに江波の町家屋破壊し、道路進み難く、付き添いの西山君ら道路の木材などを取り払いて車僅かに進む。(中略)行く手煙に包まれ、すでに車進み難く引き返す。(中略)自動車ようやく(造船)所に帰る。しばらく学徒教室に憩いようやくにして救急所に収容さる。結城眼科医診察し右眼失明覚悟を申し渡さる。眼部に包帯を施され、救急所一部に禅を組みて座す。しばらくありて所長・・・・」

失明の危機の中、そして混乱のさなかにも座禅を組まれた森滝先生。

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次は奥様しげさんの述懐です。先生の卒寿を記念して発刊された本への寄稿文からの引用です。

 

 

「そして退院の時、担当の先生が、これほど重傷だった肋膜炎が良く治ったね、と仰ったとき、私は勿論先生のお陰と頭が下がる思いをしたのであるが、その一方、学生のころから参禅していたという夫の、その座禅によって得た精神力というものも初めて感じたのでもあった。」(金子注:結婚された間もないころのこと)

 

夫は学生時代から参禅していて、これがいつ何をやるときも精神的な根底になっているようである。原爆に遭い、片眼を失って星田眼科に入院しているとき夫が得たもの―『力の文明より滋の文明を』というのもやはり禅と通じる道であり、『最大多数の最大幸福』と英国倫理学から学んだことも、実践に移してこそ、今日に生きる倫理となる。」

 

 

座禅で修得した胆力は原水禁運動への取り組みを強固なものとし、命を大切にすることは、これもまた学んだ倫理学の奥所であり、慈の文化の第一歩である。」

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森滝先生の運動の中には、幾多の困難な出来事や時期があります。それを森滝先生は、座禅で培われた精神力によって克服されてきたのだなと思います。

 小林窟からの帰りの車の中で春子さんからこんな話を聞きました。

「父は、外でどんなことがあっても家に帰って家族に話すようなことはありませんでした。でもそんなとき、必ず自分の書斎にこもり座禅を組んでいました。」

私にも、いつも優しく接していただいた森滝市郎先生の姿を改めて思い起こしています。

 

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2017年5月12日 (金)

大統領の弾劾(1) ――「土曜の夜の虐殺」から始まった――


大統領の弾劾(1)

――「土曜の夜の虐殺」から始まった――

 

アメリカ時間の59日、火曜日に、FBI長官のジェームズ・コミー氏が突然解任されました。長官の任期は10年、大統領はどのような理由であれFBI長官を解任できる権限を持っていますが、その力が一番最近使われたのは1993年、クリントン大統領の時代で、理由は公私混同等の倫理的なものでした。

 

今回は、表向き、クリントン元国務長官の私用メール問題の捜査における不手際だと発表されていますが、実は、トランプ大統領や側近たちとロシアとの関係についての捜査の本格化を妨害するためなのではないかと、多くのメディアが報道しています。

 

この解任劇が火曜日に起きたため、「火曜の夜の虐殺」と呼ばれていますが、それは、19731020日、土曜日に起きたもう一つの解任劇である「土曜の夜の虐殺」に準えて今回の事件を捉えている人が多いからです。

 

「土曜の夜の虐殺」では、ウォーターゲート事件の捜査のために「特別検察官」として任命されたアーチボルド・コックス氏が解任され、氏を特別検察官に任命したエリオット・リチャードソン司法長官とウィリアム・D・ラッケルズハウス副長官は、コックス氏の解任はできないと拒否して辞任をしています。そこまで司法当局を追い詰めたのは、自分自身が捜査の対象になっていた第37代のリチャード・ニクソン大統領でした。

 

           

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37代大統領リチャード・ニクソン氏の肖像画

 

今回も、FBIの捜査の対象になっているトランプ大統領が、捜査の責任者であるコミー氏を解任したのですから、この二つの事件の関連性に注目するのは当然でしょう。

 

1973年には「土曜の夜の虐殺」が引き金になって、ニクソン大統領の弾劾という大場面に近付くのですが、結局彼は弾劾されませんでした。大統領は、下院で訴追決議の行われる直前に辞任してしまつたのです。

 

「土曜の夜の虐殺」と「火曜の夜の虐殺」とが対になって出てくるのには、より大きな背景もあります。解任だけがニクソン氏とトランプ氏の共通点ではないのです。

 

ニクソン氏はウォーターゲート事件で悪徳政治家の代名詞にさえなった政治家ですし、彼のあだ名は「Tricky Dick」つまり、「悪賢いディック」が、一般的印象を良く表しています。さらに、歴史を遡って検証すると、ニクソン氏の政治的言動、特に権力を手に入れる手法、例えば嘘の吐き方等は、トランプ氏のそれと類似点があまりにも多過ぎるという指摘もあるほどです。ニクソン氏の政治手法が結局ウォーターゲートで破綻したように、トランプ氏の手法も、ニクソン氏の場合より早く破綻するだろう、あるいは弾劾されるだろうとの予測も、特に「火曜夜の虐殺」以降多くなりました。

 

次回は、アメリカの弾劾制度について、そしてその可能性がかなりあることを検証したいと思います。

 

 

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2017年5月11日 (木)

――数学者、岡潔先生の警告――

 

 

 

 

 

――数学者、岡潔先生の警告――

 

 

 

英国のEU離脱、トランプ大統領の誕生と、きな臭い政治的な動きが続いた後、フランスではマクロン大統領、韓国では文大統領が誕生しました。イデオロギーや政策はさておいて、手続き的には無難な手法を採用するようですので、少しは安定化への流れが始まっているのかもしれません。とは言え、不安定要素がなくなった訳ではありません。今という時代を理解するために、1960年代に遡って、大数学者、岡潔(おかきよし)先生の言葉からヒントを得られればと思います。

 

 

 

