釈迦牟尼は美男におわす秋の夕暮れ?
高校までは、子どもたちの部活や体育祭、文化祭等には気軽に参加できましたが、大学となると上京しなくてはなりません。折角の機会ですので、近場の鎌倉に大仏様の拝観に行きました。テレビでよく見る江ノ電にも乗りましたが、残念なことに新型の車両でした。
長谷駅で降りて徒歩10分ほどで大仏様の鎮座まします高徳院です。妻は初めてですが、私は何度も見ています。何度見ても見飽きませんし、恐らく禅の修行をしているのであろう外国人の青年が五体投地の礼拝をしている姿もあって、ここが観光の場だけではないことを再確認できました。
その俗世と仏教をつないで、大仏様の美しさを表現したのが与謝野晶子です。彼女の名歌「鎌倉や御仏なれど釈迦牟尼は美男におわす夏木立かな」を刻んだ歌碑が大仏様の背後にありました。もう夏木立の季節ではなく、夕暮れの美しい時ですが、与謝野晶子の読んだ美しさに変りはありません。
歌そのもののコピーと楷書体の「訳」も傍にありました。
ここで問題です。与謝野晶子の歌には間違いがあるのですが、それは何でしょう。
鎌倉の大仏様は、「釈迦牟尼」ではなく、高徳院の御本尊である「阿弥陀如来」なのです。後にそれに気付いた晶子が歌を直したという説もありますが、歌碑を造るにあたり、高徳院では、元の「釈迦牟尼」のままで良いという判断をしたようです。
続いてすぐ近くの長谷観音へ。十一面観音菩薩が御本尊ですが、写真撮影は禁止でした。その隣にある阿弥陀如来像は大丈夫のようでしたので、そちらの写真です。
これまで見たことのなかった弁天窟も見学して、大仏様そして長谷寺を回っただけで心が洗われた気持になりました。
実は、大仏様、長谷寺で、アメリカのケネディー大使一行を見掛けました。ジャズ・ピアノその他で有名な音楽家の小曽根真さんが熱心に案内をしていました。
鎌倉を後にして川崎に向かいましたが、写真が中心のエントリーになりましたので、その先は次回に。
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