終戦記念日
終戦記念日
1945年8月15日は、ポツダム宣言を受け入れて日本が降伏し戦争が終結した日です。玉音放送でそのことが全国民に伝えられ、戦後は全国戦没者追悼式が行われていた日でもあります。1982年以降は、戦争を知らない世代に戦争の経験と平和の意義を伝えるため、この日を「戦没者を追悼し平和を祈念する日」とすることになりました。
しかし、世界的には、韓国が8月15日を「光復節」として、また北朝鮮が「祖国解放記念日」として意味を持たせている他は、アメリカをはじめ、ミズーリ号上で日本が降伏文書に調印した9月2日を戦争終結の日と定めている国が多いようです。
ミズーリ号上での降伏文書調印
戦後、ほとんどの日本人は8月15日が、世界的に認められた戦争終結の日だと思っていましたし、「終戦記念日」という言葉に全く違和感を持っていませんでした。
しかし、いつごろからなのかはっきり覚えてはいないのですが、「終戦」ではなく「敗戦」が正しいという考えがかなり広まってきました。確かに戦争に負けたのですから「敗戦」は間違いではありません。でも、「敗戦」の対語は「勝利」です。つまり、「敗戦」という言葉が使われる文脈は、戦争による「勝利」と「敗戦」というサイクルを前提にしています。戦争を肯定し、その繰り返しに重きを置いている表現です。
それとの比較で考えると、「終戦」の対語には「開戦」がありますので、同じことだとも言えるのですが、「終戦」には「最後の戦争」という意味もあります。「これから戦争はしない」という決意の言葉として戦後定着した経緯もあります。
全ての戦争を終りにする、「最後の戦争」終結の日として、決意を新たにする日として大切にしたいと思います。
[お願い]
文章の下にある《広島ブログ》というバナーを一日一度クリックして下さい。
« 8月11日 8月のブルーベリー農園 | トップページ | オバマ効果 »
「ニュース」カテゴリの記事
- (喝!!) マスコミは何をしているのだ!! ――女性が3自治体議会の過半数というニュースは一面記事だろう―― (2023.05.03)
- 社民党の大椿裕子副党首が繰り上げ当選 ――社民党の参議院議員は福島党首と二人になります―― (2023.03.31)
- 広島市長選挙 ――唯一の争点は『はだしのゲン』の復活です―― (2023.03.27)
- 「記憶が不確かだから記録を残す」の意味を葬り去った自民党政治 ――それでも過去の記録を忠実に残す努力をし続けよう―― (2023.03.11)
- 『はだしのゲン』の何が問題なのか ――本当は松江市の先例と同じ理由?―― (2023.02.22)
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 原爆の責任議論を「棚上げ」したのは何故か ――一つは、外務省が広島の平和行政を仕切っているから―― (2023.09.24)
- 今、広島で起きていること (2) ――大阪講演報告5・「原爆の責任議論は棚上げ」した広島市―― (2023.09.23)
- 今、広島で起きていること ――大阪講演報告4・外務省や日本政府抜きには語れない―― (2023.09.22)
- 岸田外交の本質 ――核兵器禁止条約締約国会議にオブザーバ参加さえ拒否する理由は?―― (2023.09.20)
- 4年振りの敬老会に参加しました ――高齢化社会の現実についても考えさせられました―― (2023.09.18)
「言葉」カテゴリの記事
- 加藤友三郎の高潔さ ――名誉・権力・金・地位等とは無関係―― (2023.07.08)
- 断酒の障害が分りました ――甘い言葉でした―― (2023.07.04)
- メモワール作成のためのインタビューでした ――30年も前を思い出して懐かしく楽しい一時になりました―― (2023.07.02)
- 採決は本当にあったのか ――6月8日の参院法務委員会採決に30年前の「採決」が重なりました―― (2023.07.01)
- WordのDictation機能を使っての、即時書き起こしです ――手直しをするのに1ページ15分掛りました―― (2023.06.17)
「平和」カテゴリの記事
- 原爆の責任議論を「棚上げ」したのは何故か ――一つは、外務省が広島の平和行政を仕切っているから―― (2023.09.24)
- 今、広島で起きていること (2) ――大阪講演報告5・「原爆の責任議論は棚上げ」した広島市―― (2023.09.23)
- 今、広島で起きていること ――大阪講演報告4・外務省や日本政府抜きには語れない―― (2023.09.22)
- 岸田外交の本質 ――核兵器禁止条約締約国会議にオブザーバ参加さえ拒否する理由は?―― (2023.09.20)
- 「即時行動」への共感 ――大阪から新たな動きが生まれそうです―― (2023.09.16)
コメント