数学者、岡潔博士は、多変数解析函数の分野で世界的業績を挙げ、1960年に文化勲章を受章した天才数学者です。同時に1963年に毎日新聞社から刊行された『春宵十話』(しゅんしょうじゅうわ)を手始めに、日本と日本人についてまた日本と人類の未来についての多くのエッセイを発表しました。これらのエッセイを通して、私たちの生き方について、また教育の重要性について「警鐘」を鳴らしたことでも高い評価を受けています。

 

 

 

1965年に出版されたエッセイ集『春風夏雨』の中には、「60年後の日本」という随筆があります。1965年の60年後は2025年ですので、もうそろそろ岡先生の憂えた状況に近付いていてもおかしくありません。それを検証するために、まず、このエッセイを要約しておきましょう。

 

 

 



 
 
 
 
 
 
   

 

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岡先生は、人を中心に物事を考えるべきだという持論を述べた後、そのためには教育に力を入れなくてはならないことを強調しています。さらに、その年に発表された厚生省の調査で、「4歳児の3割までが問題児だ」と報告されていたことにショックを受け、この状態を改善するために三つの努力が必要だと説いています。

 

 

 

一つは、「戒律を守らせる教育」を行うこと。二つ目は、「国の心的空気を清らかに保って欲しい」こと。最後に男女問題について、「何を目標に」教育すべきなのか国は全力を挙げて究明すべきだが、時間が掛かるようなら当面は男女別学にすべきだ、と主張してます。

 

 

 

そして、この中で、次のような問題についても言及しています。

 

 

 

進駐軍が初めて来たとき「進駐軍は日本を骨抜きにするため、三つのSをはやらせようとしている」という巷説があった。セックス、スクリーン、スポーツである。今やこの三つのSはこの国に夏草のごとく茂りに茂っている。私に全くわからないのはこの国の人たちはこれをどう見ているのであろうかということである。

 

 

 

60年後の予測は、このような努力を行ったとしても、「六十年後には日本に極寒の季節が訪れることは、今となっては避けられないであろう。教育はそれに備えて、歳寒にして顕れるといわれている松柏のような人を育てるのを主眼にしなくてはならないであろう。」

 

 

 

1965年の時点で日本が崖っぷちに立っていることを指摘した岡先生の最後の文章は「もし転落し始めたら、今度こそ国の滅亡が待つばかりであろう」です。

 

 

 

「セックス、スクリーン、スポーツ」の内、「スクリーン」は今ならテレビとスマホなどの通信機器を指すのだろうと思います。それ以上に私たちが問わなくてはならないのは、今の日本の状況を「転落し始めている」と見るのか、その一歩手前と見るのか、いやまだまだ大丈夫と見るのかです。いくつかの可能性がありますが、皆さんはどう御覧になっているのでしょうか。

 

 

 

1965年とは時代も大きく変っていますし、岡先生の世界観、社会観、人間観はかなりユニークですので、私たち自身の頭と心を通して再吟味する必要がありそうです。特に処方箋の部分については、別の枠組からの検討も必要だろうと思います。同時に、岡先生が警鐘を鳴らさざるを得ないと思い詰めたほどの危機感の何分の一でも、私たちも持てないものだろうかと憂えてもいます。

 

 

 

 

 

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2017年5月10日 (水)

被爆二世の援護を求める裁判 第1回公判開廷

 

          被爆二世の援護を求める裁判 第1回公判開廷

=問われる「放射能の影響を過小評価」し、被爆二世を放置した日本政府の姿勢=

去る2月12日に広島地方裁判所に原告22名が提訴した「被爆二世の援護を求める裁判」の第1回公判が、昨日開催されました。この裁判は、長年被爆二世問題を取り組んできた全国被爆二世団体連絡協議会が中心となって広島と長崎で集団提訴したもので、広島県原水禁もこの裁判を全面的に支援することにしています。

今日は、その裁判の模様を報告します。

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                                  裁判所に入廷する原告団、弁護団と支援者

今回は初公判ということで、2名の原告と弁護団長から意見陳述が行われました。

 最初に陳述に立った原告の平野克博さんは、次のように意見を述べました。

 「私の母は20歳の時、当時広島市で働いていた妹を探しに入り、入試被爆。に広島市松原町で入試被爆しました。同じ二世であるいとこは、30代の若さで白血病氏。私は元々、4人兄弟であったのに、今この世の生を受けているのは姉と二人だけ。『もしかしたら、放射線の影響かもしれない。自分もいつかそうなるのでは。』そんな不安が付きまといます。」と被爆二世としての健康不安を陳述。

続いて自らの運動を振り返り「30年近く政府・厚生労働省に不安解消を求めたが、現在行われている被爆二世への施策は、法的根拠のない『被爆二世健康診断』のみ。長年要求し続けて来た『がん検診』もいまだ実現していません。」と政府の無作為ぶりを告発するとともに「政府は、責任をもって、私たち被爆二世に対して不安を解消するための措置を講ずるべきだ」と裁判に求める意味を訴えました。

 

続いて意見陳述を行った原告は、占部正弘さん

 最初に父の被爆状況を次のように陳述。「父は、原爆を受けた瞬間は熱戦は浴びなかったようですが、被爆後福山に帰ってから背中いっぱいにケロイドのようなものが出た。いったん消えても体調が悪い時には、急に出ることがあって。父の背中に『黒いしみ』や白っぽいシミがあったことを私は覚えています。」

そして自分自身の体調について「私も、生まれた時からのようですが、左腕・右腕に『白い斑点があります』」と右腕の袖をまくって、陳述。さらに「40歳くらいになると顔に父と同じような『黒いしみ』出てくるようになった。」ことや「心臓発作をよく起こす」など健康への影響が出ていることを陳述。

 さらに母が体験した「被爆二世」の結婚差別についてふれながら、被爆二世のおかれている遺伝的影響や差別の問題を陳述し、最後に「私と同じような状態に置かれてきた人、そして同じように見られた人は多いと思う。裁判官は、このような現実を十分に理解してほしい」と訴えました。

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                 法廷と同じように腕を見せながら陳述内容を報告する占部さん

