点字プリンターと点字カラオケ ――日本テレソフトとカラオケ館高田馬場2号店に拍手――
――日本テレソフトとカラオケ館高田馬場2号店に拍手――
このブログでは、しばしば外務省批判をしていますが、今回は外務省も (つい、「たまには」と入れたくなってしまうのですが) 良い仕事をしていることの報告です。昨3月22日に、外務省からODA白書が発行されましたが、その中に、次のような記事が載っています。
この点字プリンターを開発、製造して世界で販売しているのが「日本テレソフト」という会社です。私の友人が社長を務めていますが、気骨のある正義漢でしかも幅広い分野の人々との交流があり、時代を先取りできる素晴らしい能力の持ち主です。
以下、日本テレソフト社のホームページからの抜粋を中心に、同社の活動を紹介します。
まずODA白書には、日本テレソフト社による「セルビア国の視覚障害者団体を支援した草の根ODAが紹介されました。点字プリンターが同国の教育の向上などに貢献し、有意義に活用されているという内容です。日本テレソフト社では、同様の海外支援の取り組みを、ベトナム、ドミニカ共和国、グレナダ、南アフリカなど数カ国で行い、いずれも高い評価を受けています。」
点字プリンターの一つです
このプリンターの特徴は、画面にもあるように、点字と墨字の両方を同時印刷できることです。しかも静かな点が「売り」です。点字は物理的に凹凸を付けることが「印字」になる訳ですから、ある程度の速さを確保しようとすれば当然、音が出ます。その音がうまくコントロールできていないと、教室や事務室で使うのにはうるさ過ぎますので、高度の技術が必要なのです。となるとコストが高くなるのですが、それも合わせて良い製品として完成したところが、世界的に評価されています。
もう一つ、日本テレソフト社の製品で私のお勧めするのが「点字カラオケ」です。カラオケの歌詞は、最近は画面に表示されますが、視覚障碍者には利用できません。そこで、カラオケの機械とパソコンそして点字ディスプレーをつないで、画面の歌詞を点字に翻訳し、それを点字ディスプレーに表示する装置を開発・製作したのが日本テレソフトです。
広島市もこの機械を購入して、無料で貸し出しをしています。窓口は「(社)広島市視覚障害者福祉協会(電話・ファクス 082-249-7177)」です。
カラオケボックスでは、高田馬場のカラオケ館高田馬場2号店 (☎ 03-5155-2458) が導入しています。ここで実際に体験をした方の感想が点字毎日に掲載されています。是非、お読み下さい。
クリックすると文字が大きくなります
この点字カラオケを、ロスアンゼルスの展示会で、スティービー・ワンダーが実際に使ってくれました。自分の歌を点字でチェックして、「素晴らしい」とコメントしてくれたというエピソードもあります。
世間的にはあまり知られていませんが、日本テレソフトもカラオケ館高田馬場2号館にも大拍手を送りたいと思います。そして、世の中、多くの分野でこのような地道な取り組みをして頑張っている人や企業、団体等がもっともっとあるのだろうと思います。その全ての皆さんにも拍手です。
[お願い]
文章の下にある《広島ブログ》というバナーを一日一度クリックして下さい。
« 久し振りの湯来温泉 ――やはり魅力的な場所ですね―― | トップページ | 『MYB』新装第3号 ――特集は「日本人が変わり始めている 劣化か進化か」―― »
「パソコン・インターネット」カテゴリの記事
- TP-LINKの爆速ルーター ――Archer AX73Vは、3倍の速さです―― (2023.11.01)
- マウスを快適に使うために ――ドンピシャの「リスト・レスト」は百均で売っていました―― (2023.09.21)
- お気に入りのキーボードを使い続けるために ――SetPointというソフトが起動するための対処法を講じました―― (2023.09.17)
- iPadもカメラとして使える! ――目から鱗とはこのことです―― (2023.06.23)
