二葉あき子歌碑建立一周年記念イベント
最初はクイズです。
次のリストを見て、二葉あき子さんが歌ってヒットした曲はどれとどれでしょう。(正解は最後に)
① 蘇州夜曲
② 岸壁の母
③ 祈り舟
④ 瞼の母
⑤ 水色のワルツ
⑥ 十三夜
⑦ 夜のプラットホーム
⑧ 長崎の鐘
⑨ 新妻鏡
⑩ フランチェスカの鐘
お分りの方も多いと思いますが、「岸壁の母」を選んだ方もいらっしゃるような気がします。「岸壁の母」は二葉百合子さんが歌ってヒットした曲ですが、「二葉」が共通しているためか、しばしば間違えられるのだそうです。
二葉あき子さんの本名は加藤芳江。1915年2月2日に東区の二葉の里で生まれました。広島の旧名である「安芸」と合わせて、「二葉あき子」という芸名になりました。東京音楽学校在学中にプロ歌手としてのスタートを切って以来、戦前から戦後にかけて日本を代表する歌手の一人として活躍してきました。
2011年に96歳で亡くなりましたが、彼女の戦後の活動の原点は、1945年8月6日、芸備線で布野に向かう途中、中山トンネルの中で被爆したものの、一命を取り止めたことです。それが彼女の人生を決定付け、平和と故郷への思い、家族や友人たちとの絆を大切にしたことでも知られています。
代表曲には、「夜のプラットホーム」「フランチェスカの鐘」「水色のワルツ」「さよならルンバ」「新妻鏡」「恋の曼殊沙華」「祈り舟」等があります。
二葉さんの歌と人生を後世に伝えるために、昨2015年11月7日に、彼女の歌碑が完成、除幕されました。歌碑には「二葉あき子の平和への思いを込めて歌い続けた意志を讃え生誕100年・被爆70年を記念して歌碑を建立した」と刻まれています。
歌碑建立の詳細については上村和博さんが、3年前に書かれた記事をお読み下さい。
二葉さんの歌は、美しく感動的なのですが、歌いこなすのに難しい曲もあるため、もっと多くの皆さんに親しんで貰い、カラオケ等でも歌って貰いたい、という思いで歌碑建立委員会の事務局長・上村和博さんが10月29日に、「二葉あき子歌碑建立一周年記念イベント」を開催しました。
音楽愛好家の菊波勇さんが長い間集めたSPレコードを息子の琢さんが引き継ぎ、貴重な二葉さんのSPレコードを蓄音機で聞かせてくれました。アナログの世界に浸って二葉ソングを聞くのも乙なものです。
その後、多くの歌うまの皆さんが、二葉さんの歌、自分の持ち歌等を熱唱、休憩時間の後には、紙芝居「二葉あき子物語」の公演がありました。この作品に接することで二葉さんの人生を理解して、新たな二葉ファンが増えるだろうな、と嬉しく鑑賞させて貰いました。
この紙芝居の企画は上村和博さん、脚本は上村さんと公演者の阿部さん、絵は東区地域おこし課の福本英伸さん、公演はヒロシマ紙芝居村の村長阿部頼繁さんですが、とにかくお勧めです。機会があれば、是非御覧になって下さい。
さてクイズの答ですが、「祈り舟」、「水色のワルツ」、「夜のプラットホーム」、「新妻鏡」、「フランチェスカの鐘」の5曲です。
参考までに、「蘇州夜曲は」李香蘭(山口淑子)が歌うために作られたのですが、渡辺はま子・霧島昇のコンビでヒットしました。「岸壁の母」は二葉百合子。「瞼の母」は二葉百合子の浪曲が有名ですが、中村美津子も歌っています。「十三夜」は小笠原美都子、「長崎の鐘」は藤山一郎です。
正解の方には何か小さな「賞品」をと思ったのですが、良い「賞品」を思い付きませんでした。何かアイデアをお持ちの方がいらっしゃいましたら、教えて下さい。
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コメント
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先日はお忙しいところ長時間ご臨席下さりありがとうございました。クイズを入れたブログ、さすがです。このブログを読まれた皆さんに二葉あき子さんの歌に込めた想いを知って頂き、広島市東区二葉の里にある歌碑を訪れて頂ければ幸いです。 上村和博
投稿: 上村和博 | 2016年11月 1日 (火) 09時53分
「上村和博」様
コメント有難う御座いました。歌碑を訪れた後には、カラオケでもどんどん歌って頂けたらと思います。
投稿: イライザ | 2016年11月 1日 (火) 13時03分