 最後に弁護団を代表して在間秀和弁護士

 「被爆後70年以上経過したが、それまで人類が経験したことのなかった核兵器の放射能による被害がいかなるものだろうか、についてその真実は国によって明らかにされてきただろうか?」と国の怠慢を指摘。

 さらに「核軍拡競争、原子力発電所の推進、という社会状況や国家的施策故に、放射線被害について極めて重要な事実が隠蔽されている。」と厳しく指摘するとともに「研究の積み重ねで遺伝的影響が検証されてきた。まさに被爆二世は『被爆者』として位置付けるべきだ。本来援護の対象として扱われるべき被爆二世が、なぜかその埒外に置かれたことの問題である。」「原告ら被爆二世は、最後の手段として訴訟の道を選んだ。」「本件裁判は、全国に何十万人存在するといわれる被爆二世がその帰趨を見守っている。」とこの裁判の意義を強調する陳述で、今日の公判を終了しました。

弁護団の足立修一弁護士は、公判後に行われた報告記者会見で改めて次のように訴えられました。

「これまでは、被爆者自身の裁判として行われてきたが、今回は遺伝的な影響を問う裁判である。核政策を推進するアメリカや日本政府が、放射能の影響を過小評価する政治的な動きの中で、これに対していかに影響が大きいかを今後の裁判で展開していく。科学的に決着するのかは不明だが、政策的にやるべきことをやってきたのかを問いたい」と。

 

私も長く被爆二世問題にかかわって来ましたので、この裁判は長い戦いになるだろうと予測せざるを得ません。しかし原告や弁護団の主張で明らかなように、日本政府の核被害者施策や核政策の根本を問うという重要な裁判ですので、今後も勝訴に向けた支援を続けたいと思います。

 

 まお次回公判は、8月22日午後1時30分からです。

 今回の被爆二世裁判は、親の被爆地で裁判を行っているため、長崎でも原告25名が提訴しています。長崎の第1回公判は、6月5日です。

 

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2017年5月 9日 (火)

LECTの魅力 ――Serendipity (思わぬものとの出会い)とライフスタイル――

 

LECTの魅力

――Serendipity (思わぬものとの出会い)とライフスタイル――

 

LECTがオープンしたことは知っていましたが、何か月かして少し落ち着いてから見に行こうと思っていました。でも、何人かの知り合いから「楽しいから行ってみたら」「食べ物屋さんが充実しているよ」と唆されて、それでも少しは空いているかもしれない平日に行ってきました。

 

               

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駐車場には余裕がありましたが、中に入るとまだまだ多くの人でごった返していました。本屋の中なら少しは空いているのかなと考えて、蔦屋書店を目指しました。

 

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本屋の中にお洒落なコーヒーカップが置いてあり、近くには酒屋までありましたし、ワイン・セラーだけではなくバーのカウンターまである設えは新鮮でした。Google検索をすると、一つのキーワードに対応して、それに似た関連の項目が上ってくる、いわばVirtualの世界をそのまま現実の世界で具現化したような感じで、スマホ時代の人にはピッタリのレイアウトかも知れません。

 

でも私たちの世代の人間に取っては、思い掛けない偶然の出会いのような意外性もあり、急いで何かを探そうとしているのでなければ確かに楽しめそうです。蔦屋だけではなく、他の店の造りも同じような傾向で、面白いと言えば面白い感じではあります。家人の説明では、どの店もそれぞれのコンセプトに基づいた「ライフスタイル」を売っているらしいのですが、なるほどその視点で見ると頷ける商品の選択になっています。

 

とは言え、「食べる」という基本的な行為についてはきちんと基本が守られている店が多いようです。ちょっと早めの感はありましたが、いくつかの生活必需品も買えましたので、イタリアンの店で、乾杯をした後、軽めの食事で一日の締めにしました。

 

 

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帰る頃には電飾も灯され、商工センターの中とは思えない雰囲気と、束の間でしたが非日常の時間に別れを告げました。

 

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コメント

奇遇ですね。同じ日に、電車とシャトルバスを乗り継いで行きました。5月一杯はシャトルバスは無料だそうなので。

「hiroseto」様

コメント有り難う御座いました。LECTは楽しめましたか?次の機会にはバッタリお会いすることになるかもしれませんね。

2017年5月 8日 (月)

ゴールデン・ウィークのBBQ ――ようやく実現できました――

 

ゴールデン・ウィークのBBQ

――ようやく実現できました――

 

「近い内に我が家でバーベキュー・パーティー(BBQと略します)を開きますので、その際には是非お越し下さい」と、いろいろな人に何度も言ってきたのですが、今まで約束を果せませんでした。庭と簡易テーブルはあるのです。もちろん天気の良い暖かい日もあったのですが、バーベキュー用のグリルがない、日差しの強い日に必要になるテントがない、十分な数の椅子もない、といったことが原因でした。

 

こんな「ないない尽くし」を全部解消して、今年は初めてゴールデン・ウィーク中にバーベキュー・パーティーを開くことができました。救世主はS家とH家でした。

 

まず、BBQ用の肉は、S家がふるさと納税のお礼として頂いた宮崎牛を持ってきてくれました。

 

             

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S氏と、宮崎牛

 

BBQグリルはポータブルの焼き肉用カセットコンロを持参、それに飲み物はスパークリング・ワインと帰りに車の運転をする人のためのアルコール・フリー・ビール、その他超デラックスな食材です。それと、名前は「タープ」らしいのですが、簡単に立てられるテントのような日覆いも用意してくれていました。折り畳みのテーブルに、椅子はH家から釣り用の飲み物ホルダー付きの4脚を持参してくれて、ホスト役の私たちには出る幕がないまま、贅沢なBBQを楽しませて頂きました。

 

 

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写真を撮る時間も忘れて、ようやく終り近くになって、締めの数品の写真です。

 