- 父の日の夕焼け ――気を遣う仕事が増えているので、ブログは息抜きの場に―― (2023.06.20)
「文化・芸術」カテゴリの記事
- 広島大学病院YHRPミュージアム ――かぼちゃの作品が沢山あるユニークな美術館です―― (2023.06.30)
- 数学を学ぶとは・教えるとは ――「数学人の集い」の楽しみ方―― (2023.06.11)
- 職責を果たす広島市の職員 ――基礎自治体では、信頼関係を作り易い―― (2023.04.02)
- [追悼] 大江健三郎さん ――「先生」なのですが、それ以上の存在でした―― (2023.03.14)
- H君を偲ぶ会 ――没後3年、80人が集いました―― (2023.02.27)
「趣味」カテゴリの記事
- ボストンは大漁でした(2022.07.01)
- 大好きなホンダN-WGNのボンネットが開かない ――マニュアルが全く役に立ちません―― (2022.02.23)
- デュアル・ディスプレーを使っています ――仕事が捗ります―― (2022.02.21)
- Zoomでの画面共有ができるようになりました ――高性能モニターとバーチャル背景が原因でした―― (2022.02.10)
- サッポロビール博物館 ――北海道で飲むビールは格別です――(2018.08.22)
「音楽」カテゴリの記事
- 断酒の障害が分りました ――甘い言葉でした―― (2023.07.04)
- 日記を付けなくても良いと考えた理由 ――去年も同じ日に日記のことを書いています―― (2023.04.23)
- アレクセイ・リュビモフ ピアノ リサイタル ――引退宣言を撤回して再度来日してくれました―― (2023.04.15)
- H君を偲ぶ会 ――没後3年、80人が集いました―― (2023.02.27)
- 明けましておめでとうございます(2023.01.01)
「福祉」カテゴリの記事
- 「成田プラン」の反論は米谷ふみ子さんがしていました ――芥川賞受賞作家が14年も前に―― (2023.03.15)
- この一年(2022年)を振り返る (4) ――読んで良かった本―― (2022.12.31)
- 「雨にも負けず」(2022.06.12)
- チラシ完成(2022.06.10)
- 署名運動さえ難しい時代になったようです ――相手によっては、善意が悪用されるかもしれません―― (2022.03.05)
「教育」カテゴリの記事
- 数学を学ぶとは・教えるとは ――「数学人の集い」の楽しみ方―― (2023.06.11)
- 学校でとんでもないことが起きているようです。 ――生徒や学生はどうすれば良いのでしょうか―― (2023.06.08)
- 大学のブラック・ビジネスはいつ終わるのか ――入学しない人から入学金を取るのは止めるべきでは―― (2023.03.28)
- 広島市長選挙 ――唯一の争点は『はだしのゲン』の復活です―― (2023.03.27)
- 陸軍大将 山下奉文の遺書 ――現在の政治批判としても通用します―― (2023.03.25)
「日本政府」カテゴリの記事
- 投下責任の「棚上げ」と米政府、広島市・市長そして外務省 ――「本音が出ると大問題」を回避―― (2023.10.01)
- 「いま一番先にやることは公務員のウソ退治」 ――井戸川裁判の第26回口頭弁論を傍聴しました―― (2023.09.28)
- アメリカを見ずに広島は語れない ――「パール・ハーバー」⇒原爆という「岩盤的」信念を守りたい人々―― (2023.09.25)
- 原爆の責任議論を「棚上げ」したのは何故か ――一つは、外務省が広島の平和行政を仕切っているから―― (2023.09.24)
- 今、広島で起きていること (2) ――大阪講演報告5・「原爆の責任議論は棚上げ」した広島市―― (2023.09.23)
« 久し振りの湯来温泉 ――やはり魅力的な場所ですね―― | トップページ | 『MYB』新装第3号 ――特集は「日本人が変わり始めている 劣化か進化か」―― »
コメント