反核平和の火リレー無事平和公園に帰る
反核平和の火リレー無事平和公園に帰る
6月29日午前8時15分雨の中スタートし1,118人のランナーに引き継がれ走り継がれた反核平和の火リレーは、一昨日午後6時、最終ランナー7名が、テーマソング「平和の火よ走れ」の演奏と歌声に迎えられて、平和公園慰霊碑前に無事帰ってきました。
到着式では実行委員長の新田康博さんから、「街頭や沿道では、声援や拍手、一生懸命折っていただいた折鶴や飲み物の差し入れ、保育園児等の合唱出迎えなど激励を受けた」ことや「語り継ぐ大切さや平和の発信源としてのヒロシマの役割を痛感した」こと、さらに「年々被爆者が高齢化が進む中で、被爆体験、戦争体験の風化が進んでいる」こと、そのためには「改めて、被爆体験の継承に力を注がなければならない」ことなど、「この反核平和の火リレーから多くんことを学んだ」と経過報告がされました。
この反核平和の火リレーでは毎年、自治体前集会や職場前集会、そして「平和の火」が宿泊する地では「反核平和の夕べ」が開催されます。特に「反核平和の夕べ」では、地元の被爆者の体験談を聞くことがメインテーマとして企画されています。最近「地域の被爆者団体が解散した」とのニュースが伝えられることが多くなっていますが、7月7日に府中市で開催された「反核平和の夕べ」でもそのことを実感することになったようです。すでに解散が決まっていた「府中市原爆被害者の会」にとって、いわば「被害者の会」としての最後の活動の場が、「反核平和の夕べ」となったようです。ここでは、広島師範学校の学生だった時に被爆された加茂一三さん(89歳)が、自らの被爆体験を語られたそうです。被爆体験をどう継承するのか、被爆者組織をどう引き継ぐのか、課題の重さを実感します。
府中市の[反核平和の夕べ]で被爆体験を語る加茂一三さん
また広島の被爆体験のみならず福島の原発被害にも学ぼうと、7月15日佐伯区で開催された「反核平和の夕べ」では、「福島原発事故から考える」と題して、福島原発告訴団団長の武藤類子さんの講演が行われています。
様々な成果を収めた第35回反核平和の火リレーは、一部大雨警報の影響もあり中断があったものの、790区間(当初:830区間)890.5km、県内23市町を無事走破し、今日トーチの火は消えました。
沿道でご支援をいただいた皆さん、本当にありがとうございました。
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