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我が家のために皆さんが持ち寄りで、楽しいひと時を作ってくれたのですが、恩恵はそれに留まりませんでした。T家の長老夫妻には、庭の草刈りまでして貰いました。でもこの日のスターは、2歳になるS家のTちゃんと、10歳のお兄ちゃんH家のKちゃんでした。子どもたちの健やかな成長に皆目を細めていましたが、可愛い盛りでちょっと独立心も芽生えたTちゃんが危ないところに行かないよう、Kちゃんがお兄ちゃんとしての「責任感」をしっかり持って行動してくれている姿に、微笑ましさと頼もしさを感じたのは私だけではありませんでした。

 

最後にみんなで写真を撮りましたが、楽しいBBQになったのは、遠くまで来て下さった皆さんのお蔭です。TちゃんKちゃんに加えて、全員がスターの半日でした。お礼の気持ちを込めて、顔には星印を付けさせて頂きました。

 

 

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2017年5月 7日 (日)

総理大臣には憲法遵守義務があります ――しかし、私たちの想像以上に事態は深刻です――

 

総理大臣には憲法遵守義務があります

――しかし、私たちの想像以上に事態は深刻です――

 

2020年には改憲し新憲法を施行すると総理大臣が明言しました。主目的は9条に項目を追加して自衛隊を明文化することですが、自衛隊を合憲化するには、自衛隊の任務から軍事的側面を削除すれば良いことは、すでに述べた通りです。

 

それ以上に問題なのは、総理大臣がこのような発言をすること自体、憲法違反だということです。総理大臣だけではなく、全ての公務員は憲法遵守義務を負っています。この点については、昨年の憲法記念日にも言及していますが、改めて憲法遵守の規定である憲法第99条の条文を掲げます。


99条  天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

 

ここで使われているのは「尊重」と「擁護」ですが、簡単に「遵守(じゅんしゅ)」とまとめて、「遵守義務」と書くことにします。これが大変重い規定であることはお分り頂けると思います。何しろ、天皇にまで憲法遵守義務があるのですから。

 

             

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文部省の『あたらしい憲法のはなし』から

 

自衛隊の「明文化」がそれほど重要なら、すでに明文化されている憲法99条の規定を忠実に守るべきはずなのですが、この点についての論理は一貫していません。

 

また憲法を「尊重し擁護する」ことイコール「改憲」では辻褄が合いません。改憲せずに憲法を「そのまま」尊重し擁護することだと読むのが自然なのではないでしょうか。

 

しかし、先日指摘したように、これまで憲法を蔑ろにしてきた人たちの常套手段は、憲法に明文化されていないこと、あるいは明文化されていることでもそれを無視して、戦争を正当化し軍国主義路線を実現することでした。自衛隊が明文化された暁には、まだ明文化されていないより大きな次の目標が待ち構えています。それは、核兵器を持つことです。そのための第一歩を踏み出す企みに同調することこそ無責任です。

そして戦争を美化し戦意を高揚、軍事路線こそが唯一の選択肢であるかのようなデマで多くの人々を洗脳するために自民党・公明党政権が恥も外聞も忘れて採用してきたのが、戦争放棄を謳った憲法第9条を無視し、軍隊を保持、さらには海外派兵まで可能にするシナリオでした。

 

しかし、これが憲法遵守を定めた99条違反であることは疑う余地もありません。しかし、「敵」もしたたかです。これも何回か指摘していることですが、憲法を遵守することは「法的義務」ではなく「道徳的要請」であるという判決が確定しています。

 

1977217日、水戸地方裁判所による百里基地訴訟の第一審判決では、「憲法遵守・擁護義務を明示しているが、これは、道義的な要請であり」法的義務ではない、との判断が示されていますし、198177日に東京高等裁判所による控訴審判決では、憲法99条は「憲法を尊重し擁護すべき旨を宣明したにすぎない」と述べられています。

 

こんな御託宣があれば、総理大臣が良心の呵責はほとんどなく、とは言え道徳的には問題のあることくらいは理解してくれていると思いたいのですが、期限付きの改憲を「宣明」できるのかもしれません。

 

事態がこれまで私たちが考えていた以上に深刻なことは御理解頂けたと思いますが、さてどうすれば良いのでしょうか。当面思い付くのは、既に多くの皆さんが行動に移していることです。

 

改憲を許さない野党が協力して統一候補を立て、次の選挙で勝利すること、そして安倍内閣を退陣に追い込むことが急務です。選挙に勝つための作戦を立て、できるだけ多くの市民が参加できる体制を作って、動き始めましょう。

 

 

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2017年5月 6日 (土)

憲法解釈の違いは何に由来するのか ――リベラル派は理想の実現が可能だと考えている――

 

憲法解釈の違いは何に由来するのか

――リベラル派は理想の実現が可能だと考えている――

 

日米の憲法について、それぞれどのような点が問題になっているのかを比較して見ることで、立憲政治と民主主義の擁護について何らかの示唆が得られるかもしれないと思っていたのですが、「2020年までに改憲」という安倍発言から頭に浮んだ何点かを先ず文字にすることになりました。

 

そこで書き散らしたことを敷衍しながら整理すると、先ず、我が国では個人の自由を制限する特定秘密保護法や共謀罪の動きがあり、アメリカでも同様に、特定国の国民を入国させないといった方針が示されるなど、個人の基本的人権を狭める動きが顕著になっています。

 

同時に、トランプ大統領の誕生を可能にした条件の一つである2010年の最高裁判所の判断は、企業も表現の自由を持つことを確定しました。この判決も含めて企業の権利を大幅に広げる動きにも注目する必要があります。我が国でも、武器禁輸三原則が反故にされ防衛装備移転三原則が取って代るなど企業の権利をより大きくする方向の施策が取られています。

 

少し乱暴ですが、個人の権利は尊重し企業の権利は制限するという立場をリベラル派と呼ぶなら、正反対の立場、つまり個人の権利を制限し企業の権利を尊重するトランプ・安倍両政権は超保守派、あるいは反動派とでも呼べば良いのでしょうか。

 

リベラル派のもう一つの特徴は、知性を活用することによって人類の生きる環境を変え改善することができると信じていること、特に理想を目指す政治的な立場の持つ価値を重んじていることかもしれません。

