全日本大学アルティメット選手権大会
スポーツの秋、野球の他にも様々な種目の選手権大会が開かれています。その模様も、インターネットの普及とともに、ネットを通してリアルタイムで観戦し応援できる時代になりました。
中にはあまり聞いたことのない種目もあります。「アルティメット」というスポーツも息子が大学に入って始めるまでは知りませんでした。簡単に言ってしまうと、フリスビーを使ってのラグビー、というイメージが分り易いように思います。ウィキペディアでは、フリスビーを使ってのバスケットボールとフットボールを合わせたような競技という説明がありますので、そう理解しても良いでしょう。
競技の内容は、「100m×37mのコートで争われ、コートの両端から18m以内はエンドゾーンと呼ばれる。7人ずつ敵、味方に分かれて一枚のディスクを投げ、パスをつないでエンドゾーンを目指す。エンドゾーン内でディスクをキャッチすれば得点が記録される。」
ここでは「ディスク」という用語が使われていますが、「フリスビー」は特定の企業の登録した商品名なので、一般名詞として「フライング・ディスク」それを略して「ディスク」と呼ばれています。(日本語としての表記にこだわると、「フライイング」と「イ」が二つ必要なのですが、逆に「イ」が二つ並ぶと視覚的にはうるさく感じます。それが理由かどうかは分りませんが、公式名も「フライング」です。)
昨日は第27回全日本大学アルティメット選手権大会の本戦が、静岡県富士市 富士川緑地公園で開催され、その中継を「Fresh! by
Abema TV」で観戦して、この競技の面白さが良く分りました。全国から全部で24チームが参加しました。
パスがつながりませんでした
試合は、攻撃チームが、エンドゾーンからディスクをゴール側に向けて投げることから始まります。それを落とさずにパスして、ゴールのエンドゾーンにいる味方へのパスが成功すると一点が入ります。途中でディスクを受け取ったプレーヤーは、ディスクを持ったまま走ることはできません。その場に留まって、片方の足を軸足として踵を固定し、もう一歩の足は動かすことはできます、つまりバスケットの場合と同じように「ピヴォット」をすることになります。惰性で走るのは許されますが、あくまでも常識の範囲内です。その姿勢で10秒以内にパスをしてディスクを味方につなぎます。ディスクを落としたり、相手チームに取られたりすると、攻守が交代します。その場合、ゲームを中断する必要はありません。
ボールと違って、ディスクの投げ方で高度に洗練された作戦を立てられますし、パスがスイスイつながるときは、リズム感が何とも言えません。そして、かなり高さのある変化球を上手くつなげてゴールが決まった時の高揚感も素晴らしいと思いました。
タイムアウト中の両チーム
その上、アルティメット(「究極」という意味があります。)のルールは、究極的な「紳士ルール」です。たとえば反則の一つ、身体の接触は、ファールと呼ばれてゲームは一時中断されるのですが、アルティメットでは審判がいませんので、各選手がいわば協議をして、「カウント」と呼ばれるゲームの進行状態を前に戻すという考え方を基本にしてルールが作られているようです。両チームの合意がない場合は、一段階前のカウントに戻すという、信じられないくらい「紳士的」なルールで進行するのが、アルティメットです。
息子のチームは、準々決勝で同志社大学に8対6で惜敗しましたが、来年が楽しみです。決勝戦は、10月1日午後1時から東京都世田谷区 駒沢運動公園 陸上競技場で行われます。日本体育大学とびわこ成蹊スポーツ大学が対戦します。「Fresh! by Abema TV」での観戦は如何でしょうか。
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