4.26チェルノブイリデー その2
4.26チェルノブイリデー その2
「核と人類は共存できない」-エネルギー政策の転換を
昨日、県原水禁が呼びかけた「チェルノブイリデー」の平和公園慰霊碑前での行動は、雨中にも関わらず集まっていただいた原水禁加盟組織、被爆者、市民など73名の参加者によって実施されました。
朝からの雨で、慰霊碑前の敷石がびしょぬれだったため、残念ながら座り込み行動は実施できず、ミニ集会となりました。
主催者を代表してあいさつした私は、「31年目のチェルノブイリデーを迎えました。その被害は、今も続いています。放射能被害の恐ろしさを最もよく知るし私たちは、被害者の痛みを忘れてはなりません。チェルノブイリ原発事故が発生した時、『原子炉の型が違い、体制が違う日本では決して事故は起こらない』と政府や電力会社は言いました。しかし6年前、チェルノブイリ原発事故に匹敵するような福島原発事故が発生しました。チェルノブイリデーの今日、原爆慰霊碑の前で『核と人類は共存できない』という私たちの理念を再確認し、原子力政策の転換を強く求めていくことを決意しましょう」と訴えました。
そして参加者全員で、下記のアピールを確認し、慰霊碑に向かって黙とうをささげ、行動を終了しました。
なおこの行動に先立って、午前7時半からバスセンター前で、広島地区労によるビラ配りが行われました。
「4・26チェルノブイリデー」アピール
チェルノブイリ原発事故から31年が過ぎた現在もなお、原発から30キロ圏内や300キロ離れた高汚染地域が永久に居住禁止となり、人が住めない廃墟となっています。そして、広範囲な放射能汚染は続き、身体への影響は、甲状腺ガン、白血病、そのほかの疾病が多数あらわれ、その苦しみは今も続いています。事故処理に参加した人々は健康を害しています。また放射性物質の飛散を防ぐために、事故後には「石棺」と呼ばれるコンクリート製の建造物が急ピッチで作られました。しかし、事故から31年を経て老朽化が進み、石棺そのものが崩壊する危険性から、さらなる被害を防ぐため、昨年11月には、全体を覆うための巨大シェルターが作られるなど、依然として原発事故の深刻な現状が続いています。
一方、我が国でも、福島第一原発事故から6年が経ったいまでも事故の原因は確定できないだけでなく、現状を把握できず、収束の見通しが立っていません。子どもたちの甲状腺の問題をはじめ、汚染水や除染、原発事故処理業務にあたる労働者の被ばく、健康被害など、多くの問題が深刻化しています。政府は本年3月31日と4月1日に相次いで「帰還困難区域」を除く地域の「避難指示」を解除し、「安全」を強調しますが、依然放射能被害への不安は大きく、故郷へ戻れない住民が多くいます。
原発事故被害者の痛みを私たちは、決して忘れてはなりません。
チェルノブイリ事故も福島の事故も、あらためて「核と人類は共存できない」ことを教えています。かつて安全神話を強調して原発政策を推進してきたのは、自民党政権です。その責任を取ることもなく、安倍政権は、国民の過半数超える人々の反対の声を無視し、再び原発政策を推進し、原発の再稼働を強行しています。私たちは、すべての原発の再稼働・新増設に反対します。
原発事故は、新たなヒバクシャを作ります。
人類史上はじめて原子爆弾の惨禍を被った私たちヒロシマは、放射能被害の恐ろしさを最もよく知っています。再び過ちを繰り返さないために、核兵器廃絶そして原発に反対し原子力に頼らない再生可能エネルギーへの転換を求めていきます。私たちは、このような惨禍を生み出した原発からの脱却に向けた政策転換を強く求めて、取り組みを行っていきます。
◆チェルノブイリ原発事故を忘れてはなりません!
◆福島第一原発のような事故を二度と起こしてはなりません!
◆原発の再稼働・新増設を許してはなりません!
◆新たなヒバクシャを生み出してはなりません!
◆全ての原発被害者への補償と救済を強く求めます!
2017年4月26日
「4・26チェルノブイリデー」行動参加者一同
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