 

その立場から、日米の憲法に関わる問題点をもう一度検証して見ましょう。

 

アメリカの最高裁が、「企業が選挙に使う金額には上限を設けてはいけない」と判断した理由は、

  企業にも、個人と同様に「表現の自由」が与えられている。それは「表現」することが可能などのような主体についても、この自由が保障されているからである。

  巨額の資金が使われているという事実だけから、政府がそれを「腐敗」であると断定することはできない。つまり、いくら以上なら腐敗であり、それ未満ならそうではないという客観的な基準を設けることができないからである。

  支出額の制限を加えることは、市民の知る権利を侵害する可能性がある。情報を広げるのにはお金がかかるという理由で作られた規制によって、ある情報が隠されてしまうのは市民の知る権利の侵害になり得る。

だったのですが、仮に、この中の①、つまり、企業も表現の自由を持つことを認めたとしても、それを実現する手段として「企業が選挙に使う金額には上限を設けてはいけない」という結論にはならないのではないかと思います。

 

   1787年のアメリカ憲法署名式

 

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特に、②では、支出金額が多いからと言ってそれを腐敗として認めようとすると、その客観的な「線引き」ができないから、という理由が述べられています。

 

確かに、抽象的な議論をすればそれには一理あるのですが、現実の世の中では利益の追求を最優先する企業あるいはビジネスと、生活する主体としての個人との間には明確な違いがあり、それを対立関係と捉えられる場合の多いことも事実です。

 

そして、選挙の際にビジネス側が使える選挙資金と個人とが支出できる金額には大きな差があります。公正な選挙と表現の自由との間のバランスをどう取るのかの問題になりますが、個人の使える額には当然上限がありますので、それに見合った上限を企業・ビジネスに課すことこそ、民主的な政治を維持する上での重要事項の一つになるのではないでしょうか。

 

つまり、企業の使える金額の条件は抽象的レベルで「客観的」に決めるべき事柄ではなく、公正な選挙により民意ができるだけ忠実に反映されるためにはどの程度の支出なら許されるのかを、これまでの選挙についてのデータや今後の動きの推定を元に、「合理的」に決定すべきことなのではないでしょうか。

 

「自衛隊の明文化」についての考察も続けて行いたいと思います。

 

 

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2017年5月 5日 (金)

施行70年 いいね! 日本国憲法 平和といのちと人権を!5・3ヒロシマ憲法集会-1500人参加

施行70年 いいね! 日本国憲法

平和といのちと人権を!5・3ヒロシマ憲法集会-1500人参加

 

一日遅れとなりましが、5月3日中央公園ハノーバー庭園で開催された「平和といのちと人権を!5・3ヒロシマ憲法集会」の模様を報告します。

 

5月3日の憲法記念日に別々の護憲集会を開催してきた県内の各団体や市民が結集して昨年初めて共同開催された「5・3ヒロシマ護憲集会」が、今年も午後1時から「ストップ戦争法ひろしま実行委員会」の呼びかけで、好天に恵まれ1500人が参加して開催されました。

 

憲法違反の戦争法や特定秘密保護法を強行成立させ、さらに共謀罪の成立を目論む安倍政権が、声高に「改憲」を主張しているだけに、参加者の多くが「憲法の危機」を感ずる中での集会となりました。

 

若い女性弁護士依田有樹恵さんの司会でスタートした集会では、主催者を代表して広島県平和運動センター議長(県原水禁代表委員)の佐古正明さんが、「70年前の5月3日日本国憲法は動き始めました。安倍政治への怒りの声が大きくなっています。これまでの運動を上回る活動によって安倍政権を退陣に追い込みましょう。」とあいさつ。

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続いて歌手の二階堂和美さんによる歌のアピール。ただ一曲でしたが選ばれた歌は、美空ひばりさんが1974年に開催された「第一回広島平和音楽祭」で、この音楽祭のために作詞、作曲され歌った「一本の鉛筆」。二階堂さんは、美空ひばりさんが、横浜大空襲を体験したことに触れながらその思いを紹介し、「憲法はいま改めて見直されるとき。理想は掲げもっていかなければならない」と訴え、「一本の鉛筆」を熱唱。会場からは、共感の拍手が大きく広がった。「フラワーフェスティバルのメインテーマ曲として毎年うたわれるべき」との声も。

 

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いよいよ今日のメイン、日体大教授で「戦争させない1000人委員会事務局長代行、九条の会世話人」の清水正彦さんの「市民と野党共闘で安倍政権を止める!」と題した記念講演。

 

清水さんの講演は、「けんぽうと言っても少林寺拳法ではありません。」とユーモアを交えながら始まりました。

 

最初に、現憲法の根本を覆す自民党の改憲草案(①国家主義②人権規定➂平和主義)を厳しく批判。人権規定では、「大幅な規制」を加え「義務規定を拡大する」問題を指摘しながらも、私たちの人権意識への問題指摘も。いわく「こうした講演会の後にはよく懇親会が開かれるが、その会場に入ったとたんに他人の迷惑も考えずタバコを吸う人がいる。人権を言う人の中にも、本当に理解しているのかと考えてします。」と。

 

続いて「日本国憲法の平和主義の意義」を改めて強調。特に9条のみならず憲法前文の大切さが訴えられた。「平和主体は、日本国民だけに限っているのではない。全世界の人々の平和を訴えている」と。さらに「日本国憲法をぜひ読んでください」との呼びかけ。私の憲法講演会でも強調していることですから「そうだそうだ」と共感。

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さらに「戦争法反対運動の成果と課題」にテーマが移り、中央での主要な3団体の共闘の実態や組織の概要・活動内容、そしてその成果詳しく報告しながら「下からの積み上げが、なかなか動きが鈍かった国会議員動かした大きな力になった。」と運動の意義と役割を強調された。

その中で私の印象に残ったことは「1959年の安保闘争時は、組合の組織率は32.2%。でも今は、17.5%しかない。より広範な運動になっているといえる」と指摘しながらも「平和フォーラム(広島では平和運動センター)の果たして来た役割も大きかった」と話されたことです。私たち「戦争をさせない1000人委員会」が果たさなければならない役割を再確認しました。

 

清水さんは、さらに昨年参議院選挙の参議院選挙の一人区の市民との野党共闘の成果を消化し、「次期衆議院選挙で改憲勢力を3分の2以下に抑えるためには、野党統一候補の擁立がどうしても必要だ」と訴えられました。

 

終わりに、今後の課題として「自己満足にならずに、一人で来ないでください。そして若者に働きかけてください。その時は、上から目線でなく。」と言いながら「今日、だれか一人でもこの集会に誘いましたか」との問いかけ。

さらに社会に関心を持つことが大事だとし、東京新聞の記事を例に「選挙では、新聞を読んでいる人の投票率は、86.1%と高い」ことも紹介。そして最後に「安倍の反憲法の動きにNOを言わなければならない」ことを強調され講演は終わりました。

 

1時間余りの短い時間でしたが、滑舌よく、まとまりのある内容は、多くの参加者に共感を呼びました。

 

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集会の最後に、参加者全員で「アベ政治を許さない」をシュプレヒコールするとともにフライヤーを掲げて今後も共同してがんばる決意を固めました。

 

安倍首相は、同じ日に都内で開いた改憲集会にビデオメッセージを寄せ、2020年を新しい憲法が施行される年にしたい」と明言したそうです。

いよいよ私たちの護憲運動が、正念場を迎えました。決意を新たに運動の輪を広げたいと思います。

 

当日会場で集まったカンパ額は、306486円でした。ご協力をいただいた皆さんありがとうございました。

 

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2017年5月 4日 (木)

憲法記念日は改憲阻止の日になりました ――まずは野党共闘で安倍内閣を退陣に追い込む――

 

憲法記念日は改憲阻止の日になりました

――まずは野党共闘で安倍内閣を退陣に追い込む――

 

こともあろうに憲法記念日を選んで、2020年までの改憲、そして改悪された憲法の施行を、安倍総理が明言しました。憲法9条の第一項、第二項はそのままにして、自衛隊の存在を許容する旨明文化するのが目的だそうです。

 

             

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自衛隊の存在を「合憲化」することが目的なら、もっと簡単な方法があります。自衛隊の任務から、軍事的側面を取り除き、自然災害その他の災害救助を主任務とすれば良いのです。この考え方については、またの機会に詳しく述べたいと思いますが、今、頭に浮んだ二三の思いをお読み頂ければ幸いです。

 

 まず、改憲を許さない野党が協力して統一候補を立て、次の選挙で勝利すること、そして安倍内閣を退陣に追い込むことが急務です。選挙に勝つための作戦を立て、できるだけ多くの市民が参加できる体制を作って、動き始めましょう。

 

 また安倍総理は改憲派に向けたビデオの中で、言うに事欠いて「多くの憲法学者や政党には自衛隊を違憲とする議論が今なお存在する。あまりにも無責任だ」とまで宣っています。しかし、これには世論を誘導する意図があります。

 

災害等で自衛隊に助けられた人、救助活動の報道を見て感動した人たちは多くいます。そのこととは別の次元で、自衛隊の存在を認めないという議論には確固とした法的な根拠があります。その点を誤魔化して、「あんなに立派な活動をしている自衛隊を『違憲』だというのは無責任だ」と糾弾する摩り替えを行い改憲に好意的な世論を作る、という意図です。

 

 「自衛隊の明文化」という言葉に騙されないで下さい。これまで憲法を蔑ろにしてきた人たちの常套手段は、憲法に明文化されていないこと、あるいは明文化されていることでもそれを無視して、戦争を正当化し軍国主義路線を実現することでした。自衛隊が明文化された暁には、まだ明文化されていないより大きな次の目標が待ち構えています。それは、核兵器を持つことです。そのための第一歩を踏み出す企みに同調することこそ無責任でしょう。これについても、再度取り上げたいと思います。

 

 「周回遅れの世界観」は破滅への道です。かつての歴史を振り返っても、「大日本帝国」は世界の変化を認識することができず、周回遅れで自分が先頭を走っている積りになっていました。1939年にナチスがポーランドに攻め込んで第二次世界大戦が始まり、日本はその翌年1940年にそのナチスならびにイタリアと三国同盟を締結し、1941年にはアメリカとの戦争を始めました。当時の為政者たちには、それが時代の最先端の動きに乗っていると見えたのかもしれません。でも、その4年後、1945年には原爆そして終戦が待っていました。

 

2020年は3年後ですが、4年後、5年後も一緒に考えて見たらどうでしょうか。かつての日本が「ナチス」と組んでから5年後には、周回遅れの現実が突き付けられたのですが、2017年版の「ナチス」は何を指すのかをしっかり見据えなくてはなりません。この点についても再度、詳説したいと思います。

 

 

 

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2017年5月 3日 (水)

日米憲法事情 ――アメリカは最高裁、日本は内閣が憲法破壊?――

 

日米憲法事情

――アメリカは最高裁、日本は内閣が憲法破壊?――

 

最初にお詫びです。昨日の記事は、「いのちとうとし」さんの担当だったのですが、それを失念していて私が割り込むような形になってしまいました。申し訳ありませんでした。昨年も好評だった渓流釣りの記ですので、まだお読みになっていない方、是非、御一読下さい。

 

もう一つ、「さっちさん」が指摘して下さったように、Sさんから頂いたのは「ゼンマイ」ではなく「ワラビ」でした。御指摘有難う御座いました。

 

さて今日は憲法記念日、しかも憲法施行70周年という記念の年です。立憲政治・民主主義・そして平和な生き方を守るために決意を新たにしたいと思います。

 

           

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この70年間、日本国憲法が様々な試練を潜ってきたことは御存知の通りですが、特に安倍内閣になってからの状況は目に余ります。何とかしなくてはならないという気持だけはあってもどうすれば良いのか、なかなか具体的かつすぐ行動に移せるアイデア、しかも必ず効果の上がる方策を思い付かないのは残念なのですが、ちょっと枠組みを変えて考えて見たらどうかなと考えて見ました。それは日米の憲法を比較することです。そこから何らかのヒントが得られるかもしれません。

 

議論を簡単にするために、前から取り上げている、「選挙を金で買える」ことにしてしまったアメリカの最高裁判所の判断を取り上げます。

 

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By Noclip at en.wikipedia - Transferred from en.wikipedia, Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=4051476

アメリカの最高裁判所、夕暮れ時の正面玄関です

 

世界で一二を争う資産家であるコーク兄弟の作ったネットワークに属する「United Citizens」という組織が、2010年に「企業が選挙に使う金額には上限を設けてはいけない」という最高裁判所の判決を勝ち取りました。詳細は、27日付の記事に掲載しましたが、要点だけ抜き取って再掲します。

 

2008年にCitizens United という、コーク兄弟から膨大な資金を受け取っている団体が、ヒラリー・クリントン候補についてのネガティブ・キャンペーンの一環としてオン・デマンドのビデオを作り、そのビデオを宣伝するメディア・キャンペーンを精力的に行いました。連邦選挙委員会(FEC)は、これが超党派キャンペーン改革法違反だと判断して、中止命令を出したのですが、CU側は、表現の自由を保障している憲法の修正第一条違反であることを理由に、裁判を起こしました。

最終的には最高裁判所が判決を下したのですが、その判断には重要な4つのポイントがあります。

① FECそして、超党派キャンペーン改革法は、憲法の修正第一条違反を犯している。

企業にも、個人と同様に「表現の自由」が与えられている。それは「表現」することが可能などのような主体についても、この自由が保障されているからである。

巨額の資金が使われているという事実だけから、政府がそれを「腐敗」であると断定することはできない。つまり、いくら以上なら腐敗であり、それ未満ならそうではないという客観的な基準を設けることができないからである。

支出額の制限を加えることは、市民の知る権利を侵害する可能性がある。情報を広げるのにはお金がかかるという理由で作られた規制によって、ある情報が隠されてしまうのは市民の知る権利の侵害になり得る。

この結果、CUそしてコーク兄弟、ならびに多くの億万長者たちは、選挙戦を勝つためには無制限に自分たちの資産を使えるようになり、アメリカ社会は大きく変りました。

 

ここで憲法に関連して大切なのは、②に掲げられている「「表現」することが可能などのような主体についても、この自由が保障されている」です。「どのような主体」の中には当然企業が入るからです。

 

つまり、アメリカ憲法で保障されている「表現の自由」を享受する主体には、私たち人間、形容詞を付ければ、人間として生れ「自然人」としての権利を受ける立場の私たちだけではなく、「法人」として、法律的に人格を認められている存在まで含まれているということです。

 

法律的な契約は人間と人間の間で行われるのが自然なのですが、経済活動を行っている企業が企業という立場で契約を行えなくなるととても不便です。法人がこうした経済活動を行えるように法律を整備するのは「合理的」だと考えられます。

 

わが国でもこの点が大きく取り上げられ、「特定非営利活動法人」、略して「NPO法人」に法人格を与える、という法整備が1998年に行われました。それまでは、多くの市民活動の団体は単なる「任意団体」としてしか認められず、その結果「法人格」がないため、活動するために事務所を借りたり、電話の契約をしたりするときにも団体名での契約はできませんでした。メンバーの一人の名義で契約を行わざるを得ず大変不便だったのです。

 

企業やその他の団体に「人格」を与えることにそれなりの合理性があることは御理解頂けたとして、では、その「人格」が享受できる権利はどのくらい広いものなのか、というのが、2010年のアメリカ最高裁判決の焦点でした。例えば、テレビ局や新聞社には「表現の自由」が認められています。それを敷衍して、マスコミという事業をしていない企業、例えば極端な例を挙げれば兵器を作っている企業にも、同じように「表現の自由」があるのだという結論です。

 

日本では、特定秘密保護法や共謀罪といった形で「表現の自由」を制限する方向性が強く打ち出されています。単純化するとアメリカでは逆に、「表現の自由」が企業や団体にも広範に認められ、それが民主主義の危機として捉えられているという、一見相反する方向性を示す問題を抱えているように考えられます。

 

事実、アメリカで今、大きな運動になっているのは、「企業は『人(person)』ではないことを憲法の修正、あるいは法律の整備によって確認しろ、という声なのです。

 

日本の法律では、企業が選挙のために無制限に資金を投入することは認められていませんから、それだけ見ると、日本の方がまだましな状況にも見えますが、問題はそれだけではありません。以下、次回に続きます。

 

 

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2017年5月 2日 (火)

親切な御近所さん ――ワラビとタケノコを頂きました――

 

親切な御近所さん

――ワラビとタケノコを頂きました――

 

天気の良い日のウォーキングは「気分爽快」そのものです。同じように考える人も多いようで、そこここで「同志」に出会います。畑や田圃で仕事をしている人の中にも手を休めて挨拶をしてくれる人もいます。この地域の人たちの特徴は、勤勉かつフレンドリーという印象です。

 

昨日は、藪の向こうで赤のジャンパーを着た「同志」の一人、ウォーキングの道すがらたまに立ち止まって話をするSさんが作業をしていました。手に何かを持っているのですが、どうもワラビのようです。「沢山採れたから持って行きな」と一束頂くことになりました。

 

問わず語りに、ゴールデン・ウイークの間、息子さんが九州から帰省して野良仕事を手伝ってくれていること、息子さんは二人でお孫さんが三人いること、37年前に職場で一番のハンサムさんと結婚したこと、これまで働いてきた職場では上司に恵まれ、今でもその中の何か所かには花を持って激励に行っていることなどを伺い、ワラビだけでなく「幸せ」の御裾分けを頂きました。

 

           

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ウォーキングのルートでは美しい竹も見掛けます。

 

 

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そのオウナーから、タケノコも頂きました。「タケノコは大好きですので頂きます」と素直に受け取りましたが、袋一杯のタケノコを見て涎を垂らしてしまっていたのかもしれません。

 

 

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そのタケノコです

 

 

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Sさんから貰ったワラビ

 

タケノコもワラビも灰汁抜きをしないと食べられません。灰汁抜きの定番は米糠か米の磨ぎ汁、重曹といったところなのですが、今回は新たな試みをしました。ネットで調べると大根の下し汁を使って約一時間でできるレシピ―がありました。そしてこれまた大好物のメンマ風の調理方法も見付けました。早速挑戦です。

 

ワラビの灰汁抜きは、小麦粉を使ってのレシピ―を見付け、ナムルにするのが簡単なようでしたので、こちらはナムルに。

 

しかし、Z級のグルメでしかも料理と来たらからっきし駄目な人間ですので、梃子摺っていました。そこに真打の登場です。見事にメンマもナムルも作ってくれました。

 

料理は駄目でもワインは開けられます。飲むのも得意です。その結果がこちらです。

 

 

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良い天気に恵まれ、親切な御近所さんと料理上手の家人のお蔭で、心も体も「日本晴れ」の一日になりました。

 

 

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コメント

ゼンマイではなく、わらびです。

「さっちさん」様

コメント有り難う御座いました。「ゼンマイ」ではなく「ワラビ」だということ御指摘頂き感謝しています。

本文の方は訂正させて頂きました。

渓流釣り タラの芽

    渓流釣り タラの芽

 

今年もまた、Tさんにお願いし、渓流釣りに同行しました。釣り場は昨年と同じ太田川の源流の一つ中津谷川の支流・小川川(廿日市市吉和)です。

 

昨年もちょうど同じ時期でしたが、山並みの木々はもっと若葉が芽吹いていたように思いますが、今年はちょっと遅れているようでした。それもそのはず、渓流釣りの河畔沿いの道には、所々に雪が残っていました。

 

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現地に着くとまず最初に私の目的である山菜取りです。トゲトゲのある枝の先に芽を出した「タラの芽」。皮手袋をはめて慎重に。いくつかの枝の先は、すでに採った跡。それでも、今日の夕食には十分な量を採取。

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下のほうに目を転ずれば、こごみを次々と見つけることができました。これも採取。でも昨年目にした蕨は全く芽を出していません。やっぱり今年は、冬が長かったようです。もちろんこれらの山菜は、その日の夕食でてんぷらにして味わいました。自分で採取した天然ものだけに、格別美味しい気がします。

 

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いよいよTさんの渓流釣りの開始です。この渓流は、「キャッチアンドリリース」のフライ専用の川です。川は、10か所に区切られて、それぞれの場所で釣りができるのは、1日一人だけのようです。下流のほうではすでに、2~3人の釣り師が、竿を振っていました。

この川の常連であるTさんは、最上流の区画です。

下流から、少しづつポイントを狙って、フライを投げ込み、アタリを待ちます。一か所のポイントに2,3回トライすると、次へポイントを求めて上流に移動。

何度目かのポイントで、ようやく釣り上げました。「アマゴ」です。約22cmぐらい。

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昼食をはさんで、約2時間半余り。上流に行くとかかる魚は、「アマゴからゴギ」へと変わっていきます。結局今日の釣果は、12匹。「キャッチアンドリリース」の川ですから、もちろんすべての魚はすぐ川に戻します。今日最も大きかったのは、25cmの「ゴギ」。中国地方にだけ生息する「ゴギ」ですが、近年なかなか見つからにないと言われています。しかし、この渓流では、不思議なくらい次々とヒットしました。

 

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釣りを終えての帰り道、車を止めってもらって自生しているわさびを採取。帰宅して、パソコンでレシピを検索しながら、「わさび葉のしょうゆ漬け」に挑戦しましたが、さてその結果は?

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今年もまた、Tさんのおかげで、天気にも恵まれ、きれいな空気をたっぷりと吸い込み、楽しい一日を過ごすことができました。

 

 

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2017年5月 1日 (月)

親切な水道局 ――水道の使用水量をチェックしてくれています――

 

親切な水道局

――水道の使用水量をチェックしてくれています――

 

公共料金の請求書に、間違いのあった経験はしていますし、たまにはニュースになったりもしています。もちろんそれは私たち消費者・市民にとっても電気会社やガス会社や水道局等にとっても避けたいことです。ですから、こうしたライフラインを提供する企業では、検針には万全を期するとともに、漏水や漏電を予防するための仕組みを作り、万一漏水や漏電があれば、迅速に対応できるシステムを作っているはずです。

 

今回、水道の使用料について、水道局の対応がとても親切で、漏水その他の好ましくない事故等に備えていることを実感しましたので、報告したいと思います。

 

まず、41日の検針の後、次のような通知が入っていました。まず表の一部です。

 

             

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まず、今回の使用料が29㎥で、「前回」そして「前年同期」と比べると約3倍になっていることが分ります。

 

そして裏には次のような依頼状が付いていました。

 

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書き方も形式的・官僚的な文章ではなく、普通の丁寧な依頼状です。

 

実は、この期間、それまでは主に一人で生活していた空間に、4月からは東京で暮す息子と私たち夫婦の3人が住むことになりましたので、水道の使用料が3倍になるのは当然なのです。あまりにも当然過ぎたせいもあったのでしょうか、水道局に連絡するのを忘れていました。

 

その結果、先週、水道局から電話を貰いました。内容はこの依頼状と同じですが、使用量が増えた理由を説明して、漏水その他の原因で使用量が増えたのではないことを相互に確認することができました。

 

何か問題があって使用量が誤って記録され、その分、身に覚えのない請求をされるのは困ります。そんなことが起きないように、このような形できちんと確認をしてくれていることが分り、水道局に対する信頼度が増しました。

 

 

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